JPS6339831A - ジヒドロキシナフタレンの精製方法 - Google Patents

ジヒドロキシナフタレンの精製方法

Info

Publication number
JPS6339831A
JPS6339831A JP18239386A JP18239386A JPS6339831A JP S6339831 A JPS6339831 A JP S6339831A JP 18239386 A JP18239386 A JP 18239386A JP 18239386 A JP18239386 A JP 18239386A JP S6339831 A JPS6339831 A JP S6339831A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dihydroxynaphthalene
weight
water
reaction
diisopropylnaphthalene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18239386A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0667865B2 (ja
Inventor
Kenji Saeki
憲治 佐伯
Hiroshi Fukuhara
浩 福原
Hisaya Miki
三木 久也
Toru Taguchi
透 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Petrochemical Industries Ltd filed Critical Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Priority to JP18239386A priority Critical patent/JPH0667865B2/ja
Publication of JPS6339831A publication Critical patent/JPS6339831A/ja
Publication of JPH0667865B2 publication Critical patent/JPH0667865B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 尺皿り返北匁! 本発明は、ジヒドロキシナフタレンの精製方法に関し、
さらに詳しくは、特定の溶媒系を用いたジヒドロキシナ
フタレンの精製方法に関する。
元口の技術的背景ならびにその問題71、ジヒドロキシ
ナフタレン例えば2,6−ジヒドロキシナフタレンは、
合成樹脂、合成繊維、医薬品、農薬、染料などの原料と
して有用な化合物である。このジヒドロキシナフタレン
は、ジイソプロピルナフタレンを塩基の存在下に分子状
酸素によって酸化してジイソプロピルナフタレンジヒド
ロベルオキシドとし、これを硫酸などの酸性触媒にて酸
分解することにより製造しうろことが知られている。
ところで、例えば2,6−ジイソプ口ピルナフタレンを
塩基の存在下に分子状酸素によって酸化すると、目的化
合物である2、6−ジイソプロピルナフタレンジヒドロ
ベルオキシド(以下DHPと略記することがある)のほ
かに、副生成物として、2−(2−ヒドロキシ−2−プ
ロピル)−6−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル
)ナフタレン(以下HH,Pと略記することがおる)、
2゜6−ビス(2−ヒドロキシ−2−プロピルナフタレ
ン(以下DCAと略記することがおる)、2−イソプロ
ピル−6−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ナフタレ
ン(以下MCAと略記することがある)などのカルビノ
ール ロピル−6−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)
ナフタレン(以下MHPと略記することがある)なとの
モノヒドロペルオキシド類が多量に生成する。しかもま
た、上記のようなりHPならびに副生成物を含むジヒド
ロキシナフタレンの酸化反応生成物を硫酸などの酸触媒
の存在下に酸分解すると、目的化合物であるジヒドロキ
シナフタレンのほかに、種々の酸分解反応生成物たとえ
ばイソプロピルナフトールなどが生成する。
このようにジヒドロキシナフタレンを塩基の存在下に分
子状酸素によって酸化してDHPとし、これを@酸など
の酸性触媒にて酸分解すると、得られる反応混合物中に
は、目的化合物であるジヒドロキシナフタレンのほかに
、種々の反応副生成物が多聞に存在することになる。
このため、ジヒドロキシナフタレンからなるべく高純度
で目的化合物でおるジヒドロキシナフタレンを得ようと
する研究がなされているが、いずれの方法によっても、
ジヒドロキシナフタレンを高純度でjqることはできな
い。したがって、不純物が含まれた低純度のジヒドロキ
シナフタレンから高純度のジヒドロキシナフタレンを得
るための方法を提供することが必要である。
本発明者らは、ジイソプロピルナフタレンの酸化および
それに引続く酸分解によって得られる低純度のヒドロキ
シナフタレンから高純度のヒドロキシナフタレンを高回
収率で得るべく鋭意研究したところ、特定の溶媒系を用
いて晶析ざぜればよいことを見出して、本発明を完成す
るに至った。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解決
しようとするものであって、ジイソプロピルナフタレン
の塩基存在下での分子状酸素による酸化およびそれに引
続く酸分解によって得られる低純度のジヒドロキシナフ
タレンから高純度のジヒドロキシナフタレンを高回収率
で得るための精製方法を提供することを目的としている
2団り且遷 本発明に係るジヒドロキシナフタレンの精製方法は、ジ
イソプロピルナフタレンの塩基存在下での分子状酸素に
よる酸化およびそれに引続く酸分解によって得られる低
純度のジヒドロキシナフタレンを、水と炭素数3〜4の
脂肪族ケトンとの混合溶媒(A〉、または水と炭素数1
〜5の脂肪族アルコールとの混合溶媒(B)を、溶媒と
して用いて晶析させることを特徴としている。
本発明に係るジヒドロキシナフタレンの精製方法によれ
ば、ジイソプロピルナフタレンの酸化およびそれに引続
く酸分解によって得られる低純度のジヒドロキシナフタ
レンを、特定の溶媒系を用いて晶析させているので、高
純度のジヒドロキシナフタレンを高回収率で回収するこ
とができる。
及肌二二誂悠遺J 以下本発明に係るジヒドロキシナフタレンの精製方法に
ついて具体的に説明する。
本発明に係るプロセスによって精製されるのは、低純度
のジヒドロキシナフタレンであるが、このジヒドロキシ
ナフタレンは、ジインプロピルナフタレンを塩基の存在
下に分子状酸素によって酸化してジイソプロピルナフタ
レンジヒドロベルオキシドとし、このジイソプロピルナ
フタレンジヒドロベルオキシドを酸触媒の存在下に酸分
解することによって得られる。
本発明で精製される低純度の粗ジヒドロキシナフタレン
は、上記のような方法によって得られたものが用いられ
る。この理由としては、ジイソプロピルナフタレンの酸
化およびそれに引続く酸分解によって得られる低純度の
ジヒドロキシナフタレンと、他のプロセスによって得ら
れる低純度のジヒドロキシナフタレンとでは、含まれる
不純物の種類が全く異なり、このため含まれる不純物の
種類によってその最適な精製方法が異なるためである。
このように同じ低純度のジヒドロキシナフタレンであっ
ても、含まれる不純物の種類に応じて、最適な精製方法
は変化する。
本発明で精製される低純度の粗ジヒドロキシナフタレン
は、上述のようにジイソプロピルナフタレンの酸化およ
びそれに引続く酸分解によって得られたものであるが、
ジヒドロキシナフタレンは上記のような方法によって得
られるものであるならば、たとえば用いられる溶媒、酸
触媒などは広く変化させることができる。ジイソプロピ
ルナフタレンからジヒドロキシナフタレンを製造するた
めの具体的な方法の一例を以下に詳述する。
ジイソプロピルナフタレンの酸化反応は、塩基水溶液中
にジイソプロピルナフタレンを加え、機械的に混合して
乳化状態とし、これに分子状酸素を含む気体を吹き込む
ことによって行なわれる。
本発明では酸化反応に供されるジイソプロごルナフタレ
ンとしては2.6−ジイソプロピルナフタレン、2,7
−ジイソプロピルナフタレン、1゜4−ジイソプロピル
ナフタレンなどを例示でき、この中では2,6−ジイソ
プロピルナフタレンが好ましい。
上記塩基としてはアルカリ金属化合物が好ましく用いら
れる。このアルカリ金属化合物としては、具体的には、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸・ナトリウム
、炭酸カリウムなどを例示することができる。これらア
ルカリ金属化合物の水溶液における濃度は20重量%以
下が好ましい。また、反応混合物における塩基水溶液の
使用量は、通常、反応混合物の5〜80重徂%を占める
のが好ましく、特に、20〜70重量%の範囲にあるこ
とが好ましい。塩基水溶液の使用量が反応混合物の5重
間%よりも少ないときは、油状の未反応ジイソプロピル
ナフタレンおよびその酸化生成物と、塩基水溶液からな
る反応液の分散状態がよくなく、乳化状態が不十分とな
って、酸化反応に不利な影響を及ぼす。一方、塩基水溶
液の使用量が80重量%よりも多い場合も反応系の乳化
状態が悪くなるので、好ましくない。また、酸化反応に
おいては、塩基水溶液のpHは、通常、7〜14の範囲
に保持される。
なお、ジイソプロピルナフタレンおよびその酸化生成物
と、塩基水溶液は、通常、機械的な撹拌によって充分に
乳化されることができるが、必要に応じて、たとえば、
ステアリン酸などの従来より知られている乳化剤の存在
下に攪拌してもよい。
前記塩基として、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化ストロンチウムなどのアルカリ土類金属水酸
化物も用いることができる。このうちでは特に、水酸化
カルシウムが好ましい。これらアルカリ土類金属水酸化
物は、単独で用いてもよく、また、前記アルカリ金属化
合物と併用してもよい。
分子状酵素としては、酸素ガスを単独で用いてもよいが
、通常、空気で十分である。分子状酸素の所要量は、通
常、酸化反応のための仕込みジイソプロピルナフタレン
100g当り、酸素ガス換算にて5〜15t’l/時の
範囲であるが、特に、制限されるものではない。
反応温度は、通常、80〜150℃、好ましくは90〜
130℃でおり、反応時間は反応温度などの条件によっ
ても異なるが、通常は6〜40時間である。ジイソプロ
ピルナフタレンの反応率は、ジヒドロペルオキシドの生
成量を高めるために80%以上とすることが好ましい。
なお、反応は、普通、常圧下に行なわれるが、必要に応
じて加圧下または減圧下に行なうこともできる。
ジイソプロピルナフタレンの上記酸化反応においては、
好ましくは反応開始剤が用いられる。たとえば、α、α
・−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)
を反応開始剤として用いることができる。反応開始剤を
用いることによって、反応の誘導期間を短縮することが
できる。その使用量は、通常、原料ジインプロピルナフ
タレンを含む仕込み反応混合物100重徂部当たり0.
005〜1重量部の範囲である。
上に説明したようなジイソプロピルナフタレンとして例
えば2,6−ジイソプロピルナフタレンの酸化反応によ
って、2,6−ジイソプロピルナフタレンジヒドロペル
オキシド(DHP>のほかに、副生成物として、2−(
2−ヒドロキシ−2−プロピル)−6−(2−ヒドロペ
ルオキシ−2−プロピル)ナフタレン(Hl−(P)、
2.6−ビス(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ナフタ
レン(DCA>、2−イソプロピル−6−(2−ヒドロ
キシ−2−プロピル)ナフタレン(MCA)などのカル
ビノール −6− (2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)ナフ
タレン(MHP>などのモノヒドロペルオキシドが生成
する。
上記酸化反応による反応生成物の組成を求めるには、反
応後に有機相と水相とを分離し、この水相をエーテルな
どで抽出し、有機相およびエーテル抽出液を液体クロマ
トグラフィーにて分析すれば、未反応ジイソプロピルナ
フタレンと酸化反応生成物であるDHP,HHP,DC
A.MHP、MCAなどを定量することができる。
ジイソプロピルナフタレンの酸化反応は、その反応率を
好ましくは80%以上とし、未反応ジイソプロピルナフ
タレン、上記ジヒドロペルオキシドおよび副生成物を含
む酸化反応混合物が次の酸分解反応に供される。通常、
上記酸化反応混合物にメチルイソブチルケトン(MIB
K)などのような適宜の有機溶剤を適量加え、酸化反応
混合物を含有する有機相を水相から分離し、この有機相
を用いて、次の酸分解を行なう。以下、この有機相を酸
分解原料ということがある。
このようにして得られた酸分解原料を用いて、これに含
有されるジイソプロピルナフタレンジヒドロベルオキシ
ドを酸性触媒の存在下で酸分解して、ジヒドロキシナフ
タレンを製造する。この場合、酸分解原料中には、酸化
反応の副生成物として前記したカルビノール類が含まれ
ているので、酸分解反応に同時に過酸化水素を共存させ
て、副生成物であるカルビノール類のうち、HHPとD
CAとをジヒドロペルオキシド類に酸化し、このジヒド
ロペルオキシドをも同時に酸性触媒にて酸分解する方法
を必要に応じて採用すれば、高収率にてジヒドロキシナ
フタレンを得ることができるので好ましい。
ジイソプロピルナフタレンの反応率を80%以上とする
場合には、DHPのほかにHHPおよびDCAの収率も
高まるが、このHHPおよびDCAは、酸分解反応の際
に同時に過酸化水素を共存させる方法を採用した場合に
は、DHPに変換することができるので、高収率でジヒ
ドロキシナフタレンを得ることができ、また、この場合
には、ジヒドロキシナフタレンの生成に寄与しないMH
Pの収率を低くできるので好ましい。特に、ジイソプロ
ピルナフタレンの反応率を90%以上、一層好ましくは
95%以上とすることによって、ジヒドロキシナフタレ
ンの収率をざらに高めることができる。
上記過酸化水素としては、過酸化水素または過酸化水素
水溶液のほかに、反応条件下で過酸化水素を発生する物
質、たとえば、過酸化ナトリウム、過酸化カルシウムな
どを用いることができるが、過酸化水素水溶液を用いる
ことが好ましい。特に、酸分解反応に際して、過酸化水
素を前記カルビノール類のアルコール性水酸基1モルあ
たり、0、9〜2モル、好ましくは1.0〜1.5モル
の割合にて用いることによって、目的とするジヒドロキ
シナフタレンを高収率にて得ることができる。また、か
かる条件にて過酸化水素を用いた場合には、同時にカル
ビノール類の縮合に基づく副生成物の生成を著しく抑制
することができるので好ましい。
また、酸分解反応における酸性触媒としては、Wt酸、
塩酸、リン酸などの無機酸、強酸性イオン交換樹脂、シ
リカゲル、シリカアルミナなどの固体酸、クロロ酢酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスル
ホン酸などの有機酸、リンタングステン酸、リンモリブ
デン酸などのへテロポリ酸などが好ましく用いられる。
これら酸性触媒は、そのまま反応系に加えてもよいし、
また、これら酸性触媒が溶解性をもつときは、適宜の不
活性溶剤に溶解して、反応系に加えることもできる。酸
性触媒の使用量は、その種類および反応条件にもよるが
、通常、全反応混合物に対して0.05〜10重量%の
範囲である。
前述したように、ジイソプロピルナフタレンの盾化反応
後、反応混合物からジイソプロピルナフタレンジヒドロ
ベルオキシドおよび副生成物をメチルイソブチルケトン
のような有機溶剤中に移し、この有機溶剤を反応溶剤と
して酸分解反応を行なうことが実用上、有利でおる。し
かし、反応溶剤は何らメチルイソブチルケトンに限定さ
れるものではなく、必要に応じて、その他の不活性有機
溶剤、たとえば、アセトン、メチルエチルケトンなとの
ケトン類、メタノール、エタノールなどのアルコール類
、酢酸、プロピオン駿などの低級脂肪族カルボン酸、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタンなど
の炭化水素を用いることもでき、また、これらの混合物
も用いることができる。
この酸分解反応は、0〜100’C,好ましくは20〜
80’Cの範囲で行なわれる。
以上のようにして得られる酸分解反応混合物に、クメン
などの芳香族炭化水素を加えて、ジヒドロキシナフタレ
ンと共存する副生成物を抽出除去する工程、および粗ジ
ヒドロキシナフタレンを含む溶液を活性炭に接触させた
後、この溶液から粗ジヒドロキシナフタレンを単離する
工程を経ることによって、一部不純物を除去して後述す
る本発明の精製方法に供する原料の粗ジヒドロキシナフ
タレンとすることもできる。
酸分解反応混合物にクメンなどの芳香族炭化水素を加え
る時点は、反応生成物で必るジヒドロキシナフタレンを
単離する任意の段階で適宜の方法によればよいが、たと
えば、次の方法によることができる。
第1は、酸分解反応の終了後、得られた反応混合物に含
まれる酸性触媒をアルカリ水溶液にて中和し、次いで、
有機溶剤を留去して、水相と油相の2液相とし、この後
、この油相2液相がら油相を分離し、油相から有機溶剤
をざらに留去した濃、縮物に芳香族炭化水素を加える方
法である。この方法によれば、反応副生成物の一部は、
芳香族炭化水素に抽出され、他方、粗ジヒドロキシナフ
タレンが結晶として芳香族炭化水素から析出する。
第2は、上記のようにして得た濃縮物に水を加え、固形
分としてジヒドロキシナフタレンを含むスラリーとし、
これに芳香族炭化水素を加え、加熱して固形分を溶解さ
せた後、油相を抜き取り、水相を冷却すれば、粗ジヒド
ロキシナフタレンが析出する。他方、反応副生成物の一
部は芳香族炭化水素に抽出除去される。
このように、酸分解反応混合物を濃縮し、これに水の存
在下に、または不存在下に芳香族炭化水素を混合するこ
とによって、反応副生成物は芳香族炭化水素に一部抽出
除去され、副生成物であるインプロピルナフトールが大
部分除去されたジヒドロキシナフタレンを粗結晶として
得ることができる。この目的のための芳香族炭化水素と
しては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ト
リメチルベンゼン類、クメン、サイメン、ジインプロピ
ルベンゼンなどが好ましく用いられる。
このようにして得られた粗ジヒドロキシナフタレンは、
純度が通常は20〜60%と低い粗結晶であって、不純
物としてイソプロピルナフトール、アセチルナフトール
、タール分ならびに先に溶媒に用いた芳香族炭化水素な
どの不純物を含んでため本発明に係る精製方法によって
精製される。
本発明ではこの低純度の粗ジヒドロキシナフタレンを精
製するに際して、晶析溶媒として、水と炭素数3〜4の
脂肪族ケトンとの混合溶媒(A>、または水と炭素数1
〜5の脂肪族アルコールとの混合溶媒(B)が用いられ
る。
混合溶媒(A>で用いられる炭素数3〜4の脂肪族ケト
ンとしては、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げ
られる。
水と上記のような炭素数3〜4の脂肪族ケトンとからな
る混合溶媒(A)では、水は、混合溶媒(A>100重
量部中に5〜95重量部好ましくは50〜95重量部の
量で存在することが望ましく、また脂肪族ケトンは、混
合溶媒(A>100重量部中に95〜5重旧部好ましく
は50〜5重】部の量で存在することが望ましい。
混合溶媒(A)中の水の量が5手量部未満では、得られ
るジヒドロキシナフタレンの純度は非常に良好であるが
回収率が著しく低下するため好ましくない。一方混合溶
媒(A)中での水の量が95重1部を越えると、ジヒド
ロキシナフタレンの回収率は良好となるが、純度が著し
く悪くなるため好ましくない。
混合溶媒(B)で用いられる炭素数1〜5の脂肪族アル
コールとしては、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、n−プロパツール、ブタノール、アミルアルコ
ールなどが挙げられる。
水と上記のような炭素数1〜5の脂肪族アルコールとか
らなる混合溶媒(B)では、水は、混合溶媒(B)10
0重量部中に5〜95重量部好ましくは40〜90重1
部の量で存在することが望ましく、また脂肪族アルコー
ルは混合溶媒(B)100重量部中に95〜5重量部好
ましくは60〜”+o=am部の藁で存在することが望
ましい。
混合溶媒(B)中の水の量が5手量部未満では、ジヒド
ロキシナフタレンの回収率が低下するため好ましくない
。一方混合溶媒(B)中での水の通が95重量部を越え
るとジヒドロキシナフタレンの純度が悪くなるため好ま
しくない。
上記のような晶析溶媒を用いたジヒドロキシナフタレン
の晶析操作は、常法に従って行なわれるが、通常上記溶
媒100重量部に対して低純度のジヒドロキシナフタレ
ン粗結晶を5〜40重量部重量部台し、この溶媒を60
〜100’Cの温度に加温してジヒドロキシナフタレン
を溶解させ、次いで得られた溶液を室温程度に冷却して
ジヒドロキシナフタレンを析出させることによって行な
われる。このような晶析操作は、必要ならば何回も繰り
返すこともできる。
発明の効果 本発明に係るジヒドロキシナフタレンの精製方法によれ
ば、ジイソプロピルナフタレンの酸化およびそれに引続
く酸分解によって1qられる低純度の粗ジヒドロキシナ
フタレンを、特定の溶媒系を用いて晶析させているので
、高純度のジヒドロキシナフタレンを高回収率で回収す
ることができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。
実施例 1 回転撹拌機、ガス吹き込み管、温度計および還流冷却器
を備えた500rni容里オートクレーブ(SUS  
316L  製)に、2.6−ジイソプロピルナフタレ
ン75g、4.5%水酸化ナトリウム水溶液75りおよ
びα、α・−ビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)0.1gを仕込み、反応温度100℃、圧力5に’
j/crAGにて内容物を強化に撹拌しながら、空気を
20.ft/時の割合で吹き込んで、9時間反応を行な
った。2,6−ジイソプロピルナフタレンの反応率は9
9.5%であった。
得られた酸化反応生成物にメチルイソブチルケトン15
07を加えた後、油相(メチルイソブチルケトン相)と
水相を分離した。この油相に含まれる酸化生成物の組成
は、液体クロマトグラフィー分析の結果、 D トIP                    
          6.5重量%H1−IP    
          13.4型口%DCA     
         6J重!%MHP        
     2.7手量%MCA           
    1.6重口%その他(分子旧を212とする。
)7.6重量%であった。
次に、回転撹拌機、還流冷却器、酸分解原料供給管およ
び酸性触媒溶液供給管を備えた1g容量ガラス製反応容
器に、1.7重量%硫酸を含むアセトン溶液28.3g
を仕込み、温度65°Cの湯浴上にこの反応容器を載置
した。加熱によってアセトンが還流し始めたとき、酸分
解原料供給管から前記酸化生成物のメチルイソブチルケ
トン溶液(油相)2369.60%過酸化水素水17.
29およびアセトン73gの混合物の供給を開始した。
この酸分解原料の供給開始と同時に酸性触媒溶液供給管
から1.7%硫酸を含むアセトン溶液433の供給をも
開始し、1時間後に供給を終えた。なお分解原料および
硫酸のアセトン溶液の供給量は、小型定量ポンプにて求
めた。この後、さらに3時間反応を行なった。
上記した酸分解反応を2回行ない、得られた反応混合物
を合体した。液体クロマトグラフィー分析の結果、酸分
解反応生成物の組成は、2.6−ジヒドロキシナフタレ
ン  9.6重]%6−イツプロビルー2−ナフトール
 2.0重量%2.6−ジヒドロキシナフタレン 0.
1ii%その他(分子量を6−ピップロビル −2−ナフトールと同じとする。) 4.0重量% であった。
次に、上記の酸分解反応混合物のうち、150gをとり
、これに含まれている硫酸を中和するために、溶液のp
Hが約4になるまで、2%炭酸ナトリウム水溶液を徐々
に加えた。この後、酸分解反応混合物に含まれるアセト
ンとメチルイソブチルケトンとを除去するために、次の
濃縮操作を行なった。すなわち先ず、ロータリー・エバ
ポレーターにて常圧下にアセトンを留去して、水相と油
相とからなる2液相とし、次いで油相と水相とを分離し
た。分離された油相を再び、ロータリー・エバポレータ
ーにて20〜b てメチルイソブチルケトンの留去してm縮物を得た。た
だしメチルイソブチルケトンの留去は、結晶の析出が始
まる直前で停止した。
この濃縮物は、2,6−シヒドロキシナフタレン21.
6重量%および6−イソプロビル−2−ナフトール4.
4重量%を含んでいた。
次に、撹拌機、温度計、還流冷却器および濃縮物滴下口
を備えた500m!!容量セパラブル・フラスコに、ク
メン290gを仕込み、温度70’Cの湯浴上に載置し
た。このフラスコ内に前記濃縮物693を徐々に滴下し
て、結晶を析出させた。滴下終了後、湯浴の温度を徐々
に下げて、さらに結晶を析出させ、最終的に室温まで冷
却し、結晶を十分に析出させた。
この後、結晶を濾別し、乾燥して、2,6−ジヒドロキ
シナフタレン粗結晶237を得た(2゜6−ジヒドロキ
シナフタレン晶析回収率80%)。
このようにして得られた粗結晶は、2,6−シヒドロキ
シナフタレン50.7重量%および6−イソプロビル−
2−ナフトール0.フ重量%を含み、残りのほとんどク
メンでおった。
このようにして得られた低純度の2,6−シヒドロキシ
ナフタレン粗結晶10重用部を、水90重1部およびア
セトン10重量部の割合で含む水−アセトン混合溶媒1
32重量部中に添加し、加熱撹拌しながら80’Cまで
昇温させて2,6−ジヒドロキシナフタレン粗結晶を溶
解させた。
その後この溶液を5°Cまで冷却して結晶を析出させ、
得られた結晶を濾液から濾過して取り出した。
このようにして得られた結晶を重量測定するとともにガ
スクロマトグラフィーにより純度を測定することによっ
て、得られた2、6−ジヒドロキシナフタレンの純度お
よび回収率を求めた。
結果を表1に示す。
実施例 2 実施例1において、晶析溶媒として、水50重量部およ
びアセトン50重量部の割合で含む水−アセトン混合溶
媒を用いた以外は、実施例1と同様にして、低純度の2
,6−ジヒドロキシナフタレンの精製を行なった。
結果を表1に示す。
実施例 3 実施例1において、晶析溶媒として、水20重量部およ
びアセトン80重量部の割合で含む水−アセトン混合溶
媒を用いた以外は、実施例1と同様にして、低純度の2
,6−ジヒドロキシナフタレンの精製を行なった。
結果を表1に示す。
実施例 4 実施例1において、晶析溶媒として、水10重組部およ
びアセトン90重量部の割合で含む水−アセトン混合溶
媒を用いた以外は、実施例1と同様にして、低純度の2
,6−ジヒドロキシナフタレンの精製を行なった。
結果を表1に示す。
比較例 1 実施例1において、晶析溶媒として水を用いた以外は、
実施例1と同様にして、低純度の2,6−シヒドロキシ
ナフタレンの精製を行なった。
結果を表1に示す。
比較例 2 実施例1において、晶析溶媒としてアセトンを用いた以
外は、実施例1と同様にして、低純度の2.6−シヒド
ロキシナフタレンの精製を行なった。
結果を表1に示す。
叉五■−支 実施例1において、晶析溶媒として、水80重量部およ
びメタノール20重量部の割合で含む水−メタノール混
合溶媒を用いた以外は、実施例1と同様にして、低純度
の2,6−シヒドロキシナフタレンの精製を行った。
得られた2、6−シヒドロキシナフタレンの純度は92
%、回収率95%であった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ジイソプロピルナフタレンの塩基存在下での分子
    状酸素による酸化およびそれに引続く酸分解によって得
    られる低純度のジヒドロキシナフタレンを、水と炭素数
    3〜4の脂肪族ケトンとの混合溶媒(A)、または水と
    炭素数1〜5の脂肪族アルコールとの混合溶媒(B)を
    、溶媒として用いて晶析させることを特徴とするジヒド
    ロキシナフタレンの精製方法。
  2. (2)炭素数3〜4の脂肪族ケトンが、アセトンである
    特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. (3)混合溶媒(A)100重量部中に水が5〜95重
    量部の量で存在する特許請求の範囲第1項に記載の方法
  4. (4)炭素数1〜5の脂肪族アルコールがメタノール、
    エタノール、イソプロパノールである特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。
  5. (5)混合溶媒(B)100重量部中に水が5〜95重
    量部の量で存在する特許請求の範囲第1項に記載の方法
JP18239386A 1986-08-02 1986-08-02 ジヒドロキシナフタレンの精製方法 Expired - Fee Related JPH0667865B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18239386A JPH0667865B2 (ja) 1986-08-02 1986-08-02 ジヒドロキシナフタレンの精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18239386A JPH0667865B2 (ja) 1986-08-02 1986-08-02 ジヒドロキシナフタレンの精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6339831A true JPS6339831A (ja) 1988-02-20
JPH0667865B2 JPH0667865B2 (ja) 1994-08-31

Family

ID=16117534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18239386A Expired - Fee Related JPH0667865B2 (ja) 1986-08-02 1986-08-02 ジヒドロキシナフタレンの精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0667865B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009051938A (ja) * 2007-08-27 2009-03-12 Dic Corp エポキシ樹脂組成物、その硬化物、ビルドアップフィルム用樹脂組成物、新規エポキシ樹脂、及びその製造方法
WO2016190044A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 三菱瓦斯化学株式会社 ヒドロキシ置換芳香族化合物の製造方法
WO2016190024A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 三菱瓦斯化学株式会社 ヒドロキシ置換芳香族化合物の製造方法及び梱包方法
CN109956853A (zh) * 2017-12-26 2019-07-02 信越化学工业株式会社 二羟基萘的提纯方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102442889A (zh) * 2011-11-15 2012-05-09 南通柏盛化工有限公司 2,3-二羟基萘的精制方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009051938A (ja) * 2007-08-27 2009-03-12 Dic Corp エポキシ樹脂組成物、その硬化物、ビルドアップフィルム用樹脂組成物、新規エポキシ樹脂、及びその製造方法
WO2016190044A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 三菱瓦斯化学株式会社 ヒドロキシ置換芳香族化合物の製造方法
WO2016190024A1 (ja) * 2015-05-27 2016-12-01 三菱瓦斯化学株式会社 ヒドロキシ置換芳香族化合物の製造方法及び梱包方法
CN107614473A (zh) * 2015-05-27 2018-01-19 三菱瓦斯化学株式会社 羟基取代芳香族化合物的制造方法
JPWO2016190024A1 (ja) * 2015-05-27 2018-03-08 三菱瓦斯化学株式会社 ヒドロキシ置換芳香族化合物の製造方法及び梱包方法
JPWO2016190044A1 (ja) * 2015-05-27 2018-03-15 三菱瓦斯化学株式会社 ヒドロキシ置換芳香族化合物の製造方法
CN109956853A (zh) * 2017-12-26 2019-07-02 信越化学工业株式会社 二羟基萘的提纯方法
EP3505507A1 (en) * 2017-12-26 2019-07-03 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Method for purifying dihydroxynaphthalene
CN109956853B (zh) * 2017-12-26 2024-02-20 信越化学工业株式会社 二羟基萘的提纯方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0667865B2 (ja) 1994-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
UA56135C2 (uk) Спосіб обробки реакційної суміші, утвореної в ході реакції окиснення циклогексану
US4049723A (en) Method for separation and recovering hydroquinone
JPS6339831A (ja) ジヒドロキシナフタレンの精製方法
EP0309226B1 (en) Process for producing P,P'-biphenol
US4906790A (en) Method of oxidizing secondary alkyl substituted naphtalenes and a process of producing isopropylnaphthols
JPS6270333A (ja) 2,6−ジヒドロキシナフタレンの製造方法
CA2003780C (en) Process of producing isopropylnaphthols
US4996372A (en) Process for oxidizing 2,6-diisopropylnaphthalene
JPS6151572B2 (ja)
EP0318591B1 (en) Process for preparing dihydroxynaphthalene
JPS6330438A (ja) ジヒドロキシナフタレンの製造方法
CA1304755C (en) Process for producing dihydroxynaphthalenes
JPH02145534A (ja) イソプロピルナフトールの製造方法
JP2672145B2 (ja) フロログルシンおよびレゾルシンの製造方法
JPH0623117B2 (ja) 2,6−ジヒドロキシナフタレンの製造方法
JP3919032B2 (ja) 4,4’−ジオキシジフェニルシクロヘキサンの製造法
JPH10151301A (ja) 混合液から晶析により物質を分離乃至精製する方法
JP2672144B2 (ja) フロログルシンおよびレゾルシンの製造方法
JPH02142744A (ja) イソプロピルナフトールの製造方法
JP2874281B2 (ja) ビフェニル―4,4’―ジオールの分離精製方法
JPH045251A (ja) 4,4’―ジヒドロキシビフェニルの精製方法
JPS62255445A (ja) 2,4,6−トリメチルフエノ−ルの精製法
JPS62238225A (ja) 2,6−ジヒドロキシナフタレンの製造方法
JPH0662471B2 (ja) 2,6−ジヒドロキシナフタレンの製造方法
JPH01100136A (ja) α−メチルスチレンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees