JPS6347608Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧送式ラツシユアジヤスタをバルブリ
フト機構に配設したロツカーアーム可動式可変気
筒装置におけるロツカーサポートの回り止め機構
に関するものである。

従来省エネ及び燃費向上を目的として、色々な
方式の内燃機関用可変気筒装置が提案されてお
り、本考案の出願人もさきに特願昭57−62693号
で圧送式ラツシユアジヤスタをバルブリフト機構
に配設した内燃機関用可変気筒装置を提案した。

ロツカーアーム可動式のロツカーサポートは、
ラツシユアジヤスタの下方部に固定されているだ
けで、他の部分はどこでも支持されておらず、ま
たロツカーサポートに固定されたラツシユアジヤ
スタの１部を構成するボデイは、円筒状でアジヤ
スタサポートの中空部内を上下に摺動可能に挿入
されているので、このままでは前記ボデイを中心
にして回転してしまい、これに取付けられたロツ
カーアームはバルブリフト機構のバルブの上端部
及びカム面から外れてしまう。

そこで本考案はロツカーサポートの回転を阻止
する構造をもつたロツカーサポートの回り止め機
構を得ることを目的とするものである。

以上の目的を達成するために本考案は、ハウジ
ングに取付けられた圧送式ラツシユアジヤスタ
と、エンジン入力信号を感知して作動するソレノ
イドバルブと、該ソレノイドバルブの作動に応答
して前記ラツシユアジヤスタのボールチエツクバ
ルブを押圧する弁棒を配設し、前記ラツシユアジ
ヤスタの剛性を取り除きバルブ作動を停止させる
内燃機関用可変気筒装置において、前記ラツシユ
アジヤスタを構成するボデイの下方を固定したロ
ツカーサポートの側面に、１面以上の垂直端面を
形成し、該垂直端面の少なくとも１面が、前記ハ
ウジングに設けたリブの面又は壁面と僅少隙間を
もつて配設された構成であり、エンジン負圧が小
さい時は、圧送式ラツシユアジヤスタはバルブリ
フト作動を止め、マイクロコンピユータの信号に
よりソレノドバルブが作動して弁棒を下方へ移動
させ、チエツクバルブを開き、ロツカーアームは
バルブの上端部を支点にしてカムの回転により上
下に揺動するようになる。

従つてロツカーサポートがラツシユアジヤスタ
のボデイを中心にして回転しようとしても、その
側面に形成された垂直端面が、ハウジングに設け
られ、該垂直端面と僅少隙間をもつて配設されて
いるリブの面又は壁面に当接するため、ロツカー
サポートの回転は阻止され、該ロツカーサポート
に取付けられたロツカーアームがバルブリフト機
構のバルブの上端部及びカム面から外れるような
ことはない。

更に前記外れ防止の効果の外に、ロツカーサポ
ートの運動が滑らかになり、動弁系の摩耗を減少
できる等の効果も達成できる。

以下本考案の実施例を図面について説明する
と、第１図は内燃機関のバルブリフト機構におけ
る本考案の実施例を示すロツカーサポートの回り
止め機構の縦断面図、第２図は第１図のＡ〜Ａ断
面図である。図において１は図示しないピストン
の上方に形成されている燃焼室と、シリンダヘツ
ドポートとの連通を開閉制御するバルブであり、
該バルブ１は図示しないスプリングにより常時閉
じるよう、ロツカーアーム２の一端２ａにナツト
３により固定されたアジヤスタスクリユ４に上端
部５が当接している。

ロツカーアーム２の他端２ｂは、カム６のカム
面上に接触している。またロツカーアーム２は、
ロツカーサポート７に固定されてロツカーアーム
２をロツカーサポート７に枢支しているロツカー
シヤフト８の軸心を支点にして揺動可能になつて
いる。そしてカム６が回転するとロツカーアーム
２が揺動運動し、アジヤスタスクリユ４を介して
バルブ１が開閉作動を繰返えす。

ロツカーサポート７の中空部７ａには、周知の
圧送式ラツシユアジヤスタ９の下方部のボデイ１
１が圧入固定されている。またラツシユアジヤス
タ９の上方部のボデイ１１は、ハウジング２６に
固定されたアジヤスタサポート１０の中空部１０
ａに摺動可能に挿入されている。ボデイ１１は、
内部に上端開口のシリンダ１２を形成すると共
に、上下方向に往復運動し、該シリンダ内に配設
されるプランジヤ１３は静止状態となつている。

プランジヤ１３の内部にはリザーバ１４が形成
され、該リザーバ１４内には、図示しないオイル
ポンプからメイン通路１５、アジヤスタサポート
１０とプランジヤサポート１６の通路１７と１８
を介して油が供給される。

またボデイ１１のシリンダ１２内のプランジヤ
１３の下方部には、圧力室１９が形成され、該圧
力室１９側にはプランジヤ１３の底部の中心に設
けた油通路２０を開閉するボールチエツクバルブ
２１が配設されている。このチエツクバルブ２１
はリザーバ１４から圧力室１９へは油の流通を許
すが、逆の圧力室１９からリザーバ１４への流通
は阻止する。またチエツクバルブ２１は、スプリ
ング２２によつてプランジヤ１３に保持されたリ
テーナ２３に、一端が支持されているスプリング
２４により閉方向に付勢されている。

２５はアジヤスタサポート１０の上方部におい
てハウジング２６に固定されたソレノイドバルブ
で、図示しないマイクロコンピユータによるエン
ジン入力信号、例えば車速、スロツトル開度、エ
ンジン温度等の感知により制御作動される。２７
はソレノイドバルブ２５の弁棒で、アジヤスタサ
ポート１０の上端面の中心孔２８を貫通してリザ
ーバ１４内に、上下方向に摺動可能に挿入されて
いる。

２９はハウジング２６に設けた縦孔で、ロツカ
ーサポート７に固定されたパイプ３０が上下摺動
可能に挿入されている。

ロツカーサポート７にはラツシユアジヤスタ９
のボデイ１１の下部が圧入固定されており、ボデ
イ１１は円筒状で、アジヤスタサポート１０の中
空部１０ａ内を上下に摺動可能に挿入されている
ので、このままではボデイ１１を中心にしてロツ
カーサポート７は回転し、これに取付けられたロ
ツカーアーム２も回転してしまい、ロツカーアー
ム２の両端２ａ，２ｂがバルブ１及びカム６と当
接しなくなる。

そこでロツカーサポート７の回り止め構造が必
要となるが、本実施例では第２図に示す如くロツ
カーサポート７の断面を四角形型とし、その端面
３１，３２が、ハウジング２６に第２図に示す如
く夫夫180゜位相をずらして対設されたリブ３３の
面３３ａ及び壁面３４と僅少な隙間をもつて配設
されるようにしている。なお、ハウジング２６に
設けた縦孔２９には、ロツカーサポート７に固定
したパイプ３０が挿入されているので、一応の回
り止めの作用はあるが、パイプ３０は細くて折れ
易いので、これを回り止めに代用することは出来
ない。

次に以上説明した実施例について作用を説明す
ると、通常はラツシユアジヤスタ９は小寸法の伸
縮運動を繰り返して周知の作動を行なうが、エン
ジンの負荷が小さい時、マイクロコンピユータ
が、例えばエンジン負圧、車速、スロツトル開度
等のエンジン入力信号を感知してソレノイドバル
ブ２５を作動させると、該バルブ２５の作動に応
答して弁棒２７が下方に移動し、チエツクバルブ
２１を下方に押圧して油通路２０を開く。

従つて圧力室１９とリザーバ１４の両室が連通
するため、圧力室１９内の油がリザーバ１４内に
移動し、カム６の回転により、通常作動時はロツ
カーシヤフト８の中心を支点にして揺動し、バル
ブ１を上下動させてバルブを開閉させていたロツ
カーアーム２が、バルブ１の上端部５を支点にし
て揺動するようになり、バルブリフト機構を停止
させてバルブ１が開閉作動しないようになる。

またロツカーサポート７の四角形型の端面３
１，３２は、リブ面３３ａと壁面３４と僅少な隙
間をもつて配設されているため、ロツカーサポー
ト７がボデイ１１を中心にして回ろうとしても、
端面３１及び３２がリブ面３３ａ及び壁面３４に
突き当り、ロツカーサポート７、即ちロツカーア
ーム２の回転は阻止され、ロツカーアーム２がが
カム６及びバルブ１の上端部から外れるのが防止
できる。なお、ロツカーサポート７の少なくとも
四角形型の１面が、ハウジングのリブ面又は壁面
に突き当れば十分に回り止め効果を持つことにな
るので、図面のように２端面が同時に当接する構
造でなくてもよく、またロツカーサポート７は四
角形型断面に限定されない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示すロツカーサポー
トの回り止め機構を有するロツカーアーム可動式
可変気筒装置の縦断面図、第２図は第１図のＡ〜
Ａ断面図である。 図の主要部分の説明、１……バルブ、２……ロ
ツカーアーム、６……カム、７……ロツカーサポ
ート、８……ロツカーシヤフト、９……圧送式ラ
ツシユアジヤスタ、１０……アジヤスタサポー
ト、１０ａ……中空部、１１……ボデイ、２５…
…ソレノイドバルブ、２６……ハウジング、２７
……弁棒、３１，３２……端面、３３……リブ、
３３ａ……リブ面、３４……壁面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングに取付けられた圧送式ラツシユアジ
   ヤスタと、エンジン入力信号を感知して作動する
   ソレノイドバルブと、該ソレノイドバルブの作動
   に応答して前記ラツシユアジヤスタのボールチエ
   ツクバルブを押圧する弁棒を配設し、前記ラツシ
   ユアジヤスタの剛性を取り除きバルブ作動を停止
   させる内燃機関用可変気筒装置において、前記ラ
   ツシユアジヤスタを構成するボデイの下方を固定
   したロツカーサポートの側面に、１面以上の垂直
   端面を形成し、該垂直端面の少なくとも１面が、
   前記ハウジングに設けたリブの面又は該ハウジン
   グに設けられた壁面と僅少隙間をもつて配設され
   ていることを特徴とするロツカーサポートの回り
   止め機構。