JPS6348069Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は接触金具部分を改良した無口金電球用
ソケツトに関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

いわゆるウエツジベースランプと呼ばれる封止
部を有する小形の無口金電球は、一例として第１
図に符号１で示したように、ガラスバルブ２の端
部を圧潰して封止部３を形成するとともに、この
封止部３に沿つて一対のリード線４，４を折り返
してある。このリード線４，４はバルブ内のフイ
ラメントに導通している。５は排気管を示す。

上記無口金電球１に用いるソケツトは従来から
種々のものが提案され、かつ実用化されている。
一般に従来の無口金電球用ソケツトは、電球挿入
孔を有する合成樹脂製のソケツト本体と、このソ
ケツト本体に挿着されてバルブの封止部を挾む一
対の接触金具とを備えており、これら接触金具に
よつて電球の支持と、リード線に対する電気的接
触を同時になすようになつている。

ところで、従来の接触金具は、その両側に折曲
形成された一対の弾性接触片を有し、この弾性接
触片によつてバルブの封止部を厚み方向から挾み
付けることにより、封止部と共にリード線も挾圧
するようにしている。

ところが電球をソケツトに挿入する際などに、
上記リード線が変形したり、例えば第１図に想像
線Ａで示すようにリード線４が横に移動していわ
ゆる外逃げを生じることがあり、この場合リード
線４が上記弾性接触片に正しく接触できず、不安
定な接触状態になることがあつた。

上記の問題を解決するために、接触金具の形
状、構造を変えて接触の信頼性を高めるようにし
たものも提案されたが、形状が複雑になつたりコ
スト高を招くにもかかわらず、効果が少なく、満
足すべきソケツトが得られているとは言い難い。

〔考案の目的〕

本考案は上記事情にもとづきなされたもので、
その目的とするところは、リード線との接触を良
好に保つことができ、かつ接触金具の補強効果も
発揮できる無口金電球用ソケツトを提供すること
にある。

〔考案の概要〕

本考案の要旨とするところは、電球挿入孔を有
する合成樹脂製のソケツト本体と、このソケツト
本体に挿着されてバルブの封止部を挾む一対の接
触金具とを備えた無口金電球用ソケツトにおい
て、上記接触金具は、その両側に折曲形成されて
バルブの封止部を厚み方向から挾み付ける一対の
弾性接触片と、これら弾性接触片の間に位置しか
つソケツト本体の外方に折曲された給電端子部
と、この給電端子部の折曲部から下方にかけて内
方に向けて突設した凸部とを具備したことにあ
る。

上記構成によれば、電球をソケツトに挿入する
際などにおいて、リード線が変形したり移動して
上記弾性接触片から横ずれしても、上記凸部の存
在によつてリード線との電気的接触を保つことが
でき、接触不良をなくすことができる。また、上
記凸部は弾性接触片間に形成されるから、この凸
部が補強部としての機能を発揮でき、接触金具を
補強する上でも有効である。しかも従来と同様の
接触金具に上記凸部を付加するだけでよいから構
造がそれ程複雑化せず、実施が容易であるととも
に低コストで実施できるものである。

〔考案の実施例〕

以下に本考案の一実施例について図面を参照し
て説明する。第１図において無口金電球１は、前
記したようにガラスバルブ２の端部に圧潰封止部
３を有し、この封止部３に沿つて一対のリード線
４，４が折り返されている。以上の構成は従来と
同様であつてもよい。

一方、ソケツト１０は、電球挿入孔１１を有す
る合成樹脂製のソケツト本体１２と、このソケツ
ト本体１２に挿着される一対の接触金具１３，１
３とからなり、これら接触金具１３，１３の間に
上記封止部３を挾むようになつている。

上記ソケツト本体１２は、その外周部に突設し
たフランジ部１４と係止部１５，１５との間に、
取付基板１６を挾み付けることによつて取付基板
１６に対する機械的支持と、上記接触金具の給電
端子部２２，２２の電気的接触をなすように構成
されている。また、電球挿入孔１１に沿つて開口
する挿入溝２０，２０が形成され、これら挿入溝
２０，２０に沿つて上記接触金具１３，１３の平
板部２１，２１が挿入されるようになつている。

上記接触金具１３，１３は互いに同一の構造で
あるから、一方を代表して以下に説明する。接触
金具１３は、平板部２１と、この平板部２１の図
示上端側に一体に形成した給電端子部２２と、両
側に折曲形成された弾性接触片２３，２３とから
なる。この弾性接触片２３，２３は、バルブの封
止部３を厚み方向から挾み付けるものであつて、
かつ同時にリード線４も挾み付け電気的接触をな
すようになつている。

また、上記平板部２１の図示下端側には抜け止
め用の係止部２４，２４と、接触金具１３挿入作
業用の突片兼封止部３の端部の位置規制をなすた
めのストツパ２５が形成されている。

さらに給電端子部２２の折曲部から下方にかけ
ては、内方に突出して凸部２６が形成されてい
る。この凸部２６は、上記電球１の封止部３の側
壁に向くように、つまり凸部２６，２６が互いに
対向するように突設されている。（第２図および
第３図参照） 以上のごとく構成された本実施例は、ソケツト
本体１２に接触金具１３，１３を挿着したのち、
電球１の封止部３を電球挿入孔１１に挿入する
と、弾性接触片２３，２３…間に封止部３が挾ま
れるとともに、これら弾性接触片２３，２３を介
してリード線４，４との電気的接触も同時になさ
れる。

そして、万一上記挿入の際にリード線４が、例
えば第１図に想像線Ａで示すように横に移動した
としても、その方向には凸部２６が位置している
ため、この凸部２６とリード線４とが互いに接触
し、電気的な導通状態を維持できる。従つて、不
点灯の原因となる接触不良を防止でき、信頼性が
向上する。

また、接触金具１３，１３に凸部２６，２６を
設けたことにより、取付基板１６にソケツト１０
を挿着する際に接触金具１３，１３の補強効果が
あり、また凸部２６，２６の存在によつて接触金
具１３，１３の形状が安定するから点灯時の熱に
よる変形なども防止でき、良好な接触を保つ上で
きわめて効果的である。しかも上記凸部２６，２
６は接触金具１３，１３を形成するときにプレス
等によつて一体成形でき、構造が簡単で低コスト
で実施できるなどの利点もある。

〔考案の効果〕

前記したように本考案によれば、比較的簡単な
構造でありながらリード線との接触の信頼性を向
上させる上できわめて有効であり、かつ接触金具
を補強できるなどの効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は分解
斜視図、第２図はソケツトの平面図、第３図は第
２図中の−線に沿う断面図、第４図は接触金
具の正面図である。 １……無口金電球、２……バルブ、３……封止
部、４……リード線、１０……ソケツト、１１…
…電球挿入孔、１２……ソケツト本体、１３……
接触金具、２２……給電端子部、２３……弾性接
触片、２６……凸部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電球挿入孔を有する合成樹脂製のソケツト本体
   と、このソケツト本体に挿着されてバルブの封止
   部を挾む一対の接触金具とを備えた無口金電球用
   ソケツトにおいて、 上記接触金具は、その両側に折曲形成されてバ
   ルブの封止部を厚み方向から挾み付ける一対の弾
   性接触片と、これら弾性接触片の間に位置しソケ
   ツト本体の外方へ折曲された給電端子部と、この
   給電端子部の折曲部から下方にかけて内方に突設
   した凸部とを具備したことを特徴とする無口金電
   球用ソケツト。