JPS6410689B2 - - Google Patents

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JPS6410689B2
JPS6410689B2 JP18923680A JP18923680A JPS6410689B2 JP S6410689 B2 JPS6410689 B2 JP S6410689B2 JP 18923680 A JP18923680 A JP 18923680A JP 18923680 A JP18923680 A JP 18923680A JP S6410689 B2 JPS6410689 B2 JP S6410689B2
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JP
Japan
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cylindrical roller
guide
collar
guide surface
roller bearing
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JP18923680A
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Yukio Oora
Joji Hatsuta
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication of JPS57114026A publication Critical patent/JPS57114026A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、円筒ころ軸受およびその製造方法
に関し、特に、高速回転する円筒ころ軸受におい
て、外輪または内輪の案内つばの案内面と円筒こ
ろの端面との相対滑り接触部における案内つばの
案内面にテーパ部とわん曲部を形成することによ
り、案内つばと円筒ころとの接触点となるテーパ
部とわん曲部との交切線の加工誤差によるばらつ
きを少なくして相対滑り速度を小さくするととも
に、案内つばの案内面間の軸方向の最小幅を規制
することにより、円筒ころの軸方向の動き量をで
きるだけ小さく抑えることにより、円筒ころのス
キユーを小さくし、これにより案内つばと円筒こ
ろとの接触点においてスキユーモーメントによつ
て発生する力を小さくし、併せて前記案内面への
潤滑剤の浸入効果を高め、油膜形成を良好にし
て、円筒ころの摩耗を防止するものである。
一般に、円筒ころ軸受がラジアル荷重を受けて
回転する場合、いわゆるスキユー現象を発生する
ことは広く知られている。この現象を従来の円筒
ころ軸受について第1図ないし第3図を参照して
説明すると、内輪2と案内つば3を設けた外輪1
との間を転動する円筒ころ4にスキユーが発生し
たときのスキユー角をβとすると、円筒ころの端
面9と案内つばの案内面7とはともに軸受の中心
軸線に対して垂直な平面であるから、円筒ころの
端面9と案内つばの案内面7との接触点は、つば
の案内面7の半径方向端縁Aとなる。いま、内輪
2の回転速度をωi、円筒ころ4の自転速度およ
び公転速度をそれぞれωr、ωc、円筒ころ4のス
キユーモーメントをMとすると、これらの相対関
係によつて接触点Aには相対滑り速度Vとスキユ
ーモーメントMによる力Pが生ずるから、かかる
状態のもとで円筒ころ軸受が高速回転して接触点
Aの油膜が破断すると、円筒ころの端面9とつば
の案内面7との間に摩耗を生ずることになる。上
記のようなスキユー現象に伴なう摩耗は、たとえ
ば30000rpmにも及ぶような高速回転を必要とす
る回転軸を支承する軸受においては特に顕著に現
われ、軸受の寿命が早期に限界に達するという問
題点があつた。
かかる円筒ころ軸受の摩耗を防止するには、そ
の発生原因から明らかなように、 (1) 接触点における相対滑り速度Vを小さくする
こと (2) 接触点におけるスキユーモーメントMによる
力Pを小さくすること (3) 接触点における油膜形成を良好にすること の3つの条件を同時に充足させねばならないこと
になる。そこで、これらの条件について考究する
と、まず(1)の条件については、接触点を第3図に
示すように、つばの案内面7の半径方向端縁Aか
ら軌道面側に近いBに移動させて円筒ころ4の回
転半径を接触点Aのときの回転半径Sよりも小さ
くすればよく、(2)の条件については、接触点をB
からAのようにつばの案内面7の半径方向端縁に
近い位置に移動するか、または円筒ころの端面9
とつばの案内面7との間の軸方向すきまによるこ
ろの軸方向の動き量(以下単にころの軸方向の動
き量という)ΔLを過小にならない程度に小さく
抑えることにより、スキユー角βが小さくなるよ
うにすればよく、(3)の条件については接触点をA
からBのように軌道面側に近い位置に移動して、
その近傍でくさび効果をもたせるようにすればよ
いことが判る。
上記の油膜形成は、つば案内面にクラウニング
を施して円筒ころの端面がつばの案内面の半径方
向端縁と接触しないようにする手段も有効である
ことが知られており、たとえば英国特許第
1520060号にこの技術が開示されている。しかし
ながら、つばの案内面にクラウニングを施すこと
は製作がきわめて困難であるという難点があり、
また仮に製作ができたとしても、つばの案内面の
曲率半径やころの軸方向の動き量を所定の設計値
どおりに高い精度で正確に仕上げることは実際上
殆んど望み得ず、このために生ずる加工誤差によ
つて円筒ころの端面とつばの案内面との接触点が
一定位置とならず、接触点の管理が困難となるだ
けでなく、スキユー角の管理もまた困難となると
いう問題が生ずる。すなわち、この円筒ころ軸受
においては、ころの軸方向の動き量が不定である
ため、つばの案内面の半径方向端縁に近接した位
置に接触点があるときは相対滑り速度Vが大きく
なり、反対に接触点が軌道面に近接した位置にあ
るときや、ころの軸方向の動き量が大きくなる
と、スキユー角βが大きくなるため、スキユーモ
ーメントMによる力Pが増大し、さらに接触点が
案内面の半径方向端縁に近接した位置にあつて、
しかもころの軸方向の動き量が大きい場合は相対
滑り述度VとスキユーモーメントMによる力Pと
がともに大きくなる結果、油膜形成にはある程度
有効であるとしても、相対滑り速度とスキユーモ
ーメントによる力は必ずしも小さくなるとは限ら
ず、従つて、前記3つの条件を同時に充足するこ
とができないという欠点があつた。
そこで、この出願人は、さきに、外輪または内
輪の案内つばの案内面に一定角度で2段に傾斜さ
せたテーパ面を形成し、かつ円筒ころの軸方向の
動き量をできるだけ小さく抑えるようにして、上
記の欠点を解消する円筒ころ軸受の考案につい
て、実用新案登録の出願をした(実願昭54−
99266号参照)。
しかしながら、この考案の円筒ころ軸受におい
ては、案内つばの案内面にテーパ面の成形加工を
施こす場合、たとえば、案内面の軌道面側端縁の
テーパ面の成形加工を先に行なうと、案内面の半
径方向端縁側のテーパ面の成形加工する際の加工
誤差によつて、案内つばと円筒ころとの接触点と
なるべき第1段のテーパ面との交切線の位置を超
えて軌道面側に寄り過ぎた位置まで加工すること
になり易く、これとは逆に、案内面の半径方向端
縁側のテーパ面の成形加工を先に行なうと、軌道
面側端縁のテーパ面を成形加工する際に、案内面
の半径方向端縁側に寄り過ぎた位置まで加工する
ことになり易く、何れにしても、案内つばと円筒
ころとの接触点となるべき位置を正確に設定する
ことが困難であり、加工上から生ずる接触点の設
定位置のばらつきをできるだけ少なくするという
点において、なお解決すべき問題が残されてい
た。
また、案内面に2段テーパ面を形成すると、円
筒ころにスキユーが発生したときのスキユー角
は、接触点を境界として案内面の軌道面側よりも
半径方向端縁側が小さくなるため、軌道面側のテ
ーパ面と半径方向端縁側のテーパ面とのくさび作
用が不均一となつて、接触点における油膜形成に
ついても必ずしも十分な効果が得られないという
問題があつた。
この発明は、上記の円筒ころ軸受における問題
を解決するためになされたものであり、案内つば
の案内面と円筒ころの端面との接触点の位置と円
筒ころの軸方向の動き量との双方をより高い精度
で正確に管理するようにしたものである。而し
て、この発明の目的は、案内つばと円筒ころとの
接触点における相対滑り速度とスキユーモーメン
トによる力とを小さくするとともに、接触点にお
ける油膜形成をより良好にすることにあり、ま
た、この発明の目的は、円筒ころの端面の摩耗を
防止して軸受の寿命を延長することにあり、ま
た、この発明の目的は、成形加工誤差による案内
つばと円筒ころとの接触点の位置のばらつきを少
なくすることができる円筒ころ軸受の製造方法を
提供することにあり、さらに、この発明の目的
は、高速回転する軸体に有効に適用できる円筒こ
ろ軸受を提供することにある。
すなわち、この発明は、図示する実施例のよう
に、外輪1もしくは内輪の何れか一方あるいは双
方に案内つば3を有し、該案内つば3の案内面7
に円筒ころ4の端面を支承した円筒ころ軸受にお
いて、円筒ころ4のスキユーを抑制するために、
案内つばの案内面7,7間の軸方向の最小幅と円
筒ころ4の長さLとの差を微小量に設定し、且つ
潤滑油の進入を容易にするため、案内つば3の案
内面7の断面形状を、軌道面側の端縁から軸方向
外側に向けて半径方向に対し一定角度で傾斜させ
たテーパ部7aと、円筒ころ4の端面9に対して
一定の曲率半径で凸状にわん曲させて前記テーパ
部7aと連接させたわん曲部7bと、により形成
したことを特徴とする円筒ころ軸受を第1発明と
し、さらに、外輪1もしくは内輪の何れか一方あ
るいは双方に案内つば3を有する円筒ころ軸受の
前記案内つば3の案内面7を成形加工するに当
り、案内面7の全面に円筒ころ4の端面9に対し
て凸状となるように一定の曲率半径をもつわん曲
面7bを成形加工し、次いで、該わん曲面7bの
軌道面側を半径方向に対し軸方向外側に一定の角
度で傾斜するテーパ面7aとなるように成形加工
して、該テーパ面7aとわん曲面7bとの交切線
10と軌道面5との間の半径方向の距離hを所定
の長さとすることを特徴とする円筒ころ軸受の製
造方法を第2発明とする。
以下、この発明の実施例について図面を参照し
て説明する。第4図は、この発明に係る円筒ころ
軸受の一例を示す一部縦断面図であり、外輪1と
内輪2との間に円筒ころ4が転動自在に組付けら
れており、その転走面が外輪1と内輪2とのそれ
ぞれの軌道面5,6と接触して転動する。外輪1
の両端には案内つば3が半径方向に突設され、円
筒ころ4に対向する案内面7によつて円筒ころ4
の端面9を支承する。案内つばは内輪2に設ける
場合もあり、また外輪1と内輪2との双方に設け
ることもある。また前記案内つばも実施例のよう
に一体成形された固定つばの場合と、軌道面側と
別体に形成されたつば輪の場合とがある。図中、
8は保持器である。
而して、上記円筒ころ軸受の案内つば3の案内
面7の断面形状は、軌道面側は軸方向外側に向け
て傾斜させたテーパ部7aとし、案内面7の半径
方向端縁側は円筒ころ4の端面9に向けて凸状に
わん曲するわん曲部7bとして形成している。
第5図は、案内つば3の案内面7の断面形状の
実施例を拡大して示したものであり、第6図は、
その側面図である。外輪1の軌道面5と案内つば
3の案内面7との間に設けた逃げ1aの半径方向
端縁から半径方向に対し一定の角度θ1で軸方向外
側に傾斜させてテーパ部7aを形成し、該テーパ
部7aに軸方向外側を中心として一定の曲率半径
Rをもつわん曲部7bを交切線10で交切させて
ある。交切線10におけるわん曲部7bの接線と
半径方向との間の角度θ2は、前記角度θ1よりも大
きくなるようにする。これらの角度θ1と角度θ2
は、軸受のサイズ、使用条件等により適宜選定さ
れるが、上記実施例にあつては、角度θ1は5′〜
60′、角度θ2は10′〜120′の範囲内とするのが好適
である。
また、交切線10の位置は、軌道面5から一定
距離hだけ半径方向の内側となるように適宜選定
されるが、案内面7の半径方向の長さ(高さ)H
に対し、h=(0.4〜0.8)Hの範囲とするのが好
適である。
円筒ころ4の端面9は、軸心に対して垂直な平
面をなしており、外輪1の両側案内面間の軸方向
の長さは、該両側案内面間の軸方向の最小幅と円
筒ころ4の軸方向の長さLとの差を微小量(たと
えば、円筒ころの軸方向の長さLの0.3〜0.01%)
に設定して、円筒ころ4の軸方向の動き量△Lが
できるだけ小さく押えられるようにしている。
案内つば3の案内面7に、上記のようなテーパ
部7aとわん曲部7bとを形成する場合、第7図
のようにして成形加工するのが最も好ましい。
案内面7の半径方向の端縁7cから軌道面5側
に至る全面に、あらかじめ、わん曲部7bの所定
の曲率半径Rでわん曲面を成形加工しておく。
次いで、このわん曲面の軌道面側が所定の角度
θ1で傾斜するテーパ面となるように、円筒ころ4
との所定の接触点Cの位置まで切り込んでテーパ
部7aを形成する。
いま、テーパ部7aの成形加工の際、誤つて所
定の接触点Cを過ぎる成形加工を行ない、テーパ
部が7dとなつたとすると、接触点はC1となる。
これに対し、案内面7がテーパ部7aとテーパ部
7eとの2段テーパ面によつて形成されている場
合は、上記の加工誤差があると、接触点はC2
なる。このように、接触点Cの軌道面5からの半
径方向の距離hの誤差は、接触点がC1のときは
△h1、接触点がC2のときは△h2となるが、同図か
ら明らかなように、△h1<△h2であるから、接触
点Cの位置の加工誤差によるばらつきは、2段テ
ーパ面の場合よりも少なくすることができる。
案内面の成形加工方法としては、上記の順序と
は逆に、案内面の全面にテーパ部を成形加工し
て、その後にわん曲部を成形加工してもよく、ま
た、テーパ部とわん曲部とを同時に成形加工して
もよい。
上記実施例は、外輪に案内つばを設けた場合に
ついて説明したが、内輪に案内つばを設ける場合
についても、前記と同様にしてその案内面にテー
パ部とわん曲部とを形成することができる。
上記構成の円筒ころ軸受において、円筒ころ4
の回転中にスキユーが発生した場合、円筒ころ4
の端面9は、案内面7のテーパ部7aとわん曲部
7bとの交切線10と当接することになる。この
交切線10上の接触点Cは、軌道面5側に近接し
た位置となるから、円筒ころ4の回転半径が短か
くなり、従つて、接触点Cにおける相対滑り速度
は小さくなる。
ところで、接触点Cの位置のばらつきは相対滑
り速度に大きな影響を与えることが知られてい
る。
しかし、上述のように、第7図に示した成形加
工によつてテーパ部7aとわん曲部7bを成形し
た場合の接触点Cの位置の加工誤差によるばらつ
きは、2段テーパ面とした場合よりも小さいか
ら、2段テーパ面の場合よりも接触点Cの位置を
正確に管理することができ、相対滑り速度に及ぼ
す影響を最小限に抑制することが可能となる。
また、円筒ころ4の回転中にスキユーが発生し
たときの両側端面と案内面との接触点における潤
滑剤の浸入方向は、第8図に矢印で示すように、
左側端面の接触点Cでは軌道面5側から案内面7
の半径方向端縁側であり、右側端面の接触点Dで
はこれと反対に案内面7の半径方向端縁側から軌
道面5側となるが、案内面7がテーパ部7aとわ
ん曲部7bとから形成されているときのスキユー
角は、第9図に示すように、接触点C,Dを中心
として左右対称の曲線Eとなるから、接触点C,
Dを境界とするテーパ部7aとわん曲部7bとの
くさび形状が、左側端面の接触点Cと右側端面の
接触点Dとで同一の形状となる。このため、テー
パ部7aとわん曲部7bとのくさび効果が案内面
7の左右両側とも同一となつて、接触点C,Dへ
の潤滑剤が浸入し易くなり、くさび作用による油
膜の形成が、きわめて効果的に達成されることに
なる。
一方、案内面に2段テーパ面を形成した場合の
スキユー角は、接触点を中心として左右非対称の
曲線Fとなるから、接触点を境界とするテーパ面
双方のくさび形状が不同一となつて、第2段のテ
ーパ面における潤滑剤の浸入およびくさび効果が
減少することになる。
また、円筒ころ4の回転中にスキユーが発生し
ても、円筒ころ4の軸方向の動き量△Lが、でき
きるだけ小さく抑えられているから、スキユー角
は最小限に止めることができ、スキユーモーメン
トによる力を小さく抑えることができる。
第10図および第11図は、この発明の他の実
施例を示すものであり、案内つばの案内面7の断
面形状は前述の第5図の場合と同様であるが、円
筒ころの端面9の形状は端面の転走面側の周縁部
を一定の曲率半径rで軸方向外側に膨出する球面
9aとし、該球面9aになめらかに連なる中央部
を軸心に対して垂直な平面9bとして形成してあ
る。曲率半径rの中心Oは転送面とつばの案内面
の半径方向端縁を通る軸方向線との間で適宜の位
置を選定する。かくして円筒ころの端面の転走面
側には部分クラウニングが施される。また、この
実施例においても、外輪1の両側案内面間の軸方
向長さは、円筒ころ4の軸方向の動き量△Lがで
きるだけ小さくなるように選定されている。
上記構成の円筒ころ軸受においても、円筒ころ
4の回転中にスキユーが発生したときの案内面7
との接触位置は、テーパ部7aとわん曲部7bと
の交切線10となるから、第11図に示すよう
に、外輪1の軌道面5側に近接した位置Cが接触
点となり、短い回転半径で相対滑り速度が小さ
く、さらに、接触点Cにおいては、案内面7に形
成したテーパ部7aおよびわん曲部7bと円筒こ
ろ4の端面9に施したクラウニングとの相乗効果
により、強力なくさび作用が生ずるため、案内面
7の油膜形成は、その作右両側ともさらにきわめ
て優れたものとなる。また、円筒ころ4の軸方向
の動き量△Lが、できるだけ小さく抑えられてい
るから、スキユー角が過大となるようなことがな
く、スキユーモーメントによる力を小さくするこ
とができる。
上記各実施例において、外輪の案内つばの案内
面に形成するテーパ部7aとわん曲部7bとは、
接触点Cにおいて交切させてあるが、必ずしもこ
のようにして交切させる必要はなく、第12図に
示すように、一定の半径R1をもつ曲面12によ
つて交切させることもある。この半径R1は、曲
面12がテーパ部7aとわん曲部7bとになめら
かに連接するように適宜選定すればよい。このよ
うにした場合も、円筒ころの端面と案内つばの案
内面との接触位置は、テーパ部7aとわん曲部7
bとが交切する位置Cに最も近接した点となるか
ら、前記と同様の効果を収めることができる。
また、上記各実施例では、テーパ部7aは逃げ
部1aの半径方向端縁から形成しているが、逃げ
部1aを設けないで、軌道面5側の端縁からテー
パ部7aを形成してもよい。
なお、各実施例における円筒ころの端面のクラ
ウニングは、端面の転走面側を球面とした部分ク
ラウニングであるが、端面の全部を球面にしたフ
ルクラウニングとして実施することもある。
この発明は、上述したとおり、案内つばの案内
面の断面形状を軌道面側のテーパ部と半径方向端
縁側のわん曲部とにより形成し、かつ、円筒ころ
の軸方向の動き量をできるだけ小さく抑えるよう
に構成されている。
したがつて、この発明によれば、スキユー発生
時において、案内つばと円筒ころとの接触点にお
ける相対滑り速度とスキユーモーメントによる力
とを小さくすることができるだけでなく、とく
に、接触点における潤滑剤の浸入と油膜形成が、
案内面を2段テーパ面とした場合に比べ著しく良
好となる。
また、この発明は、案内つばの案内面の成形加
工を行なうに当り、まず、わん曲部を成形加工し
て、しかる後にテーパ部を所定位置まで成形加工
するようにしている。
したがつて、この成形加工法によつて円筒ころ
軸受を製造すれば、スキユー発生時における案内
つばと円筒ころとの接触点の位置の加工誤差によ
るばらつきが、案内面を2段テーパ面とした場合
に比べ少なくなるから、接触点の設定位置の管理
がきわめて容易になり、接触点の位置の誤差に基
づく相対滑り速度の増大を抑制することが可能と
なる。
このように、この発明によれば、円筒ころの端
面の摩耗が、案内面に2段テーパ面を形成したも
のよりも著しく減少し、その寿命も延長するか
ら、特に高速回転の軸受として最適であるという
利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、スキユー現象の説明図
であり、第1図は、円筒ころ軸受の一部斜視図、
第2図は、スキユーモーメントMの作用図、第3
図は、相対滑り速度の作用図、第4図は、この発
明の円筒ころ軸受の一例を示す一部縦断面図、第
5図は、この発明の実施例を示す一部拡大図、第
6図は、その側面図、第7図は、案内つばの案内
面の成形加工時における接触点の位置の誤差を示
す説明図、第8図は、油の浸入方向を示す説明
図、第9図は、案内面の高さとスキユー角との関
係を示す図表、第10図は、この発明の他の実施
例を示す一部拡大図、第11図は、その側面図、
第12図は、案内つばの案内面の接合部を示す断
面図である。 図中、1……外輪、3……案内つば、4……円
筒ころ、5……軌道面、7……案内つばの案内
面、7a……テーパ部、7b……わん曲部、9…
…円筒ころの端面、10……テーパ部とわん曲部
との交切線、C……案内つばの案内面と円筒ころ
の端面との接触点、h……接触点の軌道面からの
高さ、△L……円筒ころの軸方向の動き量であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 外輪もしくは内輪の何れか一方あるいは双方
    に案内つばを有し、該案内つばの案内面に円筒こ
    ろの端面を支承した円筒ころ軸受において、円筒
    ころのスキユーを抑制するために、案内つばの案
    内面間の軸方向の最小幅と円筒ころの長さとの差
    を微小量に設定し、且つ潤滑油の進入を容易にす
    るため、案内つばの案内面の断面形状を、軌道面
    側の端縁から軸方向外側に向けて半径方向に対し
    一定角度で傾斜させたテーパ部と、円筒ころの端
    面に対して一定の曲率半径で凸状にわん曲させて
    前記テーパ部と連接させたわん曲部と、により形
    成したことを特徴とする円筒ころ軸受。 2 案内つばの案内面に形成したテーパ部とわん
    曲部とが相互に曲面を介してなめらかに交切して
    いる、特許請求の範囲第1項記載の円筒ころ軸
    受。 3 案内つばの案内面と接する円筒ころの端面
    が、軸心に対し垂直な平面である、特許請求の範
    囲第1項記載の円筒ころ軸受。 4 案内つばの案内面と接する円筒ころの端面に
    クラウニングが施されている、特許請求の範囲第
    1項記載の円筒ころ軸受。 5 案内つばを有する円筒ころ軸受の前記案内つ
    ばの案内面を成形加工するに当り、案内面の全面
    に円筒ころの端面に対して凸状となるように一定
    の曲率半径をもつわん曲部を成形加工し、次い
    で、該わん曲部の軌道面側を半径方向に対し軸方
    向外側に一定の角度で傾斜するテーパ部となるよ
    うに成形加工して、該テーパ部とわん曲部との交
    切線と軌道面との間の半径方向の距離を所定の長
    さとすることを特徴とする円筒ころ軸受の製造方
    法。
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