JPS6111287B2 - - Google Patents
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- JPS6111287B2 JPS6111287B2 JP18560380A JP18560380A JPS6111287B2 JP S6111287 B2 JPS6111287 B2 JP S6111287B2 JP 18560380 A JP18560380 A JP 18560380A JP 18560380 A JP18560380 A JP 18560380A JP S6111287 B2 JPS6111287 B2 JP S6111287B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D3/00—Diffusion processes for extraction of non-metals; Furnaces therefor
- C21D3/02—Extraction of non-metals
- C21D3/04—Decarburising
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は耐アンモニア割れ特性に優れる調質鋼
の製造方法に係り、詳しくは、母材や溶接熱影響
部等の表面硬度がHv190以下であつて耐アンモニ
ア割れ特性に優れる調質鋼の製造方法に係る。 一般に、耐アンモニア割れ特性を向上させるに
は、鋼材の表面硬度を溶接熱影響部を含め軟化さ
せることが有効な手段であつて、具体的には、
Hv180〜190以下程度まで軟化させると、アンモ
ニア割れが生じないことが知られている。このた
め、従来から、クラツド処理や、表面脱炭処理等
が提案実施されている。しかし、このクラツド鋼
は製造コストが著しく高く、材質的にも問題があ
る。また、表面脱炭鋼は、その焼入処理時に表面
が急冷され、調質60Kg/mm2級鋼以上の強度を持つ
て比較的に合金成分の高い鋼種では、脱炭処理だ
けによつて焼入れ焼戻し後において表面硬度を
Hv190以下に保持することは困難である。 一方、鋼材の表面のみを軟化させる技術も提案
され、例えば、特開昭49−67815号公報には表面
温度のみを鋼材のAr3点以下に下げて焼入れする
技術が示されている。この方法によると、鋼材の
表面硬度はHv190以下まで軟化させることは出来
るが、溶接時にAc3点以上まで加熱される溶接熱
影響部では、表面硬度はHv190以上となり、アン
モニア割れが防止できない。 本発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的に
は、焼入れ過程で冷却する前に、予め脱炭処理に
よつて鋼材表面の炭素量を著しく低下させる一
方、冷却時には鋼材の表面のみが焼きが入らない
よう冷却し、表面硬度は溶接熱影響部であつても
Hv190以下程度に保持できる調質鋼の製造方法を
提案する。従つて、本発明方法によると、鋼材
は、焼き入れ時に表面温度がAr3点以下に制御さ
れているため、表面硬度はHv190以下に低下し、
さらに、溶接時のAc3点以上に加熱されても鋼材
の表面は相当脱炭されていることもあつて、表面
硬度がHv190以上になることはない。 以下、本発明方法について詳しく説明する。 まず、例えば、調質60Kg/mm2級鋼であつてもそ
の表面を脱炭処理すると、溶接熱影響部自体の表
面硬度はHv190以下に保持できる。しかし、母材
表面は焼き入れ時に急冷されているため、炭素量
が著しく低下されていても、表面硬度をHv190以
下に保持することは困難である。 〓〓〓〓
この点から、本発明においては、予め、表面脱
炭する一方、この表面脱炭鋼は焼入れする際に、
表面のみに焼きが入らないよう、焼入れして、母
材とともに溶接熱影響部において表面硬度は
Hv190以下に保持する。この場合、表面脱炭処理
は調質鋼製造過程においてその焼入れ処理の冷却
前に行い、表面から深さ0.3mm以内のところの炭
素量が母材部分の炭素量の50%以下まで低下する
よう、表面脱炭処理する。この理由はこの程度ま
での脱炭量を確保しなければ、溶接熱影響部にお
いてアンモニア割れを防止することはできないか
らである。また、この表面脱炭処理は、焼入れ処
理の冷却前に行えば何れのときに実施しても良い
が、通常は、この脱炭処理によつて焼入れ処理時
の加熱過程と兼ねるのが好ましく、また、スラブ
加熱時においても脱炭処理することが出来る。 次に、以上の通りに、予め、表面脱炭処理し、
この表面脱炭鋼材を焼入れ過程で冷却する際に、
鋼材の表面温度のみをAr3点以下まで下げてから
水冷し、母材ならびに溶接熱影響部の表面硬度が
ともにHv190以下であるよう軟化された調質鋼を
製造する。 すなわち、焼入れ過程の冷却前に上記の通りに
脱炭処理していても、焼入れ過程において常法の
通りに焼入れすると、表面が急速に冷却されるた
め、脱炭が生じているにもかかわらず、調質60
Kg/mm2級鋼以上の強度をもつ比較的合金成分が高
い鋼種では、表面鋼度は容易に低下しない。 従つて、母材、溶接熱影響部ともに鋼表面の硬
度をHv190以下にするためには、表面脱炭処理し
焼入れ時の鋼表面の焼入れ性を抑制することが必
要である。 このところから、本発明者等は、種々の研究の
結果、表面脱炭鋼を焼入れ過程で冷却する際に、
鋼材の表面温度のみをAr3点以下に下げてから水
冷すると、母材、溶接熱影響部ともに表面硬度が
Hv190以下であつて、しかも、耐アンモニア割れ
特性に優れた調質鋼が製造できることを知見した
のである。 次に、実施例について説明する。 まず、第1表に示す化学成分の調質60Kg/mm2級
鋼の製造過程において、次の(イ)、(ロ)、(ハ)ならびに
(ニ)の処理を行つて、各場合の鋼材の表面硬度の分
布を求めたところ、第1図の通りであつた。
の製造方法に係り、詳しくは、母材や溶接熱影響
部等の表面硬度がHv190以下であつて耐アンモニ
ア割れ特性に優れる調質鋼の製造方法に係る。 一般に、耐アンモニア割れ特性を向上させるに
は、鋼材の表面硬度を溶接熱影響部を含め軟化さ
せることが有効な手段であつて、具体的には、
Hv180〜190以下程度まで軟化させると、アンモ
ニア割れが生じないことが知られている。このた
め、従来から、クラツド処理や、表面脱炭処理等
が提案実施されている。しかし、このクラツド鋼
は製造コストが著しく高く、材質的にも問題があ
る。また、表面脱炭鋼は、その焼入処理時に表面
が急冷され、調質60Kg/mm2級鋼以上の強度を持つ
て比較的に合金成分の高い鋼種では、脱炭処理だ
けによつて焼入れ焼戻し後において表面硬度を
Hv190以下に保持することは困難である。 一方、鋼材の表面のみを軟化させる技術も提案
され、例えば、特開昭49−67815号公報には表面
温度のみを鋼材のAr3点以下に下げて焼入れする
技術が示されている。この方法によると、鋼材の
表面硬度はHv190以下まで軟化させることは出来
るが、溶接時にAc3点以上まで加熱される溶接熱
影響部では、表面硬度はHv190以上となり、アン
モニア割れが防止できない。 本発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的に
は、焼入れ過程で冷却する前に、予め脱炭処理に
よつて鋼材表面の炭素量を著しく低下させる一
方、冷却時には鋼材の表面のみが焼きが入らない
よう冷却し、表面硬度は溶接熱影響部であつても
Hv190以下程度に保持できる調質鋼の製造方法を
提案する。従つて、本発明方法によると、鋼材
は、焼き入れ時に表面温度がAr3点以下に制御さ
れているため、表面硬度はHv190以下に低下し、
さらに、溶接時のAc3点以上に加熱されても鋼材
の表面は相当脱炭されていることもあつて、表面
硬度がHv190以上になることはない。 以下、本発明方法について詳しく説明する。 まず、例えば、調質60Kg/mm2級鋼であつてもそ
の表面を脱炭処理すると、溶接熱影響部自体の表
面硬度はHv190以下に保持できる。しかし、母材
表面は焼き入れ時に急冷されているため、炭素量
が著しく低下されていても、表面硬度をHv190以
下に保持することは困難である。 〓〓〓〓
この点から、本発明においては、予め、表面脱
炭する一方、この表面脱炭鋼は焼入れする際に、
表面のみに焼きが入らないよう、焼入れして、母
材とともに溶接熱影響部において表面硬度は
Hv190以下に保持する。この場合、表面脱炭処理
は調質鋼製造過程においてその焼入れ処理の冷却
前に行い、表面から深さ0.3mm以内のところの炭
素量が母材部分の炭素量の50%以下まで低下する
よう、表面脱炭処理する。この理由はこの程度ま
での脱炭量を確保しなければ、溶接熱影響部にお
いてアンモニア割れを防止することはできないか
らである。また、この表面脱炭処理は、焼入れ処
理の冷却前に行えば何れのときに実施しても良い
が、通常は、この脱炭処理によつて焼入れ処理時
の加熱過程と兼ねるのが好ましく、また、スラブ
加熱時においても脱炭処理することが出来る。 次に、以上の通りに、予め、表面脱炭処理し、
この表面脱炭鋼材を焼入れ過程で冷却する際に、
鋼材の表面温度のみをAr3点以下まで下げてから
水冷し、母材ならびに溶接熱影響部の表面硬度が
ともにHv190以下であるよう軟化された調質鋼を
製造する。 すなわち、焼入れ過程の冷却前に上記の通りに
脱炭処理していても、焼入れ過程において常法の
通りに焼入れすると、表面が急速に冷却されるた
め、脱炭が生じているにもかかわらず、調質60
Kg/mm2級鋼以上の強度をもつ比較的合金成分が高
い鋼種では、表面鋼度は容易に低下しない。 従つて、母材、溶接熱影響部ともに鋼表面の硬
度をHv190以下にするためには、表面脱炭処理し
焼入れ時の鋼表面の焼入れ性を抑制することが必
要である。 このところから、本発明者等は、種々の研究の
結果、表面脱炭鋼を焼入れ過程で冷却する際に、
鋼材の表面温度のみをAr3点以下に下げてから水
冷すると、母材、溶接熱影響部ともに表面硬度が
Hv190以下であつて、しかも、耐アンモニア割れ
特性に優れた調質鋼が製造できることを知見した
のである。 次に、実施例について説明する。 まず、第1表に示す化学成分の調質60Kg/mm2級
鋼の製造過程において、次の(イ)、(ロ)、(ハ)ならびに
(ニ)の処理を行つて、各場合の鋼材の表面硬度の分
布を求めたところ、第1図の通りであつた。
【表】
なお、この処理で(イ)は鋼材を通常焼入れ−焼戻
しした場合、(ロ)は鋼材を特殊焼入れ―焼戻しした
場合、(ハ)は鋼材を表面脱炭してから通常焼入れ―
焼戻しした場合、(ニ)は鋼材を表面脱炭してから特
殊焼匂れ―焼戻しした場合を示し、更に、これら
処理において、通常焼入れは、930℃×60分加熱
後直ちに水冷する処理であり、特殊焼入れは、
930×60分加熱後焼入れ炉から鋼材を取り出し鋼
表面のみをAr3点以下に低下させたのち水冷する
処理であり、表面脱炭は、焼入れ炉内の雰囲気を
N2中のH2O分圧1mmHg、O2濃度0.0030%に制御
し930℃×180分加熱することによつて行つて、こ
の加熱処理は焼入れ工程の加熱処理を兼ねたもの
であり、焼戻し処理条件は全て630℃×70分であ
つた。従つて、(イ)、(ロ)、(ハ)ならびに(ニ)の各処理
中
で(ニ)が本発明方法に対応し、他は比較例である。
第1図から、(ハ)の処理の如く、母材の表面硬度
は、単に表面脱炭処理と通常の焼入れ―焼戻し処
理とを組合わせたのみではHv190以下にすること
はできず、(ニ)の処理の如く、本発明方法によつて
表面脱炭処理とともに特殊焼入れ処理を行つた時
には、表面硬度がHv190以下になることがわか
る。 次に、先に述べた(イ)、(ロ)、(ハ)ならびに(ニ)の各
処
理をした4種類の鋼材について、溶接入熱
12000J/cmの手溶接を行つて、その時の溶接熱影
響部の表面から0.3mm下の部分の最高硬度を測定
したところ、第2表の通りの結果が得られた。 〓〓〓〓
しした場合、(ロ)は鋼材を特殊焼入れ―焼戻しした
場合、(ハ)は鋼材を表面脱炭してから通常焼入れ―
焼戻しした場合、(ニ)は鋼材を表面脱炭してから特
殊焼匂れ―焼戻しした場合を示し、更に、これら
処理において、通常焼入れは、930℃×60分加熱
後直ちに水冷する処理であり、特殊焼入れは、
930×60分加熱後焼入れ炉から鋼材を取り出し鋼
表面のみをAr3点以下に低下させたのち水冷する
処理であり、表面脱炭は、焼入れ炉内の雰囲気を
N2中のH2O分圧1mmHg、O2濃度0.0030%に制御
し930℃×180分加熱することによつて行つて、こ
の加熱処理は焼入れ工程の加熱処理を兼ねたもの
であり、焼戻し処理条件は全て630℃×70分であ
つた。従つて、(イ)、(ロ)、(ハ)ならびに(ニ)の各処理
中
で(ニ)が本発明方法に対応し、他は比較例である。
第1図から、(ハ)の処理の如く、母材の表面硬度
は、単に表面脱炭処理と通常の焼入れ―焼戻し処
理とを組合わせたのみではHv190以下にすること
はできず、(ニ)の処理の如く、本発明方法によつて
表面脱炭処理とともに特殊焼入れ処理を行つた時
には、表面硬度がHv190以下になることがわか
る。 次に、先に述べた(イ)、(ロ)、(ハ)ならびに(ニ)の各
処
理をした4種類の鋼材について、溶接入熱
12000J/cmの手溶接を行つて、その時の溶接熱影
響部の表面から0.3mm下の部分の最高硬度を測定
したところ、第2表の通りの結果が得られた。 〓〓〓〓
【表】
第2表において(イ)ならびに(ロ)と(ハ)ならびに(ニ)
を
対比すると、表面脱炭処理が、溶接熱影響部の表
面硬度(第2表には、表面下0.3mmでの値を示
す。)をHv190以下に低下させるのに有効である
ことがわかる。これに対し、(ロ)の如く特殊焼入れ
処理だけ行つても、溶接熱影響部の表面硬度を
Hv190以下にすることはできないことがわかる。 また、(イ)、(ロ)、(ハ)ならびに(ニ)の各処理をした
4
種の鋼材についてその母材と12000J/cmの手溶接
を行つたときの溶接部について、アンモニア割れ
促進試験をしたところ、第3表の通りの結果が得
られた。この割れ促進試験は、アンモニア液中に
炭酸ガスを飽和させ、さらに酸素を添加し、この
液中で4点曲げ応力を付加し、試験片をアノード
分極して浸漬する方法で行つて、その期間は7日
間とした。 この結果から、母材、溶接部ともに液安割れを
生じない鋼材は、(ニ)の如く、本発明方法によつて
表面脱炭―特殊焼入れ―焼戻し処理を行つた鋼材
のみであることがわかる。
を
対比すると、表面脱炭処理が、溶接熱影響部の表
面硬度(第2表には、表面下0.3mmでの値を示
す。)をHv190以下に低下させるのに有効である
ことがわかる。これに対し、(ロ)の如く特殊焼入れ
処理だけ行つても、溶接熱影響部の表面硬度を
Hv190以下にすることはできないことがわかる。 また、(イ)、(ロ)、(ハ)ならびに(ニ)の各処理をした
4
種の鋼材についてその母材と12000J/cmの手溶接
を行つたときの溶接部について、アンモニア割れ
促進試験をしたところ、第3表の通りの結果が得
られた。この割れ促進試験は、アンモニア液中に
炭酸ガスを飽和させ、さらに酸素を添加し、この
液中で4点曲げ応力を付加し、試験片をアノード
分極して浸漬する方法で行つて、その期間は7日
間とした。 この結果から、母材、溶接部ともに液安割れを
生じない鋼材は、(ニ)の如く、本発明方法によつて
表面脱炭―特殊焼入れ―焼戻し処理を行つた鋼材
のみであることがわかる。
【表】
〓
〓× 割れあり
繰り返し数 2
以上、詳しく説明した通り、本発明方法は調質
鋼製造過程の焼入れ処理の冷却前に、予め、鋼材
をその表面から深さ0.3mm以内の炭素量が母材の
それの50%以下であるよう、表面脱炭処理し、焼
入れ過程で冷却する際に、鋼材の表面温度のみを
Ar3点以下に下げてから、冷却するものである。
従つて、焼入れ時に表面温度をAr3点以下に制御
されるため、鋼材の表面硬度はHv190以下に低下
し、さらに溶接時にAc3点以上に加熱されても鋼
材表面は脱炭されているので、表面硬度がHv190
以上になることはなく、耐アンモニア割れ特性に
優れたものが得られる。
〓× 割れあり
繰り返し数 2
以上、詳しく説明した通り、本発明方法は調質
鋼製造過程の焼入れ処理の冷却前に、予め、鋼材
をその表面から深さ0.3mm以内の炭素量が母材の
それの50%以下であるよう、表面脱炭処理し、焼
入れ過程で冷却する際に、鋼材の表面温度のみを
Ar3点以下に下げてから、冷却するものである。
従つて、焼入れ時に表面温度をAr3点以下に制御
されるため、鋼材の表面硬度はHv190以下に低下
し、さらに溶接時にAc3点以上に加熱されても鋼
材表面は脱炭されているので、表面硬度がHv190
以上になることはなく、耐アンモニア割れ特性に
優れたものが得られる。
第1図は調質60Kg/mm2級鋼材を本発明法ならび
に比較例で処理し、これらの鋼材の表面からのビ
ツカース硬度の分布を示すグラフである。 〓〓〓〓
に比較例で処理し、これらの鋼材の表面からのビ
ツカース硬度の分布を示すグラフである。 〓〓〓〓
Claims (1)
- 1 調質鋼の製造過程において、その焼入れ処理
過程で冷却する前に、予め、表面から深さ0.3mm
以内の炭素量が鋼材の母材部分の炭素量の50%以
下になるよう、鋼材の表面を脱炭処理し、焼入れ
過程で冷却する際には、鋼材の表面温度のみを
Ar3点以下まで低下させてから、冷却することを
特徴とする耐アンモニア割れ特性に優れる調質鋼
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18560380A JPS57110615A (en) | 1980-12-26 | 1980-12-26 | Production of refined steel having superior ammonia cracking resistance |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18560380A JPS57110615A (en) | 1980-12-26 | 1980-12-26 | Production of refined steel having superior ammonia cracking resistance |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57110615A JPS57110615A (en) | 1982-07-09 |
JPS6111287B2 true JPS6111287B2 (ja) | 1986-04-02 |
Family
ID=16173683
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18560380A Granted JPS57110615A (en) | 1980-12-26 | 1980-12-26 | Production of refined steel having superior ammonia cracking resistance |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57110615A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0672618B2 (ja) * | 1989-03-30 | 1994-09-14 | アイシン化工株式会社 | 湿式多板クラッチ部材 |
-
1980
- 1980-12-26 JP JP18560380A patent/JPS57110615A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57110615A (en) | 1982-07-09 |
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