JPWO2002100929A1 - ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は物理発泡剤を用いてポリオレフィン系樹脂発泡粒子を製造する際に、密閉容器内で水性媒体に分散させた樹脂粒子に発泡剤を含浸させるための熱処理工程における樹脂粒子同士の融着を防止するために添加する分散剤の量や、得られた発泡粒子への分散剤の付着量が生産工場の違いによって不均一になることがなく、融着のない良好な発泡粒子を得ることができるとともに、得られた発泡粒子を成形する際の発泡粒子相互の融着性が良好で、機械的強度に優れた成形を得ることができるポリオレフィン系樹脂発泡粒子を、安定して製造することができるポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法に関する。本発明方法は、水性媒体及び分散剤とともに加熱された、物理発泡剤を含浸してなるポリプロピレン系樹脂粒子を密閉容器内より低圧域に放出して発泡させ、発泡粒子を得る方法であって、上記水性媒体は電気伝導率が0.00mS/m〜20.00mS/mの水性媒体を用いるものである。

Description

技術分野
本発明は、物理発泡剤を含有する発泡性のポリプロピレン系樹脂粒子を、密閉容器内から低圧下に放出、発泡させて発泡粒子を得る、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法に関する。さらに詳しくは、樹脂粒子を発泡させる工程における粒子相互の融着を防止できるとともに、得られた発泡粒子を成形する際の発泡粒子相互間の融着性が優れた発泡粒子を得ることのできるポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法に関する。
背景技術
ポリプロピレン系樹脂を所定形状に成形した成形体(以下、発泡粒子成形体という)は、ポリプロピレン系樹脂本来の優れた特性を損なうことなく、緩衝性、断熱性等の特性を付加できる利点があり、包装材料、建築材料、断熱材料等として広く利用されている。
発泡粒子成形体は、無発泡の樹脂成形体に比べ、軽量化、原材料費の低減化を図ることができるとともに、緩衝性、断熱性等の特性が付与されることにより、一段とコストパフォーマンスに優れたものとなる。一方、発泡粒子や型内成形体は、重量が軽い反面、嵩張るために輸送コストが高くつくという問題を生じる。特に海外で発泡粒子成形体製品を販売する目的で、日本国内で生産した製品を海外に輸出した場合には、輸送コストが著しく高くつき、発泡粒子成形体本来の優れたコストパフォーマンスが得られなくなる。このため輸送に伴うコストを少なくするために、通常、海外で販売される発泡粒子成形体は、発泡粒子の生産から発泡粒子成形体の生産までを一貫して現地で行っている。
ところで、発泡粒子から発泡粒子成形体までを、海外において生産した場合、製品である発泡粒子成形体の品質が、生産工場の違いによって大きくバラツクという問題が、しばしば生じていた。
通常、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を製造するには、オートクレーブ等の密閉容器内で水性媒体に分散させた樹脂粒子に発泡剤を含浸させ、次いで発泡剤を含浸した樹脂粒子を樹脂粒子の軟化温度以上の温度で容器内より低圧の雰囲気下に放出して発泡させる方法が採用されている。発泡粒子の製造に使用する主な資材は、発泡剤、水性媒体、ポリプロピレン系樹脂粒子であるが、容器内で樹脂粒子を加熱する工程で、軟化した樹脂粒子相互間の融着や、樹脂粒子の容器内壁に付着するのを防止する目的で、水性媒体には予め分散剤を添加している。分散剤を水性媒体に添加した場合、得られる発泡粒子表面には使用した分散剤の一部が付着しているが、発泡粒子表面への分散剤付着量が多くなると、得られた発泡粒子は成形する際に、発泡粒子相互間の融着を妨げることとなる。その結果、発泡粒子を成形して得られる発泡粒子成形体の機械的強度等が低下するという問題を生じる。本発明者等の調査によると、分散剤の最低必要量(発泡粒子製造時の樹脂粒子相互の融着を防止するために必要な最低量)が海外の生産工場では工場毎に大きく異なり、分散剤の使用量の一番少ない生産工場と一番多い生産工場とでは、分散剤の使用量に5倍程度も差があることが判明した。工場毎に分散剤の使用量が異なれば、発泡粒子への分散剤の付着量が工場毎に異なるという結果を生み出す。このように発泡粒子への分散剤の付着量と分散剤の使用量とが一定していないことが、発泡粒子を成形して得た発泡粒子成形体の品質が工場ごとに異なる原因ではないかと考えられた。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、分散剤の使用量のバラツキや、発泡粒子への分散剤の付着量のバラツキを少なくし、どの生産工場でも一定した品質の発泡粒子を安定して製造することのできる成形用ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、水性媒体及び分散剤とともに加熱された、物理発泡剤を含浸してなるポリプロピレン系樹脂粒子を密閉容器内より低圧域に放出して発泡させ、発泡粒子を得る方法である。本発明は、上記水性媒体として電気伝導率が0.00mS/m〜20.00mS/mの水性媒体を用いるものである。本発明において、分散剤としては微粒状の無機物が用いられるが、シリカ−アルミナを主成分とするカオリン等のアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質が好ましい。また分散剤の分散力を強化するために硫酸アルミニウム等の分散強化剤を併用することができる。本発明において物理発泡剤としては、空気や二酸化炭素等の無機発泡剤が好ましい。本発明方法において、見かけ密度100g/L〜500g/Lの発泡粒子を得ることが好ましい。
本発明により得られる発泡粒子は、示差走査熱量測定によるDSC曲線における吸熱曲線ピークが2つ以上であり、該吸熱曲線ピークの高温側の吸熱曲線ピークの熱量が2〜20J/gであるものが好ましい。また発泡粒子表面に付着している分散剤の付着量が発泡粒子重量(発泡粒子自体の重量と、発泡粒子に付着している分散剤の重量の合計重量)100g当たり、50mg〜200mgであることが好ましい。
本発明方法によれば、発泡粒子の製造時に分散剤の量を増やすことなく発泡粒子同士の融着のない良好な発泡粒子を得ることができるとと共に、分散剤を多く使用することなく発泡粒子を得ることができるため、発泡粒子表面における分散剤の付着量が少なく、従って得られた発泡粒子は、成形する際、発泡粒子相互の融着性に優れ、機械的強度等に優れた発泡粒子成形体を得ることができる。この結果、それぞれの生産工場において分散剤の使用量や発泡粒子への分散剤の付着量が均一となり、安定した品質の発泡粒子と発泡粒子成形体を製造することができる。一方、分散剤の使用量を増やすことによって発泡粒子同士の融着のない発泡粒子を得る方法では、得られた発泡粒子を洗浄して発泡粒子表面の分散剤の付着量を減少させる必要がある。その理由としては、発泡粒子の表面に分散剤が多量に付着した発泡粒子を用いて発泡粒子成形体を製造する場合は、高温のスチームにより発泡粒子相互の融着性を高める必要があるからである。ところが本発明方法で得た発泡粒子の場合には、発泡粒子を洗浄する必要がないため、洗浄コストや洗浄廃液の処理コストが不要であり、低コストで優れた発泡粒子を得ることができる優れた方法である。また発泡粒子の表面における分散剤の付着量が少ないため、発泡粒子成形体を製造する際、高温のスチームを用いる必要がない。このため成形サイクルも短くすることができ、生産性の向上を図ることができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法では、電気伝導率が0.00mS/m〜20.00mS/mの水性媒体を用いる。水性媒体の電気伝導率を上記した特定の範囲とすることによって、特定の効果が発揮されるメカニズムは定かではないが、電気伝導率を特定の範囲とすると、水性媒体に溶け込んでいる不純物(主に金属イオン)が少ないため、分散剤による分散機能が良好となり、このため分散剤を多量に使用する必要がなく、発泡粒子の表面に付着する分散剤の量も、発泡粒子を成形する際の粒子相互の融着を阻害しない量とすることができる考えられる。
水性媒体としては、通常は電気伝導率が0.00mS/m〜20.00mS/mの水が用いられる。水の電気伝導率が0.00mS/m〜20.00mS/mの範囲を外れる場合、水を上記電気伝導率となるように調整することが本発明の所期の目的を達成する点で必要である。水の電気伝導率を上記範囲に調整するには、例えば、イオン交換法、蒸留、逆浸透法等の精製法を採用することができる。また上記方法で精製された少なくとも1種類以上の水と、地下水とを混ぜて前記した範囲に調整することもできる。電気伝導率が20.00mS/mを超える水を用いた場合、樹脂粒子を発泡する際、発泡粒子相互の融着を防止するためには分散剤を多量に添加しなければならず、この結果、得られた発泡粒子の表面への分散剤の付着量が多くなり、このような発泡粒子を成形して得られた発泡粒子成形体は、発泡粒子相互間の融着性が悪く、機械的強度等に劣ったものとなる。一方、発泡粒子を成形する際の粒子相互の融着性の面からは、電気伝導率が0.00mS/mに近いほど好ましく、0.00mS/mであると特に好ましいが、電気伝導率が0.01mS/m未満とするには著しくコストが高くなる。従って、コストを考慮し、且つ発泡粒子を用いた成形時の発泡粒子相互の融着性に優れたものとするためには、電気伝導率は0.01mS/m以上が好ましく、特に0.02mS/m以上が好ましい。一方、上限値は17.00mS/m以下が好ましく、特に13.00mS/m以下が好ましい。尚、本明細書における電気伝導率とは、JIS K 0101(1979)の電気伝導率の項目に準拠して測定されて得られた値を採用する。
本発明方法において用いるポリプロピレン系樹脂粒子の基材樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン系共重合体等のポリプロピレン系樹脂が挙げられる。プロピレン系共重合体の場合、プロピレン成分を60モル%以上含有するプロピレンと他のコモノマーとの共重合体が好ましい。プロピレンと共重合される他のコモノマーとしては例えばエチレンや、プロピレン以外の1−ブテン、1−ペテン、1−ヘキセン等のα−オレフィンが挙げられる。上記プロピレン系共重合体は、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等の2元共重合体であっても、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体等の3元共重合体であっても良い。またプロピレン系共重合体は、ブロック共重合体であってもランダム共重合体であってもよい。上記ポリプロピレン系樹脂は、架橋したものでも無架橋のものでも良いが、リサイクル性の点から無架橋のものが好ましい。
本発明方法において、発泡粒子の基材樹脂の融点やメルトフローレイト(MFR)には特に制限はないが、発泡粒子を成形する際の生産性や設備コスト等を考慮すると、例えば、プロピレン単独重合体の場合、145℃以上であることが好ましく、155℃以上であることがより好ましく、158℃以上であることが更に好ましく、160℃以上であることが最も好ましい。該融点の上限は、通常170℃程度である。発泡粒子の基材樹脂がプロピレン単独重合体の場合、MFRは型内成形時の成形スチーム温度をより低くする効果と、得られた型内成形体の剛性向上の観点から10〜70g/10分が好ましい。またプロピレン系ランダム共重合体の場合、融点が165℃以下のものが好ましく、特に135〜155℃のものが好ましい。更に、発泡粒子の基材樹脂がプロピレン系ランダム共重合体の場合、発泡成形体の耐熱性及び発泡粒子製造時の発泡効率を考慮すると、MFRが0.5〜12g/10分のものが好ましく、特に4〜10g/10分のものが好ましい。尚、MFRはJIS K7210(1976)の試験条件14で測定された値をいう。
分散剤としては、平均粒子径が0.01μmから50.00μmの微粒状の無機物が使用されることが好ましい。この分散剤に要求される条件は、分散媒に難溶性であることであり、更に分散剤同士の凝集が起こり難い性質を有することである。分散剤は水性媒体中ではコロイド粒子として分散して表面電荷を有しており、互いに正または負の同じ電荷を有している。一方、コロイド粒子には互いの質量による引力で互いに凝集しようとする力が作用しているが、同一電荷の場合、反発により互いに離れようとする力が作用する。その結果、エネルギーの谷が形成され、コロイド粒子間に一定の距離が保たれることで分散剤としての機能が発揮されると考えられる。
発泡剤を含浸させたポリプロピレン系樹脂粒子と水性媒体と分散剤との混合物を、該樹脂粒子の軟化点以上の温度で、低圧域に放出して、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得る方法では、分散剤としては、分散効果が良好で、容易に入手できる点から無機分散剤が好ましい。この無機物コロイド粒子相互間の反発作用が、樹脂粒子同士の融着を防止するものと考えられる。
本発明方法において用いる分散剤としては、前記した無機分散剤の中でも特にシリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質であることが電気伝導率が0.00mS/m〜20.00mS/mの水性媒体との組み合わせでより分散剤の使用量が少なく、発泡粒子の表面に分散剤が付着する量を少なくすることができる点で好ましい。また、発泡剤として無機発泡剤や、これらを主成分とする発泡剤を用いた場合において、分散剤としてシリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質を用いた場合には、使用する分散剤の使用量を少なくすることができる利点がある。例えば、分散剤が塩基性炭酸マグネシウムである場合と比較すると、アルミノ珪酸からなる鉱物系無機物質の使用量は、塩基性炭酸マグネシウムの使用量の1/3の使用量で樹脂粒子の分散性が良好である。シリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩としては、平均粒子径50.00μm以下のものが得られる発泡粒子の表面に傷をつけない点から好ましく、例えば、カオリン、クレー等の天然または合成粘土鉱物が挙げられる。前記した中でも凝集せずに発泡粒子をより分散させる点で、平均粒子径が0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.10μm以上が特に好ましい。一方、上限値は30.00μm以下がより好ましく、10.00μm以下が特に好ましい。アルミノ珪酸塩としてはSi4+の一部がFe3+のような金属イオンにより、あるいはAl3+の一部がFe2+やMg2+のような金属イオンにより同型イオン置換されているものでも構わないが、その量は全金属イオンの20重量%以下が好ましい。同型イオン置換の割合が高くなると本発明の効果が十分に発揮されない虞れがある。また、酸化チタン、酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、酸化鉄等の分散剤も用いることができるが、これらは上記アルミノ珪酸塩に混合して用いることが好ましく、この場合、混合量は分散剤の全使用量に対して30重量%以下となる範囲が好ましい。尚、平均粒子径は、遠心沈降式粒度分布測定装置により個数基準で得られた粒度分布より粒子径と個数で算出される値を採用することとする。
本発明の方法においてさらにシリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質である分散剤を該水性媒体100重量部あたり0.004重量部〜1.000重量部用いることが融着性に優れた発泡粒子が得られる点で好ましい。0.004重量部より少ないと樹脂粒子の軟化点温度以上で樹脂粒子の分散性が低下する。一方、1.000重量部を超えると発泡粒子の表面に分散剤が多く付着する虞れがある。上記観点より0.010重量部以上が好ましく、0.030重量部以上がより好ましく、特に樹脂粒子のより良好な分散性の点から0.050重量部以上が好ましい。一方、その上限は、0.400重量部以下が好ましく、0.350重量部以下がより好ましく、特に発泡粒子の表面に付着する分散剤の量が少ない点から0.300重量部以下が好ましい。
更に必要に応じて、分散剤の分散力を強化する分散強化剤が添加される。このような分散強化剤は40℃の水100ccに対して少なくとも1mg以上溶解し得る無機化合物であって、該化合物の陰イオンまたは陽イオンの少なくとも一方が2価または3価である無機物質である。このような無機物質としては、たとえば、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄等が例示される。前記した分散強化剤は0.0001〜1.0000重量部程度が使用される。特に発泡剤が空気や、空気を主成分とする発泡剤の場合に分散剤をより少なくする点で効果的である。
上記分散強化剤を更に水性媒体に添加すると、分散系へ電荷が付与され、あるいは分散系の電荷が一層高まり、それによって分散剤同士の電気的反発が高まるとともに分散剤とポリプロピレン系樹脂粒子との間の電気的反発力が高まり、その結果、樹脂粒子表面に付着しない距離をおいて樹脂粒子の周りを覆う分散剤が増加し樹脂粒子同士が互いに電気的に強く反発しあって密閉容器内で樹脂粒子同士が融着することを防止しているものと推察される。したがって、本発明の発泡粒子の製造方法において、分散系における水性媒体のpHが、分散剤の電荷が無くなる等電点およびその付近のときに最も効果的である。
本発明方法によって得られるポリプロピレン系樹脂発泡粒子は、発泡粒子に付着している分散剤の付着量が、得られた発泡粒子重量(発泡粒子自体の重量と、発泡粒子表面に付着している分散剤の重量の合計重量)100g当たりに対し、50mg〜200mg(以下、単に50mg/100g〜200mg/100g等と表記することがある。)であることが、発泡粒子が成形時の融着性に優れるため好ましい。発泡粒子表面に付着している分散剤量が、200mg/100gを超える場合には、成形に際して発泡粒子相互の融着不良を起こす原因となり好ましくない。分散剤の付着量が多い発泡粒子を用いてあえて成形する際には飽和蒸気圧を高くしなければならず、成形体に密度のムラや不均一な溶融又は減溶等の不具合を生じ易くなり好ましくない。また付着している分散剤量が、50mg/100g未満となるような場合には、発泡粒子を成形する際の発泡粒子相互の融着性は良好であるが、発泡粒子を得る工程において相互に融着した発泡粒子が形成され易くなる等、良好な発泡粒子が得られ難い。より好ましい分散剤付着量は50mg/100g〜150mg/100gである。得られる発泡粒子に付着している分散剤量が、50mg/100g〜200mg/100gとなるようにするには、電気伝導率が0.00mS/m〜20.00mS/mの水性媒体を用いるとともに、該水性媒体100重量部あたりシリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質の分散剤を0.004重量部〜1.000重量部用いることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の表面に付着している分散剤量は、以下のようにして定量することができる。すなわち、得られたポリプロピレン系樹脂発泡粒子を60℃のオーブンで24時間乾燥させ、ついでオーブンから取り出した発泡粒子を直ちに温度23℃、相対湿度50%に設定された室内に72時間放置する。次に同じ条件に設定された室内において発泡粒子100gを小数点3桁まで正確に重量を測定(小数点3桁目を四捨五入)した値を、分散剤が付着した発泡粒子の重量:F(g)とする。次に上記の重量測定に使用した発泡粒子の全量を5Lの1N塩酸水溶液に浸漬して洗浄した後、5Lイオン交換水に浸漬して塩酸溶液を洗い落とし、ついで5Lの1N水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して洗浄した後、5Lのイオン交換水に浸漬して水酸化ナトリウムを洗浄する。この作業を2回繰り返した後、発泡粒子全量を60℃のオーブンで24時間乾燥した後、ついでオーブンから取り出し直ちに23℃、相対湿度50%に設定された室内に72時間放置する。続いて同じ条件に設定された室内で、上記と同様に発泡粒子の重量:S(g)を求める。重量:Fと重量:Sとの差を発泡粒子に表面に付着している分散剤の量とし、これを分散剤が付着している発泡粒子100g当たりに対する付着量に換算した値を採用する。
本発明の発泡粒子の製造方法において、物理発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロブタン、シクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素類、クロロフルオロメタン、トリフロロメタン、1,2−ジフロロエタン、1,2,2,2−テトラフロロエタン、メチルクロライド、エチルクロライド、メチレンクロライド等のハロゲン化炭化水素などの有機物理発泡剤、窒素、酸素、空気、二酸化炭素、水等の無機発泡剤等を1種又は2種以上用いることができるが、環境適合性、安全性の点から窒素、酸素、空気、二酸化炭素、水等の無機発泡剤や、これらを主成分とする発泡剤が好ましい。無機発泡剤や、これらを主成分とする発泡剤の中でも環境適合性の面、見かけ密度が100g/L〜500g/Lの低発泡倍率の発泡粒子を容易に得らる点から前記した無機発泡剤が空気であることが好ましい。無機発泡剤に空気を用いると、発泡していない粒子を含まず均一な低発泡倍率の発泡粒子が得られる点で好ましい。
一方、見かけ密度が30g/L以上、100g/L未満の高発泡倍率の発泡粒子が得られる点で無機発泡剤として二酸化炭素が好ましい。また水を発泡剤として用いる場合、水性媒体が水であれば、これを発泡剤として利用することができる。
尚、本明細書において、無機発泡剤を主成分とする物理発泡剤とは、全発泡剤の50mol%以上が無機発泡剤であることを意味する。より好ましくは、物理発泡剤の70mol%以上が無機発泡剤であることが、環境負荷が低く、爆発の危険性が低い点で好ましい。
発泡剤の使用量は、目的とする発泡粒子の発泡倍率に応じ、また基材樹脂の種類、発泡剤の種類等を考慮して決定されるが、通常、樹脂粒子100重量部当たり、多くとも10重量部程度である。
なお、本発明の樹脂粒子中には、所望に応じて各種添加剤を含有させることができる。このような添加剤としては、たとえば、酸化防止剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、難燃剤、金属不活性剤、顔料、染料、核剤、あるいは気泡調整剤等を挙げることができる。気泡調整剤としては、たとえばホウ酸亜鉛、タルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、水酸化アルミニウムなどの無機粉体が例示される。これらの樹脂粒子中における含有量は、全添加剤の合計量として、樹脂100重量部当たり20重量部以下、特に5重量部以下が好ましい。またこれらの添加剤は例えば、押出機により押出したストランドを切断して樹脂粒子を製造する際に、押出機内で溶融した樹脂に添加、混練することによって樹脂粒子中に添加剤を含有させることができる。
本発明の発泡粒子の製造法において、物理発泡剤を密閉容器内へ充填する量は、使用する発泡剤の種類と発泡温度と目的とする発泡粒子の見かけ密度に応じて適宜選択されるが、例えば発泡剤として窒素を使用し、水性媒体として水を使用した場合を例にとると、発泡剤が含浸された樹脂粒子が密閉容器内で発泡せずに加熱保持されている、発泡開始直前の安定した状態にある時の容器内空間部の圧力(ゲージ圧)が、0.6〜1.4MPa、好ましくは0.62〜1.1MPaとなる量が好ましい。この容器内空間部の圧力は次のことを基準にして選定することが好ましい。
すなわち、目的とする発泡粒子の見かけ密度を定めたならば、放出部に接続され、徐々に直径が大きくなり、その大きくなった直径と同じ直径である管内の温度を容器内空間部の温度に対して相対的に低く維持する場合には、前記容器内の空間部の圧力は前記の範囲内で高い方の圧力が採用されることが望ましい。放出部に接続されている管内の温度を相対的に高く維持する場合には前記容器内の空間部の圧力は前記範囲内で低い方の圧力が採用されることが望ましい傾向にある。また放出部に接続されている管内温度をある一定の温度、具体的には40℃〜80℃に維持するならば、目的とする発泡粒子の見かけ密度が小さいほど前記容器内の空間部の圧力は高い方の圧力を採用されることが望ましく、目的とする発泡粒子の見かけ密度が大きいほど空間部の圧力は低い方の圧力を採用されることが望ましい傾向にある。
本発明の方法において、見かけ密度が100g/L〜500g/Lであることが、発泡粒子の表面に分散剤を付着させない効果が高い点で好ましい。また、発泡粒子の示差走査熱量測定によるDSC曲線における吸熱曲線ピークが2つ以上であり、該吸熱曲線ピークの高温側吸熱曲線ピーク(以下、高温側吸熱曲線ピークという)の熱量が2J/g〜20J/gであることが発泡粒子相互の融着性を向上させる発泡粒子を効率よく製造することができる点で好ましい。見かけ密度100g/L〜500g/Lであって、かつ高温吸熱曲線ピークの熱量が2J/g〜20J/gである発泡粒子の場合、発泡成形体の密度に対する圧縮強度、発泡成形体のエネルギー吸収量などが高く、発泡粒子を成形するに先立ち発泡粒子内の空気圧を高める工程が必要とならないので、成形サイクルを短くできる点で好ましい。基材樹脂がポリプロピレン系樹脂の場合は、見かけ密度100g/L〜500g/Lであって、高温吸熱曲線ピークの熱量が5J/g〜15J/gであるものがより発泡粒子相互の融着性が高い発泡成形体が得られる点で好ましい。また、上記高温吸熱曲線ピークの熱量は、図1で示される高温吸熱曲線ピークの熱量bと固有吸熱曲線ピークaの総和に対して1〜50%であることが好ましく、2〜45%であることがより好ましく、3〜40%であることが特に好ましい。また、高温吸熱曲線ピークと固有吸熱曲線ピークの熱量の総和は、40J/g〜150J/gであることが好ましい。尚、本明細書において言う高温吸熱曲線の熱量と固有吸熱曲線ピークの熱量は、いずれも吸熱量を意味し、その値は絶対値で表現されている。
一方、見かけ密度が30g/L以上100g/L未満であり、且つ発泡粒子の示差走査熱量測定によるDSC曲線における吸熱曲線ピークが2つ以上であり、高温側吸熱曲線ピークの熱量が5J/g〜60J/gである場合は、高発泡倍率で発泡粒子相互の融着性が高い発泡成形体が得られる発泡粒子を効率よく得るのに好適である。見かけ密度が30g/L以上100g/L未満であって、上記高温吸熱曲線ピークの熱量が5J/g未満の発泡粒子の場合、このような発泡粒子から得られる発泡成形体の密度に対する圧縮強度、発泡成形体のエネルギー吸収量などが低いものとなる虞れがある。また見かけ密度が30g/L未満の発泡粒子の場合、発泡成形体の密度に対する圧縮強度、発泡成形体のエネルギー吸収量などが低下する。見掛け密度が100g/L以上であって、高温吸熱曲線ピークの熱量が60J/gを超える発泡粒子の場合、発泡粒子を成形するに先立ち発泡粒子内の空気圧を高める工程が必要になったり、成形サイクルが長くなったりする虞れがある。特に基材樹脂がエチレン−プロピレンランダム共重合体の場合は、見かけ密度が30g/L以上100g/L未満であって上記高温吸熱曲線ピークの熱量が5J/g〜30J/gであることが発泡粒子相互の融着性が高い発泡成形体が得られ、成形サイクルが短い点で好ましい。
発泡粒子の見かけ密度:dは、まず約5g(4.500〜5.500g)の発泡粒子をとり、これを0.001gまで正確に秤量し(小数点以下4桁目を四捨五入)、これを発泡粒子の重量:S(g)とする。次いで秤量された重量既知の発泡粒子を23℃の水100cmが収容されたメスシリンダー内の水に水没させたときの上昇した目盛りから、発泡粒子の体積:Y(cm)を算出し、これをリットル単位に換算してこれを発泡粒子の見かけ体積:L(L)とする。このように求められた上記発泡粒子の重量:S(g)を体積:L(L)で除すことにより求められる。
一方、発泡粒子の高温吸熱曲線ピークの熱量は、得られた発泡粒子2〜10mgを、示差走査熱量計によって室温から220℃まで10℃/分で昇温した時に得られるDSC曲線(図1)に認められる2つ以上の吸熱曲線ピークの高温側に現れる吸熱曲線ピークbの熱量で、高温側の吸熱曲線ピークb(1つとは限らない)の面積に相当するものであり、例えば次のようにして求めることができる。
まずDSC曲線上の80℃に相当する点αと、発泡粒子の融解終了温度Tに相当するDSC曲線上の点βとを結ぶ直線:αβを引く。次に上記の固有の吸熱曲線ピークaと高温吸熱曲線ピークbとの間の谷部に当たるDSC曲線上の点γからグラフの縦軸と平行な直線を引き、前記直線:αβと交わる点をσとする。高温吸熱曲線ピークbの面積は、DSC曲線の高温吸熱曲線ピークb部分の曲線と、線分:σβと、線分:γσとによって囲まれる部分(図1において斜線を付した部分)の面積であり、これが高温吸熱曲線ピークの熱量に相当する。図1の吸熱曲線ピークaは、基材樹脂の融解時の吸熱に相当する固有のピークである。
本発明でいう発泡粒子の示差走査熱量測定によるDSC曲線における吸熱曲線ピークが2つ以上であり該吸熱曲線ピークの高温側の吸熱曲線ピークの熱量とは、基材樹脂の融解時の吸熱に相当する固有のピークよりも高温側の吸熱曲線ピークの合計熱量を意味する。
尚、この高温吸熱曲線ピークbは、上記のようにして測定した第1回目のDSC曲線には認められるが、第1回目のDSC曲線を得た後、220℃から10℃/分で一旦40℃付近まで降温し、再び10℃/分で220℃まで昇温した時に得られる第2回目のDSC曲線には認められず、基材樹脂の融解時の吸熱に相当する固有の吸熱曲線ピークaのみが認められる。
発泡粒子の高温吸熱曲線ピークの熱量の値は、主に発泡粒子製造時の発泡温度と、使用した発泡剤量によって変化するから、目的とする高温吸熱曲線ピーク熱量の発泡粒子を得るには、予備実験を行なって、発泡温度、発泡剤量等の発泡条件を設定しておく必要がある。
発泡粒子の高温吸熱曲線ピークを上記の通り示差走査熱量計によって測定するに際しては、発泡粒子1個当たりの重量が2mg未満の場合は、総重量が2mg〜10mgとなる複数個の発泡粒子をそのまま測定に使用すれば良く、また、発泡粒子1個当たりの重量が2mg〜10mgの場合には、発泡粒子1個をそのまま測定に使用すればよい。また、発泡粒子1個当たりの重量が10mg超の場合には、1個の発泡粒子を、複数個に切断して得た重量が2mg〜10mgとなる切断試料1個を測定に使用すればよい。ただし、この切断試料は、1個の発泡粒子をカッター等を使用して切断したものであるが、切断に際しては、発泡粒子が当初から有していた表面は切除せずにそのまま残すとともに、各切断試料の形状ができる限り同じ形状となるように均等に且つ各切断試料においては切除せずに残された上記発泡粒子表面の面積ができる限り同じ面積となるように切断する。例えば発泡粒子1個当たりの重量が18mgの場合には、任意の方向に向けた発泡粒子を垂直方向の真中より水平に切断すれば2個のほぼ同じ形状の約9mgの切断試料が得られ、各切断試料には、当初から発泡粒子が有していた表面はそのまま残されているとともに、その表面の面積は各切断試料でほぼ同じ面積となる。このようにして得られた2個の切断試料の内の1個を上記の通り高温吸熱曲線ピークの測定に使用すれば良い。
通常、適切な発泡温度を確認するには、無機発泡剤が空気である場合、熱量が2〜20J/gとなる条件で発泡粒子を製造すればよい。また無機発泡剤が二酸化炭素である場合、発泡粒子のDSC曲線における高温吸熱曲線ピークの熱量が5J/g〜60J/gとなる条件で発泡粒子を製造すればよい。発泡粒子の示差走査熱量測定によって得られるDSC曲線に高温吸熱曲線ピークを有する発泡粒子は、密閉容器内で樹脂粒子、分散剤、発泡剤とともに分散媒に分散させた後、容器内を融解終了温度(Te)以上に昇温することなく、樹脂粒子の融点(Tm)−15℃以上、融解終了温度(Te)未満の範囲内の任意の温度(Ta)まで加熱し、その温度(Ta)で十分な時間、好ましくは10〜60分程度保持し、その後、容器内を融点(Tm)−5℃から融解終了温度(Te)+5℃の範囲の任意の温度(Tb)に調節し、その温度(Tb)にて、或いは更に必要により当該温度(Tb)で十分な時間、好ましくは10〜60分程度保持してから、樹脂粒子を容器内から放出して発泡させる方法により得ることができる。
また発泡粒子における上記高温吸熱曲線ピークの熱量の大小は、主として、発泡粒子を製造する際の樹脂粒子に対する上記温度(Ta)と該温度における保持時間および上記温度(Tb)と該温度における保持時間ならびに昇温速度に依存する。発泡粒子の上記高温吸熱曲線ピークの熱量は、温度(Ta)または(Tb)が上記した保持温度範囲内の低い方の温度である程、保持時間が長い程、大きくなる傾向を示す。通常、昇温速度は0.5〜5℃/分が採用される。これらの点を考慮して予備実験を繰り返すことにより、所望の高温吸熱曲線ピーク熱量を示す発泡粒子の製造条件は容易に知ることができる。
尚、以上で説明した温度範囲は、発泡剤として二酸化炭素や空気等の無機発泡剤を使用した場合の適切な温度範囲である。従って、有機発泡剤が併用された場合には、その種類や使用量に応じてその適切な温度範囲は上記温度範囲よりもそれぞれ低温側にシフトすることになる。
また上記融点(Tm)とは、樹脂粒子2〜10mgを試料として用いて前述の如き発泡粒子のDSC曲線を得るのと同様の方法で樹脂粒子に対して示差走査熱量測定を行い、これによって得られた2回目のDSC曲線(その一例を図2に示す。)に認められる基材樹脂固有の吸熱曲線ピークaの頂点の温度であり、融解終了温度(Te)とは、該固有の吸熱曲線ピークaの裾が高温側でベースライン(α−β)の位置に戻ったときの温度を言う。
尚、上記した方法によって得られたポリプロピレン系樹脂発泡粒子は、大気圧下で熟成した後、加圧空気雰囲気下で加圧処理して内圧を付与し、その後、水蒸気や熱風を用いて加熱することによって更に発泡させ、より高発泡倍率の発泡粒子とすることが可能である。
上記発泡粒子を用いて発泡粒子成形体を得るには、加熱及び冷却が可能であってかつ開閉し密閉できる型内に、発泡粒子を充填し、水蒸気圧0.15〜0.59MPa(G)のスチームを供給し、型内で発泡粒子同士を加熱膨張させて融着させ、次いで冷却して型内から取り出すバッチ式成形法(型内成形法)を採用することができる。また発泡粒子成形体は、必要に応じて粒子内圧を高めた発泡粒子を、通路内の上下に沿って連続的に移動するベルト間に連続的に供給し、水蒸気加熱領域を通過する際に発泡粒子同士を膨張融着させ、その後冷却領域を通過させて冷却し、次いで得られた成形体を通路内から取り出し、適宜の長さに順次切断する連続式成形法(例えば特開平9−104026号、特開平9−104027号及び特開平10−180888号等に記載される成形方法)により製造することもできる。尚、発泡粒子の気泡内圧を高める場合には、密閉容器に発泡粒子を入れ、該容器内に加圧空気を供給した状態で適当な時間放置して発泡粒子内に加圧空気を浸透させればよい。上記手法で製造される成形体の密度は目的によって任意に選定できるが、本発明における発泡粒子から選られる成形体の範囲としては40g/L〜500g/Lの密度を有する成形体を得ることが好ましく、更に好ましくは90g/L〜500g/Lの密度を有する成形体を得ることが好ましい。
以上のようにして製造される発泡粒子を用いた発泡粒子成形体は、ASTM−D2856−70の手順Cに基づく連続気泡率が40%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、25%以下であることが最も好ましい。発泡粒子の高温吸熱曲線ピーク熱量を前記した範囲内にすることと、成形時に加熱しすぎないようにすることにより、連続気泡率が小さい成形体を得ることができ、連続気泡率が小さい成形体ほど、機械的強度に優れる。
以下に本発明について実施例および比較例を挙げ説明する。
実施例1〜6、比較例1〜5
酸化防止剤0.12重量部、ステアリン酸カルシウム(滑剤)0.05重量部及びエルカ酸アミド(滑剤)0.05重量部、耐候性付与剤0.2重量部を含むエチレン−プロピレンランダムコポリマー(エチレン成分含有量2.4重量%、融点145℃、MFR=7g/10分)に、気泡調整剤0.05重量部を添加して押出機内で溶融混練した後、押出機からストランド状に押出し、発泡粒子の直径と長さの比が略1.0になるようにストランドを切断して、1個当たりの平均重量が2mgの樹脂粒子を得た。
次いで400リットルのオートクレーブに、上記樹脂粒子100重量部(表1に示す電気伝導率の水220重量部、界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)0.2重量部と、表1に示す量の分散剤(カオリン:平均粒子径0.40μm)、分散強化剤(硫酸アルミニウム)を仕込み(なお、実施例3、6、比較例4、5は分散剤強化剤を添加しなかった。)、攪拌しながら表1に示す発泡温度よりも5℃低い温度まで昇温してからその温度で15分間保持した。保持開始直後に容器内に表1に示す発泡剤を供給して15分間保持した後の容器内圧力が表1に示す容器内圧力よりも0.098MPa(G)だけ低い圧力となるように調整した。次いで、発泡温度まで昇温して同温度で15分間保持した。その際、この保持開始直後に容器内に表1に示す発泡剤を供給し、15分間保持した後、容器内圧力が表1に示す容器内圧力に達するように調整した。発泡温度で15分保持した後に、オートクレーブの一端を開放し、樹脂粒子と水とを大気圧下に放出して樹脂粒子を発泡させ、発泡粒子を得た。尚、樹脂粒子をオートクレーブから放出する間の容器内圧力が、表1に示す容器内圧力に保たれるように、オートクレーブ内に表1に示す発泡剤を供給しながら放出を行った。得られた発泡粒子を水洗し遠心分離機にかけたのち、24時間大気圧下に放置して養生した後、発泡粒子の見かけ密度、高温吸熱曲線ピーク熱量、分散剤の発泡粒子表面への付着量(表2では分散剤の付着量とした)等を測定し、その結果を表2に示した。発泡粒子の分散性については表1に示した。尚、比較例2の場合は、オートクレーブ内で樹脂粒子相互が融着してしまい、良好な発泡粒子を得ることができなかった。
Figure 2002100929
Figure 2002100929
実施例、比較例において水性媒体として用いた水は以下のものである。
水A:電気伝導率53.30mS/mの地下水。
水B:電気伝導率0.85mS/mの逆浸透水。
水C:電気伝導率0.05mS/mのイオン交換水。
水D:水Bと水Aを9:1の体積割合で混合した電気伝導率6.62mS/mの水。
水E:水Bと水Aを8:2の体積割合で混合した電気伝導率12.20mS/mの水。
水F:水Bと水Aを6:4の体積割合で混合した電気伝導率21.90mS/mの水。
水G:電気伝導率67.90mS/mの軟水化処理水。
なお、前記した電気伝導率の値は、株式会社堀場製作所製の「カスタニーACTphメーター D−24 形式名:9382−10D」を用いて、セル定数が1.071×100m−1の電極を用いて室温25℃で測定して得られた値である。
次いで、実施例1、2、4、5、6及び比較例1、3の発泡粒子については、発泡粒子に内圧付与処理を施すことなく、発泡粒子を250mm×200mm×50mmの成形空間(雄型と雌型とを完全に型締めしたときの成形空間)を持つ金型内に、雄型と雌形を完全に型締めせずに両者の間に僅かな隙間(約1mm)を開けた状態で発泡粒子を充填した。次いで型内をスチームで排気した後、雄型と雌型とを完全に型締めし、表2に示す飽和蒸気圧力のスチームによって成形した。成形後、金型内の発泡圧が0.059MPa(G)となるまで水冷した後、成形体を型から取り出し、60℃で24時間養生した後、室温まで冷却した。得られた発泡粒子成形体における発泡粒子の融着率、融着性の評価を表2にあわせて示した。
一方、実施例3及び比較例4の発泡粒子については、発泡粒子に内圧付与処理(粒子内圧0.1MPa(G))を施した後、発泡粒子を250mm×200mm×50mmの成形空間(雄型と雌型とを完全に型締めしたときの成形空間)を持つ金型内に、雄型と雌形とを完全に型締めせずに両者の間に僅かな隙間(約1mm)を開けた状態で発泡粒子を充填した。次いで型内をスチームで排気した後、雄型と雌型とを完全に型締めし、表2に示す成形飽和蒸気圧力のスチームによって成形した。成形後、金型内の発泡圧が0.059MPa(G)となるまで水冷した後、成形体を型から取り出し、60℃で24時間養生した後、室温まで冷却した。得られた発泡粒子成形体における発泡粒子の融着率、融着性の評価を表2にあわせて示した。
尚、表2に示した発泡粒子の分散性及び発泡粒子成形体における発泡粒子の融着性は、以下のようにして評価した。
発泡粒子の分散性
製造した発泡粒子群の中から無作為に100個の発泡体を取り出す。ここで言う発泡体とは、発泡粒子間に融着のない発泡粒子の場合にはそれぞれが1個の発泡体を意味し、複数個の発泡粒子が数珠繋ぎ状に融着していたり、複数個の発泡粒子がランダムに融着していたり、あるいは発泡粒子間で糸を引くような状態で繊維状樹脂を介して複数個の発泡粒子が連結していたりするいわゆる発泡粒子間が融着したもの(以下、粒子間融着物という)である場合には、この粒子間融着物1つが1個の発泡体を意味する。このような発泡体100個を検査し発泡粒子の分散性を次の基準により評価した。
A・・100個の発泡体中に粒子間融着物が1つも含まれないか、2つの発泡粒子が融着した粒子間融着物が2個以内であり、かつ3つ以上の発泡粒子が融着した粒子間融着物が存在せず、発泡粒子の分散性が優れているもの。
B・・100個の発泡体中に2つの発泡粒子が融着した粒子間融着物が3個〜20個、又は/及び3つの発泡粒子が融着した粒子間融着物が1〜5個存在し、かつ4つ以上の発泡粒子が融着した粒子間融着物が存在せず、発泡粒子の分散性が良好なもの。
C・・100個の発泡体中に存在する粒子間融着物が26個〜50個、又は/及び4〜6つの発泡粒子が融着した粒子間融着物が存在する場合であり発泡分散性は許容できる範囲内である。
D・・100個の発泡体中に存在する粒子間融着物が51個〜75個、又は/及び7つ以上の発泡粒子が融着した粒子間融着物が存在する場合であり発泡分散性は不良である。
E・・大きな粒子間融着物が容器内から放出されないで容器内に残った場合である。
発泡粒子成形体における発泡粒子の融着性
250mm×200mm×50mmの金型で成形して得た発泡粒子成形体を、カッターナイフで成形体の厚み方向に約10mmの切り込みを入れた後、手で切り込み部から成形体を破断するテストを行い、以下の基準で成形体における発泡粒子の融着性の良否を評価した。
○・・・成形体の破断面の観察で発泡粒子の50%以上が材料破壊している場合。
△・・・成形体の破断面の観察で発泡粒子の30%以上50%未満が材料破壊している場合。
×・・・成形体の破断面の観察で発泡粒子の30%未満が材料破壊している場合。
産業上の利用可能性
本発明方法によれば、発泡粒子同士の融着のない良好な発泡粒子を得ることができるとと共に、得られた発泡粒子は発泡粒子相互の融着性に優れ、機械的強度等に優れた発泡粒子成形体を得ることができる。この結果、それぞれの生産工場において、安定した品質の発泡粒子と発泡粒子成形体を製造することができる。また本発明方法は低コストで優れた発泡粒子を得ることができ、成形サイクルも短くすることができるため、生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明により得られたポリプロピレン系樹脂発泡粒子の第1回目のDSC曲線のチャートの一例を示す図、図2はポリプロピレン系樹脂粒子の第2回目のDSC曲線のチャートの一例を示す図である。
【0003】
も一定した品質の発泡粒子を安定して製造することのできる成形用ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明は、水性媒体及び分散剤とともに加熱された、物理発泡剤を含浸してなるポリプロピレン系樹脂粒子を密閉容器内より低圧域に放出して発泡させ、発泡粒子を得る方法である。本発明は、上記水性媒体として電気伝導率が0.01mS/m〜20.00mS/mの水性媒体を用いるものである。本発明において、分散剤としては微粒状の無機物が用いられるが、シリカ−アルミナを主成分とするカオリン等のアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質が好ましい。また分散剤の分散力を強化するために硫酸アルミニウム等の分散強化剤を併用することができる。本発明において物理発泡剤としては、空気や二酸化炭素等の無機発泡剤が好ましい。本発明方法において、見かけ密度100g/L〜500g/Lの発泡粒子を得ることが好ましい。
本発明により得られる発泡粒子は、示差走査熱量測定によるDSC曲線における吸熱曲線ピークが2つ以上であり、該吸熱曲線ピークの高温側の吸熱曲線ピークの熱量が2〜20J/gであるものが好ましい。また発泡粒子表面に付着している分散剤の付着量が発泡粒子重量(発泡粒子自体の重量と、発泡粒子に付着している分散剤の重量の合計重量)100g当たり、50mg〜200mgであることが好ましい。
本発明方法によれば、発泡粒子の製造時に分散剤の量を増やすことなく発泡粒子同士の融着のない良好な発泡粒子を得ることができるとと共に、分散剤を多く使用することなく発泡粒子を得ることができるため、発泡粒子表面における分散剤の付着量が少なく、従って得られた発泡粒子は、成形する際、発泡粒子相互の融着性に優れ、機械的強度等に優れた発泡粒子成形体を得ることがで
【0004】
きる。この結果、それぞれの生産工場において分散剤の使用量や発泡粒子への分散剤の付着量が均一となり、安定した品質の発泡粒子と発泡粒子成形体を製造することができる。一方、分散剤の使用量を増やすことによって発泡粒子同士の融着のない発泡粒子を得る方法では、得られた発泡粒子を洗浄して発泡粒子表面の分散剤の付着量を減少させる必要がある。その理由としては、発泡粒子の表面に分散剤が多量に付着した発泡粒子を用いて発泡粒子成形体を製造する場合は、高温のスチームにより発泡粒子相互の融着性を高める必要があるからである。ところが本発明方法で得た発泡粒子の場合には、発泡粒子を洗浄する必要がないため、洗浄コストや洗浄廃液の処理コストが不要であり、低コストで優れた発泡粒子を得ることができる優れた方法である。また発泡粒子の表面における分散剤の付着量が少ないため、発泡粒子成形体を製造する際、高温のスチームを用いる必要がない。このため成形サイクルも短くすることができ、生産性の向上を図ることができる。
図面の簡単な説明
図1は本発明により得られたポリプロピレン系樹脂発泡粒子の第1回目のDSC曲線のチャートの一例を示す図、図2はポリプロピレン系樹脂粒子の第2回目のDSC曲線のチャートの一例を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の方法では、電気伝導率が0.01mS/m〜20.00mS/mの水性媒体を用いる。水性媒体の電気伝導率を上記した特定の範囲とすることによって、特定の効果が発揮されるメカニズムは定かではないが、電気伝導率を特定の範囲とすると、水性媒体に溶け込んでいる不純物(主に金属イオン)が
【0005】
少ないため、分散剤による分散機能が良好となり、このため分散剤を多量に使用する必要がなく、発泡粒子の表面に付着する分散剤の量も、発泡粒子を成形する際の粒子相互の融着を阻害しない量とすることができる考えられる。
水性媒体としては、通常は電気伝導率が0.01mS/m〜20.00mS/mの水が用いられる。水の電気伝導率が0.01mS/m〜20.00mS/mの範囲を外れる場合、水を上記電気伝導率となるように調整することが本発明の所期の目的を達成する点で必要である。水の電気伝導率を上記範囲に調整するには、例えば、イオン交換法、蒸留、逆浸透法等の精製法を採用することができる。また上記方法で精製された少なくとも1種類以上の水と、地下水とを混ぜて前記した範囲に調整することもできる。電気伝導率が20.00mS/mを超える水を用いた場合、樹脂粒子を発泡する際、発泡粒子相互の融着を防止するためには分散剤を多量に添加しなければならず、この結果、得られた発泡粒子の表面への分散剤の付着量が多くなり、このような発泡粒子を成形して得られた発泡粒子成形体は、発泡粒子相互間の融着性が悪く、機械的強度等に劣ったものとなる。一方、発泡粒子を成形する際の粒子相互の融着性の面からは、電気伝導率が0.00mS/mに近いほど好ましいが、電気伝導率を0.01mS/m未満とするには著しくコストが高くなる。従って、コストを考慮し、且つ発泡粒子を用いた成形時の発泡粒子相互の融着性に優れたものとするためには、電気伝導率は特に0.02mS/m以上が好ましい。一方、上限値は17.00mS/m以下が好ましく、特に13.00mS/m以下が好ましい。尚、本明細書における電気伝導率とは、JIS K 0101(1979)の電気伝導率の項目に準拠して測定されて得られた値を採用する。
本発明方法において用いるポリプロピレン系樹脂粒子の基材樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン系共重合体等のポリプロピレン系樹脂が挙
【0007】
無機物が使用されることが好ましい。この分散剤に要求される条件は、分散媒に難溶性であることであり、更に分散剤同士の凝集が起こり難い性質を有することである。分散剤は水性媒体中ではコロイド粒子として分散して表面電荷を有しており、互いに正または負の同じ電荷を有している。一方、コロイド粒子には互いの質量による引力で互いに凝集しようとする力が作用しているが、同一電荷の場合、反発により互いに離れようとする力が作用する。その結果、エネルギーの谷が形成され、コロイド粒子間に一定の距離が保たれることで分散剤としての機能が発揮されると考えられる。
発泡剤を含浸させたポリプロピレン系樹脂粒子と水性媒体と分散剤との混合物を、該樹脂粒子の軟化点以上の温度で、低圧域に放出して、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得る方法では、分散剤としては、分散効果が良好で、容易に入手できる点から無機分散剤が好ましい。この無機物コロイド粒子相互間の反発作用が、樹脂粒子同士の融着を防止するものと考えられる。
本発明方法において用いる分散剤としては、前記した無機分散剤の中でも特にシリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質であることが電気伝導率が0.01mS/m〜20.00mS/mの水性媒体との組み合わせでより分散剤の使用量が少なく、発泡粒子の表面に分散剤が付着する量を少なくすることができる点で好ましい。また、発泡剤として無機発泡剤や、これらを主成分とする発泡剤を用いた場合において、分散剤としてシリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質を用いた場合には、使用する分散剤の使用量を少なくすることができる利点がある。例えば、分散剤が塩基性炭酸マグネシウムである場合と比較すると、アルミノ珪酸からなる鉱物系無機物質の使用量は、塩基性炭酸マグネシウムの使用量の1/3の使用量で樹脂粒子の分散性が良好である。シリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩としては、平均粒子径50.00μm以下のものが得られ
【0010】
原因となり好ましくない。分散剤の付着量が多い発泡粒子を用いてあえて成形する際には飽和蒸気圧を高くしなければならず、成形体に密度のムラや不均一な溶融又は減溶等の不具合を生じ易くなり好ましくない。また付着している分散剤量が、50mg/100g未満となるような場合には、発泡粒子を成形する際の発泡粒子相互の融着性は良好であるが、発泡粒子を得る工程において相互に融着した発泡粒子が形成され易くなる等、良好な発泡粒子が得られ難い。より好ましい分散剤付着量は50mg/100g〜150mg/100gである。得られる発泡粒子に付着している分散剤量が、50mg/100g〜200mg/100gとなるようにするには、電気伝導率が0.01mS/m〜20.00mS/mの水性媒体を用いるとともに、該水性媒体100重量部あたりシリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質の分散剤を0.004重量部〜1.000重量部用いることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の表面に付着している分散剤量は、以下のようにして定量することができる。すなわち、得られたポリプロピレン系樹脂発泡粒子を60℃のオーブンで24時間乾燥させ、ついでオーブンから取り出した発泡粒子を直ちに温度23℃、相対湿度50%に設定された室内に72時間放置する。次に同じ条件に設定された室内において発泡粒子100gを小数点3桁まで正確に重量を測定(小数点3桁目を四捨五入)した値を、分散剤が付着した発泡粒子の重量:F(g)とする。次に上記の重量測定に使用した発泡粒子の全量を5Lの1N塩酸水溶液に浸漬して洗浄した後、5Lイオン交換水に浸漬して塩酸溶液を洗い落とし、ついで5Lの1N水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して洗浄した後、5Lのイオン交換水に浸漬して水酸化ナトリウムを洗浄する。この作業を2回繰り返した後、発泡粒子全量を60℃のオーブンで24時間乾燥した後、ついでオーブンから取り出し直ちに23℃、相対湿度50%に設定された室内に72時間放置する。続いて同じ条件に設定された室内で

Claims (17)

  1. 水性媒体及び分散剤とともに加熱された、物理発泡剤を含浸してなるポリプロピレン系樹脂粒子を密閉容器内より低圧域に放出して発泡させ、発泡粒子を得る方法であって、上記水性媒体として電気伝導率が0.00mS/m〜20.00mS/mの水性媒体を用いることを特徴とするポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  2. 水性媒体の電気伝導率が0.01mS/m〜20.00mS/mである請求の範囲第1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  3. 水性媒体の電気伝導率が0.01mS/m〜17.00mS/mである請求の範囲第1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  4. 水性媒体の電気伝導率が0.02mS/m〜13.00mS/mである請求の範囲第1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  5. 分散剤がシリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質である請求の範囲第1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  6. シリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質がカオリンである請求の範囲第5項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  7. シリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質の使用量は水性媒体100重量部当たり0.004重量部〜1.000重量部であることを特徴とする請求の範囲第5項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  8. シリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質の使用量は水性媒体100重量部当たり0.010重量部〜0.400重量部であることを特徴とする請求の範囲第5項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  9. 物理発泡剤が無機発泡剤を主成分とする発泡剤であることを特徴とする請求の範囲第1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  10. 物理発泡剤として無機発泡剤を主成分とする発泡剤を用い、分散剤としてシリカ−アルミナを主成分とするアルミノ珪酸塩からなる鉱物系無機物質を用いることを特徴とする請求の範囲第1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  11. 無機発泡剤が空気である請求の範囲第9項又は第10項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  12. 無機発泡剤が二酸化炭素である請求の範囲第9項又は第10項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  13. 無機発泡剤が空気及び二酸化炭素である請求の範囲第9項又は第10項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  14. 物理発泡剤として空気を用い、分散剤としてカオリンを用い、分散強化剤として硫酸アルミニウムを用いることを特徴とする請求の範囲第1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  15. 発泡粒子の見かけ密度が100g/L〜500g/Lである請求の範囲第1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  16. 発泡粒子の示差走査熱量測定によるDSC曲線における吸熱曲線ピークが2つ以上であり該吸熱曲線ピークの高温側の吸熱曲線ピークの熱量が2J/g〜20J/gである請求の範囲1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  17. 発泡粒子表面に付着している分散剤の付着量が、得られた発泡粒子重量(発泡粒子自体の重量と、発泡粒子表面に付着している分散剤の重量の合計重量)100g当たり、50mg〜200mgである請求の範囲第1項記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法。
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