JPWO2002046479A1 - 鋼材部品のベイキング処理方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、例えばネジ類やボルト等の鋼材部品に吸蔵される拡散性水素によって遅れ破壊が発生するのを防止するための、高周波または超高周波を用いた、又は鋼材部品の表層部を加熱して鋼材部品の表層部と内部との温度差を生じさせそれにより格子に歪みを生じさせる、鋼材部品のベイキング処理方法に関し、特に周波数が10KHz以上の高周波または超高周波により、鋼材部品の表層部を100〜300℃に急速加熱し、水素脆化に関与する拡散性水素を除去するか、または水素脆化に関与しない非拡散性水素に存在状態を移行させる。
Description
技術分野
本発明は、遅れ破壊の原因の一つとなる鋼材部品に吸蔵された水素、特に拡散性水素を放出除去するか、あるいは無害化するためのベイキング処理方法に関する。
背景技術
従来、静的応力下の鋼材が、ある時間経過後に突然脆性的に破壊する、いわゆる遅れ破壊が知られており、このような遅れ破壊は、鋼中のボイドや非金属介在物界面にトラップされた分子状水素(H2)よりも、鉄格子間に介在する原子状水素(H)または格子欠陥にトラップされた原子状水素による材質劣化がその原因の一つとされている。
原子状の拡散性水素は、▲1▼溶鋼中の水素が最終の鋼材部品まで残留した水素、▲2▼大気環境下での腐食によりあるいは酸洗や電気メッキ時に鋼材又は鋼材部品に侵入する水素、▲3▼浸炭、窒化、溶接時に雰囲気から鋼材又は鋼材部品に侵入する水素等であり、遅れ破壊は、鋼中水素濃度が割れ水素濃度を越えたときに発生すると考えられている。
鋼材部品のうち、木ネジやタッピングネジ等のネジ類は、SWRCH18Aなどの低炭素アルミキルド鋼線材を用いて冷間鍛造により成形されている。これらのネジ類は、ネジを打ち込む時のネジ先端の捩じ込み性能の向上や、捩じりトルクの増大のため、成形後に浸炭焼入れの熱処理が施された後、耐食性を向上させるためにネジ表面に5〜20μm程度の電気亜鉛メッキ等のメッキが施される。メッキ処理により発生した水素が一旦鋼中に侵入すると、拡散して容易にネジ内部に移動する一方、表面のメッキ皮膜により表面からは脱け難い状態になり、ネジ内部の鋼中水素濃度が高くなる。このため、所定のトルクで締結された後、ある時間が経過すると、いわゆる頭飛びという遅れ破壊が生じやすくなる。
また、浸炭焼入れにより硬化したネジ類の表層部には、炭素量0.8%程度の高炭素の焼戻しマルテンサイトが形成される。この焼戻しマルテンサイトは、旧オーステナイト粒界に粒界炭化物が析出するとともに、凝集した水素が更に粒界の結合力を低下させるので、水素脆化感受性が一層高まり、そのため遅れ破壊を招き易くなるという問題があった。
さらに、炭素鋼、低合金鋼を用いて製造されるボルト、ピン、ワッシャ、シャフト、プレートなどの鋼材部品においても、溶鋼中の水素、あるいは鋼材表面のスケール除去を目的とした酸洗処理において侵入する水素等により、水素脆化感受性が高くなるという問題があった。
このため、従来は、メッキ処理したネジ類等の鋼材部品を、例えば加熱炉において200℃前後の温度で数時間加熱するベイキング処理を施して、鋼材部品中の水素濃度を下げる処置を施している。
しかしながら、加熱炉におけるベイキング処理は、侵入した水素量あるいは部品の大きさにより、4時間程度の加熱保持を必要とする場合がある。したがって、ベイキング処理をパッチ炉で処理すると、生産性の低下を招くとともに、在庫量が増大し、更には設備の増大を必要とするという問題があった。また、連続炉を用いてベイキング処理する場合には、長いコンベアを備えた炉長の長い加熱炉を必要とし、製造コストの高騰を招くという問題があった。
発明の開示
本発明は、設備の増大を招くことなく、短時間のベイキング処理を可能とし、その結果、水素脆化による遅れ破壊を防止するベイキング処理方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る鋼材部品のベイキング処理方法は、鋼材部品を高周波または超高周波により加熱して、鋼中に含まれる拡散性水素を除去するか、あるいはそれを非拡散性水素に移行させて無害化することを特徴とする。
本発明に係る鋼材部品のベイキング処理方法はまた、鋼材部品の表層部を加熱し、該部品の表層部と内部との温度差を生じさせ、それにより格子に歪みを生じさせることを特徴とする。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、(1)鋼中に吸蔵された水素には、室温近傍で拡散し得る拡散性水素と、室温近傍では拡散しない非拡散性水素の2種類があり、水素脆化に関与する水素は拡散性水素であって、非拡散性水素は水素脆化に関与しないこと;(2)拡散性水素は、結晶粒界や転位等のトラップエネルギーの低いサイトに存在するが、非拡散性水素は、炭化物やポロシティ等のトラップエネルギーの高いサイトに存在すること;(3)そしてベイキング処理により、鋼中の拡散性水素の放出除去のみならず、拡散性水素を水素脆化に関与しない非拡散性水素に移行させ得ること;を知見して完成させたものである。
なお、本明細書においては、高周波による加熱とは、1KHz〜5MHzの周波数の電流を連続的またはパルス的に出力して誘導加熱作用により加熱する方式を意味し、超高周波による加熱とは、5MHz以上の周波数の電流をパルス的に出力して誘導加熱作用により加熱する方式を意味する。
特に、超高周波のパルス出力で加熱すると、部品の表層部を急速加熱することができるのみならず、鋼材の表層部を加熱し、部品表層部と内部との温度差を生じさせることができるので、拡散性水素の放出除去や、非拡散性水素への移行が極めて効率的に行われるようになる。
なお、ベイキング処理の対象となる鋼材部品としては、例えば木ネジ、タッピングネジ等のネジ類、炭素鋼、低合金鋼製のボルト、ピン、ワッシャ、プレート等の部品、及びその他の鋼材部品が含まれる。
鋼材部品の表面にメッキを施した鋼材部品は、メッキ処理で発生する水素がメッキ層に多量に含まれるとともに、該メッキ層が拡散性水素放出のバリヤーとして働くので、拡散性水素として吸蔵されやすくなる。したがって、メッキ処理した部品に本発明のベイキング処理方法を適用すると、特に効果を発揮する。これは、メッキ処理した鋼材部品では、拡散性水素を放出除去する効果よりも、非拡散性水素へ存在状態を移行させる効果が大きいと考えられるからである。
また、高周波または超高周波の周波数を10KHz以上にすると、鋼材部品の表層部にエネルギーを集中させることが可能になり、特にメッキ層等に対する水素の除去や、非拡散性水素への存在状態の移行が効率的に行われるようになり好適である。
さらに、高周波または超高周波により、鋼材部品の表層部を100〜300℃に急速加熱すると、拡散性水素の除去、または非拡散性水素への移行に伴う無害化の点で好ましく、特に200℃前後に加熱することがより好ましい。これは、表層部の加熱温度が100℃未満では、拡散性水素の活性化が不充分で放出効率が悪く、300℃を超えて高温になると、部品の表面の酸化が進んで耐蝕性が低下したり、表面外観が悪化したりする。
なおこの際も、超高周波のパルス出力で加熱すれば、高いエネルギー密度で鋼材の表層部を加熱し、部品表層部と内部との温度差を生じさせることができるようになり、拡散性水素の放出や無害化をより効果的に行わせることができる。また、加熱コイルを無酸化加熱炉に内蔵して、無酸化雰囲気中で鋼材部品を高周波または超高周波加熱すると、鋼材部品の表面酸化を抑えることができるので、より好ましい。更に、加熱コイルを真空加熱炉に内蔵して鋼材部品を加熱すると、表面酸化の防止に加えて、拡散性水素の放出を促進できるので、より好ましい。
以下に、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る鋼材部品のベイキング処理方法は、鋼材部品に吸蔵される水素を除去、または無害化するためのベイキング処理において、設備の増大を招くことなく、短時間の処理で水素脆化感受性を低下させることができるように、高周波または超高周波で加熱することを要旨としている。
図1は本発明に係るベイキング処理方法に用いられる装置の構成概要図である。この高周波焼入れ装置本体1は、パーツフィーダ4から連続的に送られる鋼材部品を高周波または超高周波で加熱するための加熱コイル2を備えており、また高周波や超高周波をパルス的に出力する場合には、パルスジェネレータ3を設けるようにしている。そして、加熱コイル2の近傍でベイキング処理を終えると、ベイキング処理後の鋼材部品をバケット5に払い出して搬送するようにしている。なお、本図に示した装置は大量生産用としては、それに適した構成にすることが好ましい。
また、図2は、本発明に係るベイキング処理方法に用いられる他の装置の構成概要図である。鋼材部品を高周波または超高周波で加熱するための加熱コイル2を無酸化加熱炉6に内蔵してあり、その他の構成は図1と同様である。無酸化雰囲気としては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを用いることができ、特にアルゴンガスが好ましい。
ここで、処理の対象となる鋼材部品としては、木ネジやタッピングネジやスチールハウスの組立てに用いられるセルフドリリングネジなどの浸炭焼入れが施されたネジ類、S45CやSCM435などの炭素鋼、低合金鋼を用いて焼入れ−焼戻しにより調質されたボルト、ピン、ワッシャ、シャフト、プレート、その他の鋼材部品が好適である。前記のように、ネジ類においては、部品表面が炭素量0.8%程度まで浸炭されて硬化されており、水素脆化感受性が極めて高い。
また、ボルト類は調質により強靭化されるが、特に、引張強度1000N/mm2程度を超える高強度のボルト、ピン、ワッシャ、シャフト、プレートなどにおいては、強度が高くなるほど水素脆化感受性が高くなる。また、このような部品に耐食性や美観向上のための電気メッキが施される場合には、メッキ層には鋼中よりも多量の水素が吸蔵されているので、メッキ層は水素の供給源として水素脆化感受性をより高めるものとして作用する。
従って、このような鋼材部品またはメッキ処理部品に対して本発明の処理方法を適用することは、極めて効果的である。
ここで、高周波焼入れ装置本体1の高周波または超高周波として、周波数10KHz以上のものを連続的またはパルスとして出力するようにしている。このとき、周波数を4MHz程度以上の高周波または超高周波にし、極めて短時間の間に高いエネルギー密度のパルス出力を発振することにより、表面より1mm程度以内の表層部、特に薄いメッキ層等を、約1秒程度以下の短時間で集中的に加熱でき、また、高密度の加熱エネルギーによって表層部を加熱し、部品表層部と内部との温度差を生じさせることも可能となるので、拡散性水素の放出や無害化を極めて効率的に行うことが出来る。また、周波数を20MHz以上にすれば、鋼材部品の極表層部近傍のみを加熱できるので、鋼材内部の組織への影響が小さくなって、より好ましい。
尚、このような高い周波数は、無線通信等を妨害しないよう、所轄当局によって使用周波数が割り当てられるものである。
また、加熱コイル2による加熱温度は、鋼材部品の表層部が100〜300℃になるようにすることが望ましい。これは、100℃未満では拡散性水素の活性化が不充分であり、これより高温になると、また部品の表面の酸化が進んで耐蝕性が低下したり、表面外観が悪化したりするからである。
実施例
次に、本発明のベイキング処理方法により具体的に処理した実施例について説明するが、本発明の技術的思想は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
SAE1022グレードの鋼材を使用して、単体重量6gのM6皿頭タッピングネジを製造し、次にこのネジの表面に厚さ10μmの亜鉛メッキを施した後24時間放置した。このタッピングネジ合計100kg(16600本)を、図1に示した装置を使用してベイキング処理した。この高周波焼入れ装置本体1の周波数は27MHzであり、またパルスジェネレータ3が装備され、極短時間の間にエネルギー密度の高い矩形波のパルス出力を発振できるようになっている。これにより、パルス出力時間1〜100ms、加熱のON及びOFF最大500回/分が可能となり、鋼材部品の表層部を200℃程度に急速加熱できるようになっている。この結果、1本あたりのネジの加熱に要した時間は、0.005秒程度と短く、タッピングネジ100kg全量をベイキング処理するのに要した時間は、1.0時間と、従来に較べて大幅に短縮することが出来た。
また、このベイキング処理したネジ100個を2mmの厚みの鉄板に打ち込み、破断トルクの90%に相当するトルクで締め付けた後、5%食塩水に25℃環境下、100時間浸漬して頭飛びの発生個数を調査する塩水浸漬試験を行ったところ、頭飛びの発生個数は皆無であった。
実施例2
上記ネジと同一のネジを用いて、周波数15KHz、パルスジェネレータ3が装備される高周波焼入れ装置本体1により、鋼材部品の表層部を250℃に加熱してベイキング処理した。その他の条件は、実施例1と同様であった。この結果、1本あたりのネジの加熱に要した時間は0.045秒程度と短く、100kg全量をベイキング処理するに要した時間は、1.2時間と、従来に較べて大幅に短縮することができた。また、100個のネジを用いて行った塩水浸漬試験においても頭飛びの発生は認められなかった。
実施例3
高周波加熱コイルを内蔵したアルゴンガスを封入した無酸化加熱炉を備えた高周波焼入れ装置本体を使用した以外は、実施例1と同様にして、ベイキング処理を行った。この場合、タッピングネジ100kg全量をベイキング処理するのに要した時間は0.7時間と、より短時間でベイキング処理を終えたにもかかわらず、100個のネジを用いて行った塩水浸漬試験においても頭飛びの発生個数は皆無であった。また、タッピングネジの表面には酸化スケールが生成せず、美麗な表面状態を呈していた。
比較例1
実施例1と同様にして製造したタッピングネジ100kgをバッチ式の焼鈍炉に入れて従来と同様の方法で、200℃でベイキング処理を施した。塩水浸漬試験において、頭飛びの発生をゼロにして、拡散性水素を放出、または無害化するためには、バッチ式焼鈍炉で200℃において4時間という長時間加熱を必要とし、また、炉温を200℃に昇温させるために更に1.5時間を必要とし、合計5.5時間を必要とした
比較例2
実施例1と同様にして、単重6gのタッピングネジ100kgを製造し、厚さ10μmの亜鉛メッキを施した後24時間放置した。その後500個のネジについて、ベイキング処理を施すことなく、実施例1と同様にして、頭飛びの発生個数を調査する塩水浸漬試験を行ったところ、頭飛びの発生個数は500本中8本皆あった。
以上の結果から、本発明の処理方法によると、極めて短時間にベイキング処理を行なうことができ、また拡散性水素に起因する遅れ破壊を完全に防止することができることが確認された。
産業上の利用可能性
上記の通り、本発明に係る部品のベイキング処理方法は、鋼材に吸蔵される拡散性水素を除去、または無害化するにあたり、加熱手段として高周波あるいは超高周波を使用するようにしたため、部品の表層部を急速に加熱して効率良く処理することができ、また設備の大型化や高騰化等を避けることができる。この際、特に高周波または超高周波の周波数を所定値以上にし、また鋼材部品の表層部を所定温度範囲で処理すれば、効果的であり、更に、高周波または超高周波の衝撃エネルギーにより、表層部を加熱し、部品表層部と内部との温度差を生じさせるようにすれば、極めて短時間に処理することが出来る。またこのような処理は、特に、水素が多量に含まれるメッキ層のある部品の処理に有効である。
そして、本発明は従来のベイキング処理時間を大幅に短縮して製造コストを大幅に低減させることができ、工業上有益な価値を有する。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係るベイキング処理方法に用いられる装置の構成概要図である。
図2は、本発明に係るベイキング処理方法に用いられる無酸化雰囲気炉を設けた装置の構成概要図である。
本発明は、遅れ破壊の原因の一つとなる鋼材部品に吸蔵された水素、特に拡散性水素を放出除去するか、あるいは無害化するためのベイキング処理方法に関する。
背景技術
従来、静的応力下の鋼材が、ある時間経過後に突然脆性的に破壊する、いわゆる遅れ破壊が知られており、このような遅れ破壊は、鋼中のボイドや非金属介在物界面にトラップされた分子状水素(H2)よりも、鉄格子間に介在する原子状水素(H)または格子欠陥にトラップされた原子状水素による材質劣化がその原因の一つとされている。
原子状の拡散性水素は、▲1▼溶鋼中の水素が最終の鋼材部品まで残留した水素、▲2▼大気環境下での腐食によりあるいは酸洗や電気メッキ時に鋼材又は鋼材部品に侵入する水素、▲3▼浸炭、窒化、溶接時に雰囲気から鋼材又は鋼材部品に侵入する水素等であり、遅れ破壊は、鋼中水素濃度が割れ水素濃度を越えたときに発生すると考えられている。
鋼材部品のうち、木ネジやタッピングネジ等のネジ類は、SWRCH18Aなどの低炭素アルミキルド鋼線材を用いて冷間鍛造により成形されている。これらのネジ類は、ネジを打ち込む時のネジ先端の捩じ込み性能の向上や、捩じりトルクの増大のため、成形後に浸炭焼入れの熱処理が施された後、耐食性を向上させるためにネジ表面に5〜20μm程度の電気亜鉛メッキ等のメッキが施される。メッキ処理により発生した水素が一旦鋼中に侵入すると、拡散して容易にネジ内部に移動する一方、表面のメッキ皮膜により表面からは脱け難い状態になり、ネジ内部の鋼中水素濃度が高くなる。このため、所定のトルクで締結された後、ある時間が経過すると、いわゆる頭飛びという遅れ破壊が生じやすくなる。
また、浸炭焼入れにより硬化したネジ類の表層部には、炭素量0.8%程度の高炭素の焼戻しマルテンサイトが形成される。この焼戻しマルテンサイトは、旧オーステナイト粒界に粒界炭化物が析出するとともに、凝集した水素が更に粒界の結合力を低下させるので、水素脆化感受性が一層高まり、そのため遅れ破壊を招き易くなるという問題があった。
さらに、炭素鋼、低合金鋼を用いて製造されるボルト、ピン、ワッシャ、シャフト、プレートなどの鋼材部品においても、溶鋼中の水素、あるいは鋼材表面のスケール除去を目的とした酸洗処理において侵入する水素等により、水素脆化感受性が高くなるという問題があった。
このため、従来は、メッキ処理したネジ類等の鋼材部品を、例えば加熱炉において200℃前後の温度で数時間加熱するベイキング処理を施して、鋼材部品中の水素濃度を下げる処置を施している。
しかしながら、加熱炉におけるベイキング処理は、侵入した水素量あるいは部品の大きさにより、4時間程度の加熱保持を必要とする場合がある。したがって、ベイキング処理をパッチ炉で処理すると、生産性の低下を招くとともに、在庫量が増大し、更には設備の増大を必要とするという問題があった。また、連続炉を用いてベイキング処理する場合には、長いコンベアを備えた炉長の長い加熱炉を必要とし、製造コストの高騰を招くという問題があった。
発明の開示
本発明は、設備の増大を招くことなく、短時間のベイキング処理を可能とし、その結果、水素脆化による遅れ破壊を防止するベイキング処理方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る鋼材部品のベイキング処理方法は、鋼材部品を高周波または超高周波により加熱して、鋼中に含まれる拡散性水素を除去するか、あるいはそれを非拡散性水素に移行させて無害化することを特徴とする。
本発明に係る鋼材部品のベイキング処理方法はまた、鋼材部品の表層部を加熱し、該部品の表層部と内部との温度差を生じさせ、それにより格子に歪みを生じさせることを特徴とする。
発明を実施するための最良の形態
本発明は、(1)鋼中に吸蔵された水素には、室温近傍で拡散し得る拡散性水素と、室温近傍では拡散しない非拡散性水素の2種類があり、水素脆化に関与する水素は拡散性水素であって、非拡散性水素は水素脆化に関与しないこと;(2)拡散性水素は、結晶粒界や転位等のトラップエネルギーの低いサイトに存在するが、非拡散性水素は、炭化物やポロシティ等のトラップエネルギーの高いサイトに存在すること;(3)そしてベイキング処理により、鋼中の拡散性水素の放出除去のみならず、拡散性水素を水素脆化に関与しない非拡散性水素に移行させ得ること;を知見して完成させたものである。
なお、本明細書においては、高周波による加熱とは、1KHz〜5MHzの周波数の電流を連続的またはパルス的に出力して誘導加熱作用により加熱する方式を意味し、超高周波による加熱とは、5MHz以上の周波数の電流をパルス的に出力して誘導加熱作用により加熱する方式を意味する。
特に、超高周波のパルス出力で加熱すると、部品の表層部を急速加熱することができるのみならず、鋼材の表層部を加熱し、部品表層部と内部との温度差を生じさせることができるので、拡散性水素の放出除去や、非拡散性水素への移行が極めて効率的に行われるようになる。
なお、ベイキング処理の対象となる鋼材部品としては、例えば木ネジ、タッピングネジ等のネジ類、炭素鋼、低合金鋼製のボルト、ピン、ワッシャ、プレート等の部品、及びその他の鋼材部品が含まれる。
鋼材部品の表面にメッキを施した鋼材部品は、メッキ処理で発生する水素がメッキ層に多量に含まれるとともに、該メッキ層が拡散性水素放出のバリヤーとして働くので、拡散性水素として吸蔵されやすくなる。したがって、メッキ処理した部品に本発明のベイキング処理方法を適用すると、特に効果を発揮する。これは、メッキ処理した鋼材部品では、拡散性水素を放出除去する効果よりも、非拡散性水素へ存在状態を移行させる効果が大きいと考えられるからである。
また、高周波または超高周波の周波数を10KHz以上にすると、鋼材部品の表層部にエネルギーを集中させることが可能になり、特にメッキ層等に対する水素の除去や、非拡散性水素への存在状態の移行が効率的に行われるようになり好適である。
さらに、高周波または超高周波により、鋼材部品の表層部を100〜300℃に急速加熱すると、拡散性水素の除去、または非拡散性水素への移行に伴う無害化の点で好ましく、特に200℃前後に加熱することがより好ましい。これは、表層部の加熱温度が100℃未満では、拡散性水素の活性化が不充分で放出効率が悪く、300℃を超えて高温になると、部品の表面の酸化が進んで耐蝕性が低下したり、表面外観が悪化したりする。
なおこの際も、超高周波のパルス出力で加熱すれば、高いエネルギー密度で鋼材の表層部を加熱し、部品表層部と内部との温度差を生じさせることができるようになり、拡散性水素の放出や無害化をより効果的に行わせることができる。また、加熱コイルを無酸化加熱炉に内蔵して、無酸化雰囲気中で鋼材部品を高周波または超高周波加熱すると、鋼材部品の表面酸化を抑えることができるので、より好ましい。更に、加熱コイルを真空加熱炉に内蔵して鋼材部品を加熱すると、表面酸化の防止に加えて、拡散性水素の放出を促進できるので、より好ましい。
以下に、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る鋼材部品のベイキング処理方法は、鋼材部品に吸蔵される水素を除去、または無害化するためのベイキング処理において、設備の増大を招くことなく、短時間の処理で水素脆化感受性を低下させることができるように、高周波または超高周波で加熱することを要旨としている。
図1は本発明に係るベイキング処理方法に用いられる装置の構成概要図である。この高周波焼入れ装置本体1は、パーツフィーダ4から連続的に送られる鋼材部品を高周波または超高周波で加熱するための加熱コイル2を備えており、また高周波や超高周波をパルス的に出力する場合には、パルスジェネレータ3を設けるようにしている。そして、加熱コイル2の近傍でベイキング処理を終えると、ベイキング処理後の鋼材部品をバケット5に払い出して搬送するようにしている。なお、本図に示した装置は大量生産用としては、それに適した構成にすることが好ましい。
また、図2は、本発明に係るベイキング処理方法に用いられる他の装置の構成概要図である。鋼材部品を高周波または超高周波で加熱するための加熱コイル2を無酸化加熱炉6に内蔵してあり、その他の構成は図1と同様である。無酸化雰囲気としては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスを用いることができ、特にアルゴンガスが好ましい。
ここで、処理の対象となる鋼材部品としては、木ネジやタッピングネジやスチールハウスの組立てに用いられるセルフドリリングネジなどの浸炭焼入れが施されたネジ類、S45CやSCM435などの炭素鋼、低合金鋼を用いて焼入れ−焼戻しにより調質されたボルト、ピン、ワッシャ、シャフト、プレート、その他の鋼材部品が好適である。前記のように、ネジ類においては、部品表面が炭素量0.8%程度まで浸炭されて硬化されており、水素脆化感受性が極めて高い。
また、ボルト類は調質により強靭化されるが、特に、引張強度1000N/mm2程度を超える高強度のボルト、ピン、ワッシャ、シャフト、プレートなどにおいては、強度が高くなるほど水素脆化感受性が高くなる。また、このような部品に耐食性や美観向上のための電気メッキが施される場合には、メッキ層には鋼中よりも多量の水素が吸蔵されているので、メッキ層は水素の供給源として水素脆化感受性をより高めるものとして作用する。
従って、このような鋼材部品またはメッキ処理部品に対して本発明の処理方法を適用することは、極めて効果的である。
ここで、高周波焼入れ装置本体1の高周波または超高周波として、周波数10KHz以上のものを連続的またはパルスとして出力するようにしている。このとき、周波数を4MHz程度以上の高周波または超高周波にし、極めて短時間の間に高いエネルギー密度のパルス出力を発振することにより、表面より1mm程度以内の表層部、特に薄いメッキ層等を、約1秒程度以下の短時間で集中的に加熱でき、また、高密度の加熱エネルギーによって表層部を加熱し、部品表層部と内部との温度差を生じさせることも可能となるので、拡散性水素の放出や無害化を極めて効率的に行うことが出来る。また、周波数を20MHz以上にすれば、鋼材部品の極表層部近傍のみを加熱できるので、鋼材内部の組織への影響が小さくなって、より好ましい。
尚、このような高い周波数は、無線通信等を妨害しないよう、所轄当局によって使用周波数が割り当てられるものである。
また、加熱コイル2による加熱温度は、鋼材部品の表層部が100〜300℃になるようにすることが望ましい。これは、100℃未満では拡散性水素の活性化が不充分であり、これより高温になると、また部品の表面の酸化が進んで耐蝕性が低下したり、表面外観が悪化したりするからである。
実施例
次に、本発明のベイキング処理方法により具体的に処理した実施例について説明するが、本発明の技術的思想は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
SAE1022グレードの鋼材を使用して、単体重量6gのM6皿頭タッピングネジを製造し、次にこのネジの表面に厚さ10μmの亜鉛メッキを施した後24時間放置した。このタッピングネジ合計100kg(16600本)を、図1に示した装置を使用してベイキング処理した。この高周波焼入れ装置本体1の周波数は27MHzであり、またパルスジェネレータ3が装備され、極短時間の間にエネルギー密度の高い矩形波のパルス出力を発振できるようになっている。これにより、パルス出力時間1〜100ms、加熱のON及びOFF最大500回/分が可能となり、鋼材部品の表層部を200℃程度に急速加熱できるようになっている。この結果、1本あたりのネジの加熱に要した時間は、0.005秒程度と短く、タッピングネジ100kg全量をベイキング処理するのに要した時間は、1.0時間と、従来に較べて大幅に短縮することが出来た。
また、このベイキング処理したネジ100個を2mmの厚みの鉄板に打ち込み、破断トルクの90%に相当するトルクで締め付けた後、5%食塩水に25℃環境下、100時間浸漬して頭飛びの発生個数を調査する塩水浸漬試験を行ったところ、頭飛びの発生個数は皆無であった。
実施例2
上記ネジと同一のネジを用いて、周波数15KHz、パルスジェネレータ3が装備される高周波焼入れ装置本体1により、鋼材部品の表層部を250℃に加熱してベイキング処理した。その他の条件は、実施例1と同様であった。この結果、1本あたりのネジの加熱に要した時間は0.045秒程度と短く、100kg全量をベイキング処理するに要した時間は、1.2時間と、従来に較べて大幅に短縮することができた。また、100個のネジを用いて行った塩水浸漬試験においても頭飛びの発生は認められなかった。
実施例3
高周波加熱コイルを内蔵したアルゴンガスを封入した無酸化加熱炉を備えた高周波焼入れ装置本体を使用した以外は、実施例1と同様にして、ベイキング処理を行った。この場合、タッピングネジ100kg全量をベイキング処理するのに要した時間は0.7時間と、より短時間でベイキング処理を終えたにもかかわらず、100個のネジを用いて行った塩水浸漬試験においても頭飛びの発生個数は皆無であった。また、タッピングネジの表面には酸化スケールが生成せず、美麗な表面状態を呈していた。
比較例1
実施例1と同様にして製造したタッピングネジ100kgをバッチ式の焼鈍炉に入れて従来と同様の方法で、200℃でベイキング処理を施した。塩水浸漬試験において、頭飛びの発生をゼロにして、拡散性水素を放出、または無害化するためには、バッチ式焼鈍炉で200℃において4時間という長時間加熱を必要とし、また、炉温を200℃に昇温させるために更に1.5時間を必要とし、合計5.5時間を必要とした
比較例2
実施例1と同様にして、単重6gのタッピングネジ100kgを製造し、厚さ10μmの亜鉛メッキを施した後24時間放置した。その後500個のネジについて、ベイキング処理を施すことなく、実施例1と同様にして、頭飛びの発生個数を調査する塩水浸漬試験を行ったところ、頭飛びの発生個数は500本中8本皆あった。
以上の結果から、本発明の処理方法によると、極めて短時間にベイキング処理を行なうことができ、また拡散性水素に起因する遅れ破壊を完全に防止することができることが確認された。
産業上の利用可能性
上記の通り、本発明に係る部品のベイキング処理方法は、鋼材に吸蔵される拡散性水素を除去、または無害化するにあたり、加熱手段として高周波あるいは超高周波を使用するようにしたため、部品の表層部を急速に加熱して効率良く処理することができ、また設備の大型化や高騰化等を避けることができる。この際、特に高周波または超高周波の周波数を所定値以上にし、また鋼材部品の表層部を所定温度範囲で処理すれば、効果的であり、更に、高周波または超高周波の衝撃エネルギーにより、表層部を加熱し、部品表層部と内部との温度差を生じさせるようにすれば、極めて短時間に処理することが出来る。またこのような処理は、特に、水素が多量に含まれるメッキ層のある部品の処理に有効である。
そして、本発明は従来のベイキング処理時間を大幅に短縮して製造コストを大幅に低減させることができ、工業上有益な価値を有する。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係るベイキング処理方法に用いられる装置の構成概要図である。
図2は、本発明に係るベイキング処理方法に用いられる無酸化雰囲気炉を設けた装置の構成概要図である。
Claims (6)
- 鋼材部品を高周波または超高周波により鋼材部品の表層部を加熱することを特徴とする鋼材部品のベイキング処理方法。
- 鋼材部品の表層部を加熱し、該部品の表層部と内部との温度差を生じさせ、それにより格子に歪みを生じさせることを特徴とする鋼材部品のベイキング処理方法。
- 前記銅材部品が、その表面にメッキが施されたものである請求項1又は2記載の鋼材部品のベイキング処理方法。
- 前記高周波または超高周波の周波数が、10KHz以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の鋼材部品のベイキング処理方法。
- 前記鋼材部品の表層部の加熱が、100〜300℃の温度範囲である請求項1〜4のいずれか1項記載の鋼材部品のベイキング処理方法。
- 前記ベイキング処理を無酸化雰囲気中で行う、請求項1〜5のいずれか1項記載の鋼材部品のベイキング処理方法。
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