JPS6369922A - 延性及び深絞り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法 - Google Patents

延性及び深絞り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法

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JPS6369922A
JPS6369922A JP21481786A JP21481786A JPS6369922A JP S6369922 A JPS6369922 A JP S6369922A JP 21481786 A JP21481786 A JP 21481786A JP 21481786 A JP21481786 A JP 21481786A JP S6369922 A JPS6369922 A JP S6369922A
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白沢 秀則
Takafusa Iwai
岩井 隆房
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、延性及び深絞り性にすぐれる板厚0゜5 +
+n以下の極薄冷延軟鋼板を低温焼鈍法によって製造す
る方法に関する。
従来の技術 近年、冷延鋼板の利用はますます多様化すると共に、そ
の要求特性もまた、過酷さを増しつつある。従来、プレ
ス成形用の軟鋼板は、板厚が0.6〜1.0 tmの範
囲が大部分を占め、これが多量に用いられている。しか
し、近年においては、自動車部材の分野において、車体
の軽量化要求が一層高まりつつあり、同時に、騒音や振
動防止を目的として、鋼板間に樹脂層を積層した所謂割
振鋼板の利用が試みられるに至っている。このような制
振鋼板は、通常、樹脂層の厚さが約0.1nであって、
この樹脂層に対する鋼板の板厚比率が比較的高いもので
あるが、最近においては、鋼板の板厚が0゜511以下
であって、樹脂層厚さの比率の高い所謂ラミネート鋼板
又は軽量鋼板の適用も試みられるに至っている。このよ
うなラミネートri!tfiも、上記制振鋼板の一種で
はあるが、鋼板の板厚が極度に薄いために、前記した自
動車車体の軽量化に好適であり、ボンネットやトランク
リッド等への適用が試みられている。
このようなプレス成形に用いるには、かかる軟鋼板は、
深絞り性は勿論、引張試験より求まる全伸び、n値(加
工硬化指数)、更には、伸びフランジ性(極限変形能)
にすぐれることが要求される。特に、かかる特性にすぐ
れるラミネート鋼板を得るためには、その原板である極
薄鋼板の全伸び及び7値がすぐれていなければならない
。しかしながら、ラミネート鋼板の原板の板厚は、通常
、0.2H程度と極度に薄いために、従来の技術によれ
ば、全伸びは約40%が限界とみられている。
ここに、この全伸びを48%以上、好ましくは50%以
上とすることができ、しかも、7値1.9以上の極薄原
板を得ることができれば、ラミネート鋼板の成形性も著
しく改善することができる。
かかる観点から、既に、特公昭52−14204号公報
には、CI0.OO1〜0.020%であり、T i 
/ C重量比4以上にてTiを0.020〜0.5%の
範囲で含有する鋼を温度650″C以上、Ar3点以下
にて二次焼鈍を施す2回冷延焼鈍法、即ち、−次冷延、
−次焼鈍、二次冷延及び二次焼鈍を行なう方法による超
深絞り用冷延綱板の製造方法が提案されている。
明が解決しようとする問題点 一般に、650℃以下のような低温度にて焼鈍を行なう
場合は、冷間圧延後の加工歪が十分に除去されない結果
、プレス成形性が損なわれるので、従来、焼鈍には65
0℃以上の温度が必要であるとされており、上記方法も
これに沿うものである。
しかしながら、板厚0.5 ta以下の極薄鋼板の場合
には、二次焼鈍温度を650’C以上として箱焼鈍を行
なうとき、鋼板が相互に接着する焼付現象が生じる。こ
れを防止するために、スペーサを用いるオーブンコイル
焼鈍によれば、腰折れと称されるコイル変形による不良
が生じる。他方、コイル焼鈍によらない連続焼鈍法の採
用も可能であるが、この場合は、板厚が薄い軟tilv
iは、炉内通板中に板幅が減少する所謂絞り込みが発生
し、コイルの破断をきたすという問題を有している。
本発明は、板厚0.5 w以下であって、延性及び深絞
り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の製造における上記した
問題を解決するためになされたものであって、焼鈍温度
を650℃以下のような低温としても、上記したような
不良現象を生じることなしに、高延性及び高深絞り性を
兼備した極薄冷延鋼板を製造する方法を提供することを
目的とする。
問題へを解決するための手 本発明による延性及び深絞り性にすぐれる板厚0、5 
w以下の極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法は、
重量%で (a)C   0.001〜0.005%、Mn  0
.03〜0.25%、 S   0.001〜0.006%、 P   0.001〜0.005%、 Aj20.02〜0.06%、 N   0.001〜0.004%、 0  0.0010〜0.0050%を含み、更に、(
blT i  0.008〜0.020%(但し、T 
i / C≧4)又は Nb  0.005〜0.020% のいずれか一種を含み、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼片を仕上温度Ar
1点以上で熱間仕上圧延し、650〜720℃の温度で
巻取り、この熱延コイルを酸洗した後、冷延率60〜9
0%で一次冷間圧延し、これに引き続く一次焼鈍を再結
晶温度以上で行ない、次いで、冷延率40〜85%にて
二次冷間圧延し、タイトコイル焼鈍にて580〜650
℃の温度にて二次焼鈍を行なうことを特徴とする。
冷間圧延条件及び焼鈍条件の影響を明らかにするために
、本発明で規定する成分を有する綱A5即ち、 C0.002%、 Mn0.18%、 S   0.002%、 Al 0.03%、 N   0.003%、 0  0.003%、 Ti  0.018%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼、及びTi量(0
,030%)が異なる以外は上記mAと同じ鋼Bを仕上
圧延温度920℃、仕上板厚3.2鶴になるように仕上
圧延し、720℃で巻取り、次いで、この鋼板を第1表
に示すように、製造方法■においては、冷間圧延した後
、焼鈍する1回冷延焼鈍法にて板厚0.2 mの冷延鋼
板IA及びIBを製造し、また、製造方法■においては
、−次冷間圧延、−次焼鈍、二次冷間圧延及び二次焼鈍
を行なう2回冷延焼鈍法にて板厚0.2flの冷延鋼板
■A及びnBを製造した。このようにして得られた冷延
鋼板の性質を第1表に示す。
1回冷延焼鈍法による場合、鋼IA及びIB共に再結晶
温度、即ち、冷延加工組織が完全に消失する温度が焼鈍
温度よりも高いために、加工Mi織が残存し、すべての
性質に劣る。しかし、2回冷延焼鈍法による場合は、T
i量による性質の差異が明瞭に現れ、0.018%Ti
鋼(鋼mA)では、すべての特性がすぐれているのに対
して、0.030%Ti鋼(![IIB)では、依然と
して多くの特性に劣る。このような材質上の差異が生じ
る原因は、再結晶温度の相違にある。即ち、本発明で規
定する成分を有するmAは、2回冷延焼鈍法によるとき
、再結晶温度が低いために、完全な再結晶組織が得られ
るためである。詳細な理由は尚、明らかではないが、T
iM、冷間圧延及び焼鈍条件によって、TiC,TiN
等の分散状態が異なるためであるとみられる。
このように、極低C′iAにitのTiを添加すると共
に、冷延焼鈍条件を最適化することによって、最終焼鈍
温度が650℃以下であっても、高延性及び高深絞り性
とを兼ね備えた極薄冷延鋼板を得ることができるが、こ
こに、かかる極薄冷延鋼板を得ることができる理由は、
更に、本発明に従って、Cのみならず、Mns 3% 
N及びO量を低減させることにもある。このような合金
元素量の低減は、再結晶温度の上昇を防止する。即ち、
本発明によれば、これら元素量を低減した極低Cw4に
二次焼鈍が650℃以下の低温焼鈍である2回冷延焼鈍
法を適用することによって、コイル変形や破断等の問題
なしに、高延性及び高深絞り性を兼ね備えた極薄冷延調
板を製造することができるのである。
次に、本発明の方法において用いる鋼の化学成分につい
て説明する。
Cは、一般に、その添加量が増すとき、延性及び深絞り
性が劣化することが知られている。本発明の方法による
鋼板は、板厚0.2鴎にて用いられることが多いので、
C量が増すときは、板厚減少による延性の劣化を免れな
い。本発明においては、冷延柵板の高深絞り性を確保し
、また、再結晶温度の上昇を防止して、低温焼鈍を行な
い得るように、極低C化が必要である。更に、後述する
ように、Ti及びN b fJを再結晶温度の上昇防止
の観点からmlとするためにも、これらと結合するCの
低減を図ることが必須である。従って、本発明において
は、Cの添加量は0.005%以下とする。
しかし、0.001%よりも少ないときは、深絞り性の
改善や再結晶温度の低下効果が飽和し、しかも、製鋼技
術経済的にも好ましくない。従って、C量はo、ooi
〜o、 o o s%の範囲とする。
Mnは、その添加量を低減させることによって、深絞り
性に寄与する(111)面を有する結晶粒の生成を促す
と共に、粒成長がよくなるため、深絞り性が改善され、
また、延性も高められる。本発明の方法においては、M
 n量の低減は、上記効果に加えて、再結晶温度の低下
にも寄与し、かくして、本発明によれば、低温焼鈍が容
易である。しかし、その添加量が余りに少ないときは、
MnSとじて固定されないSによる熱間脆性の問題が生
じるので、その添加量の下限を0.03%とする。他方
、過剰量の添加は、再結晶温度を上昇させるのみならず
、鋼板を硬質化して、延性及び深絞り性を劣化させるの
で、添加量の上限を0.25%とする。
Sは、前述したように、延性及び再結晶温度を左右する
成分であるので、本発明の方法において、その含有量を
低減規制することは重要である。Sは、後述するTiと
も結合し、これによって、深絞り性に有害な影響を与え
る固溶Cを固着するためのTi量が鋼中において低減す
るので、slが多いときは、それだけ多量のTiを必要
とする。
極薄鋼板において、高延性を確保し、再結晶温度の上昇
を防止し、更に、Ti量の低減を図るためには、S含有
量は0.006%以下とすべきである。
しかし、含有量を余りに少なくしても、上記の効果力l
色和するのみならず、脱硫処理に長時間を要して、鋼製
造の技術経済的観点から好ましくないので、Sの下限量
を0.001%とする。
5olAnは、脱酸剤として添加される。本発明の方法
においては、後述する○量の低減のために、添加量は少
なくとも0.02%を必要とする。しかし、過多に添加
するときは、A1□03やAIN等の析出物の量を増加
させ、フェライト地の延性を劣化させるので、その上限
を0.06%とする。
Nは、一般には、鋼中に多量に残存するときは、歪時効
による延性の劣化を引き起こすが、しかし、本発明にお
いては、Nと結合力の強いTi又はNbを鋼に添加する
ので、Nによる歪時効による延性の劣化は生じない。し
かし、Nfiが余りに多い場合は、これに結合するTi
及びNb量も当然に増加するため、前述したSの場合と
同様に、固溶Cを固着するためのTi及びNb1Jが減
少し、固溶C量の増加による深絞り性の劣化や、析出物
の増加による延性の劣化を招く。他方、TiやNb量を
増加すれば、再結晶温度を上昇させ、また、製造費用を
高くする。従って、本発明においては、]]は、0.0
04%以下とすることが必要である。しかし、余りに少
なくするときは、製鋼上の困難を生じるので、その下限
を0.001%とする。
Pは、鋼板を高強度化し、また、結晶粒を細粒化させて
、延性を劣化させるので、o、oio%以下とし、好ま
しくは0.002〜0.005%の範囲とする。
0は、含有量が多いとき、延性を劣化させると共に、再
結晶温度の上昇を招き、更に、0量が増大すると、酸化
物介在物が増し、その部分は、再結晶核生成場所となる
ために、そこで再結晶粒が多量に発生し、結晶粒の細粒
化が生じる。しかし、本発明の方法においては、低温焼
鈍によって高延性を達成するため、結晶粒の細粒化は好
ましくない。通常、Alキルド綱における0量は0.O
O30〜o、ooso%であるので、本発明においては
、0量は0.0010〜0.0050%の範囲とする。
Tiは、前述したように、主として、鋼中のCと結合し
て、残存する固溶C量を低減させることによって、鋼板
の深絞り性を改善する元素として、従来より知られてお
り、従来、知られている通常の深絞り用冷延鋼板におい
ては、Tiは0.05%以上添加されている。しかし、
本発明においては、前述したように、Ti量を増加する
ときは、再結晶温度を上昇させるので、650℃以下の
温度で二次焼鈍を行なっても、加工組織が残存するため
に、延性及び深絞りを確保することができない。
従って、本発明においては、延性及び深絞り性を共に確
保し、再結晶温度の上昇を防止するために、Ti量は0
.020%以下とすることが必要である。
しかし、Ti量を余りに少なくするときは、前述した効
果を有効に得ることができないので、本発明においては
、Ti量の下限を0.008%とする。
更に、Tiは、C量と密接な関係にあり、深絞り性をよ
り向上させるためには、再結晶焼鈍前に固溶Cの大部分
をTiによってTiC析出物として結合させておく必要
があるので、本発明においてはT i / C重量比を
4以上とする。T i / C重量比が4よりも小さい
ときは、深絞り性の低下がみられる。
Nbも、Tiと同様の理由によって、深絞り性を改善す
る効果を有することが知られている。本発明においても
、深絞り性及び延性を向上させ、再結晶温度の上昇を防
止するためには、Nbは、0、020%以下の範囲で添
加することが必要であるが、しかし、余りに少ないとき
は、かかる効果を有効に得ることができないので、Nb
の添加量の下限を0.005%とする。
本発明においては、上記した化学成分を有する鋼の溶製
法は、何ら制限されるものではなく、転炉、平炉、電気
炉いずれによって溶製されてもよい。本発明の方法にお
いては、かかる鋼を分塊圧延又は連続鋳造によってスラ
ブ化し、これを所定の条件下に熱間圧延し、冷間圧延し
た後、箱焼鈍する。
次に、本発明の方法における熱間圧延条件、冷間圧延条
件及び焼鈍条件について説明する。
本発明の方法においては、上記した化学成分を存する鋼
を、常法に従って均熱保持し、仕上温度をArs点以上
として熱間圧延し、650〜720°Cの範囲の温度に
て巻取る。
後述する箱焼鈍において、二次焼鈍後の7値を高めるた
めには、可能な限りにおいて、−次焼鈍後の下値を高め
ておくことが必要である。ここにおいて、仕上温度がA
r=点よりも低いときは、下値に不利な集合組織である
(200)面が発達して、下値を低めることとなる。従
って、本発明の方法においては、仕上温度は、Ar3点
以上とし、好ましくは880℃以上とする。
巻取温度は、Ti(C,N)やNb (C,N)等の炭
窒化物を冷延焼鈍前の熱間圧延板にて析出させるために
重要であって、本発明においては、巻取温度を650〜
720℃の範囲とする。650 ”Cよりも低いときは
、これら析出物の析出が起こらず、他方、720℃を越
えるときは、鋼板表面のスケールを除去し難くなるので
、酸洗性が低下する。
このようにして、巻取られたコイルは、酸洗後、冷間圧
延される。本発明においては、7値1゜9以上の高深絞
り性と共に、伸び48%以上及びn値0.23以上の高
延性、更には、再結晶温度の低下を図るために、前述し
たように、2回冷延焼鈍法が採用される。前述した鋼A
について、−次及び二次冷延率の影舌を第1図に示すよ
うに、−次冷延率が比較的高く、二次冷延率が比較的低
いほど、低降伏強さ、高伸び、高n値及び高r値を有し
て、高延性及び高深絞り性を有し、且つ、Δr値も小さ
く、鋼板内の材質のばらつきも小さいことが理解される
。また、Tiに代えて、Nbを添加することによっても
、同じ効果を達成することができる。
従って、)i低C−Ti鋼又は極低C−Nb鋼を用いる
本発明の方法においては、−次冷延率は60〜90%、
二次冷延率は40〜85%の範囲とするのが最低である
。−次及び二次冷延率がこの範囲をはずれる場合は、深
絞り性が劣化するのみならず、全伸びも劣化する。
本発明の方法においては、二次冷間圧延後及び二次冷間
圧延後にそれぞれ再結晶焼鈍を行なう。
−次冷間圧延後の一次焼鈍の温度は、再結晶を十分に行
なうために700〜850℃の範囲が好ましい。焼鈍方
法は、箱焼鈍法、連続焼鈍法のいずれかを用いてもよい
本発明の方法においては、二次冷延後の二次焼鈍条件が
重要である。本発明においては、板厚0゜5+n以下の
極3鋼板を対象としており、かかる極薄鋼板の場合は、
オープンコイル焼鈍を行なうときは、コイル形状に不良
を生じるので、タイトコイル焼鈍が採用される。しかし
、このタイトコイル焼鈍においても、焼鈍温度が余りに
高いときは、鋼板の焼付が発生し、操業を困難にして、
生産性を低下させ、場合によっては、製品を得ることが
できない。従って、本発明の方法においては、二次焼鈍
温度は、従来の深絞り用鋼板において必要とされている
高温焼鈍とは反対に、650℃以下の低温とすることが
必要である。好ましくは620℃以下である。しかし、
この焼鈍温度も余りに低いときは、焼鈍による十分な再
結晶が起こらず、得られる鋼板が成形性に劣ることとな
るので、焼鈍温度は580°C以上とする。
焼鈍後の冷延鋼板は、形状調整、降伏点伸びの消去のた
めに、調質圧延、レベラー掛は等、適宜の手段が施され
る。因みに、本発明の方法による冷延鋼板は、表面処理
を施されても前記したすぐれた特徴を何ら失なわないの
で、ブリキ、亜鉛めっき、ターンめっきfiI板にも適
用することができる。
λyμじ丸果 以上のように、本発明の方法によれば、c量を0.00
5%以下に低減し、且つ、M n s S −、N及び
Olを低減すると共に、かかる化学組成を有する鋼片を
650℃以下の温度での二次焼鈍を含む2回冷延焼鈍法
によって、板厚0.5 w以下の極薄鋼板について、降
伏応力19kgf/mm2以下、伸び48%以上、n値
0.230以上の高延性、高い伸びフランジ性と共に、
面内異方性(Δr値)の小さいr値1.9以上の高深絞
り性を有する冷延鋼板を焼付の発生しない低温焼鈍にて
得ることができる。
しかも、本発明の方法によれば、従来の2回冷延焼鈍法
と異なり、二次焼鈍を低温で実施するので、省エネルギ
ー及び生産性にもすぐれ、経済性の面でも有利な方法で
ある。
!立聞 以下に実施例を挙げて本発明の詳細な説明するが、本発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない
実施例 第2表に示す化学成分を有する本発明鋼及び比較鋼を実
験用小型溶解炉にて溶製し、これを鍛造、粗圧延して、
301貫厚さのスラブとした。これを加熱温度1200
℃以上で30分間保持した後、熱間圧延仕上温度750
〜930℃で板厚3.2 **又は4.0flに仕上げ
、次いで、600°C又は720℃にて30分間の巻取
シミュレート処理を行なった。
この熱間圧延鋼板に第2表に示す条件にて一次冷間圧延
、−次焼鈍、二次冷間圧延及び二次焼鈍を行ない、最終
的に板厚0.2 vm又は0.4 鶴の極薄冷延鋼板を
製造し、この極薄鋼板に0.8〜1.0%の調質圧延を
施した後、材質を調査した。尚、鋼A3についてのみ、
−次焼鈍にて連続焼鈍を行ない、その他はすべて箱焼鈍
によった。
引張試験結果、下値(深絞り性)、穴裾げ試験(伸びフ
ランジ性)及び焼付き性を第3表に示す。
MA、Al−A3及びBは本発明鋼であり、EC−には
比較鋼である。即ち、鋼CはC量、鋼りはMn量、mE
は0量、mFはS量、鋼GはAA量、鋼HはN量、鋼I
は0量、鋼JはTi量、鋼にはNbiがそれぞれ本発明
で規定する範囲にない。
flA4〜A9は、その化学成分は本発明にて規定する
範囲にあるが、製造方法が本発明で規定する条件を満た
していない比較鋼である。即ち、鋼A4は仕上温度、@
A5は巻取温度、MA6は冷間圧延及び焼鈍条件、鋼A
7は一次冷延率、@A8は二次冷延率、@A9は二次焼
鈍温度がそれぞれ本発明で規定する範囲にない。
第3表に示す試験結果から、本発明の方法による極薄冷
延鋼板は、二次焼鈍温度が600℃のような低温であっ
ても、19kgf/mm2以下の低降伏応力、50%以
上の高い全伸び、0.250以上の高n値及び2.0以
上の高7値を有し、更に、穴拡げ率(伸びフランジ性)
も高いので、延性と深絞り性とを兼備していることが理
解される。
これに対して、製造条件は本発明で規定する範囲にある
が、化学成分組成が本発明で規定する範囲にない比較i
% C” K、及び化学成分組成が本発明で規定する範
囲内にあるが、製造条件が本発明で規定する条件を満た
していない比較mA4〜A9のうち、@A4〜A8は、
各特性値の少なくともいずれかが所望値に達しておらず
、また、mA9は、特性値を満足していても、高温焼鈍
のために焼付が発生し、製品としての価値がない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、冷延鋼板の引張特性(降伏応力、全伸び及び
n値)及び深絞り性(下値及びΔr値)と−次及び二次
冷間圧延率との関係を示すグラフである。 特許出願人  株式会社神戸製鋼所 第1図 ン令  廷 卑 (54)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量%で (a)C 0.001〜0.005%、 Mn 0.03〜0.25%、 S 0.001〜0.006%、 P 0.001〜0.005%、 Al 0.02〜0.06%、 N 0.001〜0.004%、 O 0.0010〜0.0050%を含み、更に、 (b)Ti 0.008〜0.020%(但し、Ti/
    C≧4)又は Nb 0.005〜0.020% のいずれか一種を含み、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼片を仕上温度Ar
    _3点以上で熱間仕上圧延し、650〜720℃の温度
    で巻取り、この熱延コイルを酸洗した後、冷延率60〜
    90%で一次冷間圧延し、これに引き続く一次焼鈍を再
    結晶温度以上で行ない、次いで、冷延率40〜85%に
    て二次冷間圧延し、タイトコイル焼鈍にて580〜65
    0℃の温度にて二次焼鈍を行なうことを特徴とする低温
    焼鈍による延性及び深絞り性にすぐれる板厚0.5mm
    以下の極薄冷延軟鋼板の製造方法。
JP21481786A 1986-09-10 1986-09-10 延性及び深絞り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法 Granted JPS6369922A (ja)

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JP21481786A Granted JPS6369922A (ja) 1986-09-10 1986-09-10 延性及び深絞り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法

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JP (1) JPS6369922A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0397812A (ja) * 1989-09-11 1991-04-23 Kawasaki Steel Corp 深絞り用冷延鋼板の製造方法
JPH0397813A (ja) * 1989-09-11 1991-04-23 Kawasaki Steel Corp 面内異方性の小さい深絞り用冷延鋼板の製造方法

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JPS5022967A (ja) * 1973-06-25 1975-03-12
JPS5250723A (en) * 1975-10-18 1977-04-23 Rollei Werke Franke Heidecke Device for measuring*controlling and indicating photographic camera exposure
JPS5540092A (en) * 1972-05-17 1980-03-21 Carborundum Co Condition adjusting instrument for granular material

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JPH0586456B2 (ja) 1993-12-13

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