JPS6353096B2

JPS6353096B2 -

Info

Publication number: JPS6353096B2
Application number: JP56189097A
Authority: JP
Inventors: Mutsuryo Kai
Original assignee: IHI Corp
Current assignee: IHI Corp
Priority date: 1981-11-27
Filing date: 1981-11-27
Publication date: 1988-10-21
Also published as: JPS5895054A

Description

【発明の詳細な説明】発明の技術分野本発明は抄紙機のワインダ装置に係り、特にア
ンワインダから移送される紙をその巻芯たるコア
に極めて簡単に掛け渡すことができるようにした
抄紙機のワインダ装置に関する。

従来技術及びその問題点抄紙機のワインダ装置としては、第１図のイ，
ロに示す如く並設された回転ローラ１，２間上
に、これらローラ１，２の回転により回転するコ
ア３を載置して設け、図示しないアンワインダか
ら繰出し移送される紙４を上記ローラ１，２間に
下方から通してコア３に巻き付けるようにしたい
わゆるツードラム式ワインダ装置が知られてい
る。

ところで、この種のワインダ装置にあつては、
先ず紙４をコア３に掛け渡すに際して、ローラ
１，２間に紙４を通さなければならないが、この
場合紙４をローラ１，２の下方から通さなければ
ならないことと相俟つて、これらローラ１，２間
の隙間が狭いことから、紙４の掛け渡し操作が難
しく、時間がかかるという問題があつた。また、
第１図ロに示すようにコア３に所定量の紙４が巻
取られた場合、その巻取ロール５を取外してロー
ラ１，２上には新しいコア３が載置されることに
なるが、その巻取ロール５の取外しに際して第１
図のハに示す如く巻取ロール５を一方のローラ１
上に移動させて紙４を切断した際、紙４の繰出端
４ａが自重でローラ１，２間から脱落し易かつ
た。このため、次のコア３を載置するまで紙４の
繰出端４ａを支持するなど人手を要したり、ある
いはローラ１，２間から落下した場合には前述の
如く紙４を最初からセツトし直さなければならな
いという不具合があつた。

発明の目的本発明はかかる問題点を有効に解決すべく創案
されたものであり、その目的は紙をコアに掛け渡
す場合、紙の繰出端を回転ローラに支持させてお
くことができ、紙をこれらローラ間に容易に通す
ことができると共に切断による繰出端の脱落をも
防止することができ、ワインダ作業の迅速容易化
を達成し得る抄紙機のワインダ装置を提供するに
ある。

発明の実施例以下に本発明の好適一実施例を添付図面に従つ
て詳述する。

第２図において、１，２は所定間隔を隔てて水
平に並設された回転ローラであり、これらローラ
１，２には図示省略の直流モータが各々連結され
ており、ワインダ時にあつては第２図において右
側のローラ２（以下リアローラという）が右回転
し、左側のローラ１（以下フロントローラとい
う）が左回転するように設定されている。そし
て、こらローラ１，２間には後述するアンワイン
ダ６から繰出された紙４を巻取るためのコア３が
取外し自在に載置され、このコア３はローラ１，
２の回転によつて回転駆動されるようになつてい
る。ローラ１，２の上方にはコア３をこれらロー
ラ１，２上に一定の力で押圧するためのライダロ
ーラ７が昇降移動自在に設けられると共に、コア
３を巻芯として紙４を所定量巻き取ることにより
できた巻取ロール５を第３図に示すようにフロン
トローラ１上に転動させつつローラ１，２上から
排出するためのエジエクタ８が設けられている。
このエジエクタ８はシリンダ９によつて振り子状
に駆動されるもので、その下端部には巻取りロー
ル５をフロントローラ１上に移動させた位置でそ
の巻取ロール５とリアローラ２との間に張設され
る紙４を切断するカツタ１０が設けられている。

また、ローラ１，２の下方にはこれらローラ
１，２間の間隙を通して上記コア３に接着剤を飛
ばし付ける貼付装置１１が設けられている。即
ち、コア３に接着剤を付けることにより、紙４の
繰出端４ａをコア３に自動的に貼着させ得るよう
に構成されている。

一方、リアローラ２側の遠方には紙４を巻取つ
てなる紙ロール１２を据付けるためのアンワイン
ダ６が設けられており、このアンワインダ６には
紙ロール１２を繰出し方向又は巻取方向へ回転駆
動する図示省略のペイアウトモータが設けられて
いる。アンワインダ６とローラ１，２との間には
紙ロール１２から繰出される紙４を案内移送する
ための案内ローラ１３が配設されており、アンワ
インダ６側から移送された紙４はリアローラ２を
巻回する如くローラ１，２の下方からこれらの間
隙を通つてコア３側に導き出されるようになつて
いる。また、アンワインダ６とローラ１，２との
間に移送される紙４をその巾方向に沿つて所定間
隔に裁断するためのスリツタ１４が設けれてお
り、そのスリツタ１４の近傍には裁断時に排出さ
れる切屑を吸引移送するトリムコンベヤ１５が設
けられている。このトリムコンベヤ１５はエゼク
タ効果によつて吸引力を出すもので、エゼクタ効
果を発揮するための送風機１６を備えている。な
お、この送風機１６は後述するように吸引手段と
して用いられるものである。

ところで、上記ローラ１，２においては紙４を
上方へ導いているため、紙４をコア３に掛け渡し
難いものである。そこで、上記ローラ１，２にお
いて紙４と接触するローラであるリアローラ２に
は、紙４をコア３に掛け渡すに際して紙４を吸引
保持する吸引部１７が設けられている。この吸引
部１７は第４図に示す如く中空ドラムからなるリ
アローラ２のローラ面の一部に多数の吸引孔２２
を形成することによりなり、その端部のローラ軸
２ａを通してローラ内の空気を吸引するようにし
ている。そして、リアローラ２内の空気を吸引す
る手段として、上記トリムコンベヤ１５の送風機
１６が用いられており、この送風機１６の吸込口
とリアローラ２のローラ軸２ａとは吸引管１８で
連結されている。そして、吸引管１８にはこれを
開閉するための第１切換弁１９が設けられると共
に、この第１切換弁１９と送風機１６との間に大
気に開放された分岐管部２０が形成され、この分
岐管部２０にはこれを開閉するための第２切換弁
２１が設けられている。

次に上記実施例の作用について述べる。

先ず、アンワインダ６に新しい紙ロール１２を
据付けた後、トリムコンベヤ１５の送風機１６を
起動させると共にスリツタ１４の切巾を設定す
る。この場合の吸引管１８の第１切換弁１９は開
に、第２切換弁２１は閉にされ、リアローラ２の
吸引部１７は吸引状態にある。次に、アンワイン
ダ６の紙ロール１２から紙４を繰出して案内ロー
ラ１３、回転ローラ１，２へと通紙を行う。この
場合、リアローラ２と紙ロール１２とは正転駆動
され、紙４の繰出端４ａはリアドラム２に接近し
たときにその吸引部１７に吸着され、リアドラム
２に保持されつつこれと一体となつて回転し、ロ
ーラ１，２間を下方から上方へ挿通される。この
ようにローラ１，２上に紙４の繰出端４ａが引き
出されたなら、ローラ１，２間上にコア３を据付
ける。そして、リアローラ２と紙ロール１２とを
逆転させつつローラ１，２上からの紙４の繰出端
４ａの長さｌを適当長さに調節した後、ライダロ
ーラ７を下降させ、コア３をこれらローラ１，
２，７間で支持する。この段階で吸引管１８の第
１切換弁１９を閉に、且つ第２切換弁２１を開に
し、リアドラム２の吸引部１７の吸引を停止す
る。次いで、貼付装置１１によりコア３に接着剤
を噴射して後、ローラ１，２及び紙ロール１２を
正転駆動させてワインダ作業を開始する。しかし
て、コア３が回転されることにより、先ずコア３
に紙４が貼着し、アンワインダ６から移送される
紙４はそのコア３に順次巻取られることになる。
そして、コア３に所定量の紙４を巻取つたなら、
ここでワインダ作業を停止して、その巻取ロール
５の端末処理として貼付装置１１による接着剤の
噴射と、若干の巻取ロール５の正転による貼付面
への紙４の貼着とを実施する。次いで、第３図に
示すようにエジエクタ８を駆動して、巻取ロール
５をフロントローラ１方向へ移動させつつカツタ
１０により紙４を切断する。これにより巻取ロー
ル５はワインダ部であるローラ１，２上から排出
されることになる。この場合、紙４の切断に際し
て吸引管１８の第１切換弁１９を開に、且つ第２
切換弁２１を閉に切換え、リアローラ２の吸引部
１７からの吸引を行なう。これにより、切断され
た紙４の繰出端４ａがローラ１，２間から脱落し
ないようその繰出端４ａをリアローラ２に吸着保
持させておくことができる。従つて、ローラ１，
２間上に次のコア３を据付けて、以下同様の作業
を繰返し、アンワインダ６側の紙４がなくなるま
で巻取ロール５が順次連続的に形成されることに
なる。

しかして、前述したようにリアローラ２に吸引
部１７を設けたことにより、紙４をコア３に掛け
渡すに際して紙４の繰出端４ａをリアローラ２に
吸着保持させておくことができるため、紙４をロ
ーラ１，２間に挿通させたり、コア３を交換した
りする等のコア３への紙４の掛け渡し作業を極め
て容易に且つ迅速に実施することができ、ワイン
ダ作業のデユーテイサイクルの短縮及び省力化が
図れる。なお、上記一連の動作をミニコンピユー
タ等で制御されるようにすれば、更にワインダ効
率を向上させることができる。また、上記吸引部
１７の吸引手段として、トリムコンベヤ１５の送
風機１６を用いたので、別途吸引装置を設ける必
要がなく、既設の設備に簡単に採用することがで
き経済的である。更には、直流モータ及びペイア
ウトモータの駆動により紙４の繰出端４ａの長さ
ｌを任意に調節することができ便利である。

発明の効果以上要するに本発明によれば次の如き優れた効
果を発揮する。

(1) 紙をコアに掛け渡す場合、紙の繰出端を回転
ローラに吸着保持させておくことができ、紙を
これらローラ間に容易に挿通し得る等のコアへ
の紙の掛け渡し作業を容易且つ確実に実施する
ことができる。

(2) このため、省力化及びワインダ作業の迅速容
易化を達成し得る。

(3) 吸引部の吸引手段としてトリムコンベヤの送
風機を用いたので、別途吸引装置を設ける必要
がなく、既存設備に簡単に採用することがで
き、便利で経済的である。

【図面の簡単な説明】

第１図はワインダ作業順序を示す説明図、第２
図は本発明の一実施例を示す概略構成図、第３図
は同作動状態を示す部分側面図、第４図は回転ロ
ーラの斜視図である。図中、１，２は回転ローラ、３はコア、４は
紙、６はアンワインダ、１５はトリムコンベヤ、
１６は送風機、１７は吸引部、１８は吸引管、２
２吸引孔である。

Claims

【特許請求の範囲】

１間隔を隔てて水平に並設された回転ローラ間
にこれらローラの回転により回転するコアを載置
し、アンワインダから移送される紙を上記ローラ
間に通して上記コアに巻き付ける抄紙機のワイン
ダ装置おいて、上記アンワインダと上記ローラと
の間に設けられる裁断部にこれより排出される切
屑を吸引移送する送風機を有するトリムコンベヤ
を設けると共にアンワインダ側に近接した一方の
ローラ外周面の一部に多数の吸引孔を有し、上記
コアに紙を掛け渡すときにその繰出端を吸引保持
する吸引部を設け、該吸引部に吸引管を介して上
記送風機の吸引口を連結したことを特徴とする抄
紙機のワインダ装置。