JPS6354239A - 補強層を有するホ−スの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明はホース壁内に補強層をもち、耐キンク性に優れ
たホースの製造方法に関する。本発明は例えば自動車用
エアコンホースなどを製造するのに利用することができ
る。

［従来の技術］ ゴムまたは樹脂から形成されたホースは、ある限界以上
に曲げた場合には座屈してつぶれ、流体の流路が確保で
きなくなる場合がある（以下この座屈現象をキンクとい
う）。そしてこのキンクを防止するものとして、ホース
壁内にコイルスプリングなどを埋め込んで補強層を形成
したホースが知られている。このようなホースでは、補
強層の介在により、ホースが曲げられた時に内側のホー
ス壁がホース孔内に入り込むのを防止することでキンク
が防止されている。なＪ′３、補強層の種類としては、
金ａ製のコイルスプリングが一般的であるが、その他実
開昭５６−１２０４８０号公報にみられるように、繊維
束に樹脂を含浸させて強化したものをコイル状に巻き付
けて埋設したものも知られている。

上記した補強層を有するホースは、従来一般にコイルス
プリング、樹脂強化１１ｇＨ束などをインサートとして
用い、ボース本体と同時に押出し成形、射出成形などで
一体的に成形する方法で製造されている。

［発明が解決しようとする問題点］ 金属製コイルスプリングを補強層としたホースにおいて
は、コイルスプリングにより重量が増加し、かつ裁断が
困難である。また大きな力が作用するとコイルスプリン
グが塑性変形する場合もあり、その後は耐キンク防止性
能が劣るようになる不具合があった。

樹脂強化繊維束を用いれば上記不具合は回避することが
できる。ここで繊維束をホース本体内に埋設して一体化
するには、熱硬化性＄４脂を含浸した繊維束を熱軟化し
たホース本体に強く巻き付けることで行うことができる
。しかしながら巻き付ける時には、マンドレルを挿入す
るなどホース本体の形状を維持するように保持しつつ巻
き付ける必要があり、工数がかかつていた。

本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、
熱硬化性樹脂が含浸固化したａｉｍ束がホース壁内に埋
設された補強層を有するホースを容易に製造することが
できる製造方法を提供するものである。

［＠角点を解決するための手段］ 本発明の補強層を有するホースの製造方法は、熱可塑性
樹脂または未加硫ゴムで形成された円筒状の内管部の外
周表面に熱硬化性樹脂が含浸された熱収縮性ｍｍよりな
る繊維束を巻き付ける第１工程と、該ｍＩｆ束が巻き付
けられた該内管部を加熱して眼内管部を軟化させ、該繊
維束を収縮ざＶて眼内管部の壁内へ埋没させるとともに
該熱硬化性樹脂を硬化させ、かつ該内管部が未加硫ゴム
から形成されている場合は該内管部を加硫する第２工程
と、を順次実施し該熱硬化性樹脂が含浸固化した該繊維
束により補強層を形成したことを特徴とする。

第１工稈では円筒状の内管部の外周表面にＩＩ維束が巻
き付けられる。ここで内管部はポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑
性樹脂または各種未加硫ゴム材料で形成することができ
る。この工程では、内管部に繊維束を巻き付ける時に内
管部を軟化させる必要はない。従って形状を維持するよ
うに内管部を保持する必要がないので、従来に比べて極
めて容易に巻き付けることができる。また巻き付けるに
も内管部に埋没するように強く巻き付りる必要はない。

なお、巻き付は形状は従来と同様、コイル状、スパイラ
ル状などとすることができる。

本発明の最大の特徴は、繊維束が熱収縮性ｍ維から形成
されているところにある。これにより巻き付けられた繊
維束は、後述の第２工程で加熱されることにより収縮し
、軟化した内管部の壁内に埋没する。なお、熱収縮性繊
維には、ポリエステル、ビニロン、レーヨン、ナイロン
などがあり、繊維束はこれらの中から選ばれた繊維から
形成された糸、紐などとすることができる。その太さは
ホースの形状に合わせて種々選択することができる。

繊維束には熱硬化性樹脂が含浸されている。この熱硬化
性樹脂には、硬化前の熱硬化性樹脂自体が液状のもの、
および硬化前の熱硬化性樹脂が固体でありそれを有機溶
剤などの溶媒に溶解して液状としたもの、のいずれも利
用することができる。

このような熱硬化性樹脂には、フェノール樹脂、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、などを用いることが
できる。特には上記繊維束との接着性に優れ、強度の良
好なエポキシ樹脂などを用いるのが好ましい。

第２工程ではｓａｇ束が巻き付けられた内管部が加熱さ
れる。これにより繊維束が収縮し、軟化した内管部に埋
没する。また繊維束に含浸した熱硬化性樹脂が硬化し、
補強層が形成される。さらに内管部が未加硫ゴムから形
成されている場合には、加熱により一旦軟化してｌｌ雑
束を埋設した後加硫硬化する。ここで加熱温度としては
、少なくとも１１Ｍ束を構成する熱収縮性繊維の収縮湯
度以上および内管部の熱変形温度以上とする必要がある
。

熱硬化性樹脂の硬化反応および未加硫ゴムの加硫反応は
比較的低温でも生ずるからである。

なお、内管部はその内周表面側に第２工程の加熱により
軟化しない内皮層をもつことが望ましい。

これにより繊維束の収縮は内皮層により規１．ＩＩされ
、内管部内周表面に繊維束が表出するような不具合を防
止することができる。なお、この内皮層は、第２工程の
加熱温度より高い熱変形温度を有する熱可塑性樹脂、軟
質熱硬化性樹脂、加硫ゴムなどから、内管部と同時に形
成する、あるいは別体として形成した後内管部に接着す
る、などの方法で形成することができる。

得られた補強層を有するホースは、それ自体で製品とし
てもよいし、さらにその外周表面に補強糸層、外皮層な
どを形成することもできる。またこれらの層の材質、形
成方法などは従来と同様に行うことができる。

［作用〕 本発明の製造方法では、第１工程で内管部に熱硬化性液
状樹脂が含浸されたｌａ　ｔＡ束が巻き付けられる。こ
こで内管部は軟化していないので、内管部は充分な強度
を有し、形状を維持するように保持する必要がない。こ
れにより第１工程は容易に行われる。

そして第２工程で加熱されることにより、繊維束は収縮
し熱軟化した内管部の壁内に埋没する。

この時同時に、加熱によりｍ線束に含浸された熱硬化性
樹脂の硬化反応が促進され、繊維束は内管部壁内で固化
して補強層が形成される。また内管部が未加硫ゴムから
形成されている場合は、この時同時に加硫を行うことが
できる。

［発明の効果］ 本発明のホースの製造方法によれば、熱収縮性１１Ｍよ
りなる繊維束が第２工程の加熱により収縮し、軟化した
内懐部に埋没する。これにより熱硬化性樹脂が含浸固化
した１１１１束がホース壁内に埋設された補強層を有す
るホースを極めて容易に製造することができる。従って
工数の低減によりコストの低減を図ることができる。そ
して本発明の製造方法により得られたホースは、軽聞で
容易に裁断でき、耐キンク性に優れている。また大きな
力が加わった場合にも、補強層には金属のような塑性変
形が生じにくいので、安定した耐キンク性を維持する。

［実施例］ 以下実施例により具体的に説明する。

まｆｆｆｉ変形ｆｆ１度（４，６ｋｑ／ｃｍ２）１５０
℃の変性ナイロン６樹脂と、熱変形温度１００℃以下の
変性ナイロン１２樹脂とを２色押出成形し、第２図に示
すように、外側に熱変形温度１００℃以下の変性ナイロ
ン１２樹脂から形成された低融点樹脂層１１と、内側に
熱変形温度１５０℃の変性ナイロン６樹脂から形成され
た高融点樹脂層１２と、からなる筒状の内管部１を準備
した。

（第１工程） 熱収縮性のポリエステルｔａ維から形成された紐状の繊
維束を用意し、エポキシ樹脂（たとえば、チバガイギー
社、アラルダイトおよびその硬化剤）からなる液状樹脂
を浸漬して含浸させた。そして第３図に示すように、こ
の樹脂が含浸した繊維束２を上記内管部１の外°周表面
に螺旋状に巻き付番プた。なお、この繊維束２を構成す
るポリエステル繊維は、約１４０℃で収縮し、その収縮
率は約１０％である。

（第２工程） 次に繊維束２が巻き付けられた内管部１を加熱炉に入れ
１５０℃に加熱した。この温度では低融点樹脂層１１は
軟化し、繊維束２は収縮する。これにより繊維束２は低
融点樹脂層１１内に埋没する。しかしこの温度では高・
融層樹脂層１２は軟化せず、繊維束２は低融点樹脂層１
１より内周側へ収縮するのが防止されている。そしてこ
の温度で１５分間保持することにより、繊維束２に含浸
したエポキシ樹脂を硬化させて補強層を形成した。

硬化、冷却後ポリエステル糸を内管部１上に編組して補
強糸ＷＪ３を形成し、さらに補強糸層３の表面にポリア
ミド系熱可塑性樹脂からなる外皮層４を押出機で押出し
てカバーリングすることにより形成して、第１図に示す
補強層を有するホースを製造した。

本実施例により得られたホースを曲げた状態を第４図に
示す。曲げられた部分では、外側では引張りの応力が作
用し、内側には圧縮の応力が作用する。そして圧縮の応
力が作用する内側ではホース孔内ヘホース壁が入り込も
うとする。しかしながら熱硬化性樹脂が含浸固化したｔ
ａ維線束からなるコイル状の補強層が密に埋設されてい
るため、ホース壁が入り込むのが防止され、キンクが防
止されている。さらに内管部には繊維束の収縮により螺
旋状の溝が形成され、この溝により柔軟性が向上してい
る。

また本実施例で１ｑられたホースは軽量であり、裁断が
容易である。そして大きな力が加わった場合にも、補強
層には金属のような塑性変形が生じにくいので、安定し
た耐キンク性を維持する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例に係るものであり、第１図は（
りられたホースの構成を示す説明断面図、第２図は内管
部の斜視図、第３図は繊維束を巻き付ける第１工程を行
っている状態を示す説明斜視図、第４図は得られたホー
スを曲げた状態を示す部分断面図である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）熱可塑性樹脂または未加硫ゴムで形成された円筒
   状の内管部の外周表面に熱硬化性樹脂が含浸された熱収
   縮性繊維よりなる繊維束を巻き付ける第１工程と、 該繊維束が巻き付けられた該内管部を加熱して該内管部
   を軟化させ、該繊維束を収縮させて該内管部の壁内へ埋
   没させるとともに該熱硬化性樹脂を硬化させ、かつ該内
   管部が未加硫ゴムから形成されている場合は該内管部を
   加硫する第２工程と、を順次実施し該熱硬化性樹脂が含
   浸固化した該繊維束により補強層を形成したことを特徴
   とする補強層を有するホースの製造方法。
2. （２）内管部はその内周表面側に第２工程の加熱により
   軟化しない内皮層をもつ特許請求の範囲第１項記載の補
   強層を有するホースの製造方法。