JPS6334194B2 - - Google Patents

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JPS6334194B2
JPS6334194B2 JP13542979A JP13542979A JPS6334194B2 JP S6334194 B2 JPS6334194 B2 JP S6334194B2 JP 13542979 A JP13542979 A JP 13542979A JP 13542979 A JP13542979 A JP 13542979A JP S6334194 B2 JPS6334194 B2 JP S6334194B2
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JP
Japan
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acrylic
copolymer
group
adhesive
main
Prior art date
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Application number
JP13542979A
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English (en)
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JPS5659882A (en
Inventor
Makoto Sunakawa
Kikuo Takeyama
Yutaka Moroishi
Naoki Matsuoka
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nitto Electric Industrial Co Ltd filed Critical Nitto Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP13542979A priority Critical patent/JPS5659882A/ja
Publication of JPS5659882A publication Critical patent/JPS5659882A/ja
Publication of JPS6334194B2 publication Critical patent/JPS6334194B2/ja
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明はアクリル系の感圧接着剤に関する。 近年アクリル系感圧接着剤はそのすぐれた接着
特性ないし耐久性から従来の天然ゴム系、合成ゴ
ム系の感圧接着剤に代わつて広く普及してきた。
これらのアクリル系感圧接着剤は一般にアクリル
酸エステルやメタクリル酸エステルなどのアクリ
ル系モノマーをアクリル酸、マレイン酸、アクリ
ルアミド、スチレン、酢酸ビニルなどのモノマー
とともに溶液重合させて得られる室温で粘着性を
有するアクリル系コポリマーを主体とするもので
ある。 ところがこの種のコポリマーは一般に凝集力に
劣り、これを回避するために通常フエノール樹
脂、メラミン化合物、イソシアネート化合物、エ
ポキシ化合物、金属イオンなどの架橋剤を使用し
て加熱により三次元化させる必要があつた。この
場合架橋剤の種類によつては接着剤の耐湿熱性な
どを低下させるおそれがあり、また凝集力の改善
に伴なう接着力の低下や三次元化に要する熱エネ
ルギーも無視できない場合があり、さらにこれら
のことを考慮した架橋剤の種類ないし使用量の選
定にも煩わしさがあるなど品質面ないし生産性の
面での問題が残されていた。 一方先に述べたようなモノマーをエマルジヨン
重合させて得られる水性エマルジヨン型のアクリ
ル系感圧性接着剤も知られている。この接着剤は
ポリマーの分子量が非常に高くなるために一般に
高凝集性のものが得られるが、その反面接着性、
耐水性などに問題があり、この欠点からいまだ永
久接着剤として実用化されるにはほとんど至つて
いない。 この発明者らはこのような事情に照らして接着
性や耐水性などの面で有利な一般の溶液重合ない
しバルク重合法によりしかも前述したような架橋
剤を全く使用しなくてもあるいはごく僅かな使用
量で高い凝集力と接着力とを得ることができる新
規なアクリル系感圧接着剤を得るべく長年に亘り
研究を続けてきた。そしてこの研究過程において
従来公知の方法で形成した分子内に官能基を持つ
た室温で粘着性のアクリル系コポリマーととも
に、上記の官能基に対して反応性を示す官能基を
持つた特定の改質用コポリマーを使用し、かつ両
コポリマーを基体に塗布する前もしくは塗布した
後に官能基相互間の反応によつてグラフト化させ
るときは凝集力と接着力との両面に非常に好結果
が得られるものであることを見出した。 この発明は上記の知見に基づいてなされたもの
であり、その要旨とするところは、アクリル酸も
しくはメタクリル酸と炭素数12以下のアルコール
とのエステルからなる主モノマーと官能基含有モ
ノマーとを必須の共重合モノマーとした平均分子
量が3万〜100万で一分子当たりの平均官能基数
が1〜2000個である室温で粘着性のアクリル系主
コポリマーとともに、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、酢酸ビニル、スチレン並びにホモ
ポリマーのガラス転移点が273〓以上となりうる
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルおよ
びスチレン誘導体の群から選ばれた一種もしくは
二種以上のモノマーからなる主モノマーと上記ア
クリル系主コポリマーに含まれる官能基に対して
反応性を示す官能基を持つた官能基含有モノマー
とを必須の共重合モノマーとしたガラス転移点が
273〓以上でかつ平均分子量が2千〜10万で一分
子当たりの平均官能基数が0.5〜0.95個である室
温で非粘着ないし低粘着性の改質用コポリマーを
使用し、両コポリマーの官能基相互の反応により
形成されるグラフトポリマーを接着有効成分とし
たアクリル系感圧接着剤にある。 このようにこの発明のアクリル系感圧接着剤は
接着有効成分として前記のアクリル系コポリマー
と特定の改質用コポリマーとからなるグラフトポ
リマーを含み、また一部未反応のアクリル系主コ
ポリマーないし未反応の改質用コポリマーを含有
するものであり、主に上記のグラフトポリマーを
存在させることによつて従来のような架橋剤を必
要としないかあるいはごく僅かな使用量でも凝集
力の大巾な改善が図られ、またこの場合にグラフ
ト前のアクリル系主コポリマーの接着力にほとん
ど悪影響をおよぼさないという効果が得られたも
のである。 なおこの理由については必らずしも明らかでは
ない。しかしこの発明に使用する特定の改質用コ
ポリマーを使用してこれを単に分子内に官能基を
持つた粘着性を有するアクリル系主コポリマーに
ブレンドするだけでは凝集力の大巾な改善は認め
られないとともに接着力の低下を無視できず、さ
らにこの発明において使用する特定の改質用コポ
リマーを構成する各モノマーを粘着性を有するア
クリル系主コポリマーの合成時にこのポリマー合
成用のモノマーとともに一緒に重合系内に添加し
て同時に重合させてなるものでは室温付近での接
着力、粘着力もしくは凝集力のいずれかが極端に
損なわれてしまう。この事実から少なくともグラ
フトポリマーの存在が凝集力の大巾な改善と接着
力、粘着力の維持とに大きく関与しているもので
あることは明らかである。 この発明において用いられる分子内に官能基を
持つた室温で粘着性を有するアクリル系主コポリ
マーとしては一般にはアクリル酸もしくはメタク
リル酸と炭素数12以下のアルコールとのエステル
を主モノマーとして、これに官能基含有モノマー
と必要なら他の共重合可能なモノマーを加えて溶
液重合させて得られる平均分子量が通常3万〜
100万のコポリマーが用いられる。 上記の官能基含有モノマーとしてはたとえばマ
レイン酸のモノエステル、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸のよ
うなカルボキシル基含有モノマー、無水マレイン
酸のような酸無水物基を有するモノマー、アクリ
ル酸2―ヒドロキシエチル、アクリル酸2―ヒド
ロキシプロピル、メタクリル酸2―ヒドロキシエ
チルのような水酸基含有モノマー、N―tert―ブ
チルアミノエチルアクリレートのような第二級ア
ミノ基(>NH基)を有するモノマー、グリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレートのよ
うなエポキシ基含有モノマーが好適であり、これ
らのモノマーのなかでももつとも好適なモノマー
はカルボキシル基もしくは酸無水物基を有するモ
ノマーである。 もちろん上例のカルボキシル基、酸無水物基、
水酸基、第二級アミノ基およびエポキシ基以外の
官能基をもつたモノマーを使用することも可能で
あり、要は改質用コポリマーと相互反応させうる
官能基でありかつそれ自体が吸湿ないし一般的な
環境条件下で単独で反応しないような官能基を有
するものであれば広く適用できる。また官能基の
種類はとくに一種に限定される必要はなく、相互
に反応せずかつ改質用コポリマーの官能基に対し
て互いに反応性を示すものであれば二種以上の官
能基含有モノマーを使用してもよい。 このような各種の官能基含有モノマーの使用割
合は、一般に前記の主モノマーおよび共重合可能
な他のモノマーとの合計量中、つまり全モノマー
中に占める割合が0.05〜20重量%となるように設
定して、得られるアクリル系主コポリマーの一分
子当たりの平均官能基数が通常1〜2000個となる
ようにするのがよい。この官能基数が適当に多く
されているほど接着特性上好結果が得られるもの
である。 この発明において上記のアクリル系主コポリマ
ーとともに用いられる改質用コポリマーは、分子
内に主コポリマーの官能基に対して反応性を示す
官能基を持つた室温で非粘着ないし低粘着性のコ
ポリマーであつて、そのガラス転移点が273〓以
上、好適には300〓以上のものが用いられる。こ
こでガラス転移点が273〓より低くなるものでは
凝集力の改善効果が充分に得られない。 このような改質用コポリマーは、一般にホモポ
リマーのガラス転移点が273〓以上となりうる主
モノマーと官能基含有モノマーと必要なら共重合
可能な他のモノマーとを溶液重合ないしバルク重
合させることにより得ることができる。この改質
用コポリマーの平均分子量は一般に2千〜10万で
あり、分子量が低すぎると凝集性の面で好ましく
ない。また逆に高すぎると接着性ないし粘着性の
面で望ましくない。なお官能基含有モノマーない
し共重合可能なモノマーとしてそのホモポリマー
のガラス転移点が273〓より低くなるものを使用
するときは、モノマー組成比の決定に当たつてコ
ポリマーとしたときのガラス転移点が273〓以上
となるように配慮すべきである。 ホモポリマーのガラス転移点が273〓以上とな
りうる主モノマーとしては、ステレン、酢酸ビニ
ル、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル
の群から選ばれたそのホモポリマーのガラス転移
点がいずれも300〓以上となりうるモノマー(以
下、A群モノマーと称する)か、あるいはアクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステルもしくはス
チレン誘導体の群から選ばれたホモポリマーのガ
ラス転移点が273〓以上となりうるモノマー(以
下、B群モノマーと称する)がとくに好適であ
る。 B群モノマーにはそのホモポリマーのガラス転
移点が273〓以上となりうるものとして、アクリ
ル酸シクロヘキシル(289〓)、アクリル酸メチル
(279〓)、メタクリル酸ブチル(293〓)、N,N
ジメチルアミノエチルメタクリレート(289〓)、
メタクリル酸ヘキサデシル(288〓)、メタクリル
酸2―メトキシエチル(286〓)、4―ブチルスチ
レン(279〓)などがある。 またホモポリマーのガラス転移点が300〓以上
となりうるB群モノマーとして、メタクリル酸2
―ブチル(318〓)、3,3―ジメチルブチルメタ
クリレート(318〓)、3,3―ジメチル―2―ブ
チルメタクリレート(381〓)、メタクリル酸エチ
ル(338〓)、グリシジルメタクリレート(319
〓)、イソポロニルメタクリレート(383〓)、メ
タクリル酸イソブチル(326〓)、イソプロピルメ
タクリレート(354〓)、メタクリル酸メチル
(378〓)、メタクリル酸フエニル(378〓)、n―
プロピルメタクリレート(308〓)、イソポロニル
アクリレート(367〓)、4―tert―ブチルスチレ
ン(403〓)、2,4―ジイソプロピルスチレン
(441〓)、2,5―ジメチルスチレン(416〓)、
3,4―ジエチルスチレン(382〓)2―ヒドロ
キシメチルスチレン(433〓)、4―メチルスチレ
ン(366〓)、2―メチルスチレン(366〓)など
がある。 この発明においてはこれらのA群ないしB群モ
ノマーで代表されるモノマーを一種もしくは二種
以上使用するが、この主モノマーとともに接着性
ないし粘着性の改良の目的で必要に応じて他の共
重合可能なモノマーとして、アクリル酸ブチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸2―エチルヘキシ
ルなどのそのホモポリマーのガラス転移点が273
〓より低くなるモノマーなど一般のアクリル系感
圧接着剤に使用されるモノマーを一種もしくは二
種以上併用することもできる。しかしその使用量
を多くしすぎると凝集力の顕著な改善効果に支障
をきたすおそれがあるから、全モノマー中50重量
%以下、好適には30重量%以下とすべきである。 改質用コポリマーにおける官能基含有モノマー
は、改質用コポリマーの分子内に、室温で粘着性
を有するアクリル系主コポリマーの官能基に対し
て反応性を示す官能基を、導入するために用いら
れるものであつて、その種類は専らアクリル系主
コポリマーの官能基に応じて決められる。たとえ
ばアクリル系主コポリマーの官能基がカルボキシ
ル基もしくは酸無水物基の場合は第二級アミノ
基、エポキシ基もしくは水酸基を有するモノマー
が、水酸基の場合はカルボキシル基もしくは酸無
水物基を有するモノマーが、第二級アミノ基の場
合はカルボキシル基、エポキシ基もしくは酸無水
物基を有するモノマーが、またエポキシ基の場合
はカルボキシル基、酸無水物基もしくは第二級ア
ミノ基を有するモノマーが、それぞれ用いられ
る。この場合に二種以上の官能基含有モノマーを
併用することも可能である。 すでに述べたようにアクリル系主コポリマーの
官能基としてはカルボキシル基もしくは酸無水物
基が好適とされるから、この場合に改質用コポリ
マーにおける官能基含有モノマーとしては第二級
アミノ基、エポキシ基もしくは水酸基を有するモ
ノマーが用いられるが、これらのなかでもとくに
好適なものはエポキシ基を有するものである。ま
たこれとは逆にアクリル系主コポリマーの官能基
がエポキシ基とされ、改質用コポリマーにおける
官能基含有モノマーとしてカルボキシル基ないし
酸無水物基を有するものを使用する場合も好適な
組合せといえる。 官能基含有モノマーの具体例および各官能基が
それ自体吸湿ないし通常の環境条件下で単独で反
応しないものであることが必要とされる点に関し
ては、アクリル系主コポリマーの場合と同じであ
る。 また、官能基含有モノマーの使用割合に関して
は、改質用コポリマーの合成に用いる主モノマー
および共重合可能な他のモノマーとの合計量中、
つまり全モノマー中に占める割合が通常0.02〜
1.3重量%となるように設定し、得られる改質用
コポリマーの官能基数が一分子当たり平均0.5〜
0.95個となるようにするのがよい。ここで、一分
子当たりの平均官能基基数が0.5〜0.95個とは、
官能基数が0のものと1ないしそれ以上のものと
が混在し、その平均値が上記範囲内となることを
意味するが、このような改質用コポリマーを用い
ることにより、この発明の目的とする凝集力の大
巾な改善と接着力、粘着力の維持とに共に好結果
が得られるものである。 以上述べてきたアクリル系主コポリマーおよび
改質用コポリマーを得るために採用される溶液重
合ないしバルク重合法は、それぞれ一般の過酸化
物やアゾ系化合物などの重合触媒を使用し、また
分子量調節のために必要に応じて連鎖移動剤を使
用して、常法に準じて行なえばよい。 ここに用いられる過酸化物の例を挙げれば、ベ
ンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイド、ジ―tert―ブチルパーオキサイド、
tert―ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイ
ルパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、tert
―ブチルパーオキシ2―エチルヘキサノエート、
メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキ
サノンパーオキサイドなどがある。これらの有機
過酸化物やアゾ系化合物などの重合触媒の使用量
は全モノマー100重量部に対して0.01〜5重量部、
好ましくは0.05〜3重量部程度である。 また溶液重合を行なわせる場合に用いられる有
機溶剤としては、トルエン、ベンゼン、キシレ
ン、ヘキサン、ヘプタン、n―オクタン、イソオ
クタン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケ
トン、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ルなどが挙げられる。重合作業性などの面でとく
に好ましいものはトルエン単独かもしくはトルエ
ンを50重量%以上含む混合溶剤である。 この発明においてはこのようにして得られる室
温で粘着性を有するアクリル系主コポリマーと室
温で非粘着ないし低粘着性の改質用コポリマーと
を混合し、さらに両コポリマーを加熱によつて官
能基相互間で反応させてグラフト化させることが
重要である。すなわちこの発明においてはこの方
法で形成されるグラフトポリマーを接着有効成分
とすることによつて始めて高凝集性と良好な接着
性ないし粘着性を有する感圧接着剤を得ることが
できるのである。 このグラフト化反応を行なわせるに当つてのア
クリル系主コポリマーと改質用コポリマーの割合
は、所望する凝集性と接着性ないし粘着性とによ
つて相違し、また各コポリマーに含まれる官能基
数などによつてかなり相違するが、一般的にはア
クリル系主コポリマー100重量部に対して改質用
コポリマーが5〜200重量部、好適には10〜150重
量部となるようにするのがよい。この量があまり
に少なすぎると凝集力をそれほど改善できず、逆
に多くなりすぎると接着性ないし粘着性を低下さ
せるおそれがある。 グラフト化反応は、通常各コポリマーを混合し
てなる一般に溶液状態にされた接着剤組成物を基
体に塗布する前に、必要に応じてこの組成物中に
適宜の触媒を添加して加熱反応させることにより
行なわれる。加熱条件は官能基相互の反応性に左
右されるものであり、たとえばアクリル系主コポ
リマーおよび改質用コポリマーのいずれか一方が
官能基としてエポキシ基を、他方がカルボキシル
基を有するものである場合、アルカリ触媒の存在
下70〜150℃で約10〜0.2時間反応させればよい。 一方官能基相互間の反応性が比較的大きい場合
などにおいては、グラフト化反応を基体に塗布し
た後に行なわせることも可能である。たとえば上
例のエポキシ基―カルボキシル基の組合せでは、
接着剤組成物を基体に塗布し乾燥した後50℃程度
の加温室で約12〜48時間加熱処理することによつ
てもグラフト化反応を充分に行なわせることがで
きる。 かくして得られるグラフトポリマーを含むこの
発明のアクリル系感圧接着剤は記述したとおり良
好な接着性ないし粘着性とともに高凝集性を示す
ものであるが、この凝集性をより向上させたいと
望むなら、前記のグラフト化反応を行なわせた後
の接着剤組成物中に、また基体に塗布し乾燥した
後にグラフト化反応を行なわせる態様では塗布前
の接着剤組成物中に、さらに一般の架橋剤を配合
しても差し支えない。 このような架橋剤の例としては、たとえばエチ
ルエーテル化メチロールメラミン、ブチルエーテ
ル化メチロールメラミン、トリレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、アルキ
ルフエノール、酢酸亜鉛、塩化スズ、酸化カルシ
ウム、ベンゾイルパーオキサイド、ビスフエノー
ルAのジグリシジルエーテルなどが挙げられる。
これらの配合量はごく僅かでよく、使用した室温
で粘着性を有するアクリル系主コポリマー100重
量部に対して0.001〜1.5重量部程度で充分であ
る。 また上記と同様の段階で着色剤、充填剤、老化
防止剤、粘着附与剤などの公知の配合剤を配合す
ることも可能である。 以下にこの発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、この発明はこれらに限定されるもので
はなく、この発明の技術思想を逸脱しない範囲で
種々の変形が可能である。なお以下における接着
力および保持力の測定は次の方法で行なつたもの
である。また以下の各実施例におけるアクリル系
主コポリマーおよび改質用コポリマーの一分子当
たりの官能基数とはいずれも一分子当たりの平均
官能基数を意味するものである。 <接着力> JISZ―1528により180゜引き剥がし接着力(g/
20mm)を測定した。 <保持力> 各接着テープを2枚のベークライト板に25×25
mmに貼り合せ、40℃で1Kgの荷重をかけてベーク
ライト板が落下するまでの時間(分)を測定し
た。 実施例 1 アクリル酸オクチル100g、アクリル酸エチル
20g、アクリル酸7gおよび酢酸エチル300gを
三つ口フラスコに投入し、窒素気流中で1時間撹
拌した後、ベンゾイルパーオキサイド0.1gを添
加して70℃に昇温し5時間反応させた。得られた
ポリマー溶液Aは室温で粘着性を有するアクリル
系主コポリマーを含みこのポリマーの平均分子量
が約33万、一分子当たりの官能基(カルボキシル
基)数が約150個であつた。 また別にメタクリル酸メチル28g、アクリル酸
エチル12g、メタクリル酸グリシジルエーテル
0.22g、ラウリルメルカプタン0.4gおよびトル
エン80gを三つ口フラスコに投入し、窒素気流中
で1時間撹拌した後、ベンゾイルパーオキサイド
0.08gを添加して80℃に昇温し6時間反応させ
た。得られたポリマー溶液Bは室温で非粘着性の
改質用コポリマーを含みこのポリマーの平均分子
量が約2万、一分子当たりの官能基(エポキシ
基)数が約0.8個、ガラス転移点が327〓であつ
た。 次に上記のポリマー溶液Aとポリマー溶液Bと
を混合し、これにポリマー溶液Aに含まれるカル
ボキシル基に対して1/10当量のアンモニアを添加
して、撹拌しながら80℃で5時間加熱反応させて
アクリル系主コポリマーと改質用コポリマーとか
らなるグラフトポリマーを生成させ、この感圧接
着剤溶液を厚さ25μのポリエステルフイルム上に
乾燥厚が片面30μとなるように両面塗布し100℃
で3分間加熱乾燥して感圧接着テープをつくつ
た。 実施例 2 実施例1の方法で得たポリマー溶液Aとポリマ
ー溶液Bとを混合して、これにポリマー溶液Aに
含まれるカルボキシル基に対して1/10当量のアン
モニアを添加し、この感圧接着剤溶液を厚さ25μ
のポリエステルフイルム上に乾燥厚が片面30μと
なるように両面塗布し100℃で3分間加熱乾燥し
た。その後さらに50℃の加温室に48時間放置して
アクリル系主コポリマーと改質用コポリマーとか
らなるグラフトポリマーを生成させて感圧接着テ
ープとした。 比較例 1 加熱乾燥後グラフトポリマー生成のための熱処
理を行なわなかつた以外は実施例2と同様にして
感圧接着テープをつくつた。 比較例 2 ポリマー溶液Bの調製に当たりメタクリル酸グ
リシジルエステルを使用せず、かつポリマー溶液
Aとポリマー溶液Bとを混合しアンモニアを添加
した後の加熱反応処理を行なわなかつた以外は、
実施例1と全く同様にして感圧接着テープをつく
つた。 比較例 3 ポリマー溶液Bの調製に当たりメタクリル酸メ
チルに代えてアクリル酸エチル28gを使用した以
外は、実施例1と全く同様にして感圧接着テープ
をつくつた。なおこの例での改質用ポリマーの平
均分子量は約3万、ガラス転移点は249〓一分子
当たりの官能基(エポキシ基)は約0.8個であつ
た。 比較例 4 実施例1のポリマー溶液A,Bの調製に用いた
すべてのモノマー、すなわちアクリル酸オクチル
100g、アクリル酸エチル32g、アクリル酸7g、
メタクリル酸メチル28gおよびメタクリル酸グリ
シジルエーテル0.22gを三つ口フラスコに一括し
て仕込み、これに酢酸エチル300gとトルエン80
gを加え、窒素気流中で1時間撹拌した後、ベン
ゾイルパーオキサイド0.1gを添加して70℃に昇
温し5時間反応させた。得られたポリマー溶液は
そのアクリル系コポリマーの平均分子量が約28万
であつた。 このポリマー溶液を厚さ25μのポリエステルフ
イルム上に乾燥厚が片面30μとなるように両面塗
布し100℃で3分間加熱乾燥して感圧接着テープ
をつくつた。 上記の実施例1,2および比較例1〜4の各接
着テープの接着力および保持力は次の表に示され
るとおりであつた。
【表】 実施例 3 アクリル酸n―ブチル100g、N―tert―ブチ
ルアミノエチルアクリレート3gおよびトルエン
とエタノールの10:2混合溶媒200gを三つ口フ
ラスコに投入し、窒素気流中で2時間撹拌した
後、α,α′―アゾビスイソブチロニトリル0.05g
を添加して60℃に昇温し、その後58℃で24時間反
応させた。得られたポリマー溶液Cは室温で粘着
性を有するアクリル系主コポリマーを含みこのポ
リマーの平均分子量が約28万、一分子当たりの官
能基(第二級アミノ基)数が約50個であつた。 また別にメタクリル酸n―ブチル100g、グリ
シジルメタクリレート0.19gおよびトルエンとエ
タノールの10:2混合溶媒500gを三つ口フラス
コに投入し、窒素気流中で1時間撹拌した後、
α,α′―アゾビスイソブチロニトリル0.5gを添
加して80℃に昇温し5時間反応させた。得られた
ポリマー溶液Dは室温で非粘着性の改質用コポリ
マーを含みこのポリマーの平均分子量が約10万、
一分子当たりの官能基(エポキシ基)数が約0.95
個、ガラス転移点が293〓であつた。 次に上記のポリマー溶液Cとポリマー溶液Dと
を混合し、80℃で5時間加熱反応させてアクリル
系主コポリマーと改質用コポリマーとからなるグ
ラフトポリマーを生成させ、この感圧接着剤溶液
を厚さ25μのポリエステルフイルム上に乾燥厚が
片面30μとなるように両面塗布し、100℃で3分
間加熱乾燥して感圧接着テープをつくつた。この
テープの接着力および保持力を調べたところ、接
着力は790g/20mm、保持力は1000分以上であつ
た。 実施例 4 アクリル酸エチル100g、アクリル酸2―エチ
ルヘキシル100g、アクリル酸10gおよびトルエ
ン490gを三つ口フラスコに投入し、窒素気流中
で撹拌した後、ベンゾイルパーオキサイド0.5g
を添加して60℃で10時間反応させた。得られたポ
リマー溶液Eは室温で粘着性を有するアクリル酸
主コポリマーを含みこのポリマーの平均分子量が
約25万、一分子当たりの官能基(カルボキシル
基)数が約172個であつた。 また別にスチレン100g、ヒドロキシエチルア
クリレート0.8gおよびトルエン230gを三つ口フ
ラスコに投入し、窒素気流中で撹拌した後、α,
α′―アゾビスイソブチロニトリル0.5gを添加し
て80℃で10時間反応させた。得られたポリマー溶
液Fは室温で非粘着性の改質用コポリマーを含み
このポリマーの平均分子量が約8000、一分子当た
りの官能基(水酸基)数が約0.8個、ガラス転移
点が373〓であつた。 次に上記のポリマー溶液E100gとポリマー溶
液F14.3gとを混合し、これにパラトルエンスル
ホン酸0.015gとトルエン100gとを添加して、ト
ルエンの沸点下で約20時間還流させてエステル化
反応によりアクリル系主コポリマーと改質用コポ
リマーとからなるグラフトポリマーを生成させ、
その後酢酸亜鉛0.03gを加えた。この感圧接着剤
溶液を厚さ25μのポリエステルフイルム上に乾燥
厚が片面30μとなるように両面塗布し、100℃で
3分間加熱乾燥して感圧接着テープをつくつた。
このテープの接着力は790g/20mm、保持力は850
分であつた。 実施例 5 アクリル酸イソオクチル100g、無水マレイン
酸2gおよびベンゼン238gを三つ口フラスコに
投入し、窒素気流中で撹拌した後、α,α′―アゾ
ビスイソブチロニトリル1gを添加して60℃で10
時間反応させた。得られたポリマー溶液Gは室温
で粘着性を有するアクリル系主コポリマーを含み
このポリマーの平均分子量が約35万、一分子当た
りの官能基(酸無水物基)数が約70個であつた。 また別にメタクリル酸メチル酸メチル100g、
tert―ブチルアミノエチルメタクリレート1.2g、
ラウリルメルカプタン2gおよびベンゼン100g
を三つ口フラスコに投入し、窒素気流中で撹拌し
た後、α,α′―アゾビスイソブチロニトリル0.5
gを添加して80℃に昇温し10時間反応させた。得
られたポリマー溶液Hは室温で非粘着性の改質用
コポリマーを含みこのポリマーの平均分子量が約
2万、一分子当たりの官能基(第二級アミノ基)
数が約0.7個、ガラス転移点が378〓であつた。 次に上記のポリマー溶液G100gとポリマー溶
液H39gとを混合し、これにベンゼン100gを加
えてベンゼンの沸点下で約8時間還流させて酸無
水物基と第二級アミンとのアシル化反応によりア
クリル系主コポリマーと改質用コポリマーとから
なるグラフトポリマーを生成させ、この感圧接着
剤溶液を厚さ25μのポリエステルフイルム上に乾
燥厚が片面30μとなるように両面塗布し、100℃
で3分間加熱乾燥して感圧接着テープをつくつ
た。このテープの接着力は750g/20mm、保持力
が360分であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アクリル酸もしくはメタクリル酸と炭素数12
    以下のアルコールとのエステルからなる主モノマ
    ーと官能基含有モノマーとを必須の共重合モノマ
    ーとした平均分子量が3万〜100万で一分子当た
    りの平均官能基数が1〜2000個である室温で粘着
    性のアクリル系主コポリマーとともに、アクリロ
    ニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、ス
    チレン並びにホモポリマーのガラス転移点が273
    〓以上となりうるアクリル酸エステル、メタクリ
    ル酸エステルおよびスチレン誘導体の群から選ば
    れた一種もしくは二種以上のモノマーからなる主
    モノマーと上記アクリル系主コポリマーに含まれ
    る官能基に対して反応性を示す官能基を持つた官
    能基含有モノマーとを必須の共重合モノマーとし
    たガラス転移点が273〓以上でかつ平均分子量が
    2千〜10万で一分子当たりの平均官能基数が0.5
    〜0.95個である室温で非粘着ないし低粘着性の改
    質用コポリマーを使用し、両コポリマーの官能基
    相互の反応により形成されるグラフトポリマーを
    接着有効成分としたアクリル系感圧接着剤。 2 アクリル系主コポリマーの官能基がカルボキ
    シル基、酸無水物基、水酸基、第二級アミノ基
    (>NH)およびエポキシ基から選ばれたもので
    ある特許請求の範囲第1項記載のアクリル系感圧
    接着剤。 3 アクリル系主コポリマーと改質用コポリマー
    とのいずれか一方の官能基がカルボキシル基もし
    くは酸無水物基であり、他方の官能基がエポキシ
    基である特許請求の範囲第1項記載のアクリル系
    感圧接着剤。 4 アクリル系主コポリマー100重量部に対して
    改質用コポリマーを5〜200重量部使用した特許
    請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載
    のアクリル系感圧接着剤。 5 改質用コポリマーのガラス転移点が300〓以
    上である特許請求の範囲第1項ないし第4項のい
    ずれかに記載のアクリル系感圧接着剤。
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