JPS6343878B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、複数本のリード線をプリント基板に
接続する場合に有効なリード線の製造方法に関す
るもので、複数本のリード線の接続の自動化を容
易にすることのできる方法を提供しようとするも
のである。

リード線をプリント基板に挿入して接続する場
合には、そのリード線が軟らかくて不定形なもの
であるためにそのままでは扱いがむづかしく、自
動挿入接続が容易でない。

すなわち、従来からの接続方法では、ビニール
電線を１本づつ切断し先端の被覆を除去してか
ら、１本づつプリント基板に挿入して半田付けを
する。そのとき、半田付けするまでの間に振動な
どで抜けないようにするためにリード線の先端の
芯線を波形に成形して、プリント基板に挿入して
いた。また何本かのリード線によつて接続する必
要がある場合は、上述のように１本づつ接続した
後にビニールテープで束ねて使用するようにして
いた。このため、接続工程が自動化できず、しか
も手数がかかつて、生産コストが高くなつてしま
う欠点があつた。

そこで本発明はかかる従来の欠点を解消して、
従来は手作業主体で機械化が難しかつた複数本の
リード線の接続工程を、保持体と押え板を用いて
束ねるようにすることにより、挿入接続を自動化
することのできる製造方法を提供することを目的
とするものである。

以下、本発明につき図面を参照して説明する。

まず、第１図は複数本のビニール電線の両端部
を束ねるための保持体１と押え板２を示すもので
ある。保持体１には、等ピツチで複数本のリード
線を平行にして嵌め合わせる複数個の平行溝３を
設けておく。そして第２図のようにこの溝３に配
線しようとする必要本数（この説明図では４本）
のリード線４を挿着し、押え板２を保持体１の凹
部に嵌合させて超音波溶着や熱溶着あるいは接着
剤で固着させて複数本のリード線４を平行状態に
束ねる。保持体１の一側面の外側には突起軸５を
設けておいて、この軸５をプリント基板の孔に挿
入嵌合することによつて固着するようにして半田
付工程までの浮き上がりをなくし正確な半田付け
を可能にする。

次に、第３図、第４図によつてリード線の準備
から挿入までの一連の接続工程を説明する。

まずリード線準備機でビニール電線等のリード
線４を必要本数だけ用意し、その何種類ものリー
ド線４を供給リール６にストツクしておく。この
ストツクした供給リール６から束ねて接続しよう
とする必要な本数のリード線４を取り出し、結束
部７へ供給する。結束部７では保持体１と押え板
２を所定間隔を介して２個づつパーツフイーダ８
等によつて整列させて供給し、リード線４を保持
体１の所定の平行溝３に嵌合させ、その後押え板
２を保持体１に固着することによつて第２図のよ
うな状態に結束する。すなわち、この結束部７で
リード線４にそれぞれ保持体１を対向させて２個
づつ固着する。次に、リード線４を所定長さだ
け送り、同様にして保持体１と押え板２を２個づ
つ固着する。長さは必要に応じて送り量を変え
ることによつて変えることができる。このように
して結束したリード線４を巻取リール９に巻き取
り、ストツクする。

第４図はこのようなリード線準備機のレイアウ
トの概要を示す平面図である。リールストツカー
部１０の供給リール６からリード線４を取り出し
整列ヘツド１１によつて平行に整列させて供給
し、結束部７の供給パーツフイーダ８から保持体
１と押え板２とを整列させて供給し、結束部７で
束ね、巻取りリール９に巻き取る。

次に、第５図によつて、上述のような結束した
リード線をプリント基板に挿入可能な状態に加工
する工程およびプリント基板に挿入する工程につ
いて説明する。まず、上記の巻取リール９から結
束している複数本のリード線４を引張り出し、そ
の途中に相対向させて固着している２個の保持体
１の中央部分でリード線４をカツター１２により
切断する。切断したリード線４は両端に保持体１
と押え板２が固定されているものとなる。その
後、複数本のリード線４の両端の被覆を除去す
る。そして、これを用いて第６図のように両端の
保持体１を自動挿入機の挿入ヘツド１３でチヤツ
キングしてリード線４の先端と軸５をプリント板
１４の接続孔１５に挿入する。その後、デイツピ
ング自動半田付けにより半田付けをしてリード線
４を接続する。

第７図は上記のような工程を行う機械のレイア
ウトの概要を示す正面図である。１６は巻取りリ
ールストツカー部であり、リード線準備機によつ
て作成した保持機付きのリード線をストツクした
巻取リール９を複数組装着している。この巻取り
リールストツカー部１６には、長さｌの異なるも
のや、束ねたリード線の本線の異なるものなど
を、挿入しようとするプリント基板等に応じてセ
ツト１台当りに必要なだけストツクしておく。１
７は切断ユニツトで、巻取リール９から引張り出
したリード線４を所定位置で切断する。１８は搬
送部で、切断した保持体付リード線４を挿入順序
に従つて挿入ヘツド１３のところへ搬送する。１
９はその途中に設けたリード線先端部の被覆を除
去するストリツプユニツト部である。挿入ヘツド
１３の所に搬送したリード線１４の保持体１の部
分を挿入ヘツド１３でチヤツキングして、Ｘ―Ｙ
テーブル２０によつて所定の位置に位置決めをし
たプリント基板１４に挿入する。２１はプリント
基板１４を取り付けたパレツト２２を搬送するコ
ンベアである。

第８図に、このようにしてプリント基板１４に
リード線４を配線接続した状態を示す。

以上説明した実施例から明らかなように、本発
明のリード線の製造方法では、複数本のリード線
を所定の間隔毎に２個の保持体と押え板で結束
し、２個の保持体の略中央部分でリード線を切断
して、両端が保持体と押え板で結束された接続部
材を得、この接続部材のリード線の両端を上記保
持体および押え板を用いてプリント基板等に接続
するようにしたものであるので次のような優れた
作用効果を得ることができる。

まず、従来のリード線を１本づつ個々に手挿入
して接続する接続方法に対して、本発明によれば
複数本のリード線を一括して挿入接続することが
できるので、作業能率を非常に良くすることがで
きる。また、従来のようにリード線を何本か束ね
てテープでテーピングする作業が必要でなく、こ
の点でも作業能率が向上する。

さらに、リード線の太さや本数など回路の用途
に応じて種類の異なつた線を平行線状態に保持し
て使用することが可能なため、従来の平行ビニー
ル電線などを使用する場合等に比べても自由度が
高く、作用効果が大きい。

また、保持体を標準形状として、また加工の基
準として使用することができるために機械化が容
易である。

さらに、リード線を連続して準備しておくこと
ができるため管理コストが少なくてよくまた準備
誤りも少なくなる。

以上のように、本発明によれば、プリント配線
基板等の接続に用いて効果の大きいリード線の製
造方法を得ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のリード線の製造方法を実施す
るために用いる一例の保持体と押え板の斜視図、
第２図はその保持体をリード線に固着した状態の
平面図、第３図、第５図および第６図は同方法を
実施する一工程例を説明するための工程図、第４
図および第７図は同方法を実施する一例の装置の
平面図、第８図は同方法により得られた接続部材
をプリント基板に接続した状態を示す斜視図であ
る。 １……保持体、２……押え板、３……平行溝、
４……リード線、５……突起軸、６……供給リー
ル、７……結束部、８……パーツフイーダ、９…
…巻取リール、１０……リールストツカー部、１
１……整列ヘツド、１２……カツター、１３……
挿入ヘツド、１４……プリント板、１５……接続
孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数本のリード線が嵌合する複数個の互いに
   平行な溝を有する保持体と、この保持体に上記複
   数本のリード線を押し付けて固定するための押え
   板を設け、供給リールから平行にして供給される
   複数本のリード線を、２個互いに近接して相対向
   するように配置された上記保持体の各溝にそれぞ
   れ嵌め合わせ、２枚の押え板をそれぞれ対応する
   保持体に固着して両者の間に複数本のリード線を
   結束し、その後上記２個の保持体の略中央部分で
   複数本のリード線を切断して、複数本のリード線
   の両端部分に上記保持体および押え板を取付けた
   状態の接続部材を作成し、その後上記複数本のリ
   ード線の両端の被覆を除去するようにしたことを
   特徴とするリード線の製造方法。 ２ 複数本のリード線が溝に嵌め合わせられる状
   態の保持体において、それぞれ他方の保持体と対
   向する面に、プリント基板の孔に挿入嵌合される
   突起軸を一体に有することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載のリード線の製造方法。