JPS63855Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ガス瞬間湯沸器、或は水道カラン
や給湯管、給水管の先端に取付けてシヤワーと整
流筒に兼用できるシヤワー兼用整流器に関するも
のである。

上記のようなシヤワー兼用整流器は従来から
種々のものが提案されている。例えば給湯管の下
端に回動自在にシヤワー筒を設け、このシヤワー
筒を手で回動させるとシヤワー状態と整流状態と
に切替えられるものがあるが、シヤワー筒の回動
にさいして両手が必要である。

また、シヤワー筒は回す必要はないが、シヤワ
ー筒の前後に突出するプツシユボタンを交互に押
して切替えるものもある。しかし、この形式のも
のはシヤワー筒の前側と後側にそれぞれ突出して
いるプツシユボタンを交互に押さなければならな
いので操作が面倒で操作力も重いなどの問題があ
つた。

この考案は上記のような従来のシヤワー兼用整
流器の問題を解決することを目的とするもので、
シヤワー筒の外側に露出したシーソー式のプツシ
ユボタンを操作することにより、シヤワー筒内部
の弁レバーが回動してその先端の弁がシヤワー筒
内の二つの弁口を交互に開閉してシヤワー状態あ
るいは整流状態に切替えられるものである。

以下にはこの考案の詳細を添付図面に示す一実
施例に基づいて説明する。

第１図の１は給湯管で、この給湯管１の先端に
カバー２を固定する。このカバー２はテーパ状
で、その上向筒状部３を給湯管１にはめ、給湯管
１の下端には円板状の取付部材４の中央上部の筒
状部５をはめて、Ｏリング６により筒状部３，５
と給湯管１間の水密を保ち、かつ抜け止めとす
る。

８はシヤワー筒で、その上端外周の雄ネジを前
記カバー２の下端内周の雌ネジにねじ込み、カバ
ー２の内周の段部とシヤワー筒８の上端で取付部
材４の外周を挾んで固定するが、部材４の外周の
周溝にはシヤワー筒８の上端内周に密着するＯリ
ング９をはめる。

第１図の１０はシヤワー筒８内中間部に一体に
設けた仕切壁で、これによりシヤワー筒８内を上
室１１と下室１２に分割する。１３はシヤワー筒
８の外周一部を凹入させて形成したボタン取付部
で、この取付部１３の上部には垂直の貫通孔１４
を設ける。この貫通孔１４以外は取付部１３はシ
ヤワー筒８内と遮断されている。

貫通孔１４には上室１１内に設けた弁レバー１
５の後端下部の縦軸１６が回動自在に貫通してい
る。この縦軸１６の下端には、取付部１３内には
めたシーソー式ボタン１７の中間部を一体に固定
し、軸１６の外周の周溝には貫通孔１４に密着す
るＯリング１８をはめる。

また、弁レバー１５の先端下側には弁取付筒２
０を設け、この筒２０内にバネ２１により下方へ
押される球形の弁体２２をはめる。

前記仕切壁１０には弁体２２によつて交互に開
閉されるシヤワー用弁口２３と整流用弁口２４を
設けるが、この弁口２３，２４にはゴム製の弁座
２５を取付けてある。

前記シーソー式ボタン１７はその外側の何れか
一方がシヤワー筒８の外周から突出して弁レバー
１５端の弁体２２の弁口２３，２４の何れかを閉
鎖するような形状とする。

２８は多数の小孔２７を有するシヤワーノズル
板で、その周壁２９の内側の雌ネジをシヤワー筒
８の下部外周の雄ネジにねじ込んで固定するが、
この際、周壁２９上にリングパツキン３０を挾
む。

第１図のように、前記整流用弁口２４の下部に
一体に設けた筒状部３１に分水エルボ３２の上端
開口３３を連結固定し、その下端開口３４をシヤ
ワー筒８と同芯にするとともに、このエルボ３２
の外周には下端開口３４と同芯の円板３５を設
け、その外周に雄ネジを形成する。

第１図、第５図の３７は整流筒で、その上端の
大径部３８に設けた雌ネジを前記円板３５の雄ネ
ジにねじ込んで固定する。この整流筒３７の下端
排出口３９は前記シヤワーノズル板２８の中央の
開口を貫通してその下方に突出している。

４０は整流筒３７内にはめた内筒で、その上端
は拡大してその外側に第５図のように複数の突片
４１を設け、前記開口３４の外側に適当な間隙を
存してはまつている。この内筒４０の下端は小径
となつて整流筒３７の排出口３９内に適当な間隙
を存して同芯にはまつている。

また、内筒４０の下端下側には薄肉筒４２をは
め、この筒４２の外側に設けた複数の突片４３を
整流筒３７の下端内周に接触させ、さらに内筒４
０の下端内には第４図のような放射状の整流板４
４を固定する。

上記の構成において、第１図、第２図は弁レバ
ー１５がシヤワー側にある状態を示している。こ
のとき弁体２２が弁口２４を閉じているから、給
湯管１からの水または湯は上室１１内に流入した
のち、開放されている弁口２３を経て下室１２内
に流入し、その下端のシヤワーノズル板２８の多
数の小孔２７からシヤワーとなつて放出される。

また、第２図の実線の状態にあるボタン１７の
突出側を押すとボタン１７が弁レバー１５ととも
に第２図鎖線のように回動し、弁体２２が弁口２
３を閉じるとともに弁口２４が開放される。

従つて、給湯管１から流入した水または湯は上
室１１から弁口２４を経て分水エルボ３２内に流
入し、その下端開口３４から内筒４０内に流入す
る。

内筒４０に流入した水または湯は整流板４４に
より整流されて下方へ排出する。このさい、湯の
温度が高いと、分離した蒸気は上昇して内筒４０
の上端から内筒４０と整流筒３７間の間隙を通つ
て排出口３９から排出されるから、気水分離が完
全に行なわれ、安全に熱湯が排出できる。ただ
し、この整流部分の構成は自由である。

また、弁体も実施例のように球形に限らず、半
球形状その他の球に類似する形状であればよい。

この考案は上記のようにシヤワー筒内を仕切壁
により上室と下室に分割し、この仕切壁には上室
と下室を連通させるシヤワー用弁口と、上室を整
流筒に連通させる整流用弁口とを設け、シヤワー
筒の周壁一部に設けた凹入状のボタン取付部に
は、シーソー式ボタンをはめ込んで、このボタン
と一体の縦軸を取付部の上部の貫通孔に水密を保
つて貫通させ、この縦軸の上端には上室内の弁レ
バーを一体に設け、この弁レバーの端部にはこの
レバーの回動に伴い、前記弁口を交互に開閉する
球面またはこれに類する可動弁体と、この弁体を
弁口に圧着するバネを設けたものであるから、シ
ヤワー筒の外周一部に露出しているシーソー式ボ
タンを片手により操作するだけで、シヤワー筒内
の弁レバーが動き、シヤワー排出と整流排出とが
自在に行なえる。

また、操作力が軽くシーソー式ボタンが余り飛
び出さないので体載がよい。さらに弁体が球状ま
たはこれに近い形状でバネにより下方へ押され、
弁口の閉鎖時は弁体の一部が弁口にはまり込んで
固定されるので弁の切替えが確実であるなどの効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のシヤワー兼用整流器の一実
施例を示す縦断正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線
の横断平面図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ線の横断平
面図、第４図は第１図Ｃ−Ｃ線の横断平面図、第
５図は分解斜視図である。 １……給湯管、８……シヤワー筒、１０……仕
切壁、１１……上室、１２……下室、１５……弁
レバー、１７……シーソー式ボタン、２１……バ
ネ、２２……弁体、２３……シヤワー用弁口、２
４……整流用弁口、２７……小孔、２８……シヤ
ワーノズル板、３７……整流筒、３９……排出
口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端が給湯管に連通するシヤワー筒の下端に、
   多数の小孔を有するシヤワーノズル板を設けると
   ともに、その中央には整流筒を設け、シヤワー筒
   内には、給湯管からの湯または水をシヤワーノズ
   ル板の小孔または整流筒の何れか一方から放出さ
   せる切替弁機構を設けたシヤワー兼用整流器にお
   いて、シヤワー筒内を仕切壁により上室と下室に
   分割し、この仕切壁には上室と下室を連通させる
   シヤワー用弁口と、上室を整流筒に連通させる整
   流用弁口とを設け、シヤワー筒の周壁一部に設け
   た凹入状のボタン取付部には、シーソー式ボタン
   を嵌め込んで、このボタンと一体の縦軸を取付部
   の上部の貫通孔に水密を保つて貫通させ、この縦
   軸の上端には上室内の弁レバーを一体に設け、こ
   の弁レバーの端部には、このレバーの回動に伴な
   い、前記弁口を交互に開閉する球面またはこれに
   類する可動弁体と、この弁体を弁口に圧着するバ
   ネを設けたシヤワー兼用整流器。