JPS6330436Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、主として便所用の懸吊式固型防臭剤
を収納して好適する新規なカバーケースに関す
る。

従来の便所用懸吊式固型防臭剤は、第１図及び
第２図示の如く、パラジクロールベンゼン等の薬
剤を球形若しくは円盤形に成型した防臭剤１′を、
セロフアン等の不透過性素材２によつて密封包装
し、これを更に網袋３に収容した後、該網袋３の
開口収縮部３′を、商標・製造会社等を印刷した
ラベル４の下端に設けた透通孔５に括りつけた抑
止管６付きの連結輪紐７の下端部に挿入折曲し、
抑止管６を上記挿入折曲部に嵌着緊締させて商品
化していた。

上述した包装形態による在来の便所用懸吊式固
型防臭剤は、その形態が球形等の特殊形状である
ことに加え、それ自体が比較的安値で販売される
商品であるため、店頭販売に際しては、外装箱で
包装することなく、篭等に雑然と散積にして陳列
していた。

しかして、便所用懸吊式固型防臭剤における上
記のラベル４は、第１図及び第２図示の如く、商
標・製造会社名等の必要記載事項は、ラベル４の
表裏両面に印刷表示することを通例とする。

本考案は、上述した便所用懸吊式固型防臭剤の
包装形態乃至は販売状態における問題点を、経済
的かつ効果的に解決することを企図して考案され
たもので、その特徴とする処は、従来のこの種商
品において不可欠の構成部材となる懸吊機能と自
他商品識別機能を司どる前記のラベルを、防臭剤
の１個又は複数個を収納するカバーケース構成片
の一部分と兼用させることにより、ラベルの表裏
両面における印刷を片面印刷で済せると同時に、
球形等の特殊形状に成型される防臭剤をも、安定
した状態で被包可能ならしめ、以つて商品の積み
重ね陳列を容易ならしめ、商品価値を高めようと
するものである。

かかる目的を達成するために創作された本考案
は、固型防臭剤等の被包蔵物を被包するケース主
体構成片の一部を、懸吊用掛止孔と連結輪紐の括
りつけ孔を具備するラベル形成片として、分離可
能に区分形成した構成を要旨とする。

以下、図面に示した実施例に基づき、本考案の
具体的構成を説明すると、本考案カバーケース
は、第３図示の如く一枚の厚紙等のケース構成素
材を、その略中央部にケース主体の天板面８が位
置し、その左右両側部にケース主体の正背面壁
９，１０が連設され、更に該正背面壁９，１０の
側縁部から、係合切込１１及び係止爪片１２を設
けた底部形成片１３，１４が延設されるよう折線
１５，１６を境にして区分形成してある。

上記天板面８には、その中心部において頂端部
１７，１７が分断可能な状態で接続すると共に両
側縁１８，１８にミシン目を施して後述する使用
時において簡単に分離し得るよう二分したラベル
形成片１９，１９を占位させてある。

上記のラベル形成片１９，１９の頂端部１７，
１７と下縁辺中央には、懸吊用の掛止孔２０，２
０及び連結輪紐７の括りつけ孔２１，２１をそれ
ぞれ開設してある。

しかして、本考案における上記ラベル形成片１
９，１９は、その表面部にのみ、商標・製造会社
名等のラベル記載事項２２が印刷表示してある。

なお、２３，２３は、カバーケース主体の正背
面壁９，１０に開孔した窓部である。

次いで、上述の構成からなる本考案カバーケー
スの使用態様を、その作用効果と共に併せて説明
すると、本考案品の使用に際しては、球形等に成
型された防臭剤1′をセロフアン紙２で密封包装
し、更にこれを網袋３に収容した状態の便所用懸
吊式固型防臭剤１と、第３図示のカバーケース２
４と、懸吊用の抑止管６付きの連結輪紐７を用意
する。

そして、上記連結輪紐７のヘアピン状の先端
を、それぞれ、カバーケース２４のラベル形性片
１９，１９の括りつけ孔２１，２１に挿通し、突
出した先端輪状部にその後端部を抑止管６と共に
挿通して括りつける。（第４図） しかる後、従来のこの種防臭剤と同様に網袋３
の開口収縮部３′を連結輪紐７の下端部に挿入折
曲し、抑止管６を該挿入折曲部に嵌着緊締する。

かくすることにより、網袋入りの防臭剤１は、
第５図示の如くカバーケース２４のラベル形成片
１９，１９に対し、連結輪紐７を介して連結され
る。

かかる状態下において、カバーケース構成片２
４をその折線１５，１６部分より折り立てながら
上記防臭剤１を被包し、底部形成片１３，１４を
重ね合わせ、附設した係止爪１２を係合切込１１
中に係合することにより、第６図示の如く、２個
の防臭剤１，１はその一部を正背面壁９，１０の
窓部２３から露呈してそれぞれ確固と包蔵され
る。（第６図） 第６図示の包装状態下においては、２個の球形
の防臭剤１，１は安定した態勢を保持するため、
これを積重ねて店頭に陳列することができると同
時に２個をペアーとして販売することが可能とな
る。

需要者が第６図示の包装状態下にある製品を使
用するに際しては、ケース主体の天板面８に占位
するラベル形成片１９，１９の頂端部１７，１７
の接続部分を切断し、更にラベル形成片１９のい
ずれか一方、或いは双方を、その側縁部１８，１
８に施したミシン目部分から分離させることによ
り、防臭剤１は、上記のラベル形成片１９と共に
簡単に取出すことができる。

カバーケースから取り出した防臭剤１は、セロ
フアン紙２を部分的に破つて防臭剤１′を露出さ
せた後、ラベル形成片１９の印刷面２２を表向き
にして、その頂端部１７に設けた掛止孔２０を便
所の壁面に固着した釘等の取付金具に掛合して懸
吊使用する。

第７図及び第８図は、本考案の他の実施例を示
すもので、第７図は円盤形に成型した固型防臭剤
を１個包蔵する包装箱に本考案を適用した場合を
示し、第８図は第７図示の防臭剤を２個背中合わ
せにして包蔵した包装箱に本考案を適用した場合
を示すものである。

なお、第７図及び第８図示の防臭剤１は、第２
図示の如くセロフアン紙２で密封包装され、かつ
抑止管６付きの網袋３に収容され、その開口収縮
部３′を懸吊用の連結輪紐７の下端に挿入折曲し
て、該挿入折曲部に抑止管６を嵌着緊締する包装
形態に属するものである。

しかして、第７図示の実施例においては、本考
案の構成主体となるラベル形成片１９は、ケース
主体２４の正面壁９の上方部にミシン目１８を施
して区分形成してあり、また、第８図示の実施例
においては、背面壁１０にも同様に設定してあ
る。

なお、商標・製造会社名等の必要事項２２は、
ラベル形成片１９，１９の表面部にのみ、印刷表
示してある。

このラベル形成片１９の基縁部には、円盤形防
臭剤１を収容する網袋３の開口収縮部３を固定し
てラベル形成片１９と連結する輪紐７の括りつけ
孔２１が設けられ、また、その下端部には懸吊用
掛止孔２０を開設してある。

上記括りつけ孔２１に連結輪紐７を括りつけた
後、その下端に網袋３の開口収縮部３′を折入折
曲して、該挿入折曲部に連結輪紐７の抑止管６を
嵌着緊締して防臭剤１をケース主体２４と連結し
た後、防臭剤１をケース主体内に包蔵し、使用に
際して、該防臭剤１をラベル形成片１９のミシン
目１８を破切して取り出して使用する態様は、第
３図示の実施例の場合と実質的に同一である。

なお、第７図及び第８図上、２５はケース主体
２４の開口部を閉塞する蓋体片である。

叙上の如く、本考案は、第１図及び第２図示の
如く懸吊式固型防臭剤等において不可欠の構成部
材となる懸吊機能と自他商品識別機能を司どるラ
ベルを、固型防臭剤等を包蔵するカバーケースの
一部に兼用する構成を採用した結果、従来のこの
種物品におけるラベルの如く、その表裏両面に印
刷を必要が無くなると同時に、球形等の特殊形態
に成型される固型防臭剤を積重ね可能な安定した
状態でかつ複数個包装することができる一方、そ
の構成は、極めて簡易であり、製作費も低廉であ
るため、実用に供して益する処が多大である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の便所用懸吊式固型防
臭剤の斜視図、第３図は本考案の一実施例を示す
カバーケースの展開平面図、第４図乃至第５図は
第３図示のカバーケース構成片に網袋入り防臭剤
を組付ける組立態様を示す斜視図、第６図は組立
終了後における製品の斜視図、第７図及び第８図
は本考案の他の実施例を示す斜視図である。 １……固型防臭剤、１９……ラベル形成片、２
０……懸吊用掛止孔、２１……連結輪紐括りつけ
孔、７……連結輪紐、２４……カバーケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固型防臭剤等の被包蔵物を被包するケース主体
   構成片の一部を、懸吊用掛止孔と連結輪紐の括り
   つけ孔を具備するラベル形成片として、分離可能
   に区分構成してなる便所用懸吊式固型防臭剤等の
   カバーケース。