JPS636014Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗剤粉末等の吊手付カートンに関する
ものである。

洗剤粉末等を収納するカートンの用紙はその重
量に耐えるため上質の厚紙が使用され、高価であ
るため極力節約することが求められる。使用量が
極めて多いので、カートン用紙を節約することに
よる費用の削減は極めて大きい。その反面、強度
を底下させてはならず、また粉漏れを生ずるよう
な構造であつてはならない。

本考案は以上の点を考慮し１枚のブランクで吊
手まで繰込んだものであつて、以下本考案を図示
の実施例によつて詳しく説明する。

第１図は本考案の吊手付カートンの１実施例
（実施例１）のカートンの展開図である。１は正
面板で両側に側面板２，３が連設され、側面板２
の外側縁には背面板４と、更にその側縁に貼着片
５が連設される。正面板１の上下縁にはそれぞれ
上面板６、底板７を設け、背面板４にも同様に上
縁に内上面８、内底板９を設ける。両側面板２，
３の上下縁にもそれぞれ折込みフラツプ１０，１
０′、および１１，１１′を設ける。この場合、上
記上面板６、内上面板８および底板７、内底板９
の長さｘは側面板２，３の幅ａよりは短く構成
し、上記折込みフラツプ１０，１１または１０′，
１１′上に上面板６、内上面板８または底板７お
よび内底板９を重ねて外にはみ出た折込みフラツ
プの部分にエンボス加工により浮上り部Ａ（斜線
部）を設ける。

さらに、上面板６中央に補強テープＴを横断貼
着する。このテープＴは隣接の折込みフラツプ１
０，１１および内上面板８にまで及ぼす。上面板
６において補強テープＴを基部とし上面板の上縁
を吊手の上縁とするように吊手１２を切込みｂと
折線ｃによつて設ける。

これを常法により貼着組立てれば折込みフラツ
プ１０，１１のエンボス浮上り部表面と天部にお
いては内上面板８上面とが同一面で重なるのでそ
の上に上面板６は平滑に貼着できる。底部におい
ても同様に平滑に仕上がる。

この場合、側面板の幅の寸法ａよりも上面板、
内上面板の長さの寸法ｘが短いので高価な用紙の
節約ができ量産においては莫大なコストダウンと
なるものである。底部においても同様である。

第２図は製函後のカートンの天部の説明図で第
３図は同じく吊手１２を立てた状態を示す説明図
である。

第４図は本考案の他の実施例（実施例２）にお
ける吊手付カートンの展開図であり、この場合、
第１図の展開図に示すカートンと殆ど同じである
が吊手の構成をやゝ異にしている。すなわち吊手
を設けたフラツプは内上面板１３となり最上面に
は背面板４に連設された上面板１４が来ることに
なりテープＴのやゝ下部に吊手挿入溝１５が設け
られる。従つて製函後の吊手の使用状態は第５図
のカートン上部外観図のようになる。

吊手の構成について他の実施例（実施例３）を
第６図〜第８図によつて説明する。正面板１の上
縁の上面板６は第１図に示すものと全く同じであ
る。たゞ背面板４の上縁の内上面板８はテープＴ
の上縁において中央部は上面板６の吊手部を欠い
た状態で構成される。すなわち上面板６において
吊手部を除いた部分をＢ，Ｂとするとこれと同形
のB′，B′が内上面板８の補強テープＴの上に残
る。この形状に対応する折込みフラツプ１０，１
１においてエンボスによる浮上り部（斜線部）
A′，A′が設けられる。これを実施例１，２と同
様に製函するとその上部は第７図の説明図の通り
でまた吊手１２を立てれば第８図のカートン上部
の外観説明図のようになる。

本考案は実施例１，２，３ともに側面板の幅ａ
よりも短い寸法ｘの長さの上面板、内上面板とし
て用紙を節約したことと吊手を上面板（実施例２
においては内上面板１３）に設け、しかもその上
縁は上面板６または内上面板１３の上縁に一致さ
せて切込んで設けられ、吊手の基部には補強テプ
Ｔが貼着されて強度向上を計つたものである。ま
た底部においても側面板の幅ａよりも短い寸法の
長さの底板および内底板を設け、その重なり部よ
り外側部をエンボスによつて浮上がらせたＡ部と
して天板と底板を平滑に貼着することにより粉漏
れを防止する（エンボスの横の堤が粉漏れを防ぐ
作用をする効果がある。）ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は実施例１における吊手付カー
トンの説明図で、第１図はその展開図、第２図は
製函後の斜視的説明図、第３図は吊手を立てた場
合の説明図、第４図は実施例２における吊付カー
トンの展開図、第５図は同じくその吊手を立てた
場合の斜視的説明図、第６図は実施例３における
吊手付カートンの展開図、第７図は同じくその製
函後の斜視的説明図、第８図は同じくその吊手を
立て状態の斜視的説明図である。 １……正面図、２，３……側面板、４……背面
板、５……貼着片、６……上面板、７……底板、
８……内上面板、９……内底板、１０，１０′，
１１，１１′……折込みフラツプ、１２……吊手、
１３……上面板、１４……内上面板、１５……吊
手挿入溝、Ａ，A′……エンボス浮上り部、Ｂ…
…補強テープを基部として吊手部を除いた部分、
B′……Ｂと同型の内上面板８上のフランプ、Ｔ
……補強テープ、ａ……側面板の幅寸法、ｘ……
上面板、内上面板の長さの寸法、ｂ……切込み、
ｃ……折線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗剤等のカートンにおいて、上面板のほぼ中央
   に横断する補強テープを貼着し、上面板および背
   面板上縁に設けた内上面板の長さを側面板の幅よ
   りも短く構成し、両側面板上縁に設けた折込みフ
   ラツプを水平に内方に折りその上に上記上面板お
   よび内上面板を重ねた場合に外にはみ出す上記折
   込みフラツプ部分をエンボスで紙厚だけ浮上け加
   工しかつ吊手を、上記補強テープ外縁を基部とし
   て上面板先縁を吊手の先縁部とする切込みにより
   設けたことを特徴とする吊手付カートン。