JPS6372435A - 熱塑性加工方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属薄板からなるブランク材を深絞り加工す
るのに適用される熱塑性加工方法及びその装置に関する
。

〔従来の技術〕

従来、平板全屈ブランクがら継ぎ目のない有底の容器を
成形する深絞り加工法の１つに加熱−冷却深絞り法があ
る。

この深絞り加工法は、昭和４５年度版の「図解プレス加
工辞典」　（日刊工業新聞社発行）において、一般に知
られているものであり、これを第４図に示す。同図にお
いて、１はダイス、２はしゎ押え、３はポンチ、４は円
形平板のブランクである。また、上記ダイス１及びしわ
押え２内には、ブランク４のダイス穴１３から外方に位
置する部分、即ちフランジ部分を加熱昇温して変形抵抗
を下げるための加熱器５，６が装着され、そしてダイス
穴ｌａ内には、ブランク４のダイス穴１ａに相当する部
分を冷却する力、プ状のポンチ７を配置し、このポンチ
７の内面にノズル８から冷却水を噴出することで、ポン
チ７を通してブランク４のポンチ３と接触する部分を冷
却し、これにより最も引っ張り応力が集中するポンチ３
の端面角部と対向する部分が破断しないようにしている
。

このように加工中のブランク４に温度勾配を与えること
によって、しわ及び破断のない深絞り加工が容易になり
、Ａｆ、ＡＮ−Ｚｎ２２．銅板等を素材とするものの加
工性も向上できる。

〔発明が解決しようとする問題点〕 上記のような従来の深絞り方式では、ブランク４の深絞
り加工に際し、これを軟化温度まで加熱する場合、金型
に内蔵した加熱器により行なうものであるため、ブラン
ク４をダイス１上にセントし、しわ押え２で挾持した後
、ブランク・１が軟化温度（例えば３５０°Ｃ）まで昇
温されるのに要する時間が、分単位でかかり、実験室的
な深絞り加工装置としては有効であるかもしれないが、
実際の生産現場における深絞り加工装置としては全く採
算の合わないものとなる。しかも、金型自体がブランク
を軟化温度まで加熱しなければならないため、熱容量の
大きい加熱器が必要となり、これに伴い金型が大型化す
ると共に、金型が発生する熱がポンチ穴ｌａ内に配置し
た冷却用ポンチ７に悪影響するのを防止するためには、
金型に冷却機を組み込まなければならず、さらに金型を
複雑かつ大型化する問題がある。

また、ポンチ３と接触するブランク４の中央部分は、ポ
ンチ７を介して冷却水により間接的に冷却する方式にな
っているため、その冷却効率が低い。従って、ブランク
４が加熱器５，６により・軟化温度付近まで加熱された
後にノズル８から冷却水を対向ポンチ７に噴出して冷却
するようにすると、ブランク中央部を破断抵抗の大きい
性状に移行させるまでに時間がかかり、絞り加工への移
行を遅らせてしまう。また、加熱器５．６によるブラン
ク４の加熱開始と同時に冷却水を対向ポンチ７に噴出し
て冷却するようにすれば、ブランク中央部分の冷却は有
効になされるが、反面、ブランク中央部分がフランジ部
分の熱エネルギーを吸収するため、その分フランジ部分
の軟化温度への昇温時間が延長され、さらにフランジ部
分の加熱時間が長くなってしまい、量産性に適した装置
には、はど遠いものとなる問題があった。

〔発明の目的〕

本発明は上記のような問題点を解決するためになされた
もので、工場生産設備に適合した実用化の高い、かつ量
産の可能な熱塑性加工方法及びその装置を提供すること
を目的とする。

ｃ問題点を解決するための手段〕 本発明に係る熱塑性加工方法は、薄板状ブランクを深絞
り加工に適合する軟化温度に加熱する加熱工程を有し、
この加熱工程で加熱されたブランクを保温搬送路を経て
ダイスにセットし、このダイス及びしわ押えでブランク
を挾持して保温用電熱コイルによりブランクのフランジ
部分を軟化温度に保温すると共に、該ブランクの中央部
分をその下面から直接冷却液、冷媒等を吹き付けて冷却
し、これによりブランク中央部が破断抵抗の大きい性状
に移行した段階でポンチにより上記ブランクをダイス穴
に絞り込むようにしたものである。

また、本発明に係る熱塑性加工装置は、予め所定の軟化
温度に加熱された薄板状ブランクの保熱用電熱コイルを
内蔵したダイスと、このダイスと同様にブランク保熱用
電熱コイルを内蔵したしわ押えと、上記ダイス及びしわ
押えにより挟持されたブランクのフランジ部分をダイス
穴に絞り込むポンチと、上記ポンチの先端面部分を接触
するブランクの中央部下面に直接冷却液、冷媒等を吹き
付けるノズルと、上記ブランクの中央部下面に水密に接
触すると共にこれに吹き付けられた冷却液。

冷媒等の周囲への飛散を防止する遮蔽円筒とを備えたも
のである。

〔発明の作用〕

本発明においては、予め所定の軟化温度に加熱されたブ
ランクを金型にセットするから、金型でのブランクの軟
化温度加熱の時間及び工程が不要となり、しかもポンチ
先端面部分と接触するブランク中央部分は、その下面に
直接冷却液、冷媒等を吹き付けることで冷却されるから
、ブランク中央部分の性状を破断抵抗の大きい性状に移
行させる時間が短縮される。このため、量産性に適合し
た深絞り加工が可能になる。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の深絞り加工法及びその装置を第１図乃至
第３図について説明する。

第１図はカッピングに要する深絞り用工具の断面図を示
すもので、製品の外径をほぼ等しい穴１０ａを有するダ
イス１０と、製品の内径に等しい外径にしたポンチ１１
及びしわ押え１２を有している。上記ダイス１０は、図
示しないプレス機のベッド上に設置されるダイホルダ１
３上に取り付けられ、このダイス１０の内部には、絞り
加工される円形平板状ブランク（厚さ１１１程度）１４
を所定温度に保温する電熱コイル１５が埋設され、その
下面側はアスベスト繊維等からなる断熱材１６により覆
われている。また、上記グイホルダ１３の中心部にダイ
ス１０のダイス穴１０ａと同心に形成した円筒穴１３ａ
内には、冷却水飛散防止用の固定遮蔽円？ｆｉ１７がダ
イス穴１０ａの軸線と一致して配設され、この固定遮蔽
円筒１７の外周には、冷却水飛散防止用の可動遮蔽円筒
１８が上下方向に摺動可能に嵌合されていると共に、そ
の下端には、固定遮蔽円筒１７の上端に形成したストッ
パ１７ａと係止するストッパ１８ａを設け、これにより
可動遮蔽円筒１８の抜は止めと上方への移動量を規制す
るようになっており、さらに、可動遮蔽円筒１８の上端
には、ブランク１４の下面に接触するフランジ１９を設
け、このフランジ１９と上記固定遮蔽円筒１７の支持部
材１７ｂ間に圧縮ばね２０を介在し、これにより可動遮
蔽円筒１８を、そのフランジ１９がブランク１４の下面
に当接するよう付勢する。また、上記フランジ１９の上
面には、第２図に示す如くブランク１４との接触の水密
性を保持する０−リング２１が取り付けられており、そ
の内部にはブランク１４のフランジ１９に吸着させるマ
グネット２２が埋設されている。２３は上記固定遮蔽円
筒１７内を通して可動遮蔽円ｆｉ？ｉ１８内に突出させ
た冷却水噴出ノズルで、このノズル２３から噴出される
冷却水（例えば５°Ｃ）を可動遮蔽円筒１８で限定され
たブランク１４の中央部下面に吹き付けることにより、
ポンチ１１の先端面が当接するブランク１４の中央部分
を限定冷却し、この部分の伸延性を低くして破断抵抗を
大きくするようにする。

また、上記ポンチ１１はポンチホルダ２４に上下方向に
相対移動可能に支持されており、さらにポンチホルダ２
４の下端面には上記しね押え１２が一体に保持されてい
ると共に、しわ押え１２内には、ブランク１４を所定温
度に保温するための電熱コイル２５が埋設されている。

２６は電熱コイル２５の熱エネルギーがポンチホルダ２
４側へ伝導されるのを抑制するための断熱材、２７はポ
ンチ１１内に差し込まれた冷却水供給パイプである。

上記のように構成された工具を用いてブランク１４を深
絞り加工する場合の手順を第３図に基づいて説明する。

第３図に示すように、まず、ブランク１４を加熱炉に入
れてブランク素材に適合した温度（３５０℃以上）に加
熱し、これを保温１般送路（図示せず）を通して所望の
搬入手段によりダイス１０上に用入セ・ノドする。セン
トされたブランク１４はマグネット２２によりフランジ
１９に吸着される。

次に、ポンチホルダ２４を下降させて、しね押え１２を
所定の加圧力でダイス１０上のブランク１４に押し付け
る。このとき、ダイス１０の電熱コイル１５及びしわ押
え１２の電熱コイル２５は、ブランク１４の温度が適性
な軟化温度に維持できるように保温し、かつブランク１
４とフランジ１９間はＯ−リング２１により水密に保持
される。

その後、ノズル２３から冷却水（例えば５℃）が噴出さ
れ、この冷却水を可動遮蔽円筒１８に囲まれたブランク
１４の中央部下面に吹き付けることで、ブランク１４の
中央部を急速冷却する。この場合、冷却水はブランク中
央部に直接吹き付けられるため、ブランク中央部分の軟
化温度から破断抵抗が大となる性状移行は急速に行なわ
れ、その性状移行時間も数秒程度で済む。このことは、
上記ブランク１４の加熱と相俟ってブランク１４の深絞
り加工へのタクトタイムを大幅に減少することになる。

上記冷却水による直冷過程が経過すると、ポンチ１１が
下降動作を開始し、ポンチ１１でブランク１４をダイス
穴り０ａ内に押し込まれる。この場合、軟化されたブラ
ンク１４のフランジ部分はダイス１０としわ押え１２の
間を滑りながら順次ダイス穴り０ａ内に絞り込まれ、カ
ッピングされて製品が成形されることになる。

なお、上記カフピング時にポンチ１１の先端面円筒角部
と対向する部分に最も大きな引っ張り応力がかかるが、
この部分は冷却水による直冷で、破断抵抗の大きい、伸
延性の小さい性状に変換されているため、その肉厚が極
端に薄くなったり、破断したりすることがない。

上記のような本実施例にあっては、ブランク１４をその
深絞りに好適な軟化温度に予め加熱しておき、これを深
絞り金型にセットして加工するようにしたので、従来の
如く金型内でブランクを軟化温度まで加熱昇温させる時
間が不要となり、しかも軟化温度まで昇温されたブラン
ク中央部分の冷却は、冷却水を直接吹き付ける方式を採
用しているため、その冷却効果が大きく、かつ破断抵抗
の大なる性状移行を数秒単位の時間でなし得る。

これに伴い深絞り加工の生産性が向上し、工場規模での
採算に合う深絞り加工が可能になると共に、ダイス１０
及びしわ押え１２に埋設された加熱コイルもブランク１
４の軟化温度を維持できる小容量のもので済み、金型の
小形化、簡単化が可能になる。

また、ポンチ１１の先端面部分と接触するブランク１４
の中央部分に冷却水を直接吹き付けて冷却する時、この
吹き付は周囲を固定及び可動遮蔽円筒１７．１８で包囲
し、かつブランク１４の下面に密接する構造になってい
るため、冷却水が飛散してダイス１０にかかることがな
く、かつ埋設した電熱コイルがブランク１４のフランジ
部分の保温性能に悪影響を与える虞もない。

なお、上記実施例では加熱炉に入れてブランク素材を加
熱したが、ホットエア、赤外線ヒータ等で加熱しても良
い。また、冷却水に代えて、冷却液、冷媒等を用いても
良い。さらに、本発明の深絞り加工に用いられるブラン
クの材質は鋼板に限らず、アルミ、銅、ステンレス等の
非磁性の材質であっても良い。また、冷却水の飛散防止
用の機構は上記実施例の方式に限定されない。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、フランクを深絞り金型に
セントする以前の前工程で、ブランクの深絞り加工に好
適な温度に加熱し、そして、深絞り工程ではポンチの先
端面部分と接触するブランクの中央部分を、直接冷却液
、冷媒等を吹き付けて冷却する方式にしたので、工場生
産に適合した実用化の高い深絞り設備を容易にかつ低コ
ストに実現できると共に、量産の可能な深絞り加工が可
能になる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る深絞り加工装置の一例を示す断面
図、第２図はその要部の拡大断面図、第３図は本発明に
おける深絞り加工の過程を示す流れ図、第４図は従来の
深絞り装置の断面図である。 １０・・・ダイス、１０ａ・・・ダイス穴、１１・・・
ポンチ、１２・・・しわ押え、１３・・・グイホルダ、
１４・・・ブランク、１５．２５・・・電熱コイル、１
７．１８・・・冷却水飛散防止用遮蔽円筒、２０・・・
圧縮ばね、２３・・・冷却水噴出ノズル、２４・・・ポ
ンチホルダ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）薄板状ブランクを深絞り加工に適合する軟化温度
   に加熱する加熱工程を有し、この加熱工程で加熱された
   ブランクを保温搬送路を経てダイスにセットし、このダ
   イス及びしわ押えでブランクを挾持して保温用電熱コイ
   ルによりブランクのフランジ部分を軟化温度に保温する
   と共に、該ブランクの中央部分をその下面から直接冷却
   液、冷媒等を吹き付けて冷却し、これによりブランク中
   央部が破断抵抗の大きい性状に移行した段階でポンチに
   より上記ブランクをダイス穴に絞り込むようにしたこと
   を特徴とする熱塑性加工方法。
2. （２）予め所定の軟化温度に加熱された薄板状ブランク
   の保熱用電熱コイルを内蔵したダイスと、このダイスと
   同様にブランク保熱用電熱コイルを内蔵したしわ押えと
   、上記ダイス及びしわ押えにより挟持されたブランクの
   フランジ部分をダイス穴に絞り込むポンチと、上記ポン
   チの先端面部分を接触するブランクの中央部下面に直接
   冷却液、冷媒等を吹き付けるノズルと、上記ブランクの
   中央部下面に水密に接触すると共にこれに吹き付けられ
   た冷却液、冷媒等の周囲への飛散を防止する遮蔽円筒と
   を備えてなる熱塑性加工装置。