JPS636049Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、開封式中栓に係る。

「従来の技術と考案が解決しようとする問題点」 近年、家庭用の液体調味料等の卓上型容器とし
て、薄肉びんに開封式中栓を装着した合成樹脂製
の容器が多用されている。

この場合の開封式中栓は、通常、頂壁の上面か
ら広口の注出口を突設し、その頂壁の注出口内を
びん口閉塞板部に形成し、該びん口閉塞板部に閉
ループをなす薄肉破断線を設け、該薄肉破断線の
囲成内部にて上面から指掛けリングを突設して成
る。

しかし、この場合、開封に当たり、びんを掌中
に強く握るために、びんの内圧が上昇し、開封の
瞬間に内容物が開封口から不意に飛び出ることが
ある。

本案は、斯様な不都合を除去しようとするもの
である。

「問題点を解決するための手段」 本案は、中栓本体１の頂壁６の上面から広口の
注出口７を突設し、その頂壁６の注出口内をびん
口閉塞板部２に形成し、該びん口閉塞板部に閉ル
ープをなす薄肉破断線３を設け、該薄肉破断線の
囲成内部にて上面から指掛けリング４を突設して
成る開封式中栓において、薄肉破断線３を前方広
幅の涙滴形状の閉ループに形成し、指掛けリング
４をその涙滴形状の広幅側の上面から突設し、該
広幅側の下面から横面幅がその広幅側一ぱいに広
がる邪魔板５を、開封時の裂け口を邪魔立て可能
な長さに、且つ垂直下方ないし前方へ傾斜させて
垂設して成る。

「作用」 如上の構成であるから、従来同様にびん口に嵌
着して使用すればよく、開封の際には指掛けリン
グ４に指を掛けて上方へ強く引き上げると、薄肉
破断線３が破断されて開口し、この破断の当初
に、裂け口が邪魔板５でカバーされ、飛び出よう
とする内容物が阻止される。

「実施例」 以下、図示の実施例について説明する。

第１図乃至第３図は、その一例であり、適宜合
成樹脂によりびん口に嵌着してこれを閉塞する中
栓本体１を設け、該中栓本体のびん口閉塞板部２
の下面に、前方広幅の涙滴形状に一巡する薄肉破
断線３を設け、該薄肉破断線の囲成内部、特に、
涙滴形状における広幅側の端部において、上面
に、指掛けリング４を一体に突設し、また、下面
に、横幅がその広幅側一ぱいに広がる邪魔板５
を、開封時の裂け口を邪魔立て可能な長さに、且
つ前方へ傾斜させて一体に垂設している。

上記びん口閉塞板部２は、中栓本体１の頂壁６
を下方に窪ませて形成し、これに連ねて頂壁６か
ら上方に注出口７を突設している。８は、びん口
外周に嵌合する周壁、９は、該周壁の内面に設け
た係合突条である。

第４図乃至第６図に示すものは、他の例であ
り、この場合は、前例のものにおいて、平板の邪
魔板５を垂直に設けている。

また、第７図乃至第９図に示すものは、更に他
の例であり、この場合は、前例のものにおいて、
邪魔板５を半円筒状に形成して、薄肉破断線３に
沿わせて設けている。

なお、これらの実施例において、びん口閉塞板
部２に適宜にリブを設けてもよい。また、中栓本
体１の形状は、図示のものに限らず、所要により
適宜である。

「考案の効果」 本案によれば、変形し易いびんに用いて、開封
に当たりびんを掌中に強く握つても、開封の瞬間
に内圧の上昇で飛び出ようとする内容物が邪魔板
５で阻止されるから、内容物が不意に飛び出るこ
とはない。構造並びに製作簡単で安価に提供でき
ることと相俟つて実用上極めて有益である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案実施例で、第１図乃至第３図は、
その一例、第４図乃至第６図は、他の例、第７図
乃至第９図は、更に他の例であり、第１図、第４
図、第７図は、平面図、第２図、第５図、第８図
は、縦断側面図、第３図、第６図、第９図は、底
面図である。 １……中栓本体、２……びん口閉塞板部、３…
…薄肉破断線、４……指掛けリング、５……邪魔
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中栓本体１の頂壁６の上面から広口の注出口７
   を突設し、その頂壁６の注出口内をびん口閉塞板
   部２に形成し、該びん口閉塞板部に閉ループをな
   す薄肉破断線３を設け、該薄肉破断線の囲成内部
   にて上面から指掛けリング４を突設して成る開封
   式中栓において、薄肉破断線３を前方広幅の涙滴
   形状の閉ループに形成し、指掛けリング４をその
   涙滴形状の広幅側の上面から突設し、該広幅側の
   下面から横幅がその広幅側一ぱいに広がる邪魔板
   ５を、開封時の裂け口を邪魔立て可能な長さに、
   かつ垂直下方ないし前方へ傾斜させて垂設したこ
   とを特徴とする開封式中栓。