JPS641797B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、複数の機能情報を同一表示部に切
換表示する小型電子機器の表示切換装置に関す
る。

最近、電子機器、例えば電子時計には、、その
本来の機能である計時計数機能以外に、アラー
ム、ストツプウオツチ等の多数の機能を備えたも
のが製品化されている。この種の電子時計は、通
常時刻表示部を共用して夫々の機能情報をスイツ
チ操作で選択的に表示し得るように構成されてお
り、このため機能毎に機能表示体を設け、この機
能表示を選択点燈し、今、どの機能の情報が表示
されているかを明示している。しかし、小型の時
計、例えば腕時計のように、特に表示面積が制約
されているものにあつては、多数の機能表示体を
設けると、必然的にその表示は小さくなつて極め
て見難いものとなると共に、時として見間違るお
それもあつた。また無意識のうちにスイツチが操
作され、時刻表示部での表示が切換つた場合に、
それに気付かず、誤認することがあつた。

この発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、複数の機能情報を同一表示部に切換表示する
電子機器において、表示部に表示する機能を容易
に確認できるようにした小型電子機器の表示切換
装置を提供することを目的としている。

以下、この発明を図面に示す一実施例に基づい
て詳細に説明する。第１図は電子時計の回路構成
図で、図において符号１は基準周波数信号を発生
する発振器であり、上記基準周波数信号は分周器
２によつて１秒周期の信号に分周され、計時計数
回路３、ストツプウオツチ回路４、タイマ回路
５、別時計回路６、アラーム回路７に夫々与えら
れる。上記計時計数回路３、ストツプウオツチ回
路４、タイマ回路５、別時計回路６、アラーム回
路７は、夫々の機能に応じた機能情報を出力し、
これらの機能情報は切換制御回路８に供給され
る。この切換制御回路８は後述する機能選択回路
９からの出力内容に応じて上記各回路３〜７から
供給された機能情報のうち何れか一つを選択的に
出力する。上記機能選択回路９は、例えば５進の
カウンタによつて構成されていて、機能選択スイ
ツチＳを操作した時、ワンシヨツト回路１０を介
して与えられるワンシヨツトパルスに従つて歩進
されるもので、この機能選択回路９の内容は上記
切換制御回路８に機能選択信号として供給され
る。この切換制御回路８から出力される機能情報
は、デコーダ１１に供給され、ここで解読された
内容は、液晶表示装置１２に供給される。上記液
晶表示装置１２には時刻表示部１３及び機能表示
部１４が並設されており、上記時刻表示部１３で
は上記デコーダ１１から送られてくる情報をデイ
ジタル的に表示する。また、上記機能表示部１４
には、「STO（ストツプウオツチ）」、「TIM（タイ
マ）」、「DUL（別時計）」、「AL（アラーム）」を明
示する機能表示電極１４ａ〜１４ｄが備えられて
いる。そして、これら各表示電極１４ａ〜１４ｄ
は、上記機能選択回路９の内容がデコーダ１５を
介して機能表示部１４に供給され、機能表示電極
１４ａ〜１４ｄを選択的に表示駆動し、どの機能
が表示されているかを明示する。

上記アラーム回路７からは、あらかじめ設定さ
れたアラーム時刻と計時計数回路３の時刻とが一
致したとき、ワンシヨツトパルスの検出信号をア
ドレス発生回路１６に与え、アドレス発生回路１
６から所定のアドレス情報を出力させ、オア回路
１８，１９を介してアドレス部２０に与える。

一方、機能選択スイツチＳの操作に伴つてワン
シヨツト回路１０から出力されるワンシヨツトパ
ルスは、アドレス変換回路１７に与えられ、ま
た、上記機能選択回路９の出力内容はアドレス変
換回路１７にも与えられる。アドレス変換回路１
７は、機能選択回路９の出力内容に応じたアドレ
ス情報をワンシヨツト回路１０からのワンシヨツ
トパルスに同期して出力し、これを上記オア回路
１８及び１９を順次介してアドレス部２０に供給
する。上記アドレス部２０はオア回路１９を介し
て供給されるアドレス情報に基づいて楽音コード
記憶部２１の所定アドレスを指定する。

上記楽音コード記憶部２１は、例えばROM
（リード・オンリ・メモリ）によつて構成されて
おり、ここには所定の楽曲を編成する各種のコー
ドがストアされていてアドレス部２０からのアド
レス指定を受けて、音長コードＡ、音階コード
Ｂ、音量コードＣ及び自己の次アドレスを指定す
る信号Ｄを並列的に出力する。上記音長コードＡ
は音長制御回路２２に供給される。この音長制御
回路２２は、上記音長コードに応じた所定の時間
が経過した時、その出力信号をアンド回路２３の
一方の入力端子にゲート制御信号として与える。
上記音階コードＢは、バツフア２４に一旦貯えら
れた後、デコーダ２５に供給される。また上記音
量コードＣはデコーダ２６に供給される。さらに
次アドレス指定信号Ｄは、バツフア２７に一旦貯
えられた後、上記アンド回路２３の他方の入力端
子に供給され、そして、このアンド回路２３から
オア回路１９を介してアドレス部２０に供給され
る。

一方、上記発振器１からの基準周波数信号は、
音階周波数信号発生回路２８にも与えられる。こ
の音階周波数信号発生回路２８は基準周波数信号
を分周して「ド」、「レ」、「ミ」…等の音階に対応
する周波数をもつたクロツク信号群を発生させ、
このクロツク信号群を音階周波数信号選択回路２
９に供給する。この音階周波数信号選択回路２９
はデコーダ２５によつて解読された内容に従つて
上記クロツク信号群のうち音階に対応するクロツ
ク信号を選択的に出力し、音量制御回路３０に供
給する。この音量制御回路３０は上記デコーダ２
６によつて解読された内容に従つて音階周波数信
号選択回路２９から出力されるクロツク信号の音
量制御を行うものである。この音量制御回路３０
から出力される信号に基づいて発音装置３１、例
えばスピーカから音が出力される。

次に、上記のように構成された電子時計の動作
について第２図に示す表示例を参照して説明す
る。第２図は、機能選択回路９の内容に応じて液
晶表示装置１２で表示される機能が切り換えられ
る状態を示したものである。まず、５進カウンタ
からなる機能選択回路９の内容が“０”の時、時
刻表示部１３には、計時計数回路３から出力され
る時刻情報が切換回路８及びデコーダ１１を介し
て供給され、第２図Ａに示すように、通常の時
刻、例えば10時30分と表示される。この時、機能
表示部１４においては、何んの表示もなされてい
ない。

次に、機能選択スイツチＳを操作して機能選択
回路９の内容を“１”にした時には、切換制御回
路８はストツプウオツチモードの表示に切換え
る。従つて時刻表示部１３では、第２図Ｂに示す
ように、ストツプウオツチ回路４から情報が表示
される。また、機能表示部１４では機能選択回路
９の内容に基づいて機能表示体１４ａが駆動さ
れ、第２図Ｂに示すように、記号「STO」を表
示する。一方、アドレス変換回路１７は、機能選
択回路９の内容（“１”）に基づいた所定のアドレ
ス情報をワンシヨツト回路１０のワンシヨツトパ
ルスに同期して出力するため、これに基づいてア
ドレス部２０は楽音コード記憶部２１のアドレス
を指定する。従つて、楽音コード記憶部２１は、
所定の楽音、例えば「ド」に関する音長コード
Ａ、音階コードＢ、音量コードＣを出力すると共
に、次アドレス指定信号Ｄを出力する。この音階
コードＢはバツフア２４に一旦読み込まれた後、
デコーダ２５に供給され、また音量コードＣはデ
コーダ２６に供給される。これにより音階周波数
信号選択回路２９は音階周波数信号発生回路２８
からのクロツク信号群のうち、「ド」の周波数の
クロツク信号を選択的に出力し、音量制御回路３
０に供給する。そして音量制御回路３０はデコー
ダ２６の内容に応じた音量制御を行い、これを発
音装置３１に供給する。従つて、発音装置３１か
らは「ド」の音階で所定の音量で発音される。こ
の「ド」の楽音は、音長制御回路２２において、
所定の時間例えば0.5秒が経過するまでの間、音
声出力されている。そして、音長制御回路２２か
ら0.5秒後に出力が得られると、アンド回路２３
が開放状態となつて次アドレス指定信号Ｄがアド
レス部２０に供給される。このため、楽音コード
記憶部２１はアドレス部２０からのアドレス指定
を受けて次アドレスに変換される。従つて、楽音
コード記憶部２１からは、次の楽音、例えば
「レ」に関する音長コードＡ、音階コードＢ、音
量コードＣが出力される。なお、この時、楽音コ
ード記憶部２１からは、次アドレス指定信号Ｄは
出力されない。上記各コードＡ，Ｂ，Ｃの出力に
より、今度は「レ」の楽音が、発音装置３１にお
いて発音される。従つて、ストツプウオツチ機能
の切換時には、「ド」、「レ」の楽音が発音される
のである。

次に、機能選択スイツチＳを更に操作して機能
選択回路９の内容を歩進し、その内容を“２”と
した時には、タイマモードとなり、第２図Ｃに示
すように、時刻表示部１３にはタイマ回路５から
の情報が表示されると共に、機能表示部１４では
機能表示体１４ｂが駆動されるので、記号
「TIM」が表示される。そしてこれと同時に、発
音装置３１からは所定の楽音、例えば「ミ」、「フ
ア」が発音される。同様にして、機能選択回路９
の内容を“３”とした時には、別時計モードとな
り、第２図Ｄに示すように、時刻表示部１３には
別時計回路６からの情報が表示されると共に、機
能表示部１４では記号「DUL」が表示される。
そして所定の楽音、例えば「ソ」、「ラ」が発音さ
れる。また、機能選択回路９の内容を“４”とし
た時には、アラームモードとなり、第２図Ｅに示
すように、時刻表示部１３にはアラーム回路７か
らの情報が表示されると共に、機能表示部１４で
は記号「AL」が表示される。そして、所定の楽
音、例えば「シ」、「ド」が発音される。そして機
能選択スイツチＳを更に操作すると、再び通常時
刻を表示する。この時、発音装置３１からは、例
えば「ド」、「シ」、「ラ」、「ソ」、「フア」、「ミ
」、
「レ」、「ド」が順次発音される。

このように、表示切換を楽音で報知できると共
に、表示される機能が異なる毎に夫々異なる音階
の楽音が２つずつ低い音階から高い音階へと規則
的に発音され、かつ通常時刻モードに戻る時に、
高低を逆にしてそれまでの楽音が全てに発音され
るので、機能表示を見なくても音だけで、表示さ
れる機能が何んであるかを識別することができ
る。

また、本発明は電子時計に限らず、例えば表示
部に時刻と演算結果等を切換表示する時計機能を
備えた小型電子式計算機等のような表示部に複数
の機能情報を切換表示する電子機器に広く適用で
きるものである。

更に、その表示部も液晶層が２層重ねられ、
夫々の液晶層で複数情報を切換表示できるような
液晶表示装置で構成し、表示する液晶層を情報に
よつて異ならせるような表示方法の電子機器或い
は、上下２段で構成された表示部を有し、表示す
る情報毎に表示部を異ならせるような表示方法の
電子機器にも適用できることは勿論である。

この発明は、以上詳細に説明したように、表示
の切換と同時に発音手段を駆動する周波数信号の
切換えを行ない、各機能毎に異なつた音を発生さ
せるようにしたから、表示される情報がどの機能
に相当するものであるかを容易に確認できると共
に、音を聞きながら切換操作を行うことができる
ので、操作性が向上し、しかも無意識に表示が切
換つてしまつたような場合でも、これを直ちに発
見することができる。このようなことは、特に電
子時計のように表示面積が制約され、機能状態の
表示が限られた範囲内で、しかも小さな表示しか
できないものにあつては一層効果的である。

【図面の簡単な説明】

図面は、この発明の一実施例を示し、第１図は
電子時計の回路構成図、第２図は表示する機能の
切換えに応じた表示状態を示す図である。 ３……計時計数回路、４……ストツプウオツチ
回路、５……タイマ回路、６……別時計回路、７
……アラーム回路、８……切換制御回路、９……
機能選択回路、１２……液晶表示装置、１３……
時刻表示部、１４……機能状態表示部、２１……
楽音コード記憶部、２８……音階周波数信号発生
回路、２９……音階周波数信号選択回路、３０…
…音量制御回路、３１……発音装置、Ｓ……機能
選択スイツチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 発振器からの周波数信号を基に、現在時刻を
   計数する時刻計数手段と、現在時刻以外の複数の
   機能情報を記憶する機能情報記憶手段と、外部か
   ら操作される単一の表示切換スイツチと、この表
   示切換スイツチの操作回数を計数して記憶するス
   イツチ操作記憶手段と、前記時刻計数手段からの
   現在時刻を表示する表示手段と、前記スイツチ操
   作記憶手段の内容に基づいて前記表示手段に前記
   機能記憶手段に記憶されている機能情報を順次切
   換表示させる切換制御手段と、夫々のアドレス記
   憶領域に少なくとも異なつた音階データを記憶す
   る音階データ記憶手段と、前記表示切換スイツチ
   が操作される毎に前記スイツチ操作記憶手段に記
   憶されている内容に基づいて前記音階データ記憶
   手段のアドレスを指定し前記異なつた音階データ
   を出力させる音階データ出力制御手段と、この音
   階データ出力制御手段によつて出力される音階デ
   ータに対応する周波数信号を出力させる周波数信
   号出力手段と、この周波数信号出力手段によつて
   駆動され前記音階データの可聴音を発生する発音
   手段とを設けたことを特徴とする小型電子機器の
   表示切換装置。