JPS6350355B2 - - Google Patents

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JPS6350355B2
JPS6350355B2 JP9113382A JP9113382A JPS6350355B2 JP S6350355 B2 JPS6350355 B2 JP S6350355B2 JP 9113382 A JP9113382 A JP 9113382A JP 9113382 A JP9113382 A JP 9113382A JP S6350355 B2 JPS6350355 B2 JP S6350355B2
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JP
Japan
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salt
benzothiazine
dioxide
pyridyl
salts
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JP9113382A
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Jooji Ronbaadeino Josefu
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Pfizer Inc
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Pfizer Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
この発明は新規かつ有用なベンゾチアジンジオ
キシド塩に関する。より詳細には、本発明は化学
療法特性および物理的特性の特有の組合せの点で
特に価置にある、N−(2−ピリジル)−2−メチ
ル−4−ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチア
ジン−3−カルボキサミド1,1−ジオキシドの
特定の新規な結晶性、非吸湿性かつ水溶性の塩に
関する。 過去において、新規でより良い抗炎症剤を得る
ために種々の試みがなされてきた。ほとんどの場
合、これらの努力はフエニルブタゾン、インドメ
サシン等(ピロキシカムとして知られる新薬も含
む)のような酸性のコルチコステロイドまたは非
ステロイド物質のような種々のステロイド系化合
物の合成および試験であつた。これら後者の化合
物は米国特許第3591584号に記載されクレームさ
れている抗炎症剤4−ヒドロキシ−2H−1,2
−ベンゾチアジン−3−カルボキサミド1,1−
ジオキシド類の1つである。しかし改善された抗
炎症剤のための開発を続行する際に、高い水溶性
及び経口、外用または非経口投与のために望まし
い他の特性を有する抗関節炎剤に対する明確な必
要性がある。 本発明によれば、N−(2−ピリジル)−2−メ
チル−4−ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチ
アジン−3−カルボキサミド1,1−ジオキシド
の特定の新規な結晶性非吸湿性水溶性塩基塩がた
とえばリユーマチ性関節炎によつて引き起される
ような痛い炎症を軽減するための非ステロイド系
治療薬として有用である。本発明の新規塩は次式
の酸性化合物であるN−(2−ピリジル)−2−メ
チル−4−ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチ
アジン−3−カルボキサミド1,1−ジオキシ
ド: (式中Rは2−ピリジルである。) のエチレンジアミン、モノエタノールアミンおよ
びジエタノールアミン塩からなる群から選択され
る。本発明の新期エチレンジアミン、モノエタノ
ールアミンおよびジエタノールアミン塩は結晶
性、非吸湿性であり、高い水溶性によつてすばや
く溶解する固体であり、さらにすぐれた化学及び
物理的安定特性を有する。したがつて、痛みのあ
る炎症症状、特にリユーマチ性関節炎によつて引
き起される症状の治療のための非ステロイド系治
療薬として特に価置があり、経口、外用または非
経口投与のために意図される種々の剤型で使用さ
れる。上記モノエタノールアミン塩はこの発明の
好適塩である。 本発明の新規塩を製造するのに使用される方法
によれば、N−(2−ピリジル)−2−メチル−4
−ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−
3−カルボキサミド1,1−ジオキシドを少くと
も等モル量の、エチレンジアミン、モノエタノー
ルアミンおよびジエタノールアミンからなる群か
ら選択された有機アミン塩基と接触させる。この
反応は通常水またはメタノール、エタノールまた
はイソプロパノール等の低級アルカノールのよう
な極性溶媒中、あるいは塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、二塩化エチレンおよびS−四
塩化エタン等のようなハロゲン化炭化水素の中で
行なわれる。一般に、この反応は約20℃〜約100
℃の温度範囲で約30分間行なわれる。この反応の
完了時、所望の塩生成物は従来方法で容易に単離
される。たとえば反応混合物からまず溶媒を蒸発
させ、得られた固体残渣または粗製濃縮生成物を
酢酸エチルとクロロホルム等の適当な溶媒系で研
和することによつて単離する。他の方法として
は、反応の場で生成した塩の水溶液を該溶液中の
濃度を適当に調節して使用することにより単離す
る必要をなくすことも可能である。 この発明の新規塩を製造するのに要する出発化
合物はすべて公知化合物である。たとえばN−
(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキシ−
2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カルボキサ
ミド1,1−ジオキシド(ピロキシカム)はJ.G.
Lombardinoの米国特許第3591584号およびJ.G.
Lombardino et al.、Journal of Medi−cinal
Chemistry Vol.16、p.493(1973)に記載され、
容易に入手し得る有機化合物からの全合成が記載
されている。この発明の新規アミン付加塩を製造
するのに使用されるアミン塩基はすべて市販され
た化合物である。 本発明のN−(2−ピリジル)−2−メチル−4
−ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−
3−カルボキサミド1,1−ジオキシド塩は抗関
節炎としての治療用途に容易に使用できる。たと
えば、本発明の典型的かつ好適な化合物であるN
−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキシ
−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カルボキ
サミド1,1−ジオキシドのモノエタノールアミ
ン塩は標準的カラゲニン誘導ラツト肢浮腫試験に
おいて抗炎症活性を示した〔C.A.Winter et al.、
Proc.Soc.Exp.Biol.Med.、Vol.111、p.544
(1962)〕。そして経口投与した場合、33mg/Kgの
投与量で浮腫を実質的に抑制することがわかつ
た。本明細書に記載するベンゾチアジンジオキシ
ド塩はさらに有利な点を示す。たとえば、たとえ
N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキ
シ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カルボ
キサミド1,1−ジオキシド(ピロキシカム)自
体が水に対して非常にわずかしか溶解しなくと
も、N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒド
ロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カ
ルボキサミド1,1−ジオキシドのモノエタノー
ルアミン塩は上記溶媒に容易にすばやく溶解(す
なわち瞬間的に溶解)するので、この化合物の相
当するより溶解度の小さなカルシウム塩あるいは
無水のナトリウム塩(これら両者は米国特許第
3591584号の方法で製造される)よりも経口投与
の際血流中にすばやく吸収される。したがつて、
この特定の塩は非常に高濃度で(>100mg/ml)
さえ透明な都合よく配合された安定な水溶液とな
る。この発明の他の塩も同様の結果を生じる。 これは、N−(2−ピリジル)−2−メチル−4
−ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−
3−カルボキサミド1,1−ジオキシドのトロメ
タミン塩および相当するトリエタノールアミン塩
が両者ともわずかしか水溶性でなく、簡単なアン
モニウム塩が真空下に乾燥された場合高度に不安
定であることを考えた場合本当に驚くべきことで
ある。さらに、本発明の新規化合物は結晶性、非
吸湿性の固体であるので高度に純粋な形で容易に
単離される。これらの特定の特性により、上記塩
を経口、外用または非経口投与のいずれかで使用
するのに適した最終的薬剤剤型へとバルク処理す
るのが容易である。 これらの塩は上述のいずれかの経路で抗関節炎
として投与できる。一般に、これらの塩は約5.0
mg〜約1000mg/日の投与量で投与されるが、治療
される患者の体重および状態、および選択された
投与経路に依つて必然的に変化するであろう。通
常約0.08mg〜約16mg/Kg(体重)/日の投与量が
好ましいが、上記医薬への個々人の反応ならびに
調剤上の処方のタイプおよび投与を行う時間的間
隔によつて変化が生じるであろう。いくつかの場
合、上記範囲の下限以下の投与量が適当であるこ
ともあるし、一方もつと高い投与量を1日の間に
何回か少量に分けて投与することもあろう。 この発明の塩は上述の種々の経路で単独である
いは医薬用担体と組合せて広範囲の剤型で投与で
きる。すなわち種々の医薬用不活性担体と組合せ
て錠剤、カプセル、軟質および硬質ロセンジ、ト
ローチ、硬質キヤンデイー、粉剤、噴霧剤、クリ
ーム、塗薬、座薬、ジエリー、ペースト、ローシ
ヨン、軟こう、水溶液および懸濁液、注射用溶
液、エリキシル、シロツプ等の形にできる。その
ようむ担体は固体希釈剤または充填剤、滅菌水性
媒体および種々の非毒性有機溶媒等である。さら
に、経口医薬組成物は適当に甘味をつけ、または
香味をつけることができる。一般に、この発明の
塩は約0.5重量%ないし約90重量%の範囲で存在
する。 経口投与のためには、微結晶セルロース、クエ
ン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、燐酸二カルシ
ウムおよびグリシンのような種々の補助剤、でん
ぷん、好ましくはとうもろこし、ばれいしよまた
はタピオカでんぷん、アルギニン酸および特定の
ケイ酸塩錯体のような崩壊剤およびポリビニルピ
ロリドン、ゼラチンおよびアラビアゴムのような
顆粒化結合剤を含有する錠剤を使用できる。さら
に、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナ
トリウムおよびタルクのような滑剤は打錠するの
に非常に有用である。同様のタイプの固体組成物
を硬質ゼラチンカプセル中の充填剤としても使用
できる。好ましい材料は乳糖および高分子ポリエ
チレングリコール類である。水溶液および懸濁液
および/またはエリキシルが経口投与のために望
ましいときは、上記活性成分と、種々の甘味また
は付香剤、着色料または色素および所望ならば乳
化剤および/または懸濁化剤とを水、エタノー
ル、プロピレングリコール、グリセリンおよびそ
の種々の同様の組合せのような希釈剤といつしよ
に混合することができる。 非経口投与のためには、これらのアミン塩をゴ
マ油、落花生油あるいはプロピレングリコールま
たはエタノールの水溶液中に溶解させた溶液、お
よび蒸留水に溶かした滅菌水溶液が使用できる。
これらの水溶液は適当に緩衝化(PH>8)され、
液体希釈剤はまず等張化される。これらの水溶液
は静脈注射の目的に適している。油状溶液は動脈
内、筋肉内および皮下注射に適している。さら
に、上記アミン付加塩は皮ふや目の炎症状態を治
療するためにクリーム、ジエリー、ペースト、軟
こう、溶液等によつて標準的医薬塗布操作にした
がつて局所に投与することも可能である。 本発明の化合物の抗炎症活性は上述の標準的カ
ラゲニン誘導ラツト肢浮腫試験によつて評価され
る。この試験において、抗炎症活性は雄のアルビ
ノラツト(体重150〜190g)の後足裏の皮下にカ
ラゲニンを注射した場合の反応として生じる浮腫
を阻止する%として測定する。本発明の化合物を
経口投与後1時間してカラゲニンを1%水溶液
(0.05ml)として注射する。本発明の化合物は通
常水溶液の形で投与する。浮腫の形成は、カラゲ
ニン注射される足の当初の容量およびカラゲニン
注射3時間後の該足の容量を測定することによつ
て計測される。カラゲニン注射3時間後の容量の
増加が個々の反応を示している。薬物処理動物
(1群6匹のラツト)と媒体のみ投与された対照
群との反応の差が、アセチルサリチル酸100mg/
Kgまたはフエニルブダゾン33mg/Kgのような標準
化合物を経口投与した場合に得られる結果と比較
して有意である場合は薬物(化合物)が活性であ
ると判定する。 例 1 磁気撹拌器を備えた250mlのエルレンマイヤー
フラスコに500mg(0.0015モル)のN−(2−ピリ
ジル)−2−メチル−4−ヒドロキシ−2H−1,
2−ベンゾチアジン−3−カルボキサミド1,1
−ジオキシドおよび75mlの水を入れた。撹拌を開
始し、得られた懸濁液にゆつくりと180mg(0.003
モル)のエチレンジアミン(0.2ml)を加えた。
このようにして得た反応混合物を次いで水蒸気浴
上で約3分間加熱して黄色い溶液を得た。この溶
液を減圧下にほとんど蒸発乾固して黄色ガム状物
とし、これを次いで200mlのクロロホルムおよび
30mlの酢酸エチルで混合物を1時間撹拌すること
によつて研和した。得られた淡黄色の固体を次い
で吸引過により回収し、フイルターろう斗上で
新しい酢酸エチルで洗つた。このようにして最終
的には融点151−154℃のN−(2−ピリジル)−2
−メチル−4−ヒドロキシ−2H−1,2−ベン
ゾチアジン−3−カルボキサミド1,1−ジオキ
シドの純粋なエチレンジアミン塩が得られた。こ
の純粋な生成物はさらに赤外線吸収スペクトルお
よび元素分析によつて同定された。 元素分析値: C15H13N3O4S・C2H8N2として計算値:
C、52.16;H、5.40;N、17.89 実施値: C、51.81;H、5.41;N、17.77 例 2 300mlの水中2.0g(0.00604モル)のN−(2−
ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキシ−2H−
1,2−ベンゾチアジン−3−カルボキサミド
1,1−ジオキシドの懸濁液に388mg(0.00634モ
ル)の2−アミノエタノール(0.383ml)を加え、
得られた混合物を水蒸気浴上で約3分間加熱し
た。得られた黄色溶液を次いで過して非常に少
量の水不溶物を除去し、得られた液を真空下に
濃縮して黄色油状物を残留液体として得た。これ
を200mlの酢酸エチルとクロロホルム(容量比
3:2)の混合物で研和し、室温(25℃)で一晩
(16時間)乾燥窒素雰囲気下に撹拌して固体沈澱
物を得、これを吸引過によつて回収した。回収
された固体を酢酸エチルでよく洗い、真空下に一
定重量となる迄乾燥した後、最終的に融点174−
177℃のN−(2−ピリジル)−2−メチル−4−
ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3
−カルボキサミド1,1−ジオキシドの純粋なモ
ノエタノールアミン塩を2.07g(87%)得た。こ
の純粋な生成物はさらに赤外線吸収スペクトルお
よび元素分析値によつても同定された。 元素分析値:C17H20N4O5Sとして 計算値:C、52.03;H、5.14;N、14.28 実測値:C、51.72;H、5.14;N、13.93 例 3 磁気撹拌器、滴下漏斗(250ml)および温度計
を備えた2リツトルの3首丸底反応フラスコに、
660mlの塩化メチレン中に溶解された55.0g
(0.166モル)のN−(2−ピリジル)−2−メチル
−4−ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジ
ン−3−カルボキサミド1,1−ジオキシドの
過された溶液を入れた。種晶としてN−(2−ピ
リジル)−2−メチル−4−ヒドロキシ−2H−
1,2−ベンゾチアジン−3−カルボキサミド
1,1−ジオキシドのモノエタノールアミン塩
0.1gをも含有するこの溶液はまず該塩を穏やか
に磁気撹拌しながら25℃でエルレンマイヤーフラ
スコ中に入れた610mlの塩化メチレン中に溶解さ
せることによつて調製した。さらに50mlの塩化メ
チレンを洗液として使用して上記溶液を前述の反
応フラスコに移した。この時点で該エルレンマイ
ヤーフラスコおよびその内容物を水蒸気浴によつ
て27℃に加熱し、全体の系を一定に激しく振とう
し、その間に110mlの新しい塩化メチレンに溶解
させた10.7g(0.175モル)のエタノールアミン
を50分間かけてゆつくり添加した。この段階完了
時に、反応済みの反応混合物を27℃で1時間撹拌
(すなわち顆粒化)し、ブフナーろうとで過し
て結晶性塩を得た。この生成物を真空オーブンで
35℃で重量一定になるまで乾燥し、このようにし
て63.1gのN−(2−ピリジル)−2−メチル−4
−ヒドロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−
3−カルボキサミド1,1−ジオキシドの純粋の
モノエタノールアミン塩(融点171〜174℃)が得
られた。純粋な生成物の正味の収量は63.0g(収
率96.8%)であつた。この精製された生成物をさ
らに核磁気共鳴スペクトルおよび元素分析値によ
つて固定した結果、すべての点で例2の生成物と
同一であつた。 元素分析値:C17H20N4O5Sとして 計算値:C、52.03;H、5.14;N、14.28 実測値:C、52.09;H、5.15;N、14.30 例 4 300mlの水中2.0g(0.00604モル)のN−(2−
ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキシ−2H−
1,2−ベンゾチアジン−3−カルボキサミド
1,1−ジオキシドの懸濁液に687mg(0.00634モ
ル)のジエタノールアミンを加え、得られた混合
物を水蒸気浴上で3分間加温した。このようにし
て得られた黄色溶液を過して非常に少量の白色
固体を得、得られた液を真空濃縮して黄色油状
物を残留液体として得た。これを200mlの酢酸エ
チルとクロロホルム(容量比3:2)の溶媒系で
処理し、乾燥窒素雰囲気下に室温(〜25℃)で一
晩(18時間)撹拌して黄色ガム状物を得た。これ
を溶媒傾瀉して回収した。次いでこのガム状物を
100mlのクロロホルムで研和し水蒸気浴上で2分
間(ちようど還流するまで)加温し、充分ひつか
いて結晶化を誘導した。この混合物を次いで室温
に冷却し、その温度で乾燥窒素雰囲気下に2.5時
間撹拌した。この固体結晶を吸引過によりとり
出し、新しいクロロホルムで洗い、重量一定とな
るまで真空乾燥して最終的に融点143〜146℃のN
−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキシ
−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カルボキ
サミド1,1−ジオキシドの純粋なジエタノール
アミン塩2.11g(収率80%)が得られた。この純
粋の生成物をさらに赤外線吸収スペクトルおよび
元素分析値で同定した。 元素分析値:C19H24N4O6Sとして 計算値:C、52.28;H、5.54;N、12.84 実測値:C、52.04;H、5.40;N、12.55 比較例 プロキシカムのモノエタノールアミン塩、ジエ
タノールアミン塩およびエチレンジアミン塩と他
の塩、すなわち、ナトリウム、カルシウム、N−
メチルグルカミン、トロメタミン、トリエタノー
ルアミン、リジン、アルギニン塩とを物性におい
て比較し下表にまとめた。
【表】 上記の結果から、モノエタノールアミン塩、ジ
エタノールアミン塩およびエチレンジアミン塩の
みが目的とする結晶性、溶解性および非吸湿性の
組合せをもつと結論できる。調べた他の塩類は、
すべて、これらの重要な特性のうち少なくとも1
種、多くの場合2種または3種を欠くという点で
欠陥がある。 たとえばナトリウム塩、カルシウム塩、トロメ
タミン塩およびトリエタノールアミン塩は要求さ
れる溶解性を示さないので、有意のピロキシカム
活性を速やかに放出しうる薬剤投与形態に使用す
る価値がない。この目的に適した溶解性を確かに
備えたN−メチル−D−グルカミン塩、リジン塩
およびアルギニン塩は、非晶質および吸湿性であ
ることにより受容できないものとなる。さらにモ
ノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩お
よびエチレンジアミン塩は無水の化合物として得
られた。これに対しトリエタノールアミン塩は1
水和物として得られ、ナトリウム塩、カルシウム
塩、N−メチル−D−グルカミン塩、リジン塩お
よびアルギニン塩も水化物または溶媒化物として
得られた。結晶水または他の不随する溶媒は賦形
剤と不都合な相互作用を示し、一般にこの種の塩
類の固形製剤の安定性を低下させるので、これは
著しい欠点である。モノエタノールアミン塩、ジ
エタノールアミン塩およびエチレンジアミン塩は
この欠点を示さない。 さらに固有溶解速度および溶解速度についてピ
ロキシカム各塩を試験した結果は次表のようであ
る:
【表】 以上のデータが示すように、本発明のピロキシ
カムのモノエタノールアミン塩、ジエタノールア
ミン塩およびエチレンジアミン塩は結晶性、高い
溶解度と速やかな溶解、ならびに非吸湿性などの
物理的特性の特異な組合せを備えており、これら
の特性を合わせ持つピロキシカムの塩は従来技術
からは何ら示唆されないことは明白である。 例 5 下記材料を下記重量割合でいつしよに混合する
ことによつて乾燥固体医薬組成物を調製した: N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキ
シ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カルボ
キサミド1,1−ジオキシドのエチレンジアミン
塩…… 5.88 微結晶セルロース…… 34.00 とうもろこしでんぷん(米国薬局方) 9.08 ステアリン酸マグネシウム…… 1.04 この乾燥組成物を徹底的に混合した後、得られ
た混合物を打錠して5mgの活性成分を含有する大
きさの錠剤にした。上記錠剤混合物の適当量を使
用するだけで各々10mg、25mgおよび50mgの活性成
分を含有する他の錠剤を同様に製造することもで
きる。 例 6 下記材料を下記重量割合でいつしよに混合する
ことによつて乾燥固体医薬組成物を製造した: N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキ
シ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カルボ
キサミド1,1−ジオキシドのモノエタノールア
ミン塩 59.21 無水のリン酸二カルシウム 230.10 とうもろこしでんぷん(米国薬局方) 32.50 ラウリル硫酸ナトリウム 0.32 ステアリン酸マグネシウム 2.87 このようにして得られた乾燥固体混合物を次い
で徹底的に撹拌してすべての点で完全に均一な粉
末生成物とした。上記医薬組成物を充分量使用し
て各カプセル当り50mgの活性成分を含有する硬質
ゼラチン(No.2)カプセルを製造した。 例 7 N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロ
キシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カル
ボキサミド1,1−ジオキシドのジエタノール塩
を、1重量%のリン酸三ナトリウムを含有しPH
8.0に調節してあるプロピレングリコールと水重
量比1:4の混合物中に溶解することによつて該
塩の水性プロピレングリコール溶液をつくつた。
使用された化合物の量は得られた溶液がml当り5
mgの活性成分を含有するようにした。次いでこの
溶液を0.2μmのサイズの孔のセルロース膜を通し
て過することによつて滅菌した。このようにし
て得られた滅菌水性プロピレングリコール溶液は
動物への筋肉内注射に適している。 例 8 N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロ
キシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カル
ボキサミド1,1−ジオキシドのモノエタノール
アミン塩1重量部とリン酸二ナトリウム2.5重量
部とを乳鉢と乳棒で緊密に混合することによつて
製造した。この粉砕された乾燥混合物を次いでエ
チレンオキシドで滅菌し、その後滅菌条件下にバ
イアル中に入れ密封した。静脈注射の目的のため
には使用前に充分な量の蒸留水を各充填バイアル
に添加して最終的に注射用溶液ml当り10mgの活性
成分を含有する溶液を得た。 例 9 下記成分を下記重量割合で混合することによつ
て錠剤配合物をつくつた。 N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキ
シ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カルボ
キサミド1,1−ジオキシドのモノエタノールア
ミン塩…… 23.92 微結晶セルロース…… 311.03 ステアリン酸マグネシウム…… 0.945 ラウリル硫酸ナトリウム…… 0.105 この乾燥組成物を徹底的に混合した後、得られ
た混合物から打錠して各錠剤が活性成分20mgを含
有する大きさの錠剤をつくつた。上記錠剤混合物
の適当量を使用するだけで各々5、10および50mg
の活性成分を含有する他の錠剤を製造した。 例 10 下記成分を下記割合で混合することによつて錠
剤配合物をつくつた。 N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒドロキ
シ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カルボ
キサミド1,1−ジオキシドのモノエタノールア
ミン塩…… 23.69 無水のリン酸二カルシウム…… 113.37 ポリビニルピロリドン…… 50.00 変性された予めゼラチン状にした でんぷん(N.F.)…… 10.00 ステアリン酸マグネシウム…… 2.65 ラウリル硫酸ナトリウム…… 0.294 乾燥組成物を徹底的に混合後、得られた混合物
から各錠剤が20mgの活性成分を含む大きさの錠剤
を打錠した。錠剤混合物の適当量を使用するだけ
で各々5、10および50mgの活性成分を含有する他
の錠剤を同様にして製造した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒド
    ロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カ
    ルボキサミド1,1−ジオキシドの水溶性塩基塩
    (ただし該塩基はエチレンジアミン、モノエタノ
    ールアミンおよびジエタノールアミンからなる群
    から選択される。)。 2 エチレンジアミン塩である特許請求の範囲第
    1項記載の化合物。 3 モノエタノールアミン塩である特許請求の範
    囲第1項記載の化合物。 4 ジエタノールアミン塩である特許請求の範囲
    第1項記載の化合物。 5 N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒド
    ロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カ
    ルボキサミド1,1−ジオキシドの水溶性塩基塩
    (ただし該塩基はエチレンジアミン、モノエタノ
    ールアミンおよびジエタノールアミンからなる群
    から選択される。)からなる抗関節炎剤。 6 N−(2−ピリジル)−2−メチル−4−ヒド
    ロキシ−2H−1,2−ベンゾチアジン−3−カ
    ルボキサミド1,1−ジオキシドのモノエタノー
    ルアミン塩からなる特許請求の範囲第5項記載の
    抗関節炎剤。
JP9113382A 1981-06-01 1982-05-28 Water-soluble basic salt of benzothiazine dioxide and antiarthritic Granted JPS57209288A (en)

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