JPS6366539B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 安全シールド２と、この安全シールド２の周
面に直角をなす軸線をもつシリコンゴムからなる
ゴム乳首１とを有し、前記ゴム乳首１がこれと一
体に形成した円周カラー４をもち、前記カラー４
の厚さが前記ゴム乳首１の厚さにほぼ等しく、前
記カラー４と前記ゴム乳首と前記安全シールドに
より形成される中空スペースが周囲空気に連通し
ている如き人工乳首において、前記カラー４は前
記安全シールドの全表面に少なくとも部分的に衝
合しかつ前記全表面を実質的におおい、前記カラ
ー４は前記安全シールド上に位置する底部をもつ
実質的に平たい円錐台の形をなすと共に母親の乳
首とその周囲の形状に近似しており、前記カラー
４はその前記平たい円錐台の底部に前記カラー４
と一体に成形された径方向外方へ延在する堅固な
円周リム４′をもち、前記リム４′は前記安全シー
ルドの周囲を越えて突出し又は人工乳首を幼児の
口に入れた時幼児の口に面する安全シールド２の
周面に緩く衝合し、定着部材５が安全シールドに
面する側でカラー４と一体に成形され、緊締装置
３，１６を安全シールド２に連結し、前記緊締装
置３，１６は前記カラー４の前記定着部材５を安
全シールド２に締付けることによつて前記ゴム乳
首１を定着させることを特徴とする人工乳首。

２ 請求の範囲１記載の人工乳首に於て、前記緊
締装置は安全シールド２の中心孔８のリムに溶接
又は接着されかつ前記ゴム乳首１と反対の方向に
延在する中心突出部７を有する鎖錠円板体３と
し、乳首ゴム１の前記定着部材は内方に向きかつ
カラー４と一体に成形した円周縁スランジ５と
し、更に前記フランジはリム縁９又はリム表面１
０と鎖錠円板体に対向する安全シールドの表面の
間に締付けられることを特徴とする人工乳首。

３ 請求の範囲２記載の人工乳首に於て、中心に
面する縁フランジ５のリムは安全シールド２と鎖
錠円板体３の間に締付けられた円周ビード６を有
することを特徴とする人工乳首。

４ 請求の範囲３記載の人工乳首に於て、前記ビ
ード６は前記ビード６の半径方向外側にかつ安全
シールド２上に配置した円周ビード１４の後ろに
固定されており、前記ビード６は前記安全シール
ドと鎖錠円板体３の間に締付けられることを特徴
とする人工乳首。

５ 請求の範囲１記載の人工乳首に於て、緊締装
置は２つの脚部１７，１８をもつ実質的にＵ形横
断面を有する鎖錠リング１６とし、内側部分の脚
部１７は安全シールド２に溶接又は接着され、外
側部分の脚部１８は安全シールド２から或る短い
距離をおいた個所で終つており、ゴム乳首１の定
着部材は内方へ向きかつカラー４及び円周ビード
６と一体に内側縁フランジのリムに沿つて成形さ
れ、前記ビード６はＵ形の中空スペース内にかつ
前記安全シールドの表面に対し締付けられている
ことを特徴とする人工乳首。

技術分野 本発明は、安全シールドと、この安全シールド
の周面に直角をなす軸線をもつシリコンゴムから
なるゴム乳首とを有し、前記ゴム乳首がこれと一
体に形成した円周カラーをもち、前記カラーの厚
さが前記ゴム乳首の厚さにほぼ等しく、前記カラ
ーと前記ゴム乳首と前記安全シールドにより形成
される中空スペースが周囲空気に連通している如
き人工乳首に関するものである。

背景技術 既知の人工乳首はゴム乳首を安全シールドの中
心に維持するプラグを有する。幼児は、人工乳首
の飲込みを防止するための硬質の安全シールドが
下側の歯のへりに当るが上側の前歯はゴム乳首の
孔を通して下向きに或る短い距離だけ延びるプラ
グの部分に当るように、人工乳首を配置する（例
えば英国特許第569588号参照）。その結果、前上
歯は下から強い圧力を受ける。しかしながら、幼
児はゴムプラグ端を強くかみそのため歯はゴムを
かみ通し、最後には前記ゴムを２つにかみ切るこ
ととなり、それ故幼児は前記ゴムを飲込むかまた
はそれを気管に入れてしまうことが起り得る。更
に、これらの既知の人工乳首は、口の直前に配置
されたゴムとプラスチツク間の連結部を細菌無し
の状態に保つことができないという欠点をもつ。
幼児はまたこれら既知の人工乳首を吸い、そのた
めだ円形空洞内に負圧が生じるため口蓋の変形を
引起し、そのため口蓋は高くて狭くなる。その欠
点は顎骨の乳歯の上にある永久歯用の萌芽に悪影
響を与えて、永久歯が位置に異常をきたしたりま
たは外を向くようになる。更に、幼児は、既知の
人工乳首を用いた場合、ゴム乳首を舌で口蓋に対
して後方へ押すことにより前歯の下に締つたルー
プを作ることがある。これらの人工乳首の外形は
母親のものに似ているが、それらはすべて上記の
如き欠点をもつ。

英国特許明細書第27198号は安全シールドとゴ
ム乳首を有し、前記乳首の突出するカラーが平ら
な安全シールドを包囲してその回りに締付けられ
ており、前記カラーが後方へ彎曲したフランジを
有する如き人工乳首を開示している。ゴム乳首は
現在のすべての人工乳首に普通に使われる天然ゴ
ムからなるが、このゴムは唾液の存在により溶解
し、膨らみ、短時間の使用後その表面は多孔質と
なり、細菌に好都合な条件を提供することにな
る。長期に保存すれば、ゴムは酸化し、硬くな
り、この結果幼児が乳首本体を容易に２つにかみ
切り、前記本体を飲込み、気管に入れることが起
り得る。乳首のゴムが劣化する結果、ゴムの寿命
が限定され、その寿命の終る前に人工乳首を製造
者に戻さなければならなくなる。

本発明の目的はゴム乳首とそのカラーが母親の
乳首とその周囲部に事実上等しい柔軟性をもつた
本文冒頭に記載した如き人工乳首提供することに
ある。

発明の開示 本発明によれば、安全シールドと、この安全シ
ールドの周面に直角をなす軸線をもつシリコンゴ
ムからなるゴム乳首とを有し、前記ゴム乳首がこ
れと一体に形成した円周カラーをもち、前記カラ
ーの厚さが前記ゴム乳首の厚さにほぼ等しく前記
カラーと前記ゴム乳首と前記安全シールドにより
形成される中空スペースが周囲空気に連通してい
る如き人工乳首において、前記カラーは前記安全
シールドの全表面に少なくとも部分的に衝合しか
つ前記全表面を実質的におおい、前記カラーは前
記安全シールド上に位置する底部をもつ実質的に
平たい円錐台の形をなすと共に母親の乳首とその
周囲の形状に近似しており、前記カラーはその平
たい円錐台の底部に前記カラーと一体に成形され
た径方向外方へ延在する堅固な円周リムをもち、
前記リムは前記安全シールドの周囲を越えて突出
し又は人工乳首を幼児の口に入れた時幼児の口に
面する安全シールドの周面に緩く衝合し、定着部
材が安全シールドに面する側でカラーと一体に成
形され、緊締装置を安全シールドに連結し、前記
緊締装置は前記カラーの前記定着部材を安全シー
ルドに締付けることによつて前記ゴム乳首を定着
させることを特徴とする人工乳首が提供される。

前記カラーを平たい円錐台の形となしてこの円
錐台からゴム乳首を連続延在させることにより、
この乳首・カラー組合せ構造は幼児になじみの母
親の乳首の形をもつことができ、しかもゴム乳首
とカラーの両方を弾性のシリコンゴムから作るこ
とによつて一層母親の乳首に似たものとなる。前
記カラーが堅固なリム（縁）をもつことによつ
て、カラー外側部を強化し、この外側部を安全シ
ールドに有効に衝合させることができる。前記定
着部材と緊締部材を前記の如く形成することによ
つて、ゴム乳首が吸われたとき、このシリコンゴ
ムで作つたゴム乳首とカラーに引張力が加わつて
ゴム乳首は、あたかも本物の乳首が授乳のときに
動くように、安全シールドの方へ行つたり来たり
することができる。カラーが弾性を有しかつ緊締
装置による締付けにより取付けられているため、
ゴム乳首は、本物の乳首が授乳中に動くように人
工乳首軸線から僅かに側方へ又は径方向へ移動す
ることができる。

前記カラーには可撓性があるため、幼児は口腔
内に生ずる負圧が口蓋を変形させるように吸うこ
とはできない。幼児は、たとえ前記ゴム乳首が安
全シールドから引離されることがあつてもかかる
カラーと堅固なリムをもつゴム乳首を飲込むこと
はできない。かくして堅固な円周リムは特別の保
護体を形成することになる。また幼児の口の前又
はその近くにみぞを設けることが避けられる。か
かるみぞは既知の人工乳首には設けられていて、
そこに唾液がたまる危険があり、そのため唾液の
有害成分によつて乳首が侵される欠点があつた。
更に本発明ではリムが緩く衝合するため清掃が容
易となる利点がある。

好適には、カラー、その堅固な又は中実なリム
およびこれと一体に成形したゴム乳首は好適には
唾液に対して化学的に不作用な、軟質の弾性材料
で作るのが好適である。こうすることにより、ゴ
ム乳首を２つにかみ切る危険性は減る。というの
は普通のゴムは唾液により分解し、ぼろぼろにく
ずれ始める。更に使用材料はシリコンゴムとす
る。

前記緊締装置は安全シールドの中心孔のリムに
溶接または接着した中心突出部を有する鎖錠円板
体とすることができ、ゴム乳首の前記定着装置は
内方へ向きかつカラーと一体に成形した円周縁フ
ランジとすることができ、前記フランジはリム縁
またはリム表面と鎖錠円板体に対する安全シール
ドの表面の間に締付けられ、こうすることにより
ゴム乳首の簡単なかつ能率的な定着を保証するよ
うになす。

追加の定着作用を供するため、中心に面する縁
フランジのリムが安全シールドと鎖錠円板体の間
に締付けられた円周ビードを有することが好適で
ある。

追加の定着作用は半径方向外側にかつ安全シー
ルド上に配置した円周リブの後ろに固定したビー
ドにより得られ、前記ビードは前記安全シールド
と鎖錠円板体の間に締付けられる。

別の実施例によれば、緊締装置は２つの脚部を
もつ実質的にＵ形横断面を有する鎖錠リングと
し、内側部分の脚部は安全シールドに溶接又は接
着され、外側部分の脚部安全シールドから或る短
い距離をおいた個所で終つており、ゴム乳首の定
着部材は内方へ向きかつカラー及び円周ビードと
一体に内側縁フランジのリムに沿つて成形され、
前記ビードはＵ形の中空スペース内にかつ前記安
全シールドの表面に対して締付けられている。こ
の実施例は25Kgより大きい引張力を、部品の分離
を生ぜしめることなしに、ゴム乳首に及ぼすこと
ができる。このことは上記各実施例にも当てはま
る。

上記すべての実施例はリングを使用して、また
は使用せずして作り得ることおよびリングの無い
人工乳首は既知の人工乳首の何れよりも実質的に
平らであることは明らかである。

【図面の簡単な説明】

本発明による人工乳首の好適実施例を以下、添
付図面を参照して説明する。第１図は人工乳首の
第一実施例を示し、第２図では第１図の実施例の
変形例を示し、第３図は人工乳首の第二実施例を
示し、第４図は第３図に示す人工乳首に使用する
鎖錠リングを示す。

本発明を実施するための最良の様式 第１図に示す人工乳首はゴム乳首１、なかんず
く幼児が人工乳首を飲込めないことを確実ならし
める安全シールド２および鎖錠円板体３からな
る。前記乳首ゴムは幼児の口に対向する安全シー
ルド２の全表面を実質的におおうカラー４を有す
る。カラー４はゴム乳首と一体に成形され、そし
て内方に曲がりかつ好ましくはビード６で終る円
周縁フランジ５を有する。鎖錠円板体３は安全シ
ールド２中の中心孔８を通して上方へ延びる中心
突出部７を有する。この中心突出部は前記中心孔
の上方または下方内部リムに溶接または接着して
いる。この溶接は好適には超音波溶接または熱溶
着により行なう。鎖錠円板体３は比較的鋭いリム
縁９と、安全シールド２に対向するリム表面１０
を有する。前記中心突出部は中空とすることがで
き、かつリング（図示せず）を位置決めする中心
壁１１を有する。更に、リング（図示せず）を受
入れる孔を前記中心突出部の壁に設けることがで
きる。外側のリム区域に沿つてカラー４は堅固な
リム４′を有し、このリムは前記カラーと一体に
成形されかつ口に対向する安全シールドの表面に
緩く衝合している。この実施例では、リム４′は
非常に丈夫であつて、幼児が、前記ゴム乳首を前
記安全シールド無しに使用すべき場合に、ゴム乳
首を飲込まないようにする余分の保護体を形成す
る。円周突出部２′は安全シールド２上のビード
６の内側に短い距離をおいてまたはこのビード６
に隣接して設ける。この突出部は前記安全シール
ドと一体に成形される。この突出部は鎖錠円板体
３に衝合し、これに溶接される。このようにして
鎖錠円板体３と安全シールド２の組合わされた端
は分離しないようにされ、かくして加熱したとき
にはプラスチツクの硬さが柔らかになるというこ
とのために煮沸中に開口を作ることは防止され
る。かくして前記突出部２′はビード６を確実に
確保する。

第２図は本発明の人工乳首の一実施例を示す。
この実施例は円周ビード１４が安全シールド２上
に配置されているという点で第１図の人工乳首と
僅かに異なる。この円周ビードは人工乳首を組立
てたときカラー４の縁フランジ５のビード６に半
径方向で対立する。このため、前記カラーが半径
方向に抜け出ることが更に確実に防止されること
になる。前記堅固なリム４′は安全シールドの斜
切したリム表面に一致して、この表面に一様に延
長して行くか、又は前記表面を越えて突出してよ
り大きな可動性を得るようになすこともできる。

更に、突出部２８を有する平らなリング１５が
この図に示されている。この突出部は前記リング
の直立部分２９に対して実質的に直角に延びてお
り、かくして前記突出部は強力に引張つても孔１
２から滑り出られないようになつている。前記リ
ングの平らな頂部はこの上にラベルを接着するの
に適している。

第３図の実施例では、ゴム乳首１も又カラー４
と、このカラーと一体に成形した堅固なリム４′
を有する。この堅固なリムは安全シールドのリム
を取囲みこうして特別の強力な保護を与えて、幼
児が緩んだゴム乳首を飲込めないようにする。ゴ
ム乳首１は更に内方に向いた円周縁フランジ５と
ビード６を有し、このビードはゴム乳首の定着部
材となる。この点については前記のものと対比で
きる。ゴム乳首を安全シールド２に緊締するため
の緊締装置はこの実施例では、２つの脚部１７，
１８を有する実質的にＵ形横断面をもつ鎖錠リン
グ１６である。内側部分の脚部１７は安全シール
ド２に溶着又は接着し、外側部分の脚部１８は安
全シールドから短い距離をおいた個所で終つてい
る。鎖錠リングは第４図に示す。リング（図示せ
ず）の突出部７は更に安全シールド２の中心に備
える。リングを使用したくない場合は、安全シー
ルドは完全に平らな又は僅かに曲がつた円板体と
して形成することができ、この円板体は乳首がで
きる限り平らになつて、寝ている幼児の邪魔にな
らないことを保証する。

第３図に示す人工乳首はビード６を下方へ鎖錠
リング１６の中空スペース１９内に反転させて入
れ、続いて鎖錠リングを安全シールドに対して、
内側脚部１７と反対に或る圧力によりしつかり押
圧し、最後に鎖錠リングと安全シールドを、溶接
又は接着により、好適には超音波又は熱溶接によ
り組立てることにより組立てられる。

上記実施例の各々は幼児の口に対向して大きな
皮膚状表面を有し、かくしてこの人工乳首は従来
のものに比してずつと母親に似たものとなる人工
乳首を提供する。同時に、安全シールドに緩く衝
合するカラーにより、幼児の歯が幼児の口に対向
する安全シールドの側で接触表面に届くのを防止
するのに十分なゴムが提供される。更に細菌の存
在し得るみぞが幼児の口の直前から除かれる。