JPS637908B2

JPS637908B2 -

Info

Publication number: JPS637908B2
Application number: JP14897083A
Authority: JP
Inventors: Takenori Wakabayashi
Original assignee: MARUNAKA TETSUKOSHO KK
Current assignee: MARUNAKA TETSUKOSHO KK
Priority date: 1983-08-15
Filing date: 1983-08-15
Publication date: 1988-02-18
Also published as: JPS6044264A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は金属加工業者が用いる傷取り兼用のヘ
アライン加工装置。詳しくは、コンタクトローラ
と張りローラへ傷取り用の研磨帯を張設して高速
回転させると、材料の傷取りができ、コンタクト
ローラと送り手段に筋付け用の研磨帯を張設して
微速送りすると材料のヘアライン加工ができる装
置に関する。

本発明者は先に、特願昭57−234391号に関する
ヘアライン加工装置を提案しており、この装置は
被加工材を乗せて移送する送材部材１と、前記被
加工材へコンタクト部材２により圧接されて研磨
粒により被加工材へ筋付けする研磨帯３と、この
研磨帯３を研磨粒を更新させるために微速送りす
る手段４，５を備えさせたものであるから送材部
材へ被加工材を供給すると、被加工材がコンタク
ト部材により研削粒を押し付けられて研磨帯の下
を通過し、研削粒によりその表面へ無数の細い筋
を付けられるヘアライン加工が自動的に行われる
から、多数の材料を次々と供給する自動供材装置
を組合せて置けば、無人で連続的にヘアライン加
工が行われるため、作業の省力化と能率化により
加工コストを大巾に低減させることが可能であ
り、又、この装置は被加工材の移送に送材部材を
用いたから、被加工材をその軸線と平行に定速で
確実に移送することができ、且つ、この材料に対
する研磨帯のコンタクト圧は一定に保つため、研
磨粒も順次更新されて、加工条件が自動的に一定
化されるため、加工が均一美麗に施されて、極め
て商品価値の高い商品が得られる特有の効果を奏
するものである。

しかし、ヘアライン加工すべき材料の中には、
切断、孔あけ等の加工において表面に傷を生じて
いるものがあり、この傷はヘアライン加工では除
かれない場合が多いから、ヘアライン加工装置と
は別に傷取り用のサンダーを設けなければならな
い問題点があつた。

本発明は前述の問題点を解消するためになした
もので、ヘアライン加工装置にコンタクトローラ
に対応する張りローラを対設し、この張りローラ
とコンタクトローラとに筋付け用の研磨帯を外し
て、傷取り用の研磨帯を張設し、これを高速回転
させれば、被加工材の傷取りもできるヘアライン
加工装置を提供することを目的としている。

次に本発明に関する装置の実施の一例を図面に
基いて説明する。

図面第２図及び第３図において１は機台で、そ
の上面の一側に一対のローラ２，３を軸４，５支
し、之等ローラ２，３に送材用のベルト６を張設
し、この送材ベルト６を後部ローラ３に減速機モ
ータ７の回転を伝えて、図面第２図に矢印で示す
方向へ回転させる。又、前記送材ベルト６は強靭
で摩擦抵抗が大きいことが要求されるから、布心
入りのゴム又はプラスチツクのベルトか、布に研
磨粉を接着した研磨ベルトの中から被加工材８の
種類や加工条件に応じて適当なものを選定使用す
るものとし、この送材ベルト６は摩耗、損傷した
場合、簡単に交換出来ることが望ましいので、前
記ローラ２，３の軸４，５の両端を支持する軸受
板９，９′のうち、左端の軸受板９′を機台１へ固
定するねじ１０の受座１１を着脱式とし、ねじ１
０を弛めて受座１１を取り外すとローラ２，３が
片持ちになつて送材ベルト６の抜き差しが横から
行える様にする。更に前記送材ベルト６は充分な
張力を与える必要があるから、図面第２図に示す
様に従動ローラ２を支持する軸４に調整ねじ１２
を螺合させ、この調整ねじ１２の操作によりロー
ラ２を進退させるか、ばね、シリンダその他の進
退手段を用いて進退させ、送材ベルト６の緊張、
弛緩を行わせる。図面第２図において１３は送材
ベルト６の支持部材で、板状として前記軸受板
９，９′に支持させ、その表面に送材ベルト６と
の摩擦抵抗を減らすための部材をメツキ、コーテ
イング、貼着等により設けるか、図面には示して
ないが多数のローラとして軸受板９，９′に支持
させ、送材ベルト６に追従回転させて摩擦抵抗を
軽減させるかするもので、この支持部材のうち後
記コンタクト部材の直下に対応する部分はコンタ
クト部材により強圧力を与えられて送材ベルト６
と擦れ合うため、特に摩耗が激しいから、この部
分は特に硬質の材料を用いるか、表面硬化処理を
して減りにくゝする。図面第２図及び第３図にお
いて１４は、前記した機台１上の右側に前記送材
ベルト６と直交する様に立設したガイドで、前記
送材ベルト６側にその長手方向と平行させた研磨
帯の支持部１５を備える昇降盤１６を係合させて
あり、この昇降盤１６には送りねじ１７が螺合さ
れている。１８は前記送りねじ１７を回転させる
ハンドルで、機台１の一側に軸１９に取付けて設
け、前記軸１９の他端に前記送りねじ１７に取付
けた傘歯車２０と噛合う傘歯車２１を固定して、
このハンドル１８を操作すると送りねじ１７が回
転し、昇降盤１６を昇降させる。図面第２図にお
いて２２，２２は送材ベルト６の上方へ前記した
研磨帯支持部１５より突出させた肘体で、その下
方に吊軸２３，２３により、ローラ支持枠２４，
２４を吊設し、各支持枠２４，２４に夫々左右の
シーソーアーム２５，２５を支持させて、之等シ
ーソーアーム２５，２５の間に前後一対宛の抑え
ローラ２６，２６を軸支してある。２７，２７は
前記した肘体２２とシーソーアーム２５との間の
前部及び後部に装入した抑えローラ２６，２６の
加圧ばねで、調整ねじ２８，２８によりその弾力
を加減して、抑えローラ２６，２６による被加工
材８の送材ベルト６への押し付け力を加減して、
被加工材８と送材ベルト６との間に必要とする摩
擦力を発生させる。２９と３０は前記した研磨帯
支持部１５の上部に送材ベルト６上へ張り出す様
に設けた研磨帯３１の供給リールと巻取りリール
で、供給リール２９は適当な繰出し抵抗を与える
ためのブレーキ装置３２を備え、巻取りリール３
０は後記するピンチローラから受動して回転し、
研磨帯３１を巻取る。この研磨帯３１は硬質の金
属に均一な筋付け加工を施すものであるから、研
磨粒が剛強でその接着も強力に行われ、且つ研磨
粒の粒度も良く揃つたものが必要で、被加工材８
の種類によつて乾式加工も出来るが、湿式加工の
方が好ましい結果が得られるから、この場合耐
水、耐油性のものを用いる。３３はコンタクトロ
ールで、前部と後部を抑えローラ２６，２６の間
に軸支されて、供給リール２９から巻取りリール
３０に向う研磨帯３１の中間を被加工材８へ圧接
させるもので、硬質ゴム又はプラスチツクのライ
ニング３４を施すもので、このライニング３４の
硬度は被加工材の種類によつて例えばアルミニウ
ムは軟か目のもの、ステンレスは硬目のものと変
える必要があるし、場合によつてはライニングし
ない鋼ロールを用いることもある。このため何種
類かのコンタクトロール３３を準備し、之を被加
工材８の材種が変る毎に変えることが好ましいの
で、コンタクトローラ３３の支軸３５は研磨帯支
持部１５側において確実に固定し、先端側を着脱
軸受３６に支持させて、コンタクトローラ３３の
取り外しが容易に出来る様にしてある。３７及び
３８は前記した研磨帯３１を挾圧移送させるため
のキヤプスタンローラとピンチローラで、キヤプ
スタンローラ３７は軸３９に支持されていて、そ
の表面は研磨帯３１の研磨粒によりこすられるた
め摩耗変形が著しいから、表面にセラミツクスを
溶射するか、窒化処理をして表面硬度を高めてあ
り、又、ピンチローラ３８は軸４０を中心に揺動
するアーム４１に軸４２支され、このアーム４１
を流体シリンダ４３に加圧すると、キヤプスタン
ローラ３７へ強く押し付けられ、シリンダ４３に
よる加圧を除くと、ばね４４に戻されて、キヤプ
スタンローラ３７から離れる様にしてある。更に
両ローラ３７と３８は図面に示してない連動歯車
により連動させ、その一方へモータ４５の回転を
減速比の大きい減速機４６により減速して伝達す
ることにより、ピンチローラ３８とキヤプスタン
ローラ３７を微速で反対方向へ回転させ、研磨帯
３１の筋付けにより摩減した研磨粒を順次に更新
させる様にする。４７は前記したコンタクトロー
ラ３３に対応させてその上方、即ち筋付け用研磨
帯３１の供給リール２９と巻取りリール３０との
間に配設した張りロールで、筋付け用研磨帯３１
の張装には支障を来さない位置にあり、筋付け用
研磨帯３１を取り外すときはこの張りローラ４７
と前記コンタクトローラ３３とに傷取り用の無端
研磨帯４８を張設して、この場合コンタクトロー
ラ３３の支軸３５に固定した受動車４９とモータ
５０の伝動軸５１とにベルト又はチエン５２を掛
けて研磨帯４８を高速回転させて被加工材８の研
削を行わせるもので、研磨帯４８は一般市般の金
属加工用のものを材種に応じて適当に選択使用す
れば良いものである。

前記の通り構成される装置において、ヘアライ
ン加工を行うときは、被加工材８の材質に応じた
研磨帯３１と送材ベルト６とを選定し、送材ベル
ト６とコンタクトローラ３３との間隔を被加工材
８の厚さに合せて調整した後、送材ベルト６をモ
ータ７により材料に応じた送り速度で回転させ、
研磨帯３１をモータ４５の回転を減速機４６によ
り減速して伝えられるピンチローラ３８とキヤプ
スタン３７とにより研削粒が更新される程度に微
速送りしながら、前記送材ベルト６上へ定規によ
り、位置と向きを決めて被加工材８を供給する
と、被加工材８は押えローラ２６により送材ベル
ト６へ押し付けられて、送材ベルト６によりその
軸線方向へ真直に移送される。すると、この被加
工材８に対し、コンタクトロール３３は研磨帯３
１を圧接し、その研削粒を、被加工材８の表面に
喰込ませるから、被加工材８の表面にはその進行
に伴い無数の平行した細い筋、即ちヘアラインが
加工されるもので、この加工に伴い研磨帯３１の
研削粒は摩耗破損するが、研磨帯３１は前述の通
りピンチローラ３８とキヤプスタンローラ３７と
により微速度で送られ、巻取りリールに巻取られ
て研削粒を更新されるため、被加工材８はその全
長に均一なヘアライン加工を施されて、加工を終
ると送材ベルト６により後者へ送り出される。

又、被加工材８の傷付いたものから傷取りを行
うときは、筋付け用の研磨帯３１をコンタクトロ
ール３３から外し、このコンタクトロール３３と
張りロール４７とに無端状の傷取り用研磨帯４８
を張設し、コンタクトロール３３の支軸３５に設
けた受動車４９とモータ５０の伝動車５１とにベ
ルト又はチエン５２を掛けて、研磨帯４８を高速
回転させ、送材ベルト６上へ傷付いた面を研磨帯
４８に対応させて被加工材８を供給すれば、被加
工材８は押えローラ２６により送材ベルト６へ押
し付けられて研磨帯４８を移送される。すると高
速回転する研磨帯４８は、被加工材８の表面を研
削し、浅い傷の場合は一回でこれを除去する。し
かし、傷が深いと一回では除かれない場合がある
ので、この場合は被加工材８を二回若しくはそれ
以上研削すれば、被加工材８の傷は完全に除去さ
れる。

こうして被加工材８の傷が除かれゝば、傷取り
用の研磨帯４８を外し、筋付け用の研磨帯３８を
張設して、又、ヘアライン加工を行う様にするも
のである。

本発明に関する装置は、コンタクトロールに筋
付け用の研磨帯を掛け、この研磨帯を微速送りし
ながら、その下へ送材ベルトにより被加工材を送
り込めば、被加工材は研磨帯の研磨粒によりその
表面へ平行した多数の筋を付けられるヘアライン
加工を施されるが、筋付け用の研磨帯を外して、
コンタクトロールと張りローラに傷取り用の研磨
帯を掛け、この研磨帯を高速回転させながらその
下へ送材ベルトにより傷付いた被加工材を送り込
めば、被加工材の表面を研削して傷を除く傷取り
ができるから、この装置を用いれば、傷取り用の
サンダーが不要となり、従来これの設備に要した
設備費、設備場所が節減されて極めて経済的であ
ると共に、研備帯を交換するだけでヘアライン加
工と傷取りの機能交換ができるため、作業性良好
であつて極めて能率の良い加工ができる特有の効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のヘアライン加工装置の正面図。
第２図は本発明に関するヘアライン加工装置の実
施の一例を示す正面図。第３図は同上平面図。第
４図は同上装置によるヘアライン加工の説明図。
第５図は傷取り加工の説明図である。図中８は被加工材、６は送材部材、３３はコン
タクトロール、３１は筋付け用研磨帯、３７，３
８は微速送り手段、４７は張りローラ、４８は傷
取り用研磨帯である。

Claims

【特許請求の範囲】

１被加工材を乗せて移送する送材部材と、前記
被加工材へコンタクトローラにより圧接されて、
研削粒により被加工材へ筋付けする研磨帯と、こ
の研磨帯を研削粒を更新させるために微速送りす
る手段と、前記筋付け用の研磨帯を外したとき、
前記コンタクトローラとその上方に対設した張り
ローラとに張設して高速回転させ、材料の傷を取
る研磨帯とを備えさせたことを特徴とする傷取り
兼用のヘアライン加工装置。