JPWO2004038773A1 - 極短紫外線露光装置及び真空チャンバ - Google Patents
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Abstract
極短紫外線を射出する光源と、前記光源から射出した極短紫外線をマスクへ導く複数の照明用反射ミラーと、前記マスクで反射する極短紫外線を感応基板上に導き、マスクの像を感応基板上へ投影結像させる複数の投影用反射ミラーと、前記投影用反射ミラーの少なくとも一つと、前記照明用反射ミラーの少なくとも一つを収納する投影系鏡筒とを有することを特徴とする極短紫外線露光装置。これにより、機械的干渉を生じることなく照明系から投影系までの光学系を最適に配置することができる。
Description
本発明は極短紫外線(EUV:波長45nm〜30nmの光)露光装置及び露光装置を備えた真空チャンバに関するものである。
半導体製造用の露光装置においては、物体面としてのマスク面上に形成された回路パターンを、結像光学系を介してウエハ等の基板上に投影転写する。基板にはレジストが塗布されており、露光することによってレジストが感光し、レジストパターンが得られる。
露光装置の解像度wは、主に露光波長λと結像光学系の開口数NAで決まり、次式で表される。
w=kλ/NA k:定数
従って、解像度を向上させるためには、波長を短くするか、開口数を大きくすることが必要となる。現在、半導体の製造に用いられている露光装置は主に波長365nmのi線を使用しており、開口数約0.5で0.5μmの解像度が得られている。開口数を大きくすることは、光学設計上困難であることから、今後、解像度を更に向上させるためには、露光光の短波長化が必要となる。i線より短波長の露光光としては、例えばエキシマレーザーがあげられ、その波長はKrFエキシマレーザーで248nm、ArFエキシマレーザーで193nmであるため、開口数を0.5とした場合、KrFエキシマレーザーでは0.25μm、ArFエキシマレーザーでは0.18μmの解像度が得られる。そして、露光光としてさらに波長の短い極短紫外線光(以下、「EUV光」と称することがある。)を用いると)例えば波長13nmで0.1μm以下の解像度が得られる。
従来の露光装置は、主に光源と照明光学系と投影結像光学系で構成される。投影結像光学系は複数のレンズあるいは反射鏡等で構成され、マスク上のパターンをウエハ上に結像するようになっている。
一方、より高い解像度を得るために、EUV用の投影光学系を設計しようとすると、視野が小さくなってしまい、所望の領域を一括で露光できなくなってしまう。そこで、露光の際に、マスクとウエハを走査することにより、小さな視野の投影光学系で20mm角以上の半導体チップを露光する方法が採用されている。このようにすることで、極短紫外線投影露光装置でも、所望の露光領域を露光することができる。例えば、波長13nmのEUV光で露光する場合、投影光学系の露光視野を輪帯状にすることで、高い解像度を得ることができる。
極短紫外線投影露光装置の概略図を図5に示す。1はEUV光が発生する点を示す。光源は不図示であるが、レーザープラズマ光源、放電プラズマ光源等各種の極短紫外線(EUV)光源を用いることができる。EUV光発生点1から放射されたEUV光は集光ミラー3で集光され、照明用反射ミラー4〜12によりマスク19へ導かれる。照明用反射ミラー4〜12を含む照明光学系には、2次光源を形成する光学系を用いることが好ましく、このような2次光源として、本例ではフライアイ反射ミラー5、6が配置されている。マスク19で反射したEUV光は投影用反射ミラー13〜18によりウエハ20上に導かれ、マスク19の像をウエハ20上に投影結像させる。各反射ミラー4〜18及びマスク19にはEUV光の反射率を高めるために多層光学膜(例えばMoとSiを交互に積層させたもの)が形成されている。マスク19には輪帯状の視野を有するように極短紫外線が照明される。
マスク19とウエハ20を、投影光学系の縮小倍率(例えば1/4)に応じた速度で同期して移動させることにより、所望の領域(例えば、半導体チップ1個分の領域)を露光するようになっている。
このような、極短紫外線投影光学系を初めとする極短紫外線光学系においては、透明な硝材が得られないため、EUV露光装置は全て反射光学系(多層膜による直入射および全反射による斜入射)で構成される。
従来の光を用いた露光装置は主として屈折光学系を使用していた。図4に従来の光を用いた露光装置の構成を示す。光源101から出た光は、照明系102を通りマスク103を照明する。マスク103を透過した光束は投影系104により、マスク103のパターンをウエハ105上に結像する。照明系102および投影系104はそれぞれユニット化され、その間にマスク103を搭載するマスクステージ(不図示)が配置される。屈折光学系を使用した光学系では、光は常に前方へ進行するので、このように必要なユニットを順次配置することが容易であった。
これに対して、図5に示すようなEUV露光装置では、反射光学系であるために、ミラーへ入射する光束とミラーで反射した光束が重ならないように各ミラーを配置しなければならない。特に、照明系の最後の(一番マスクに近い)ミラー12は、マスク19への光線の入射角を垂直に近づける必要があるため、投影系と近接した位置に配置しなければならない。
各反射ミラーは鏡筒(鏡筒ユニット)に機械的に保持されることにより相対的な位置決めが行われる。しかしながら、6枚の投影系ミラー13〜18を鏡筒に保持させた場合、この投影系用の鏡筒と照明系用のミラー12とが機械的干渉を起こす可能性があるため、配置が困難であり、配置が可能である場合でも、非常に限られた配置にせざるをえないという問題点があった。また、機械的干渉を避けるような配置を行った場合、光学性能をある程度犠牲にしなければならないという問題があった。
露光装置の解像度wは、主に露光波長λと結像光学系の開口数NAで決まり、次式で表される。
w=kλ/NA k:定数
従って、解像度を向上させるためには、波長を短くするか、開口数を大きくすることが必要となる。現在、半導体の製造に用いられている露光装置は主に波長365nmのi線を使用しており、開口数約0.5で0.5μmの解像度が得られている。開口数を大きくすることは、光学設計上困難であることから、今後、解像度を更に向上させるためには、露光光の短波長化が必要となる。i線より短波長の露光光としては、例えばエキシマレーザーがあげられ、その波長はKrFエキシマレーザーで248nm、ArFエキシマレーザーで193nmであるため、開口数を0.5とした場合、KrFエキシマレーザーでは0.25μm、ArFエキシマレーザーでは0.18μmの解像度が得られる。そして、露光光としてさらに波長の短い極短紫外線光(以下、「EUV光」と称することがある。)を用いると)例えば波長13nmで0.1μm以下の解像度が得られる。
従来の露光装置は、主に光源と照明光学系と投影結像光学系で構成される。投影結像光学系は複数のレンズあるいは反射鏡等で構成され、マスク上のパターンをウエハ上に結像するようになっている。
一方、より高い解像度を得るために、EUV用の投影光学系を設計しようとすると、視野が小さくなってしまい、所望の領域を一括で露光できなくなってしまう。そこで、露光の際に、マスクとウエハを走査することにより、小さな視野の投影光学系で20mm角以上の半導体チップを露光する方法が採用されている。このようにすることで、極短紫外線投影露光装置でも、所望の露光領域を露光することができる。例えば、波長13nmのEUV光で露光する場合、投影光学系の露光視野を輪帯状にすることで、高い解像度を得ることができる。
極短紫外線投影露光装置の概略図を図5に示す。1はEUV光が発生する点を示す。光源は不図示であるが、レーザープラズマ光源、放電プラズマ光源等各種の極短紫外線(EUV)光源を用いることができる。EUV光発生点1から放射されたEUV光は集光ミラー3で集光され、照明用反射ミラー4〜12によりマスク19へ導かれる。照明用反射ミラー4〜12を含む照明光学系には、2次光源を形成する光学系を用いることが好ましく、このような2次光源として、本例ではフライアイ反射ミラー5、6が配置されている。マスク19で反射したEUV光は投影用反射ミラー13〜18によりウエハ20上に導かれ、マスク19の像をウエハ20上に投影結像させる。各反射ミラー4〜18及びマスク19にはEUV光の反射率を高めるために多層光学膜(例えばMoとSiを交互に積層させたもの)が形成されている。マスク19には輪帯状の視野を有するように極短紫外線が照明される。
マスク19とウエハ20を、投影光学系の縮小倍率(例えば1/4)に応じた速度で同期して移動させることにより、所望の領域(例えば、半導体チップ1個分の領域)を露光するようになっている。
このような、極短紫外線投影光学系を初めとする極短紫外線光学系においては、透明な硝材が得られないため、EUV露光装置は全て反射光学系(多層膜による直入射および全反射による斜入射)で構成される。
従来の光を用いた露光装置は主として屈折光学系を使用していた。図4に従来の光を用いた露光装置の構成を示す。光源101から出た光は、照明系102を通りマスク103を照明する。マスク103を透過した光束は投影系104により、マスク103のパターンをウエハ105上に結像する。照明系102および投影系104はそれぞれユニット化され、その間にマスク103を搭載するマスクステージ(不図示)が配置される。屈折光学系を使用した光学系では、光は常に前方へ進行するので、このように必要なユニットを順次配置することが容易であった。
これに対して、図5に示すようなEUV露光装置では、反射光学系であるために、ミラーへ入射する光束とミラーで反射した光束が重ならないように各ミラーを配置しなければならない。特に、照明系の最後の(一番マスクに近い)ミラー12は、マスク19への光線の入射角を垂直に近づける必要があるため、投影系と近接した位置に配置しなければならない。
各反射ミラーは鏡筒(鏡筒ユニット)に機械的に保持されることにより相対的な位置決めが行われる。しかしながら、6枚の投影系ミラー13〜18を鏡筒に保持させた場合、この投影系用の鏡筒と照明系用のミラー12とが機械的干渉を起こす可能性があるため、配置が困難であり、配置が可能である場合でも、非常に限られた配置にせざるをえないという問題点があった。また、機械的干渉を避けるような配置を行った場合、光学性能をある程度犠牲にしなければならないという問題があった。
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、機械的干渉を生じることなく照明系から投影系までの光学系を最適に配置することのできる極短紫外線露光装置及び真空チャンバを提供することを目的とする。
前記目的を達成するための第1の発明は、極短紫外線を射出する光源と、前記光源から射出した極短紫外線をマスクへ導く複数の照明用反射ミラーと、前記マスクで反射する極短紫外線を感応基板上に導き、マスクの像を感応基板上へ投影結像させる複数の投影用反射ミラーと、前記投影用反射ミラーの少なくとも一つと、前記照明用反射ミラーの少なくとも一つを収納する投影系鏡筒とを有することを特徴とする極短紫外線露光装置である。
本発明においては、投影系鏡筒と機械的な干渉を生じる可能性のある照明用反射ミラーを投影系鏡筒内に保持することにより、照明用反射ミラーの配置自由性が高くなり、露光装置の光学性能を高くすることが可能となる。
前記目的を達成するための第2の発明は、前記第1の発明であって、前記投影系鏡筒に収納される照明用反射ミラーが、前記光源とマスクとの間の光路で最もマスクに近い反射ミラーを含むことを特徴とするものである。
マスクに最も近いミラーは投影系鏡筒と機械的な干渉を生じやすい。このため、本発明においては、この対策として、このミラーを投影系鏡筒内に収納するようにして、投影系鏡筒と機械的な干渉を無くしている。
前記目的を達成するための第3の発明は、前記第2の発明であって、前記マスクに最も近い照明用反射ミラーは、そのマスク側の端面が前記マスクで反射する極短紫外線を遮らない形状とされていることを特徴とするものである。
ミラーが厚みを有するため、反射ミラーを投影系に近づけると、マスクから反射する光束を遮る可能性がある。従って、マスクに最も近い照明用反射ミラーの形状を、光束を遮らない形状にすることにより、ミラーの配置自由度を高くすることができる。
前記目的を達成するための第4の発明は、前記第3の発明であって、前記極短紫外線を遮らない形状が楔形であることを特徴とするものである。
前記目的を達成するための第5の発明は、前記第2の発明から第4の発明のいずれかであって、前記マスクに最も近い照明用反射ミラーは、前記マスクからの反射光束が通過する端面以外の部分が保持されることにより固定されていることを特徴とするものである。
マスクからの反射光束が通過する端面以外とはミラーの両側面及びマスク側と反対側の端面のいずれかの部分のことであり、照明用反射ミラーは、これらの部分において、例えば3点で固定される。尚、ミラーの形状は矩形に限らず、円形等種々の形状のものを用いることが可能である。マスク側の端面を保持すると、保持部材が光束を遮る可能性がある。しかし、マスク側の端面以外の部分でミラーを保持すれば、光束を遮らないで済む。
前記目的を達成するための第6の発明は、前記第1の発明から第5の発明のいずれかであって、前記投影系鏡筒に前記複数の投影用反射ミラーの全てが配置されることを特徴とするものである。
単一の投影系鏡筒に全てのミラーが配置されることにより、投影系全体を一つのユニットとして扱うことができる。よって、この投影系鏡筒を、例えば、波面収差測定装置に配置して、所望の性能を満足するように調整し、その後、露光装置に投影系ユニットを配置することが容易となる。また、露光装置の組み立ての際にも投影系全体をユニットとして扱うことができるため、組み立てが容易になる。さらに、反射ミラーの冷却システムや位置決めシステムを投影系ユニットに組み込んでおくことにより、露光時と同じ装置条件で装置の性能を測定することも可能となる。
前記目的を達成するための第7の発明は、前記第1の発明から第6の発明のいずれかであって、少なくとも前記投影系鏡筒を収納する真空チャンバを有することを特徴とするものである。
極短紫外線は大気中ではその強度が大きく減衰するため、少なくとも投影系鏡筒は真空チャンバ内に配置されることが好ましい。真空チャンバは、露光装置全体を囲うものであっても構わないし、露光装置を構成する各種ユニットが独立あるいは数個ずつ入るように複数設けることも可能であるが、少なくとも投影系鏡筒を真空チャンバ(複数であることもあり得る)で囲うようにすることが好ましい。
前記目的を達成するための第8の発明は、前記第1の発明から第7の発明のいずれかであって、前記投影用反射ミラーが、前記投影系鏡筒に、その位置及び姿勢を調整可能に配置されていることを特徴とするものである。
投影系鏡筒は、装置に要求される仕様を満たすために、反射ミラーの位置や姿勢(角度、回転等)を調整可能とすることが好ましい。よって、反射ミラーの位置や姿勢が調整可能に配置されることは重要である。尚、位置、姿勢を調整するために、アクチュエータを配置することも好ましい。
前記目的を達成するための第9の発明は、内部に露光装置を備える真空チャンバであって、排気速度、及びリーク速度の少なくとも一方が可変とされていることを特徴とする真空チャンバである。
真空チャンバの排気速度又はリーク速度が高すぎると、
▲1▼ゴミが舞い上がって光学素子等に付着する(特にマスクに付着するゴミは致命的な影響を与える。)。
▲2▼鏡筒機構内部に局所的な圧力差が生じ、それによりミラーの変形、位置ズレ等を生じて、光学系の特性が劣化する。
▲3▼断熱膨張による温度低下により鏡筒機構系内部に局所的な熱収縮が生じ、それによりミラーの変形、位置ズレ等を生じて、光学系の特性が劣化する。
などの問題を生じる恐れがある。しかし、排気速度、リーク速度は真空度に応じて変化してしまうため、最高速度のみを最適化すると、排気時間或いはリーク時間が長くなってしまう。これに対して、本発明においては、排気速度及びリーク速度を真空度に応じて制御することができるので、排気時間、リーク時間を短くすることができ、装置のスループットを高めることができる。
前記目的を達成するための第1の発明は、極短紫外線を射出する光源と、前記光源から射出した極短紫外線をマスクへ導く複数の照明用反射ミラーと、前記マスクで反射する極短紫外線を感応基板上に導き、マスクの像を感応基板上へ投影結像させる複数の投影用反射ミラーと、前記投影用反射ミラーの少なくとも一つと、前記照明用反射ミラーの少なくとも一つを収納する投影系鏡筒とを有することを特徴とする極短紫外線露光装置である。
本発明においては、投影系鏡筒と機械的な干渉を生じる可能性のある照明用反射ミラーを投影系鏡筒内に保持することにより、照明用反射ミラーの配置自由性が高くなり、露光装置の光学性能を高くすることが可能となる。
前記目的を達成するための第2の発明は、前記第1の発明であって、前記投影系鏡筒に収納される照明用反射ミラーが、前記光源とマスクとの間の光路で最もマスクに近い反射ミラーを含むことを特徴とするものである。
マスクに最も近いミラーは投影系鏡筒と機械的な干渉を生じやすい。このため、本発明においては、この対策として、このミラーを投影系鏡筒内に収納するようにして、投影系鏡筒と機械的な干渉を無くしている。
前記目的を達成するための第3の発明は、前記第2の発明であって、前記マスクに最も近い照明用反射ミラーは、そのマスク側の端面が前記マスクで反射する極短紫外線を遮らない形状とされていることを特徴とするものである。
ミラーが厚みを有するため、反射ミラーを投影系に近づけると、マスクから反射する光束を遮る可能性がある。従って、マスクに最も近い照明用反射ミラーの形状を、光束を遮らない形状にすることにより、ミラーの配置自由度を高くすることができる。
前記目的を達成するための第4の発明は、前記第3の発明であって、前記極短紫外線を遮らない形状が楔形であることを特徴とするものである。
前記目的を達成するための第5の発明は、前記第2の発明から第4の発明のいずれかであって、前記マスクに最も近い照明用反射ミラーは、前記マスクからの反射光束が通過する端面以外の部分が保持されることにより固定されていることを特徴とするものである。
マスクからの反射光束が通過する端面以外とはミラーの両側面及びマスク側と反対側の端面のいずれかの部分のことであり、照明用反射ミラーは、これらの部分において、例えば3点で固定される。尚、ミラーの形状は矩形に限らず、円形等種々の形状のものを用いることが可能である。マスク側の端面を保持すると、保持部材が光束を遮る可能性がある。しかし、マスク側の端面以外の部分でミラーを保持すれば、光束を遮らないで済む。
前記目的を達成するための第6の発明は、前記第1の発明から第5の発明のいずれかであって、前記投影系鏡筒に前記複数の投影用反射ミラーの全てが配置されることを特徴とするものである。
単一の投影系鏡筒に全てのミラーが配置されることにより、投影系全体を一つのユニットとして扱うことができる。よって、この投影系鏡筒を、例えば、波面収差測定装置に配置して、所望の性能を満足するように調整し、その後、露光装置に投影系ユニットを配置することが容易となる。また、露光装置の組み立ての際にも投影系全体をユニットとして扱うことができるため、組み立てが容易になる。さらに、反射ミラーの冷却システムや位置決めシステムを投影系ユニットに組み込んでおくことにより、露光時と同じ装置条件で装置の性能を測定することも可能となる。
前記目的を達成するための第7の発明は、前記第1の発明から第6の発明のいずれかであって、少なくとも前記投影系鏡筒を収納する真空チャンバを有することを特徴とするものである。
極短紫外線は大気中ではその強度が大きく減衰するため、少なくとも投影系鏡筒は真空チャンバ内に配置されることが好ましい。真空チャンバは、露光装置全体を囲うものであっても構わないし、露光装置を構成する各種ユニットが独立あるいは数個ずつ入るように複数設けることも可能であるが、少なくとも投影系鏡筒を真空チャンバ(複数であることもあり得る)で囲うようにすることが好ましい。
前記目的を達成するための第8の発明は、前記第1の発明から第7の発明のいずれかであって、前記投影用反射ミラーが、前記投影系鏡筒に、その位置及び姿勢を調整可能に配置されていることを特徴とするものである。
投影系鏡筒は、装置に要求される仕様を満たすために、反射ミラーの位置や姿勢(角度、回転等)を調整可能とすることが好ましい。よって、反射ミラーの位置や姿勢が調整可能に配置されることは重要である。尚、位置、姿勢を調整するために、アクチュエータを配置することも好ましい。
前記目的を達成するための第9の発明は、内部に露光装置を備える真空チャンバであって、排気速度、及びリーク速度の少なくとも一方が可変とされていることを特徴とする真空チャンバである。
真空チャンバの排気速度又はリーク速度が高すぎると、
▲1▼ゴミが舞い上がって光学素子等に付着する(特にマスクに付着するゴミは致命的な影響を与える。)。
▲2▼鏡筒機構内部に局所的な圧力差が生じ、それによりミラーの変形、位置ズレ等を生じて、光学系の特性が劣化する。
▲3▼断熱膨張による温度低下により鏡筒機構系内部に局所的な熱収縮が生じ、それによりミラーの変形、位置ズレ等を生じて、光学系の特性が劣化する。
などの問題を生じる恐れがある。しかし、排気速度、リーク速度は真空度に応じて変化してしまうため、最高速度のみを最適化すると、排気時間或いはリーク時間が長くなってしまう。これに対して、本発明においては、排気速度及びリーク速度を真空度に応じて制御することができるので、排気時間、リーク時間を短くすることができ、装置のスループットを高めることができる。
図1は、本発明の第一の実施の形態であるEUV露光装置の構成図である。
図2は、本発明の第二の実施の形態であるEUV露光装置の構成図である。
図3は、本発明の実施の形態であるEUV露光装置におけるマスク直前の照明系ミラーの詳細を示す図である。
図4は、従来の光露光装置の構成図である。
図5は、EUV露光装置の光学系の配置図である。
図6は、EUV露光装置本体真空チャンバの真空排気系を示す図である。
図2は、本発明の第二の実施の形態であるEUV露光装置の構成図である。
図3は、本発明の実施の形態であるEUV露光装置におけるマスク直前の照明系ミラーの詳細を示す図である。
図4は、従来の光露光装置の構成図である。
図5は、EUV露光装置の光学系の配置図である。
図6は、EUV露光装置本体真空チャンバの真空排気系を示す図である。
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は本発明の第一の実施の形態である極短紫外線(EUV)露光装置の構成を示す概要図である。本構成における光学系の基本構成は、図5に示したものと同一である。よって、図5に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付して、その作用等の説明を省略する。
照明系を構成するミラー4、5、6は、一つの照明系鏡筒ユニット21内に、不図示の保持手段により機械的に保持されることにより、ユニット化されている。照明系ミラー7は単体で保持する構造とされている。照明系ミラー8〜11は、一つの照明系鏡筒ユニット22内に不図示の保持手段により機械的に保持されることにより、ユニット化されている。
照明系鏡筒を一つのユニットとせずに、照明系鏡筒ユニット21、22及び単体保持のミラー7としたのは各ユニット毎にミラーの位置決めをしておくことにより、全体の光学調整を容易にするためである。なお、照明系ユニット21,22及びミラー7は不図示の光学系保持フレームに機械的に保持されることにより、相対的な位置関係が決まる。光学系保持フレームは装置のメインフレームに固定され除振装置(Active Vibration Isolating System :AVIS)を介して床に取り付けられる。
このような構成により、光学系保持フレームは、床や真空排気系の振動が伝わりにくいようにされているため、照明系鏡筒ユニット21、22等の真空チャンバに、外部又は真空排気系から振動が伝わりにくくなる。
投影系ミラー13〜18は投影系鏡筒(ユニット)23に不図示の保持手段により機械的に保持されている。更に、鏡筒ユニット23には、照明系の一部であるミラー12も機械的に保持されている。このように投影系鏡筒ユニット23内に、投影系ミラー13〜18と共に照明系ミラー12を保持する構成としているので、照明系ミラー12が鏡筒ユニット23と機械的な干渉を起こさない。よって、照明系ミラー12の配置や形状の自由度が大きくなる。
特に、投影系鏡筒ユニット23の厚さを強度上の理由等から厚くしなければならない場合には、図5に示す従来例では鏡筒に切り欠きを設ける等の措置をしなければ照明系ミラー12を配置できなくなる可能性もある。しかしこれは、通常、円筒形状である鏡筒に、切り欠きを設けることにより強度が低下して光学特性が不安定になる等の理由から好ましくない。これに対して、本構成では鏡筒ユニット23内にミラー12を配置しているため、このような問題が生じない。
図1に示す装置においては、投影光学系、照明光学系、マスク、ウエハの全てを一つの真空チャンバ100内に配置しているが、投影光学系、照明光学系、マスク、ウエハ等の各々にそれぞれ独立の真空チャンバを配置してもよい。また、従来から用いられている各種配置が可能であるが、少なくとも、投影系鏡筒ユニットは真空(減圧)チャンバ内に配置し、EUV光の減衰を防ぐことが好ましい。
なお、各ミラーの位置、調整は、例えば、USP6,147,818や、未公開の米国特許出願(出願番号10/603,732)に開示された方法を、そのまま、又は適宜変形して本発明の実施の形態に取り入れることができる。
冷却法については、ミラーからの輻射を利用する方法や、ガス又は液体を用いた冷却法等従来から用いられている各種の方法を適用可能である。
投影系鏡筒ユニット23を露光装置に組み込む際には、組み込み前に、投影系鏡筒ユニット23が所望の性能を満足しているかどうか確認する必要がある。例えば、波面計測を行いながらミラー13〜18の位置、姿勢の調整を行う。このような波面計測時に、ミラー12は、投影系鏡筒ユニット23に取り付けてあっても測定に悪影響や不都合をもたらさないので、組み立て調整に関しては従来と同じ手法により行うことができる。投影系鏡筒ユニット23は、調整終了後、照明系ミラー7、照明系ユニット21,22等とともにEUV露光装置本体に搭載される。その後、マスク19の所定の位置に所定の入射角度で照明光が入射するように各照明ユニットの位置・姿勢を調整する。
図2は本発明の第二の実施の形態であるEUV露光装置の構成を示す概要図である。この実施の形態においても、光学系の基本構成は図5に示した従来のものと同一である。よって、図5に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付して、その作用等の説明を省略する。図1に示したEUV露光装置と図2に示したEUV露光装置の異なる点は、図1に示したものにおいては照明系鏡筒ユニット22に保持されていたミラー8,9,10,11が、図2に示したものでは、投影系鏡筒ユニット24内に保持されている点である。その他の構成は図1に示したものと同じであるため、説明を省略する。
前述したように反射ミラー12を投影系に近づける必要性があるため、図1に示した例では投影系鏡筒ユニット23内に照明系のミラーである反射ミラー12を配置した。しかし、反射ミラー12とその前段の反射ミラーであるミラー8,9,10,11が近接している場合には、これらのミラーと投影系鏡筒とが機械的な干渉を起こす可能性がある。
従って、このような場合には、これらのミラー8,9,10,11も投影系鏡筒内に配置することが好ましい。なお、投影光学系は上述のように、波面収差等各種光学特性を測定する必要がある。図2に示した実施の形態は、このような要請に対応することができるものである。
尚、本実施の形態においても、投影光学系の性能を測定するための波面計測等に、ミラー8〜12が影響を及ぼさないのは、図1に示した実施の形態と同様である。
一方、投影系ユニットに照明系のミラーを配置しすぎると光学特性を測定する装置に投影系ユニットを配置することが困難になる。従って、投影系鏡筒ユニットに配置される照明系ミラーの数はできる限り少なくして、投影系ユニットを小さくすることが好ましい。この点からは図1に示した実施の形態の方が好ましい。
図3は、本発明の第一および第二の実施の形態におけるミラー12の詳細を説明するための図であり、(a)は斜視図、(b)は光束との関係を示す図である。
ミラー12はマスク19で反射した光束を遮らないように配置しなければならない。そのために、マスク19側の端面を図のような楔形の断面形状としている。
また、ミラー12の保持機構は、マスク19側の端面を保持すると光束を遮ることになるため、マスク側端面以外の部分で保持させる必要がある。本実施の形態ではミラー12の両側面を保持機構26で保持する構成としている。保持機構26は、ミラー12の有効領域27を遮らないように配置されている。
その結果、図3(b)に示すように、マスクで反射した光束の通過する領域28(図中ハッチングの部分)には、ミラー12自体も、その保持機構26もはみ出すことがなく、従って、これらが光束を遮蔽しないように配置することができる。ミラー12は、有効領域27をカバーするものであれば、その形状は矩形、円形等色々な形状のものを用いることが可能である。尚、図3(a)では有効領域を円形にしているが、照明ビームの形状等によって色々な形状をとることができる。
EUV露光装置本体は真空チャンバ内に収納されている。その排気系の構成を図6に示す。
この真空チャンバ201内には、図1に示す全ての構成要素が配置される。勿論、全てを一つの真空チャンバ内に配置する必要は必ずしも無く、例えば、光源部を別の真空チャンバに配置したり、光源部と照明光学系を別の真空チャンバに配置することも可能である。
真空チャンバ201にはメインバルブ202を介して真空排気ポンプ204が接続されている。メインバルブ202と並列にバイパスバルブ203が設けられている。このバイパスバルブ203は、流量可変で排気速度を調整することのできるバルブであり、ここでは開度をリモートで任意に設定できるバリアブルオリフィスバルブを用いている。真空チャンバ201には真空計205が設けられている。真空計205による真空度の監視、メインバルブ202およびバイパスバルブ203の開閉、バイパスバルブ203の流量設定、真空排気ポンプ204の運転状態の監視は不図示の排気制御装置によって行われる。
真空チャンバ201内を大気圧から真空状態にする際に、排気制御装置により、真空度と排気速度の関係を任意に設定することができる。
急速に排気すると、
▲1▼ゴミが舞い上がって光学素子等に付着する(特にマスクに付着するゴミは致命的な影響を与える。)。
▲2▼鏡筒機構内部に局所的な圧力差が生じ、それによりミラーの変形、位置ズレ等を生じて、光学系の特性が劣化する。
▲3▼断熱膨張による温度低下により鏡筒機構系内部に局所的な熱収縮が生じ、それによりミラーの変形、位置ズレ等を生じて、光学系の特性が劣化する。
などの問題を生じる恐れがある。
本実施の形態では、真空度と排気速度の関係を最適化することにより、このような問題を防止することができる。最適化作業は一度決めれば繰り返す必要はなく、最適化された排気速度で排気を行えばよい。排気速度は真空ポンプの容量とその時の真空度によって決まる。従って、排気速度を制御するための手段を設けない場合には、真空度が変化していくので、排気速度は、最初が速く、真空度が高くなるにつれ遅くなっていく。つまり、上述の問題を無くすためには、ポンプの容量を最初の排気速度が所定速度以下となるようにしなければならない。しかし、真空度が高くなるにつれ排気速度が遅くなるので、これでは装置が要求される真空度に達するまでの時間が長くなる。
これに対して本実施の形態では、真空度に応じて変化する排気速度を上述の問題が無い範囲で高くしつづけられるため、排気時間を相対的に短くすることが可能となる。つまり、大気化から排気開始した直後はゴミが舞い上がりやすいので極力ゆっくりと排気し、少し圧力が下がれば(ゴミが舞い上がらない程度に)早く排気することが可能となる。
また、真空チャンバ201の内部を真空から大気圧に戻す(リークする)際には、チャンバ内壁に水分子等が吸着するのを防ぐためにボンベ209から露点の低い乾燥窒素を導入する。ボンベ209はバルブ208および、これと並列に設けられたバイパスバルブ部207を介して真空チャンバ201と接続されている。バイパスバルブ207の系統には、流量制御装置206(マスフローコントローラ)が設けられている。
バルブ208、バイパスバルブ207の開閉、流量制御装置206の流量設定は不図示の排気制御装置によって行われる。
真空から急速に大気圧に戻すと、やはり、上述の▲1▼、▲2▼の問題が生じる恐れがある。リーク速度はボンベ209からチャンバ201へ導入する乾燥窒素の流量を制御することにより決まる。ゴミの舞い上がりを防止するため、最初はゆっくりとリークして、ある程度圧力が高くなったら流量を増やすことにより、上述の問題を生じさせずに全体のリーク時間を短縮することが可能となる。
照明系を構成するミラー4、5、6は、一つの照明系鏡筒ユニット21内に、不図示の保持手段により機械的に保持されることにより、ユニット化されている。照明系ミラー7は単体で保持する構造とされている。照明系ミラー8〜11は、一つの照明系鏡筒ユニット22内に不図示の保持手段により機械的に保持されることにより、ユニット化されている。
照明系鏡筒を一つのユニットとせずに、照明系鏡筒ユニット21、22及び単体保持のミラー7としたのは各ユニット毎にミラーの位置決めをしておくことにより、全体の光学調整を容易にするためである。なお、照明系ユニット21,22及びミラー7は不図示の光学系保持フレームに機械的に保持されることにより、相対的な位置関係が決まる。光学系保持フレームは装置のメインフレームに固定され除振装置(Active Vibration Isolating System :AVIS)を介して床に取り付けられる。
このような構成により、光学系保持フレームは、床や真空排気系の振動が伝わりにくいようにされているため、照明系鏡筒ユニット21、22等の真空チャンバに、外部又は真空排気系から振動が伝わりにくくなる。
投影系ミラー13〜18は投影系鏡筒(ユニット)23に不図示の保持手段により機械的に保持されている。更に、鏡筒ユニット23には、照明系の一部であるミラー12も機械的に保持されている。このように投影系鏡筒ユニット23内に、投影系ミラー13〜18と共に照明系ミラー12を保持する構成としているので、照明系ミラー12が鏡筒ユニット23と機械的な干渉を起こさない。よって、照明系ミラー12の配置や形状の自由度が大きくなる。
特に、投影系鏡筒ユニット23の厚さを強度上の理由等から厚くしなければならない場合には、図5に示す従来例では鏡筒に切り欠きを設ける等の措置をしなければ照明系ミラー12を配置できなくなる可能性もある。しかしこれは、通常、円筒形状である鏡筒に、切り欠きを設けることにより強度が低下して光学特性が不安定になる等の理由から好ましくない。これに対して、本構成では鏡筒ユニット23内にミラー12を配置しているため、このような問題が生じない。
図1に示す装置においては、投影光学系、照明光学系、マスク、ウエハの全てを一つの真空チャンバ100内に配置しているが、投影光学系、照明光学系、マスク、ウエハ等の各々にそれぞれ独立の真空チャンバを配置してもよい。また、従来から用いられている各種配置が可能であるが、少なくとも、投影系鏡筒ユニットは真空(減圧)チャンバ内に配置し、EUV光の減衰を防ぐことが好ましい。
なお、各ミラーの位置、調整は、例えば、USP6,147,818や、未公開の米国特許出願(出願番号10/603,732)に開示された方法を、そのまま、又は適宜変形して本発明の実施の形態に取り入れることができる。
冷却法については、ミラーからの輻射を利用する方法や、ガス又は液体を用いた冷却法等従来から用いられている各種の方法を適用可能である。
投影系鏡筒ユニット23を露光装置に組み込む際には、組み込み前に、投影系鏡筒ユニット23が所望の性能を満足しているかどうか確認する必要がある。例えば、波面計測を行いながらミラー13〜18の位置、姿勢の調整を行う。このような波面計測時に、ミラー12は、投影系鏡筒ユニット23に取り付けてあっても測定に悪影響や不都合をもたらさないので、組み立て調整に関しては従来と同じ手法により行うことができる。投影系鏡筒ユニット23は、調整終了後、照明系ミラー7、照明系ユニット21,22等とともにEUV露光装置本体に搭載される。その後、マスク19の所定の位置に所定の入射角度で照明光が入射するように各照明ユニットの位置・姿勢を調整する。
図2は本発明の第二の実施の形態であるEUV露光装置の構成を示す概要図である。この実施の形態においても、光学系の基本構成は図5に示した従来のものと同一である。よって、図5に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付して、その作用等の説明を省略する。図1に示したEUV露光装置と図2に示したEUV露光装置の異なる点は、図1に示したものにおいては照明系鏡筒ユニット22に保持されていたミラー8,9,10,11が、図2に示したものでは、投影系鏡筒ユニット24内に保持されている点である。その他の構成は図1に示したものと同じであるため、説明を省略する。
前述したように反射ミラー12を投影系に近づける必要性があるため、図1に示した例では投影系鏡筒ユニット23内に照明系のミラーである反射ミラー12を配置した。しかし、反射ミラー12とその前段の反射ミラーであるミラー8,9,10,11が近接している場合には、これらのミラーと投影系鏡筒とが機械的な干渉を起こす可能性がある。
従って、このような場合には、これらのミラー8,9,10,11も投影系鏡筒内に配置することが好ましい。なお、投影光学系は上述のように、波面収差等各種光学特性を測定する必要がある。図2に示した実施の形態は、このような要請に対応することができるものである。
尚、本実施の形態においても、投影光学系の性能を測定するための波面計測等に、ミラー8〜12が影響を及ぼさないのは、図1に示した実施の形態と同様である。
一方、投影系ユニットに照明系のミラーを配置しすぎると光学特性を測定する装置に投影系ユニットを配置することが困難になる。従って、投影系鏡筒ユニットに配置される照明系ミラーの数はできる限り少なくして、投影系ユニットを小さくすることが好ましい。この点からは図1に示した実施の形態の方が好ましい。
図3は、本発明の第一および第二の実施の形態におけるミラー12の詳細を説明するための図であり、(a)は斜視図、(b)は光束との関係を示す図である。
ミラー12はマスク19で反射した光束を遮らないように配置しなければならない。そのために、マスク19側の端面を図のような楔形の断面形状としている。
また、ミラー12の保持機構は、マスク19側の端面を保持すると光束を遮ることになるため、マスク側端面以外の部分で保持させる必要がある。本実施の形態ではミラー12の両側面を保持機構26で保持する構成としている。保持機構26は、ミラー12の有効領域27を遮らないように配置されている。
その結果、図3(b)に示すように、マスクで反射した光束の通過する領域28(図中ハッチングの部分)には、ミラー12自体も、その保持機構26もはみ出すことがなく、従って、これらが光束を遮蔽しないように配置することができる。ミラー12は、有効領域27をカバーするものであれば、その形状は矩形、円形等色々な形状のものを用いることが可能である。尚、図3(a)では有効領域を円形にしているが、照明ビームの形状等によって色々な形状をとることができる。
EUV露光装置本体は真空チャンバ内に収納されている。その排気系の構成を図6に示す。
この真空チャンバ201内には、図1に示す全ての構成要素が配置される。勿論、全てを一つの真空チャンバ内に配置する必要は必ずしも無く、例えば、光源部を別の真空チャンバに配置したり、光源部と照明光学系を別の真空チャンバに配置することも可能である。
真空チャンバ201にはメインバルブ202を介して真空排気ポンプ204が接続されている。メインバルブ202と並列にバイパスバルブ203が設けられている。このバイパスバルブ203は、流量可変で排気速度を調整することのできるバルブであり、ここでは開度をリモートで任意に設定できるバリアブルオリフィスバルブを用いている。真空チャンバ201には真空計205が設けられている。真空計205による真空度の監視、メインバルブ202およびバイパスバルブ203の開閉、バイパスバルブ203の流量設定、真空排気ポンプ204の運転状態の監視は不図示の排気制御装置によって行われる。
真空チャンバ201内を大気圧から真空状態にする際に、排気制御装置により、真空度と排気速度の関係を任意に設定することができる。
急速に排気すると、
▲1▼ゴミが舞い上がって光学素子等に付着する(特にマスクに付着するゴミは致命的な影響を与える。)。
▲2▼鏡筒機構内部に局所的な圧力差が生じ、それによりミラーの変形、位置ズレ等を生じて、光学系の特性が劣化する。
▲3▼断熱膨張による温度低下により鏡筒機構系内部に局所的な熱収縮が生じ、それによりミラーの変形、位置ズレ等を生じて、光学系の特性が劣化する。
などの問題を生じる恐れがある。
本実施の形態では、真空度と排気速度の関係を最適化することにより、このような問題を防止することができる。最適化作業は一度決めれば繰り返す必要はなく、最適化された排気速度で排気を行えばよい。排気速度は真空ポンプの容量とその時の真空度によって決まる。従って、排気速度を制御するための手段を設けない場合には、真空度が変化していくので、排気速度は、最初が速く、真空度が高くなるにつれ遅くなっていく。つまり、上述の問題を無くすためには、ポンプの容量を最初の排気速度が所定速度以下となるようにしなければならない。しかし、真空度が高くなるにつれ排気速度が遅くなるので、これでは装置が要求される真空度に達するまでの時間が長くなる。
これに対して本実施の形態では、真空度に応じて変化する排気速度を上述の問題が無い範囲で高くしつづけられるため、排気時間を相対的に短くすることが可能となる。つまり、大気化から排気開始した直後はゴミが舞い上がりやすいので極力ゆっくりと排気し、少し圧力が下がれば(ゴミが舞い上がらない程度に)早く排気することが可能となる。
また、真空チャンバ201の内部を真空から大気圧に戻す(リークする)際には、チャンバ内壁に水分子等が吸着するのを防ぐためにボンベ209から露点の低い乾燥窒素を導入する。ボンベ209はバルブ208および、これと並列に設けられたバイパスバルブ部207を介して真空チャンバ201と接続されている。バイパスバルブ207の系統には、流量制御装置206(マスフローコントローラ)が設けられている。
バルブ208、バイパスバルブ207の開閉、流量制御装置206の流量設定は不図示の排気制御装置によって行われる。
真空から急速に大気圧に戻すと、やはり、上述の▲1▼、▲2▼の問題が生じる恐れがある。リーク速度はボンベ209からチャンバ201へ導入する乾燥窒素の流量を制御することにより決まる。ゴミの舞い上がりを防止するため、最初はゆっくりとリークして、ある程度圧力が高くなったら流量を増やすことにより、上述の問題を生じさせずに全体のリーク時間を短縮することが可能となる。
Claims (9)
- 極短紫外線を射出する光源と、前記光源から射出した極短紫外線をマスクへ導く複数の照明用反射ミラーと、前記マスクで反射する極短紫外線を感応基板上に導き、マスクの像を感応基板上へ投影結像させる複数の投影用反射ミラーと、前記投影用反射ミラーの少なくとも一つと、前記照明用反射ミラーの少なくとも一つを収納する投影系鏡筒とを有することを特徴とする極短紫外線露光装置。
- 前記投影系鏡筒に収納される照明用反射ミラーが、前記光源とマスクとの間の光路で最もマスクに近い反射ミラーを含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の極短紫外線露光装置。
- 前記マスクに最も近い照明用反射ミラーは、そのマスク側の端面が前記マスクで反射する極短紫外線を遮らない形状とされていることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の極短紫外線露光装置。
- 前記極短紫外線を遮らない形状が楔形であることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の極短紫外線露光装置。
- 前記マスクに最も近い照明用反射ミラーは、前記マスクからの反射光束が通過する端面以外の部分が保持されることにより固定されていることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の極短紫外線露光装置。
- 投影系鏡筒に前記複数の投影用反射ミラーの全てが配置されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の極短紫外線露光装置。
- 少なくとも前記投影系鏡筒を収納する真空チャンバを有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の極短紫外線露光装置。
- 前記投影用反射ミラーが、前記投影系鏡筒に、その位置及び姿勢を調整可能に配置されていることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の極短紫外線露光装置。
- 内部に露光装置を備える真空チャンバであって、排気速度、及びリーク速度の少なくとも一方が可変とされていることを特徴とする真空チャンバ。
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