JPS6365015A

JPS6365015A - 金属溶湯への脱酸剤添加方法

Info

Publication number: JPS6365015A
Application number: JP21036986A
Authority: JP
Inventors: Kazumi Yamada; 一美山田
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1986-09-05
Filing date: 1986-09-05
Publication date: 1988-03-23

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は金属溶湯への脱酸剤の添加方法に関する。

〔従来の技術〕

溶鉄や溶鋼の化学説酸は、その成分組成や目標酸素レベ
ル等により、カルシウム−シリコン（Ｃａ−Ｓｔ）、ア
ルミニウム（ＡＩ）、ミツシュメダル（Ｍ、Ｍ、）、チ
タン（Ｔｉ）等の粉末ないしは粒状物を脱酸剤とし、こ
れらの１種または２種以上を、溶解炉中または取鍋内の
溶湯に添加することにより行われる。また、溶湯を鋳型
内に注入し、鋳型内の溶湯に脱酸剤を添加する場合もあ
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上記脱酸剤は極めて反応性が高いうえ、溶鉄等に比し比
重が小さく、しかも粉末ないしは粒状物として添加され
るので、単に溶湯の表面に投与しただけでは、その全量
を直ちに溶湯内に取り込ませることができず、少なから
ぬ量が湯面上に浮遊し、燃焼・消耗する。このため、こ
れらの脱酸剤の添加歩留りは低（、バラツキも大であり
、安定した脱酸処理を達成することは容易でない、投与
される脱酸剤の溶湯中への混合を促進するために、溶解
炉から取鍋内への出湯時に、取鍋内の溶湯に脱酸剤を投
入し、その出湯流による撹拌効果を利用して溶湯中に迅
速に脱酸剤を徹り込ませることも行われるが、その効果
は必ずしも十分でない。

本発明は上記問題を解決するための脱酸剤の改良された
添加方法を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段および作用〕本発明に係
る脱酸剤添加の第１の方法は、粉末ないしは粒状の脱酸
剤をアルミニウム箔で被包したうえ、溶鉄、溶鋼等の被
処理溶湯と略同一の成分組成を有するブロックと結合し
て溶湯に投与し、該ブロックの重みにより被包体を溶湯
中に取り込ませることを特徴としている。

また、本発明に係る脱酸剤添加の第２の方法は、１を磁
撹拌装置を備えた容器内において、該容器の鉛直軸心を
回転中心とする回転磁界により、溶湯に容器の鉛直軸心
を中心とする回転運動を与え、その遠心力により溶湯表
面を放物面となし、その溶湯表面の凹部内に、粉末ない
しは粒状の脱酸剤をアルミニウム箔で被包した被包体を
投入し、投入後直ちに回転磁界の回転を停止し、もしく
はその回転速度を下げることにより該被包体を溶湯内に
取り込ませることを特徴としている。

第１図（１）、〔■〕は、本発明の第１の添加方法を実
施するための脱酸剤の被包体の例を示している。同図（
１）の例では、脱酸剤（１）はアルミニウムＮ（２）に
包み込まれたうえ、盆形状の金属ブロック（３）の凹部
にあてがわれてアルミニウム線（４）で結着されてブロ
ック（３）と結合し、なおブロックの天面側には、溶湯
へ投与する際の吊り下げヒモ（５）としてアルミニウム
線が取付けられている。また、同図（ＩＩ）の例では、
脱酸剤（１）をアルミニウム箔（２）で包み、これを２
つの盆形状の金属ブロック（３，３）で形成されるボッ
クス内に収納したうえ、アルミニウム線（４）で結束し
、これにアルミニウム線の吊り下げたヒモ（６）を取付
けている。

ブロック（３）は、溶湯中に浸漬される脱酸剤に働く浮
力による浮き上がりを防止するための重りであり、溶湯
中に浸漬したのち、溶湯の熱により溶融する。該ブロッ
ク（３）は溶湯の成分組成を変動させないように、溶湯
と略同一の成分組成を有するものが用いられる。その形
状は任意であるが、脱酸剤に働く浮力との関係により、
その重量を増す必要がある場合には、第１図〔■〕に示
したように、脱酸剤の周囲全体を被覆するボックス形状
にするとよい、また、そうすることによって、溶湯への
投与の際の脱酸剤の燃焼による消耗をより効果的に防止
することができる。

第２図は、本発明の第１の添加方法により、溶解炉また
は取鍋（ｌＯ）内の溶湯（Ｍ）に脱酸剤の被包体（Ａ）
を投与した状況を示している。脱酸剤の被包体（Ａ）を
溶湯（Ｍ）表面から降下さセると、該被包体（Ａ）はブ
ロック（３）の重みによりスムースに溶湯（Ｍ）中に浸
漬され、アルミニウム箔（２）およびアルミニウム！　
（４）　（５）が溶解消失して脱酸剤（１）が溶湯中に
分散することにより溶湯の脱酸反応が進行する。第１図
（ｎ）に示した被包体を用いる場合は、ブロック（３，
３）およびアルミニウム線（４）　（５）が溶解消失し
、ついでアルミニウム箔（２）が溶解消失することによ
り、脱酸剤（１）が溶湯中に分散して脱酸反応が生起す
る。

第３図および第４図は、本発明の第２の方法による脱酸
剤の溶湯への添加状況を示している。

（２０）は非磁性容器であり、（２１）は容器（２０）
のまわりに設置された電磁攪拌装置である。容器（２０
）内に溶湯（Ｍ）を注入し、容器（２０）の鉛直軸心を
回転中心とする電磁攪拌装置（２１）の回転磁界により
溶湯（Ｍ）に回転運動を与え、その遠心力により、第３
図に示すように溶湯表面を放物面となし、その凹部（Ｖ
）内に、アルミニウム箔（２）に包み込まれた脱酸剤（
１）を投入する。その脱酸剤の被包体（Ａ）を投与した
直後に、回転磁界を瞬時に停止し、もしくはその回転速
度を下げると、第４図に示すように遠心力を失った溶湯
が脱酸剤の被包体（Ａ）に被さってこれを包み込む、溶
湯に包み込まれた被包体（Ａ）は溶湯の熱によりアルミ
ニウム箔（２）が溶解消失して脱酸剤（１）が溶湯中に
分散することにより脱酸反応が生起する。なお、この場
合にも、必要に応じ、被包体（Ａ）に浮き上がり防止の
ためのブロック（３）を取付けることができる。なお、
脱酸剤は、その添加量の寡多に応じて、全量を一括して
アルミニウム箔に包み込み、１つの被包体として溶湯に
添加されるか、またはいくつかに分割して添加される。

本発明は、脱酸剤をアルミニウム箔で被包して溶湯に投
与することとしているので、溶湯の場面と接触する瞬間
における脱酸剤の急激な燃焼反応が効果的に回避される
と共に、第１の方法による場合は、ブロックの重みによ
り、直ちに溶湯の場面から溶湯中に浸漬し、また第２の
方法による場合は、回転磁界の瞬時の停止もしくは減速
に伴って溶湯が被さることによって、速やかに溶湯中に
取り込まれるので、投与された脱酸剤の略全量が溶湯の
脱酸反応に関与する。従って、脱酸剤の添加歩留りは高
位かつ安定している。なお、回転磁界を利用する第２の
方法においては、磁界の回転の停止または減速ののち、
所望により、低速度で溶湯を回転（正転、逆転）させれ
ば、その攪拌効果により、溶湯の脱酸反応を一層迅速に
達成することができる。

本発明方法によれば、溶湯に投与された脱酸剤は直ちに
溶湯中に取り込まれて脱酸反応が開始されるので、溶解
量の少ない溶湯を取鍋内で脱酸処理する場合（溶湯温度
の降下がはやい）、特に脱酸反応の完結に比較的長い時
間を要するような場合にも、適正な溶湯温度が保たれて
いる間に、すみやかに反応を進行させることができる。

本発明の脱酸剤の添加方法は、添加歩留りが高位に安定
しているので、低酸素レベルが要求される用途、例えば
磁気回路用ヨーク材として使用される純鉄または低炭素
鋼の脱酸処理に適用することにより、後記実施例に示す
ように、酸素含有量を０．００１〜０．００３％の極低
レベルに下げることができる。

〔実施例〕

高周波溶解炉において純鉄または低炭素鋼を溶解し、炉
中の溶湯に脱酸剤としてＣａ−３ｉ粉末を添加して炉中
脱酸を行ったのち、取鍋内に出湯し、取鍋中の溶湯にＡ
ｆ粉末およびミツシュメタルを添加した。脱酸条件およ
び得られた純鉄および低炭素鋼の成分分析値を第１表に
示す。表中、患１〜７は発明例（但し、Ｎｌ１１〜５は
純鉄、魚６．７は低炭素鋼’）　、１１ｍ１１〜１３は
脱酸剤をそのまま溶湯に添加した比較例（いずれも純鉄
）である。発明例１１ｈｌ〜７のうち、磁１〜３．６．
７は第１図ＣＩ）に示すように、阻４および５は第１図
〔■〕に示すように、それぞれ脱酸剤をアルミニウム箔
で包み込んだうえ、ブロックと結合し、それぞれ第２図
に示すように溶湯中に浸漬した。

第１表に示すように、本発明例における酸素量は、０．
００１〜０．００３％と、比較例の酸素量（０，０１０
〜０．０２０％）に比し、極めて低く、かつバラツキが
小さい。

第２表は、本発明例（阻１）と比較例（Ｎｌｌｌ）との
磁気特性を比較したものである。十分な脱酸処理が施さ
れた本発明例は、磁束密度および最大１ｍ率ともに高く
、比較例に比し、すぐれた軟磁性材料特性を有している
。

第　　　２　　　表〔発明の効果〕本発明によれば、溶鉄・溶鋼の脱酸処理を効果的に達成
し、低位に安定した酸素レベルを保証することができる
ので、例えば軟磁性材料として使用される純鉄や低炭素
鋼鋳造品をはじめ、低酸素レベルが要求される各種鋳鉄
・鋳鋼品の脱酸処理法として橿めて効果的である。

【図面の簡単な説明】

第１図（１）、（ＩＩ）は本発明の実施に使用される脱
酸剤の被包態様の例を示す断面説明図、第２図〜第４図
は本発明による脱酸剤添加の状況を示す断面説明図であ
る。１：脱酸剤、２ニアルミニウム箔、３ニブロツク、４．
５ニアルミニウム線、Ａ：被包体、Ｍ：溶湯。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）粉末状ないしは粒状の脱酸剤を溶鉄または溶鋼に
添加して脱酸処理を行う脱酸剤の添加方法において、前記脱酸剤をアルミニウム箔で被包し、その被包体を前
記金属溶湯と略同一の成分組成を有するブロックと結合
して炉中または取鍋内の金属溶湯に投与し、前記アルミ
ニウム箔にて金属溶湯面での脱酸剤の燃焼反応を防止す
ると共に、前記ブロックの重みにより脱酸剤を金属溶湯
内に取り込ませるようにしたことを特徴とする脱酸剤の
添加方法。
（２）粉末状ないしは粒状の脱酸剤を溶鉄または溶鋼に
添加して脱酸処理を行う脱酸剤の添加方法において、電磁攪拌装置を備えたモールド内において、モールドの
軸心を回転中心とする回転磁界により金属溶湯に回転運
動を与え、遠心力により該金属溶湯表面を放物面となし
、その放物面の凹部内に、前記脱酸剤をアルミニウム箔
で被包して投与し、該アルミニウム箔にて金属溶湯の放
物面上での脱酸剤の燃焼反応を防止すると共に、該脱酸
剤の投与後、直ちに回転磁界の回転を停止し、もしくは
その回転速度を下げることにより該脱酸剤を金属溶湯内
に取り込ませるようにしたことを特徴とする脱酸剤の添
加方法。