JPS6397893A

JPS6397893A - ベ−ン型回転圧縮機

Info

Publication number: JPS6397893A
Application number: JP61241019A
Authority: JP
Inventors: Nobufumi Nakajima; 中島　信文; Kenichi Inomata; 猪俣　健一; Shigeru Okada; 茂岡田
Original assignee: Diesel Kiki Co Ltd
Current assignee: Bosch Corp
Priority date: 1986-10-09
Filing date: 1986-10-09
Publication date: 1988-04-28
Also published as: US4801251A; EP0264005A2; DE3767267D1; KR880005368A; KR910002407B1; EP0264005A3; EP0264005B1; AU7938887A; AU577231B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、自動車用空調装置等に用いられるベーン型回
転圧縮機に関するものである。

（従来の技術）ベーン型回転圧縮機として、例えば特開昭６０−２０４
９９２号公報に示されているいわゆる２室形のものと、
例えば特開昭６１−８９９９３号公報に示されているい
わゆる偏心形のものとが知られている。

２室形のものは、第１０図に示すように、略楕円形の内
面を有するシリンダ１に円形のロータ２がシリンダ１の
両短径部に接触するよう挿入され、シリンダ１内を上下
２つの動作空間３ａ、３ｂに仕切られている。ロータ２
の径方向には例えば５枚のベーン６ａ〜６ｅが摺動自在
に嵌挿され、このベーン６ａ〜６ｅの先端がシリンダ１
の内面に沿って回転し、シリンダ１、ロータ２及びベー
ン６ａ〜６ｅに囲まれた圧縮室８ａ〜８ｅがロータ２の
回転に伴って容積変化する。シリンダ１には吐出孔２２
ａ、２２ｄが形成され、この吐出孔２２ａ、２２ｄを開
閉する吐出弁２９ａ、２９ｂが設けられ、さらにシリン
ダ１の外周はシェル４７に囲まれ、シリンダ１とシェル
４７との間を通って吐出ガスが運ばれるようになってい
る。

偏心形のものは、第１１図に示すように、円形のシリン
ダ１に円形のロータ２が１点で接するよう偏心して挿入
され、シリンダｌとロータ２との間に１つの動作空間３
が構成され、ロータ２に例えば２枚のベーン５ａ、６ｂ
が摺動自在に嵌挿され、このベーン５ａ、５ｂの先端が
シリンダ１の内面に沿って回転し、同様にシリンダｌ、
ロータ２及びベーン６ａ、６ｂに囲まれた圧縮室８　ａ
　＋８ｂがロータ２の回転に伴って容積変化する。シリ
ンダ１には吐出孔２２が形成され、この吐出孔２２を閉
鎖する吐出弁２９が設けられている。この偏心形のもの
にあっては、上述した２室形のものと同様にシリンダ１
の外周をシェルにて囲むようにしていたが、吐出弁２９
を囲むようにカバー２５を設け、このカバー２５内を通
って吐出ガスを運ぶようにしたものが実用化されている
。

（発明が解決しようとする問題点）上記２室形のものは、シリンダ１がシェル４７により囲
まれているので、このシェル４７により確実で容易に吐
出ガス通路をシールすることができる利点を有するが、
シェル４７の存在により幅が増大し、大型で重量が重く
なるという問題点があった。一方、上記偏心形のものは
、シェルが無くてカバー２５により吐出弁部分のみを囲
っているので、小型で軽量となる利点を有するが、シー
ルに問題があった。

即ち、第１２図に示すように、シリンダ１の後方にはサ
イドブロック１１が固装され、カバー２５は、吐出弁２
２の周囲とサイドブロック１１に形成された吐出連通孔
３０と接続するように設けられ、吐出弁２２の周囲と吐
出連通孔３０の周囲とをシールするためにそれぞれ０リ
ング４８ａ、４８ｂが設けられ、水平、垂直の２面シー
ルとなっている。そして、カバー２５は、シリンダ１に
対しては側部取付ボルト２６ａ〜２６ｄを介して固定さ
れ、また、サイドブロック１１に対しては後部取付ボル
ト４９ａ、４９ｂを介して固定されている。したがって
、側部取付ボルト２６ａ〜２６ｄを締付けることにより
シリンダ１側の０リング４８ａが変形し、後部取付ボル
ト４９ａ、４９ｂを締付けることによりサイドブロック
１１側の０リング４８ｂが変形するが、水平、垂直の２
面シールであるため、後部取付ボルト４９ａ、４９ｂか
ら締付けるとカバー２５が浮き上がることがあってシリ
ンダ１側の０リングの締代が安定せず、カバー２５を後
方に寄せた状態で側部取付ボルト２６ａ〜２６ｄを締付
けなければならず、作業性が悪り、確実にシールするこ
とが困難であった。

そこで、本発明は上述した従来の問題点を解消し、シェ
ル無しとして小型、軽量化を図ると共に、吐出弁部分に
対する気密の信頼性向上と組付筒素化を図ったベーン型
回転圧縮機を提供することを課題としている。

（問題点を解決するための手段）しかして、本願筒１の発明は、シリンダにロータが挿入
されてシリンダとロータとの間に動作空間が構成され、
前記ロータにベーンが摺動自在に挿入され、前記シリン
ダ、ロータ及びベーンに囲まれた圧縮室が前記ロータの
回転に伴って容積変化するベーン型回転圧縮機において
、前記シリンダの両側にサイドブロックを、このサイド
ブロックの両側にヘッドをそれぞれ取付け、吸入口に接
続される低圧室と、吐出口に接続される高圧室とを前記
サイドブロックとヘッドとから構成し、前記低圧室と前
記動作空間とを連通ずる吸入孔を一方のサイドブロック
に形成し、前記シリンダに一端が前記動作空間に開口す
る吐出孔を形成し、この吐出孔の他端は前記シリンダの
外面に形成された凹部内に開口し、該凹部の外側を囲む
ように前記シリンダにカバーを取付けて前記シリンダと
カバーとの間に弁体挿入空間を形成し、この弁体挿入空
間に吐出弁を配置して該吐出弁により前記吐出孔を開閉
するようにし、且つ前記凹部内と前記高圧室とを連通ず
る吐出連通孔を前記シリンダ及び他方のサイドブロック
に形成したことを特徴としている。上記吐出弁には、凹
部に嵌合させやすくするためロール状のものを用いるこ
とが好ましい。

また、本願筒２の発明は、上記第１の発明に対して、一
方のサイドブロック及びヘッドに容量可変機構を組み込
んだことにある。

（作用）本願筒１の発明によれば、圧縮室で圧縮された吐出ガス
はシリンダに形成された吐出孔からカバーとシリンダと
の間の弁挿入空間に至り、この弁挿入空間からシリンダ
に形成された吐出連通孔を介して高圧室に至るのである
が、弁挿入空間においては凹部が形成され、この凹部を
利用して吐出弁が設けられていると共に、この凹部内と
高圧室とを連通ずるよう吐出連通孔がシリンダ及びサイ
ドブロックに形成されたので、カバーとサイドブロック
との間はシールする必要がない。したがって、カバーと
シリンダとの間のみをシールする平面シールとすること
ができ、上記課題を達成することができる。

また、本願筒２の発明によれば、さらに一方のサイドブ
ロック及びヘッドに容量可変機構を組み込んだので、圧
縮機の容量を制御することができる。

（実施例）第１図乃至第４図において、本発明の一実施例が示され
、ベーン型回転圧縮機は、略楕円形の内面が形成された
シリンダ１を有し、このシリンダ１にロータ２がシリン
ダｌの両短径部付近で接触するよう挿入されており、こ
のロータ２によりシリンダ１内に２つの動作空間３ａ、
３ｂが対称的に画成されている。ロータ２は、該ロータ
２の中心に駆動軸４が固装されていると共に、該ロータ
２の略半径方向に例えば５個のベーン溝５ａ〜５ｅが形
成され、酸ベーン溝５ａ〜５ｅのそれぞれにベーン６ａ
〜６ｅが摺動自在に挿入されている。

フロントサイドブロック７ａとリアサイドブロック７ｂ
は、シリンダ１の両側に固装され、該サイドブロック７
ａ、７ｂにロータ２とベーン６ａ〜６ｅとが接しており
、シリンダ１、ロータ２、ベーン６ａ〜６ｅ及びサイド
ブロック７ａ、７ｂから５個の圧縮室８ａ〜８ｅが形成
されている。

前述した駆動軸４は、このサイドブロック７ａ。

７ｂにラジアルベアリング９ａ、９ｂを介して回転自在
に支持されている。また、フロントサイドブロック７ａ
には、第１図、第３図に示すように、潤滑油供給孔ｉｏ
ａ、１０ｂがＶ字状に形成され、該潤滑油供給孔１０ａ
、１０ｂを介して後述するフロントヘッドｌｌａの下部
に溜められる潤滑油をロータ２とフロントサイドブロッ
ク７ａとの接触面、さらにはベーン６ａ〜６ｅの背部に
供給するようになっている。

フロントヘッドｌｌａとリアヘッドｌｌｂとは、上記サ
イドブロック７ａ、７ｂの両側に固装されている。フロ
ントヘッドＩｌａは、中心部がフロント側に突出して円
筒状のクラッチ装着部１２が形成されている。このクラ
ッチ装着部１２内には駆動軸４の一端が延び、クラッチ
装着部１２に装着される電磁クラッチを介して駆動軸４
に駆動源からのトルクが伝達されるようになっている。

メカニカルシール１３は、駆動軸４とフロントヘッドｌ
ｌａとの間に設けられている。

上記シリンダ１、サイドブロック７ａ、７ｂ及びヘッド
ｌｌａ、ｌｌｂは、それぞれ平面的な端面を有し、その
端面で接合されてシールが容易であるようにしてあり、
例えばシリンダ１とサイドブロック７ａ、７ｂとの間は
第１及び第２の０リング１４ａ、１４ｂにてシールされ
ている。また、リアヘッドｌｌｂには吸入口１５が、フ
ロントヘッドｌｌａには吐出口１６がそれぞれ形成され
ている。吸入口１５は、リアサイドブロック７ｂとリア
ヘッドｌｌｂに囲まれて構成された低圧室１７に接続さ
れ、吐出口１６は、フロントサイドブロック７ａとフロ
ントヘッドｉｔａに囲まれて構成された高圧室１８に接
続されている。また、フロントサイドブロック７ａとフ
ロントヘッドｌｌａとに囲まれて前述したメカニカルシ
ール１３に接続される低圧導入室１９が形成され、この
低圧室導入室１９と前述した低圧室１７とが駆動軸４に
形成された低圧導入孔２０を介して連通されている。低
圧導入室１９を低圧にすることでメカニカルシール１３
の負荷を減じ、このメカニカルシール１３の寿命を延長
させることができる。

吸入孔ＩＬａ、２１ｂは、動作空間３ａ、３ｂと低圧室
１７とを連通ずるようリアサイドブロック７ｂに対称的
に形成され、圧縮室８３〜８ｅが拡大する時に該圧縮室
８ａ〜８ｅと低圧室１７とが連通ずるようになっている
。また、例えば２組の吐出孔２２ａ　〜２２ｃ及び２２
ｄ　〜２２ｆ（２２ａ〜２２ｃのみ図示）は、シリンダ
１の側面に形成され、該吐出孔２２ａ〜２２ｆの一端は
シリンダ１の内面の短径部付近で動作空間３ａ、３ｂに
開口している。また、シリンダｌの両側面は平面状にカ
ットされてカバー装着部２３ａ、２３ｂ（２３ａのみ図
示）が形成され、このカバー装着部２３ａ、２３ｂに円
弧状の溝部分を有する凹部２４　ａ、　　２４　ｂ　（
２４ａのみ図示）が形成されており、吐出孔２２ａ〜２
２ｆの他端がこの凹部２４ａ、２４ｂ内に開口している
。

カバー２５ａ、２５ｂは、それぞれ例えば４個の側部取
付ボルト２６ａ〜２６ｄ及び２６８〜２６ｈ　（２６ａ
、２６ｃ、２６ｄ、２６ｅ、２６ｆのみ図示）を介して
シリンダ１のカバー装着部２３ａ、２３ｂにねじ止め接
合されている。このカバー２５ａ、２５ｂとシリンダ１
のカバー装着部２３ａ、２３ｂとの間には第３の０リン
グ１４Ｃが介在され、前述した凹部２４ａ、２４ｂの周
縁の気密を保つようにしである。また、このカバー２５
ａ、２５ｂは、内面が円弧状にえぐられ、該カバー２５
ａ、２５ｂとシリンダ１の凹部２４ａ、２４ｂとの間で
弁挿入空間２７　ａ、　　２７　ｂ　（２７ａのみ図示
）を構成していると共に、シリンダ側へ向けてストッパ
部２８　ａ〜２８　ｆ　　（２８ａ、　　２８　ｂのみ
図示）が前述した吐出孔２２ａ〜２２ｆに対向して形成
されている。

前述した弁挿入空間２７ａ、２７ｂには吐出弁２９　ａ
、　　２９　ｂ　（２９ａのみ図示）が配置されている
。この吐出弁２９ａ、２９ｂは、弾性板材を円筒形に巻
いてロール状に形成され、その中央の切目部分を開くこ
とにより弾性的にカバー２５３゜２５ｂに挟持固定され
る。この吐出弁２９ａ、２９ｂは、その円筒部分の先端
が吐出孔２２ａ〜２２ｆの開口部に当接し、吐出行程時
を除いて通常は吐出孔２２ａ〜２２ｆを閉じている。

高圧室１８と弁挿入空間２７ａ、２７ｂとは、シリンダ
１及びフロントサイドブロック６ａとに形成された吐出
連通孔３０ａ、３０ｂを介して連通されている。この吐
出連通孔３０ａ、３０ｂの弁挿入空間２７ａ、２７ｂ−
＼の開口部は前述した第１のＯリング１４ａの内側にあ
り、この第１のＯリング１４ａにより吐出連通孔３０ａ
、３０ｂ周縁の気密が保たれるようになっている。

上記構成において、駆動軸４が回転すると、ロータ２共
にベーン５ａ〜５ｅがシリンダｌの内面に沿って回転し
、圧縮室８ａ〜８ｅが容積変化する。圧縮室８ａ〜８ｅ
が拡大する吸入行程時には圧縮室８ａ〜８ｅと低圧室１
７とが吸入孔２１ａ。

２１ｂを介して連通ずるので、吸入口１５から低圧室１
７へ入ったガスが吸入孔２１ａ、２１ｂを介して圧縮室
８ａ〜８ｅに吸入される。後方のベーン８ａ〜８ｅが吸
入孔８ａ〜８ｅを通り過ぎると、圧縮室８ａ〜８ｅ内の
ガスが閉じ込められ、圧縮室８ａ〜８ｅの容積が縮小し
て圧縮される。

そして、先方のベーン８ａ〜８ｅが吐出孔２２ａ〜２２
ｆを通り過ぎれば圧縮室８ａ〜８ｅと吐出孔２２ａ〜２
２ｆとが連通し、圧縮室８ａ〜８ｅの圧力により吐出弁
２５ａ、２５ｂをストッパ部２８ａ〜２８ｆに当接する
まで押し開き、弁挿入空間２７ａ、２７ｂに圧縮された
ガスが吐出される。この弁挿入空間２７ａ、２７ｂに吐
出されたガスは、吐出連通孔３０ａ、３０ｂを介して高
圧室１８に至り、さらに吐出口１６から圧縮機外へ吐出
されるものである。

第５図において、本発明の第２の実施例が示され、前述
した実施例と異なる点はフロントを吸入側とし、リアを
吐出側としたことである。この実施例におけるフロント
サイドブロック７ａは、前述した第１の実施例における
リアサイドブロックと入れ換えたもので、該フロントサ
イドブロック７ａに吸入孔２１　ａ、　　２　ｌ　ｂ　
（２ｌ　ｂのみ図示）が形成され、図示しないリアサイ
ドブロックに吐出連通孔が形成されており、前述した実
施例では吐出口であったフロントヘッドＩｌａの部分を
吸入口１５としている。他の点は前述した実施例と同様
である。ただし、低圧４人孔２０は、駆動軸４には形成
されておらず、フロントヘッドｌｌａに形成されている
。

尚、前述した実施例と同一部分については同一番号を図
面に付してその説明を省略する。

第６図乃至第９図において、本発明の第３の実施例が示
されている。この第３の実施例におけるベーン型回転圧
縮機は容量可変機構をリアサイドブロック７ｂとリアヘ
ッドｌｌｂに組込んであり、リアサイドブロック７ｂの
形状及びリアサイドブロック７ｂとリアヘッドＩｌｂの
内部構造を除けば前述した第１の実施例と同一である。

この実施例における容量可変機構は、その原理を実開昭
５５−２０００号公報に示されたものと同じくし、圧縮
開始位置を調節するためのリング状の調節部材３１を有
する。この調節部材３１は、リアサイドブロック７ｂの
シリンダ側面に形成された円形の環状溝３２に回動自在
に挿入されている。この調節部材３１には、切欠き部３
３ａ、３３ｂが該調節部材３１の外周で対称的に形成さ
れている。この切欠き部３３ａ、３３ｂは、リアサイド
ブロック７ｂに形成された吸入孔２１３．２１ｂと常時
連通している。したがって、調節部材３１を回動させる
と、切欠き部３３ａ、３３ｂの周方向の位置が変化し、
そのため、前述したベーン６ａ〜６ｅにより圧縮室８ａ
〜８ｅの吸入孔２１ａ。

２１ｂとの連通が遮断される位置、即ち圧縮開始位置が
調節されるものである。

リアサイドブロック７ｂと調節部材３１との間には付勢
手段を構成するコイル状のスプリング３４が弾装され、
調節部材３１を第７図、第８図の時計方向に押圧してい
る。また、調節部材３１には、舌片状の受圧部３５ａ、
３５ｂが突設され、この受圧部３５ａ、３５ｂがリアサ
イドブロック７ｂに吸入孔２１ａ、２１ｂから続いて形
成された摺動溝３６ａ、３６ｂに嵌挿されており、この
摺動溝３６ａ、３６ｂと調節部材３１とに囲まれて圧刃
室３７ａ、３７ｂが構成されている。この圧力室３７ａ
、３７ｂは、調節部材３１に嵌合されたシール部材３８
により気密が保たれるようになっ・　　ている。また、
この圧力室３７ａ、３７ｂは、リアサイドブロック７ｂ
に形成された接続孔３８ａ。

３８ｂ及びリアサイドブロック７ｂとリアヘッド１１ｂ
との間に形成された接続空間３９を介して互いに連通し
ている。また、この圧力室３７ａ。

３７ｂの一方は、リアサイドブロック７ｂに形成された
オリフィス４０を介して前述した弁挿入空間２７ａ、２
７ｂの一方に接続され、該圧力室３７ａ、３７ｂに高圧
ガスが絞られて導入されるようになっていると共に、該
圧力室３７ａ、３７ｂの他方は、リアサイドブロック７
ｂに形成された連通路４１を介して低圧室１７に接続さ
れている。

この連通路４０は、リアヘッド１１ｂに設けれた制御弁
４２により開閉される。この制御弁４２は、内部に低圧
室１７のガスの圧力に応じて作動するベローズ４３と、
このベローズ４３に連結されたポール状の弁体４４と、
この弁体４４が着座する弁座４５とを有し、この弁体４
４と弁座４５との間の開口面積により低圧室１７と圧力
室３７ａ、３７ｂとの連通度を調節するようになってい
る。

尚、リアサイドブロック７ｂの径方向には低圧連通孔４
６が形成され、この低圧連通孔４６を介して低圧室１７
の低圧ガスを駆動軸４の低圧導入孔２０に導くようにし
である。

したがって、低速運転時のように低圧室１７の圧力が高
い場合には、制御弁４２のベローズ４３が縮小して弁体
４４と弁座４５との開口面積を小さくするので、オリフ
ィス４０を介して圧力室３７ａ、３７ｂに導入される高
圧ガスの世が圧力室３７ａ、３７ｂから連通路４１を介
して低圧室１７へ逃げるガスの量よりも多くなり、圧力
室３７ａ。

３７ｂの圧力が上昇する。このため、この圧力室３７ａ
、３７ｂの圧力により反時計方向に調節部材３１を押圧
する力がスプリング３４の付勢力に打ち勝って調節部材
３１が反時計方向に回動し、圧縮開始位置を反時計方向
に移動させる。これにより圧縮室８３〜８ｅのガスを閉
じ込める時期が早くなるので、該圧縮室８ａ〜８ｅで圧
縮されるガスの体積が増大し、大容量で運転されること
になる。

その逆に高速運転時のように低圧室１７き圧力が低くな
ると、制御弁４２のベローズ４３が伸張して弁体４４と
弁座４５との開口面積を大きくするので、圧力室３７ａ
、３７ｂから逃げるガス量が増大し、圧力室３７ａ、３
７ｂの圧力を低下させる。このため、スプリング３４の
付勢力が圧力室３７ａ、３７ｂの圧力により調節部材３
１を押圧する力に打ち勝って調節部材３１を時計方向に
回動させ、圧縮開始位置を時計方向に移動させる。

これにより圧力室８ａ〜８ｅ内ではベーン６ａ〜６ｅが
調節部材３１の切欠き部３３ａ、３３ｂを閉じる時期が
遅くなり、閉じるまでの間に圧縮室８ａ〜８ｅ内の空気
が低圧室１７へ逆流し、圧縮室８ａ〜８ｅで圧縮される
ガスの体積が減少し、小容量で運転されることになるの
である。

尚、前述した第１の実施例と同一部分については、図面
に同一番号を付してその説明を省略する。

（発明の効果）以上述べたように、本発明によれば１、吐出孔が開口す
る凹部をシリンダに形成し、この凹部外側を囲むように
シリンダにカバーを取付けてシリンダとカバーとの間に
弁体挿入空間を形成し、この弁体挿入空間に吐出弁を配
置し、凹部内と高圧室とを連通ずる吐出連通孔をシリン
ダ及びサイドブロックに形成したので、シェルを無くす
ことができ、小型、軽量とすることができる。また、吐
出連通孔の気密はシリンダとサイドブロックとの間で確
保することができ、カバーをシリンダに取付ける場合の
シールのみを考慮すればよいので、吐出弁部分に対する
気密の信頼性を向上させ、気密を保持するようカバーを
シリンダに取付けるのを容易に行うことができるし、安
価にすることができるものである。

さらに、本願第２の発明によれば、上述したシェル無し
の圧縮機にあってサイドブロック及びヘッド内に容量可
変機構を組入れたので、圧縮機の容量を運転状態に応じ
て制御することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本発明の第１の実施例を示し、第１
図はベーン型回転圧縮機の第２図１−１線に沿う断面図
、第２図は同上の第１図ｎ−ｎ線に沿う断面図、第３図
は同上に用いたフロントサイドブロックの側面図、第４
図は同上における吐出弁付近を示す分解斜視図であり、
第５図は本発明の第２の実施例におけるベーン型回転圧
縮機の一部を示す断面図であり、第６図乃至第９図は本
発明の第３の実施例を示し、第６図はベーン型圧縮機の
縦断面図、第７図は同上の第６図■−■線に沿う断面図
、第８図は同上の第６図■−■線に沿う断面図、第９図
は同上に用いた調節部材の斜視図であり、第１０図乃至
第１２図は従来例を示し、第１０図は２室形のベーン型
回転圧ｍ機を示す断面図、第１１図は偏心形のベーン型
回転圧縮機を示す断面図、第１２図は同上の吐出弁付近
を示す分解斜視図である。１・・・シリンダ、２・・・ロータ、３ａ、３ｂ・・・
動作空間、６ａ〜６ｅ・・・ベーン、７ａ、７ｂ・・・
サイドブロック、８ａ〜８ｅ・・・圧縮室、ｌｌａ、ｌ
ｌｂ・・・ヘッド、１５・・・吸入口、１６・・”・吐
出口、１７・・・低圧室、１８・・・高圧室、２１ａ、
２１ｂ・・・吸入孔、２２ａ〜２２ｆ・・・吐出孔、２
４ａ、２４ｂ・・・凹部、２５ａ、２５ｂ−カバー、２
７ａ、２７ｂ−・・弁挿入空間、２９ａ、２９ｂ・・・
吐出弁、３０ａ、３０ｂ・・・吐出連通孔、３１・・・
調節部材、３４・・・スプリング、３７ａ、３７ｂ・・
・圧力室、４０・・・オリフィス、４２・・・制御弁。第２図ｐ：＆第３図第５図第７図３７ｂ　　　　　・５ｂ第８図第９図５ａ第１Ｏ図第１Ｉ図

Claims

【特許請求の範囲】

１．シリンダにロータが挿入されてシリンダとロータと
の間に動作空間が構成され、前記ロータにベーンが摺動
自在に挿入され、前記シリンダ、ロータ及びベーンに囲
まれた圧縮室が前記ロータの回転に伴つて容積変化する
ベーン型回転圧縮機において、前記シリンダの両側にサ
イドブロックを、このサイドブロックの両側にヘッドを
それぞれ取付け、吸入口に接続される低圧室と、吐出口
に接続される高圧室とを前記サイドブロックとヘッドと
から構成し、前記低圧室と前記動作空間とを連通する吸
入孔を一方のサイドブロックに形成し、一端が前記動作
空間に開口する吐出孔を前記シリンダに形成し、この吐
出孔の他端は前記シリンダの外面に形成された凹部内に
開口し、該凹部の外側を囲むように前記シリンダにカバ
ーを取付けて前記シリンダとカバーとの間に弁体挿入空
間を形成し、この弁体挿入空間に吐出弁を配置して該吐
出弁により前記吐出孔を開閉するようにし、且つ前記凹
部内と前記高圧室とを連通する吐出連通孔を前記シリン
ダ及び他方のサイドブロックに形成したことを特徴とす
るベーン型回転圧縮機。
２．吐出弁はロール状であることを特徴とする特許請求
の範囲第１項記載のベーン型回転圧縮機。
３．シリンダにロータが挿入されてシリンダとロータと
の間に動作空間が構成され、前記ロータにベーンが摺動
自在に挿入され、前記シリンダ、ロータ及びベーンに囲
まれた圧縮室が前記ロータの回転に伴つて容積変化する
ベーン型回転圧縮機において、前記シリンダの両側にサ
イドブロックを、このサイドブロックの両側にヘッドを
それぞれ取付け、吸入口に接続される低圧室と、吐出口
に接続される高圧室とを前記サイドブロツクとヘッドと
から構成し、前記低圧室と前記動作空間とを連通する吸
入孔を一方のサイドブロックに形成し、前記シリンダに
一端が前記動作空間に開口する吐出孔を形成し、この吐
出孔の他端は前記シリンダの外面に形成された凹部内に
開口し、該凹部の外側を囲むように前記シリンダにカバ
ーを取付けて前記シリンダとカバーとの間に弁体挿入空
間を形成し、この弁体挿入空間に吐出弁を配置して該吐
出弁により前記吐出孔を開閉するようにし、且つ前記弁
体挿入空間と前記高圧室とを連通する吐出連通孔を前記
シリンダ及び他方のサイドブロックに形成し、さらに前
記一方のサイドブロック及びヘッドに容量可変機構を組
み込んだことを特徴とするベーン型回転圧縮機。
４．容量可変機構は、圧縮開始位置を調節するようサイ
ドブロックに回動自在に設けられた調節部材と、この調
節部材を一回動方向に付勢する弾性手段と、前記調節部
材を弾性手段の反付勢方向に押圧する圧力が発生するよ
う高圧室にオリフイスを介して連通する圧力室と、この
圧力室と低圧室との連通度を前記低圧室の圧力に応じて
調節する制御弁とを有することを特徴とする特許請求の
範囲第３項記載のベーン型回転圧縮機。