JPS6343336Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、雨戸付出窓に係り、詳しくは、建物
開口部から突出状に形成された出窓の前面および
左右両側面の全面を、容易かつ確実に開放閉鎖で
きるようにした雨戸付出窓に関するものである。

建物の開口部から外方に向つて突出状に設けら
れた出窓は、屋外の風景を室内から快適にパノラ
マ眺望することができ、また植木鉢等を載置して
室内空間んを効に利用できる等の利点があるた
め、アパート、マンシヨン等に好んで取付けられ
ているが、この種従来の出窓には、前面をシヤツ
ターでカバーできるものはあつても、左右両側面
も簡単にカバーできるものはなく、必要に応じて
室内側にカーテンを張設したりしているので、防
犯上あるいはプライバシー確保の上からも好まし
くない場合がある。このため、前面および左右両
側面とも開放して快適な眺望を楽しむことがで
き、しかも必要に応じて前面および左右両側面を
確実にカバーできる出窓の出現が望まれている。
ところが、前面および左右両側面の３面とも確実
に開閉自在とするためには、各面ごとにそれぞれ
別個に施錠具を備えたシヤツター、雨戸等の開閉
装置を設けなければならず、出窓の構造が複雑に
なつて取付工事が容易でないうえ、出窓の開閉操
作も厄介となる不都合があつた。

本考案は、上記の如き実情に鑑み、これらの欠
点を一掃すべく創案されたものであつて、前面部
の外側に前面部を覆うシヤツターを上下開閉自在
に装着し、左右両側面部には、基端部を建物側に
枢着して出窓の側方に向つて開閉自在とした雨戸
を設け、上記両雨戸の先端部に、前記シヤツター
の左右のガイドレールをそれぞれ一体的に形成し
て、両雨戸の閉鎖時に上下開閉するシヤツターを
誘導案内すべく構成することにより、出窓の前面
と左右両側面を開放して快適なパノラマ眺望を楽
しむことができるものでありながら、閉鎖時には
左右両雨戸を利用して前面部を覆うシヤツターを
開閉できるようにし、別にガイドレールを設けて
出窓の構造を複雑にすることなく、確実に前面お
よび左右両側面をカバーすることができて、防犯
上あるいはプライバシー確保の上からも好ましい
雨戸付出窓を提供することを目的としたものであ
る。

本考案の構成を図面に示された一実施例につい
て説明すれば、１は建物の開口部から外方に向つ
て突出状に形成された出窓であつて、該出窓１の
前面部には、下枠２に突成されたレール３上を走
行する引違い戸４が開閉自在に設けられている。
５は出窓１の上部を形成する屋根６内で建物に近
接した位置に横架されたシヤツター巻取シヤフト
であつて、該巻取シヤフト５に捲装されたシヤツ
ター７が、中間部をガイドローラ８に支承されて
前記引違い所４の外側に上下動可能となつてい
る。

出窓１の左右両側部には、縦枠９，９の案内溝
１０に沿つて開閉自在に上下摺動する上げ下げ戸
１１が設けられており、該上げ下げ戸１１の外側
には、がらり雨戸１２が、その基端部を蝶番１３
によつて建物側の縦枠９に枢着されて出窓１の側
方に向い開閉自在に設けられている。１４は、上
記がらり雨戸１２に枢着された操作棒であつて、
該操作棒１４を室内側から操作してがらり雨戸１
２を、矢印Ａ，Ｂ方向に開閉操作することがで
き、がらり雨戸１２を閉じれば出窓１の両側面を
完全に覆うことができるようになつている。

そして上記がらり雨戸１２の先端部には、出窓
１の前面外側を上下動するシヤツター７のガイド
レール１５が一体的に形成されている。すなわ
ち、がらり雨戸１２の先端側縦框１６には、がら
り雨戸１２を閉じた際に、上記シヤツター７の側
縁が嵌入できる位置にガイド溝１７が形成されて
いて、閉じた状態の左右雨がらり雨戸１２，１２
のガイド溝に案内されてシヤツター７を円滑に上
下動させて、出窓１の前面を覆うことができるよ
うになつている。

また、本実施例では出窓１の両側面にがらり雨
戸１２を装着したものを示したが、他の構造を有
する雨戸でもよいことは勿論であり、さらに、操
作棒を第４図１４ａに示すように湾曲状に形成す
れば操作に必要な室内側空間を小さくできて便利
である。

上記の如き構成において、いま、シヤツター７
を捲取シヤフト５に捲込み、左右のがらり雨戸１
２，１２を操作棒１４によつて側方に開けば、出
窓１は、前面部と左右両側面部が開放されるの
で、快適なパノラマ眺望を楽しむことができる。
ついで、出窓１を閉じるときは、操作棒１４の操
作によつてがらり雨戸１２を室内側から容易に閉
じることができる。そして、閉じた両がらり雨戸
１２の先端部に形成されたガイド溝１７に沿つて
シヤツター７を円滑に下降させることができるの
で、別にガイドレールを設ける必要はなく、出窓
１の構造を簡単にすることができる。しかも、シ
ヤツター７の両側縁ががらり雨戸１２に形成され
たガイド溝１７に嵌入しているので、シヤツター
７を施錠するのみで、両側面を覆うがらり雨戸１
２を同時に固定することができ、出窓１の全面を
確実にカバーすることができる。

これを要するに本考案は、前面部と左右両側面
部とによつて建物開口部から突出状に形成された
出窓において、上記前面部の外側に、前面部を覆
うシヤツターを上下開閉自在に装着し、左右両側
面部には、基端部を建物側に枢着して出窓の側方
に向つて開閉自在とした雨戸を設けると共に、上
記両雨戸の先端部には、前記シヤツターの左右の
ガイドレールをそれぞれ一体的に形成して、上記
雨戸の閉鎖時に上下開閉するシヤツターを誘導案
内すべく構成したから、前面と左右両側の全面を
開放状として屋外の風景を快適にパノラマ眺望で
きるものでありながら、閉鎖する際には、左右両
側面部を閉じた扉体を利用して、別にガイドレー
ルを設けることなく前面部を覆うシヤツターを円
滑に閉鎖することができて、出窓の構造を簡単に
することができる許りでなく、閉鎖したシヤツタ
ーを施錠すれば、先端部にガイドレールを一体的
に形成した左右の扉体が同時に固定され、出窓全
面を確実にカバーすることができて、プライバシ
ーを確保し、高い防犯効果を得ることができる等
極めて有用な実用的効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る雨戸付出窓の一実施例を示
すものであつて、第１図Ａ，Ｂは解放状態と閉鎖
状態を示す全体斜視図、第２図は縦断面図、第３
図は横断面図、第４図は他の実施例を示す平面図
である。 図中、１……出窓、２……下枠、３……レー
ル、４……引違い戸、５……巻取シヤフト、６…
…屋根、７……シヤツター、８……ガイドロー
ラ、９……縦枠、１０……案内溝、１１……上げ
下げ戸、１２……がらり雨戸、１３……蝶番、１
４……操作棒、１５……ガイドレール、１６……
縦框、１７……ガイド溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面部と左右両側面部とによつて建物開口部か
   ら突出状に形成された出窓において、上記前面部
   の外側に前面部を覆うシヤツターを上下開閉自在
   に装着し、左右両側面部には、基端部を建物側に
   枢着して出窓の側方に向つて開閉自在とした雨戸
   を設けると共に、上記両雨戸の先端部には、前記
   シヤツターの左右のガイドレールをそれぞれ一体
   的に形成して、上記雨戸の閉鎖時に上下開閉する
   シヤツターを誘導案内すべく構成したことを特徴
   とする雨戸付出窓。