JPS635345B2 - - Google Patents
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- JPS635345B2 JPS635345B2 JP57078121A JP7812182A JPS635345B2 JP S635345 B2 JPS635345 B2 JP S635345B2 JP 57078121 A JP57078121 A JP 57078121A JP 7812182 A JP7812182 A JP 7812182A JP S635345 B2 JPS635345 B2 JP S635345B2
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Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
本発明は寒中コンクリートの施工法に関するも
のであり、本発明により、特定組成の混和剤の使
用により、コンクリートが凍結してしまう温度で
ある−5℃以下の環境条件下においても初期養生
期間中に必要とされている保温養生または加温養
生を行なうことなくコンクリートの施工を行なう
ことができるという格別の利点が提供される。 寒冷期にコンクリートの打設工事を行なういわ
ゆる寒中コンクリートの施工に当つては、打設し
たコンクリートが凍害に対する抵抗性を確保でき
る圧縮強度(一般に30〜50Kg/cm2とされている)
に達するまでの初期養生期間中に凍害を受けない
ように加温養生または保温養生を行なうことが定
められている。しかしながら、コンクリートを打
設した現場においてこのような保温養生または加
温養生を実施することは作業の手間や設備の関係
で容易なことではなく、実施した場合に消費する
エネルギーは極めて大きい。このため、現時点の
技術では、寒冷期においてはコンクリート打設工
事を中止することを余儀なくされているのが通常
である。このことは永年建設業界で切望されてい
る工事の通年施工の妨げとなり、工事全体の経済
性の点や工期の点で大きな問題となつている。 外国、例えば、ソ連などにおいては塩化カルシ
ウムの如き薬剤を大量に添加することによつてコ
ンクリートの凍結温度を低下させると共に低温に
おける強度発現を促進し上記問題の解決を図つて
いるとの報告がなされているが、このようないわ
ゆる防凍剤の使用は、コンクリートの基本的性能
を著しく低下させるため構造物材料としてのコン
クリートの性能上の問題として新たな問題点を生
じている。このため、我国においては、寒中コン
クリートの施工に当つていわゆる防凍剤を使用す
るという手段は採用されるに至つていない。な
お、コンクリートの凍結温度は約−1〜−2℃と
されているが、いわゆる防凍剤の使用によつて
も、コンクリートの物性を著しく低下させない合
理的な添加量範囲ではコンクリートの凍結温度を
−5℃以下に下げることはできない。よつて防凍
剤を使用するにしても−5℃以下では保温養生ま
たは加温養生を省略することはできない。ここに
コンクリートの基本的性能というのは、コンクリ
ートの本来あるべき性能としてコンクリートの性
能評価および設計の基準となる性能のことを
いゝ、具体的には標準養生材令28日の圧縮強度で
代表される性能を指している。 前記した防凍剤については、大量使用によつて
コンクリートの異常凝結を誘発し作業性を著しく
損なうものがあるので、この点においても使用上
問題とされるものがある。 本発明は、コンクリートの上述の基本的性能を
損なうことなく顕著な低温時強度増進効果を有
し、かつ大量に使用してもコンクリートの異常凝
結を誘発しない寒中コンクリート用混和剤の提供
を目的として種々考究の結果完成されたものであ
る。本発明の施工法に使用する混和剤は、その使
用により−10℃(場合により−15℃)におよぶ低
温においても加温養生を省略し得るものであり、
凍結融解繰返しの苛酷な条件下でもすぐれた効果
を示す。 本発明は、 (イ) 芳香族炭化水素スルホン酸のホルマリン縮合
物水溶性塩 1重量部 および (ロ) 硝酸塩、亜硝酸塩および尿素からなる群から
選ばれる化合物の1種または2種以上の混合物
1〜20重量部 よりなる混和剤を、セメント重量基準2〜10重量
%添加して混練したコンクリートを使用し、初期
養生温度が−5℃から−15℃の環境条件下で実質
的に保温養生または加温養生を行なうことなくコ
ンクリートの養生を行なうことを特徴とする寒中
コンクリートの施工法を提供するものである。 ここに、芳香族炭化水素スルホン酸のホルマリ
ン縮合物水溶性塩(ARF)とは、ナフタレン、
アントラセン等の多環芳香族炭化水素スルホン酸
のホルマリン縮合物の水溶性塩であつて、この芳
香族炭化水素はアルキル基が置換されていたもの
であつてもよく、また各種芳香族炭化水素の混合
物である工業的製品(例えばクレオソート油)で
あつてもよい。また、上記の硝酸塩、亜硝酸塩と
は硝酸又は亜硝酸のアンモニウム塩、ナトリウム
塩、カリウム塩あるいはカルシウム塩等の水溶性
塩のことをいう。 上記のARFはセメント分散剤あるいはコンク
リート減水剤として知られているものであるが、
その実用的な使用量(セメント重量基準の重量%
で示した添加量)範囲である0.1〜1%の範囲に
おいては低温時におけるコンクリート強度増進効
果は特にすぐれたものではない。また、上記の併
用成分は一応の低温時の強度増進効果を示すもの
の、コンクリートの基本的性能を損なうことが大
きい。しかるにARFと上記併用成分とを上記の
組成比率範囲で、併用した場合にはその低温時の
強度増進効果は各単独成分の効果から予想される
効果よりもはるかに大きく、相乗効果を示す。し
かも、その際コンクリートの基本的性能を損なう
ことなくむしろこれを向上させるという効果があ
る。このような効果はARFと上記併用成分との
組成比率が重量比で1:1〜20(好ましくは1:
3〜10)の範囲において特に顕著である。 本発明施工法に使用する寒中コンクリート用混
和剤は、コンクリートを練り混ぜる際、通常の混
和剤一般の使用と同様の使用態様で用いられる。
その使用量は約2〜10%の範囲が適当で、日別最
低温度が低いほど使用量を大とすることが好まし
く、その一般的日安を示すと、−5℃程度では約
2〜3%、−10℃程度では約5〜6%、−15℃程度
では約7〜10%である。また、一般的には、使用
量が多大な場合には、上記の併用成分の比率の大
きい組成を選ぶことが好ましい。 本発明の施工法は、コンクリートの凍結それ自
体を防止するものではなく、本発明の施工法によ
れば、コンクリートの凍結現象の発生の有無にか
かわりなく、保温養生、加温養生を行うことなく
所期の強度のコンクリートが得られるという利点
が提供される。 本発明の施工法を適用したコンクリートは、低
温である期間養生した後、養生温度を20℃にした
場合その強度発現は順調である。 本発明の施工法の適用により日別最高気温が+
5℃、同最低気温が−10℃(場合により−15℃)
にもおよぶ苛酷な凍結融解繰返しの環境下でも、
保温養生または加温養生を行なうことなく寒中コ
ンクリートの施工を行なうことが可能である。こ
れにより加温養生を行なう場合に消費されるべき
莫大なエネルギーを節減することができる。さら
にまた、本発明により従来、建設業界の願望であ
つた通年施工が可能となつた。従来不可能とされ
ていたこれらの事柄を可能としたことによりもた
らされる経済的利益は非常に大きい。 以下に本発明の実施例を示すが、本発明は、こ
の実施例により限定されるものではない。 実施例 1 本例においては低温時における本発明の施工法
の効果を示す。 W/c=50%およびS/a=43%を各一定と
し、スランプ目標値=15cm、空気量目標値=4.5
±0.5%として調合を定め、約5℃の室内で4切
の可傾式ミキサにより練り混ぜを行なつた。10cm
φ×20cmの供試体を成型し−5℃、−10℃、20℃
の各温度で所定期間養生した。養生を終つた供試
体は圧縮強度試験を行なう前に20℃の室内に約3
時間放置して解凍した。 使用したコンクリートの材料は次のとおりであ
る。 セメント:小野田普通ポルトランドセメント 細骨材:鬼怒川産川砂、比重=2.62 FM=2.78 粗骨材:砂岩砕石、MS=20mm ARF:ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
物ナトリウム塩(NSFと略記)花王石
鹸(株)製品「マイテイ」 NSFおよび併用成分ならびに従来の防凍剤
(塩化カルシウムおよびエチレングリコール)を
それぞれ単造使用した場合を本発明の施工法を適
用した場合と対比するための試験を行なつた結果
を第1表に示す。本発明の施工法を適用した場合
の試験結果は第2表に示す。(ただし、−10℃の場
合の結果は省略した)
のであり、本発明により、特定組成の混和剤の使
用により、コンクリートが凍結してしまう温度で
ある−5℃以下の環境条件下においても初期養生
期間中に必要とされている保温養生または加温養
生を行なうことなくコンクリートの施工を行なう
ことができるという格別の利点が提供される。 寒冷期にコンクリートの打設工事を行なういわ
ゆる寒中コンクリートの施工に当つては、打設し
たコンクリートが凍害に対する抵抗性を確保でき
る圧縮強度(一般に30〜50Kg/cm2とされている)
に達するまでの初期養生期間中に凍害を受けない
ように加温養生または保温養生を行なうことが定
められている。しかしながら、コンクリートを打
設した現場においてこのような保温養生または加
温養生を実施することは作業の手間や設備の関係
で容易なことではなく、実施した場合に消費する
エネルギーは極めて大きい。このため、現時点の
技術では、寒冷期においてはコンクリート打設工
事を中止することを余儀なくされているのが通常
である。このことは永年建設業界で切望されてい
る工事の通年施工の妨げとなり、工事全体の経済
性の点や工期の点で大きな問題となつている。 外国、例えば、ソ連などにおいては塩化カルシ
ウムの如き薬剤を大量に添加することによつてコ
ンクリートの凍結温度を低下させると共に低温に
おける強度発現を促進し上記問題の解決を図つて
いるとの報告がなされているが、このようないわ
ゆる防凍剤の使用は、コンクリートの基本的性能
を著しく低下させるため構造物材料としてのコン
クリートの性能上の問題として新たな問題点を生
じている。このため、我国においては、寒中コン
クリートの施工に当つていわゆる防凍剤を使用す
るという手段は採用されるに至つていない。な
お、コンクリートの凍結温度は約−1〜−2℃と
されているが、いわゆる防凍剤の使用によつて
も、コンクリートの物性を著しく低下させない合
理的な添加量範囲ではコンクリートの凍結温度を
−5℃以下に下げることはできない。よつて防凍
剤を使用するにしても−5℃以下では保温養生ま
たは加温養生を省略することはできない。ここに
コンクリートの基本的性能というのは、コンクリ
ートの本来あるべき性能としてコンクリートの性
能評価および設計の基準となる性能のことを
いゝ、具体的には標準養生材令28日の圧縮強度で
代表される性能を指している。 前記した防凍剤については、大量使用によつて
コンクリートの異常凝結を誘発し作業性を著しく
損なうものがあるので、この点においても使用上
問題とされるものがある。 本発明は、コンクリートの上述の基本的性能を
損なうことなく顕著な低温時強度増進効果を有
し、かつ大量に使用してもコンクリートの異常凝
結を誘発しない寒中コンクリート用混和剤の提供
を目的として種々考究の結果完成されたものであ
る。本発明の施工法に使用する混和剤は、その使
用により−10℃(場合により−15℃)におよぶ低
温においても加温養生を省略し得るものであり、
凍結融解繰返しの苛酷な条件下でもすぐれた効果
を示す。 本発明は、 (イ) 芳香族炭化水素スルホン酸のホルマリン縮合
物水溶性塩 1重量部 および (ロ) 硝酸塩、亜硝酸塩および尿素からなる群から
選ばれる化合物の1種または2種以上の混合物
1〜20重量部 よりなる混和剤を、セメント重量基準2〜10重量
%添加して混練したコンクリートを使用し、初期
養生温度が−5℃から−15℃の環境条件下で実質
的に保温養生または加温養生を行なうことなくコ
ンクリートの養生を行なうことを特徴とする寒中
コンクリートの施工法を提供するものである。 ここに、芳香族炭化水素スルホン酸のホルマリ
ン縮合物水溶性塩(ARF)とは、ナフタレン、
アントラセン等の多環芳香族炭化水素スルホン酸
のホルマリン縮合物の水溶性塩であつて、この芳
香族炭化水素はアルキル基が置換されていたもの
であつてもよく、また各種芳香族炭化水素の混合
物である工業的製品(例えばクレオソート油)で
あつてもよい。また、上記の硝酸塩、亜硝酸塩と
は硝酸又は亜硝酸のアンモニウム塩、ナトリウム
塩、カリウム塩あるいはカルシウム塩等の水溶性
塩のことをいう。 上記のARFはセメント分散剤あるいはコンク
リート減水剤として知られているものであるが、
その実用的な使用量(セメント重量基準の重量%
で示した添加量)範囲である0.1〜1%の範囲に
おいては低温時におけるコンクリート強度増進効
果は特にすぐれたものではない。また、上記の併
用成分は一応の低温時の強度増進効果を示すもの
の、コンクリートの基本的性能を損なうことが大
きい。しかるにARFと上記併用成分とを上記の
組成比率範囲で、併用した場合にはその低温時の
強度増進効果は各単独成分の効果から予想される
効果よりもはるかに大きく、相乗効果を示す。し
かも、その際コンクリートの基本的性能を損なう
ことなくむしろこれを向上させるという効果があ
る。このような効果はARFと上記併用成分との
組成比率が重量比で1:1〜20(好ましくは1:
3〜10)の範囲において特に顕著である。 本発明施工法に使用する寒中コンクリート用混
和剤は、コンクリートを練り混ぜる際、通常の混
和剤一般の使用と同様の使用態様で用いられる。
その使用量は約2〜10%の範囲が適当で、日別最
低温度が低いほど使用量を大とすることが好まし
く、その一般的日安を示すと、−5℃程度では約
2〜3%、−10℃程度では約5〜6%、−15℃程度
では約7〜10%である。また、一般的には、使用
量が多大な場合には、上記の併用成分の比率の大
きい組成を選ぶことが好ましい。 本発明の施工法は、コンクリートの凍結それ自
体を防止するものではなく、本発明の施工法によ
れば、コンクリートの凍結現象の発生の有無にか
かわりなく、保温養生、加温養生を行うことなく
所期の強度のコンクリートが得られるという利点
が提供される。 本発明の施工法を適用したコンクリートは、低
温である期間養生した後、養生温度を20℃にした
場合その強度発現は順調である。 本発明の施工法の適用により日別最高気温が+
5℃、同最低気温が−10℃(場合により−15℃)
にもおよぶ苛酷な凍結融解繰返しの環境下でも、
保温養生または加温養生を行なうことなく寒中コ
ンクリートの施工を行なうことが可能である。こ
れにより加温養生を行なう場合に消費されるべき
莫大なエネルギーを節減することができる。さら
にまた、本発明により従来、建設業界の願望であ
つた通年施工が可能となつた。従来不可能とされ
ていたこれらの事柄を可能としたことによりもた
らされる経済的利益は非常に大きい。 以下に本発明の実施例を示すが、本発明は、こ
の実施例により限定されるものではない。 実施例 1 本例においては低温時における本発明の施工法
の効果を示す。 W/c=50%およびS/a=43%を各一定と
し、スランプ目標値=15cm、空気量目標値=4.5
±0.5%として調合を定め、約5℃の室内で4切
の可傾式ミキサにより練り混ぜを行なつた。10cm
φ×20cmの供試体を成型し−5℃、−10℃、20℃
の各温度で所定期間養生した。養生を終つた供試
体は圧縮強度試験を行なう前に20℃の室内に約3
時間放置して解凍した。 使用したコンクリートの材料は次のとおりであ
る。 セメント:小野田普通ポルトランドセメント 細骨材:鬼怒川産川砂、比重=2.62 FM=2.78 粗骨材:砂岩砕石、MS=20mm ARF:ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
物ナトリウム塩(NSFと略記)花王石
鹸(株)製品「マイテイ」 NSFおよび併用成分ならびに従来の防凍剤
(塩化カルシウムおよびエチレングリコール)を
それぞれ単造使用した場合を本発明の施工法を適
用した場合と対比するための試験を行なつた結果
を第1表に示す。本発明の施工法を適用した場合
の試験結果は第2表に示す。(ただし、−10℃の場
合の結果は省略した)
【表】
* 異常凝結がおこりスランプが予定値より大巾に
小さくなつている。
このスランプは5分経過後さらに低下し殆んど
0cmとなつた。
小さくなつている。
このスランプは5分経過後さらに低下し殆んど
0cmとなつた。
【表】
この試験結果より明らかな如く、本発明の施工
法による場合は、本発明の施工法に使用する混和
剤の構成成分を単独で用いた場合並びに従来の防
凍剤を用いた場合にくらべ低温時における初期強
度増進効果が顕著であつて、しかもコンクリート
の基本的性能を損なわないという画期的ともいえ
るすぐれた効果を示す。 実施例 2 本例においてはコンクリートの凍結融解を繰返
す苛酷な条件下での本発明の施工法の効果を示
す。 (1) コンクリートの材料および調合は実施例1と
同一である。 (2) 凍結融解繰返し試験 練り混ぜを終えたコンクリートを10cmφ×20
cmの供試体型枠中に詰めて供試体の成型を行つ
た。コンクリート打ち込み温度は10〜12℃であ
つた。これを直ちに下記温度サイクルに調節し
た試験槽内に格納し所定材令経過後その供試体
について圧縮強度の測定を行つた。試験槽の温
度サイクルは1サイクル15時間であつて、これ
は−10℃および+5℃保持期間が各5時間宛と
昇温および降温期間各2.5時間宛よりなる。な
お、比較のため20℃標準養生を行なつた供試体
についても圧縮強度を測定した。 (3) 試験の結果を第3表に示す。
法による場合は、本発明の施工法に使用する混和
剤の構成成分を単独で用いた場合並びに従来の防
凍剤を用いた場合にくらべ低温時における初期強
度増進効果が顕著であつて、しかもコンクリート
の基本的性能を損なわないという画期的ともいえ
るすぐれた効果を示す。 実施例 2 本例においてはコンクリートの凍結融解を繰返
す苛酷な条件下での本発明の施工法の効果を示
す。 (1) コンクリートの材料および調合は実施例1と
同一である。 (2) 凍結融解繰返し試験 練り混ぜを終えたコンクリートを10cmφ×20
cmの供試体型枠中に詰めて供試体の成型を行つ
た。コンクリート打ち込み温度は10〜12℃であ
つた。これを直ちに下記温度サイクルに調節し
た試験槽内に格納し所定材令経過後その供試体
について圧縮強度の測定を行つた。試験槽の温
度サイクルは1サイクル15時間であつて、これ
は−10℃および+5℃保持期間が各5時間宛と
昇温および降温期間各2.5時間宛よりなる。な
お、比較のため20℃標準養生を行なつた供試体
についても圧縮強度を測定した。 (3) 試験の結果を第3表に示す。
【表】
なお、硝酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム、尿
素単独の場合の結果を省略したが、いずれも+5
℃〓−10℃の結果はE.F.Gにくらべ著しく劣つた
ものであつた。 上表より明らかな如く、本発明の施工法による
コンクリート施工は凍結と融解とを繰返す苛酷な
条件下ですぐれた効果を発揮する。
素単独の場合の結果を省略したが、いずれも+5
℃〓−10℃の結果はE.F.Gにくらべ著しく劣つた
ものであつた。 上表より明らかな如く、本発明の施工法による
コンクリート施工は凍結と融解とを繰返す苛酷な
条件下ですぐれた効果を発揮する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (イ) 芳香族炭化水素スルホン酸のホルマリン
縮合物水溶性塩 1重量部 および (ロ) 硝酸塩、亜硝酸塩および尿素よりなる群より
選ばれる化合物の1種または2種以上の混合物
1〜20重量部 よりなる混和剤を、セメント重量基準2〜10重量
%添加して混練したコンクリートを使用し、初期
養生温度が−5℃から−15℃の環境条件下で実質
的に保温養生または加温養生を行なうことなくコ
ンクリートの養生を行なうことを特徴とする寒中
コンクリートの施工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7812182A JPS58199760A (ja) | 1982-05-12 | 1982-05-12 | 寒中コンクリ−トの施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7812182A JPS58199760A (ja) | 1982-05-12 | 1982-05-12 | 寒中コンクリ−トの施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58199760A JPS58199760A (ja) | 1983-11-21 |
JPS635345B2 true JPS635345B2 (ja) | 1988-02-03 |
Family
ID=13653046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7812182A Granted JPS58199760A (ja) | 1982-05-12 | 1982-05-12 | 寒中コンクリ−トの施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58199760A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03124164U (ja) * | 1990-03-23 | 1991-12-17 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3730527A1 (de) * | 1986-09-19 | 1988-03-24 | Sandoz Ag | Betonzusatzmittel |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5224531A (en) * | 1975-07-01 | 1977-02-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Image formation method |
JPS5333970A (en) * | 1976-09-10 | 1978-03-30 | Hitachi Ltd | Device for feeding raw materials |
JPS55100248A (en) * | 1979-01-27 | 1980-07-31 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Cement composition |
JPS55100249A (en) * | 1979-01-27 | 1980-07-31 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Cement composition |
JPS55100251A (en) * | 1979-01-27 | 1980-07-31 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Cement composition |
-
1982
- 1982-05-12 JP JP7812182A patent/JPS58199760A/ja active Granted
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5224531A (en) * | 1975-07-01 | 1977-02-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Image formation method |
JPS5333970A (en) * | 1976-09-10 | 1978-03-30 | Hitachi Ltd | Device for feeding raw materials |
JPS55100248A (en) * | 1979-01-27 | 1980-07-31 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Cement composition |
JPS55100249A (en) * | 1979-01-27 | 1980-07-31 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Cement composition |
JPS55100251A (en) * | 1979-01-27 | 1980-07-31 | Denki Kagaku Kogyo Kk | Cement composition |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03124164U (ja) * | 1990-03-23 | 1991-12-17 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58199760A (ja) | 1983-11-21 |
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