JPS641278B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の利用分野） この発明は電動ホツチキスにおけるステープル
針カートリツジに関する。

（従来技術） 最近、多数の針金状ステープル針を接着剤によ
つてシート状に連結したシート状ステープルをマ
ガジン内でコの字形に成形し、その後に綴り紙材
中に打込む新しいタイプの電動ホツチキスが提案
されている。この場合、シート状ステープルは第
５図ａに示すように、針カートリツジ３０内に収
納され、該針カートリツジ３０の前面下部の導出
口３１から送りベルト３２等の送り手段によつて
成形・打込み部３３に向けて送りだされる。針カ
ートリツジ３０は同図ｂに示すように、カートリ
ツジカバー３４を有するとともに、マガジン３５
に枢着されたアダプター３６に着脱されて用いら
れていた。アダプター３６は内部にプツシヤ３７
およびプツシヤバネ３８を設け、マガジン３５の
成形・打込み部のステープルカバー３４の後端に
枢着されたもので、針カートリツジ３０を内部に
装着し、上記プツシヤ３７を針カートリツジ３０
の上部に設けた開口部３９から針カートリツジ内
のシート状ステープルＳを押圧し、カートリツジ
３０内にステープルＳがなくなつたときはアダプ
ター３６を回動して針カートリツジ３０を外し、
新しいものに交換する構成であつた。

しかしながら、このようなカートリツジ構成
は、部品点数が多くて構造が非常に複雑であるほ
か、シート状ステープルＳの一部が針カートリツ
ジ３０の導出口３１からはみ出している状態のと
きに針カートリツジ３０をアダプター３６ととも
に取り外そうとすると、該ステープルＳのはみ出
し部はマガジン３５に固定されたステープルカバ
ー４０の底部４１の下に保持されているから、針
カートリツジ３０を容易に取り外すことはでき
ず、無理に力を入れると、シート状ステープルは
折れたり曲つたりする。したがつて、取扱いが非
常に難しかつた。

（発明の技術的課題） この発明は上記事情に鑑みて成立したものであ
つて、とくに構造が簡単で、しかも着脱も楽な電
動ホツチキスにおける針カートリツジを提案する
ことを目的とする。

（課題を解決するための技術的手段） この発明に係る電動ホツチキスにおける針カー
トリツジは、多数の針金状ステープル針を接着剤
によつて連結してシート状に形成したシート状ス
テープルを多段に積層して収容可能な収納部を有
する本体と、該本体内のシート状ステープルの上
部に着脱自在に設けられるコの字形のウエイト
と、上記本体の前面下部に設けられたシート状ス
テープルの導出口と該導出口の上部に連続して突
設された少なくとも１シート分のシート状ステー
プルをガイドするガイド部材とを備え、マガジン
内に着脱可能に設けられることを特徴とする。

（実施例） 以下、図面によりこの発明の実施の一例につい
て説明する。

図において符号Ａは針カートリツジを示す。こ
の針カートリツジＡは、多数の針金状ステープル
針を接着剤によつて連結してシート状に形成した
シート状ステープルＳを多段に積層して収容可能
な収納部を有する本体１と、該本体１内のシート
状ステープルＳの上部に着脱自在に設けられるコ
の字形のウエイト２と、上記本体１の前面下部に
設けられたシート状ステープルＳの導出口３と、
該導出口３の上部に連続して突設された少なくと
も１シート分のシート状ステープルＳをガイドす
るガイド部材４と、マガジン１０内に着脱するた
めの取付片５とを備えるもので、次に、上記の構
成各部について詳述する。

まず、針カートリツジ本体１はシート状ステー
プルＳの収納部を有し、その上部は開放され、上
端部の相対する側には係合爪６，６が形成されて
いる。また、底部も相対する内側に保持突部７，
７（第２図）を残して開放されている。シート状
ステープルＳは上部から装填され、底部の保持突
部７，７上に収納保持される。

次に、ウエイト２は針カートリツジ本体１内に
納まる基片２ａの両側に立ち上げ片２ｂ，２ｂを
設けてコの字形に成形したもので、基片２ａの対
角上の角隅部には切欠き部９が形成されている。
上記ウエイト２は針カートリツジＡ内に、係合爪
６，６を押し広げて嵌め込み装着され、その重量
によつて本体１内に収納されたシート状ステープ
ルＳを押圧する。本体１内にシート状ステープル
Ｓがなくなつたときは、ウエイト２は再び上部か
ら取出され、ステープル収納後装着される。

上記本体１の前面下部に設けられたシート状ス
テープルＳの導出口３の上部に連続して設けられ
たガイド部材４，４は、上記導出口３から送り出
されるシート状ステープルＳの上面を後述の成
形・打込み装置側にガイドするもので、少なくと
も１シート分のシート状ステープルＳをガイドす
る長さを有し、その先端下部には係合凹部１１が
形成されている。

取付片５は、カートリツジ本体１の両外側面か
ら下方に突出して設けられ、その先端内側には係
止部１２が形成されている。

次に、上記構成の針カートリツジＡは電動ホツ
チキスＢのマガジン１０に装着される。この電動
ホツチキスＢは、基台５０上にマガジン１０を枢
動自在に装着し、該マガジン１０の後部にステー
プル送り装置を設けるとともに、マガジン１０の
前部には、ステープル成形・打込み装置を設け、
これらステープル送り装置及び成形・打込み装置
を上記基台５０に設けた電動モータ等の駆動手段
（図示せず）によつて駆動するものである。そし
て、上記マガジン１０の針カートリツジ取付け部
には針カートリツジＡの取付片５用の係止受部１
３が形成され、その下部には反射型フオトセンサ
ー１４が取付けられ、上記マガジン１０の前部に
はステープルカバー１５が設けられている。上記
反射型フオトセンサー１４はマガジン１０に装着
される針カートリツジＡのウエイト２の切欠き部
９に臨むように取付けられている。ステープルカ
バー１５には成形・打込み装置が設けられるとと
もに、その底面はステープルガイド面として構成
されている。

上記マガジン１０に針カートリツジＡを装着す
るときは、ステープルカバー１５の下部後端部に
カートリツジＡのガイド部材４の先端の係合凹部
１１を係合させるとともに、取付片５の先端の係
止部１２をマガジン１０の係止受部１３に係止さ
せる。これにより、針カートリツジＡは確実に所
定の位置に装着される。このとき、ガイド部材４
下面とステープルカバー１５の底面は連続する案
内面を構成する。

ステープル送り装置は、マガジン１０に装着さ
れた針カートリツジＡからステープルを最下段の
ものから順次にステープル成形・打込み装置に向
けて送り出すもので、例えば第４図のように、マ
ガジン１０の針カートリツジＡの取付部の下部に
マグネツト１６を設け、該マグネツト１６の前後
部に設けられたプーリ１７に送りベルト１８を張
設し、一方のプーリ１７を基台５０上の電動モー
タ（図示せず）にベルトを介して連係する構成と
すればよい。

また、ステープル成形・打込み装置は、シート
状ステープルＳをコの字形に成形するとともに、
成形されたステープルを綴り用の紙材（図示せ
ず）に打込むものである。このようなステープル
成形・打込み装置としては、例えば、マガジン１
０前部にホルダー２１を上記電動駆動手段に連係
したリンク機構やソレノイド機構によつて上下動
可能に設けるとともに、プレートホルダー２１に
フオーミングプレート２２及びドライバプレート
２３を重合して装着する構成とし、上記ステープ
ル送り装置を駆動させると同時にホルダー２１を
下動させ、最先端から二番目のステープルをフオ
ーミングプレート２２によつてコの字形に成形
し、このように成形された最先端のステープルを
ドライバプレート２３によつて打込み、その後ホ
ルダー２１を上動させるようにすればよい。

次に、上記構成の針カートリツジＡの使用態様
について図示の電動ホツチキスＢとともに説明す
る。

まず、針カートリツジＡ内にステープルを装填
し、その上にウエイト２を装着する。そして、こ
の針カートリツジＡをマガジン１０の針カートリ
ツジ取付部に係止装着する。これにより、針カー
トリツジＡの底部開口部１６の下には送り手段５
のマグネツト１６が臨み、送りベルト１８の上面
は、針カートリツジＡ内の最下段のシート状ステ
ープルＳの下面に接触する。さらに、針カートリ
ツジＡ取付部の下部の反射型フオトセンサー１４
は上記針カートリツジＡのウエイト２の切欠き部
９に臨む。

次に、綴り用の紙材を綴り台２４上にセツト
し、作動スイツチを入れて電動駆動手段を作動さ
せると、その駆動力はステープル送り装置のプー
リ１７に伝達され、該プーリ１７が第４図の矢印
方向に回転し、ベルト１８が回動する。針カート
リツジＡ内の最下段のシート状ステープルＳはマ
グネツト１６に強く吸引されているため、ベルト
１８の移動に従つて最下段のシート状ステープル
Ｓも移動し、針カートリツジＡの前面導出口３か
ら送り出され、ステープル成形・打込み装置に供
給され、該装置によつて成形され、綴り紙材中に
打込まれる。

ステープル針の打込みが進んで、針カートリツ
ジＡ内の最下段のシート状ステープルＳ全体が針
カートリツジＡの外に送り出されてしまうと、次
段のシート状ステープルＳが下がり、上述と同様
にして送り出され、前のシート状ステープルＳの
後端部に係合する。そして、全てのシート状ステ
ープルが針カートリツジＡから出ると、針カート
リツジＡ内のウエイト２の切欠き部９から外乱光
が入り、これを針カートリツジＡ取付部の下部に
設けられていた反射型フオトセンサー１４が感知
し、ステープルが無くなつたことを検出し、ブザ
ー等を作動させ、あるいはホツチキスＢの駆動を
停止する。

上述のカートリツジＡ構成によれば、針カート
リツジＡのガイド部材４は少なくともシート状ス
テープル１シート分をガイドする長さに形成され
ているので、たとえ、針カートリツジＡから最下
段のステープルの一部がはみ出していても、はみ
出し部分はガイド部材４によつてガイドされてい
るので、このはみ出し部分も針カートリツジＡと
ともに取外される。したがつて、針カートリツジ
Ａはいつでも任意に簡単に取外すことができ、取
扱いが非常に楽である。

また、針カートリツジＡ内のステープルはウエ
イト２の重量によつて下方に押圧され、従来のよ
うなプツシヤやプツシヤバネ等を必要としない。
加えて、ウエイト２は針カートリツジＡの蓋を兼
用することができるほか、コの字形に形成されて
いるので、針カートリツジＡを倒したり、または
逆さにしても、ウエイト２は常に同じ姿勢で保持
されるので、ステープルも倒れたり斜傾したりす
ることがない。

さらに、上記針カートリツジＡはアダプター、
ステープルプツシヤ、プツシヤバネ等の部材を必
要としないため、従来の針カートリツジに比べて
構造は非常に簡単である。

なお、針カートリツジＡのマガジン１０に対す
る着脱手段は必ずしも上記構成の取付片５のよう
にカートリツジに設けられている必要はない。例
えば、マガジン側に下方に付勢される押えバネ
（図示せず）を設け、この押えバネに針カートリ
ツジの上端面を弾性的に係脱させる構成であつて
もよい。

（発明の効果） 以上詳しく説明したように、この発明に係る電
動ホツチキスにおける針カートリツジによれば、
構造が非常に簡単であるので、小型化でき、電動
ホツチキス自体を小さくすることができる。ま
た、針カートリツジには少なくともステープル１
シート分をガイドするガイド部材を設けたので、
針カートリツジからステープルがはみ出している
かどうかに拘りなく、いつでも任意に針カートリ
ツジを着脱することができる。さらに、ウエイト
はコの字形に形成されているので、針カートリツ
ジ内にステープルを正しい姿勢の状態に保持して
おくことができる。したがつて、実用的効果が大
きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る電動ホツチキスにおけ
るマガジンの要部と針カートリツジの斜視図、第
２図は上記針カートリツジの縦断面図、第３図は
上記針カートリツジを上からみた平面図、第４図
は上記針カートリツジを含む電動ホツチキスの一
例の縦断面図であり、第５図ａは従来の針カート
リツジを含む電動ホツチキスの縦断面図であり、
同図ｂは従来の針カートリツジの斜視図である。 符号、Ａ……針カートリツジ、Ｓ……シート状
ステープル、１……カートリツジ本体、２……ウ
エイト、３……導出口、４……ガイド部材、５…
…取付片、６……係合爪、７……保持突部、９…
…切欠き部、１０……マガジン、１４……反射型
フオトセンサー、１９……開口部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 多数の針金状ステープル針を接着剤によつて
   連結してシート状に形成したシート状ステープル
   を多段に積層して収容可能な収納部を有する本体
   と、該本体内のシート状ステープルの上部に着脱
   自在に設けられるコの字形のウエイトと、上記本
   体の前面下部に設けられたシート状ステープルの
   導出口と該導出口の上部に連続して突設された少
   なくとも１シート分のシート状ステープルをガイ
   ドするガイド部材とを備え、マガジン内に着脱可
   能に設けられることを特徴とする電動ホツチキス
   における針カートリツジ。