JPS63297105A - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、トラック、バスおよび小型トランク用等に使
用される重荷重用空気入りラジアルタイヤのベルト部構
造の改良に関するものであり、さらに詳しくは、高速路
使用下におけるベルト部の耐久性を確保すると同時に、
重荷重条件下での操縦性・安定性を改良、向上した、複
数のベルト層を有する重荷重用空気入りラジアルタイヤ
に関する。

〔従来の技術〕

一般に、上記重荷重用空気入りラジアルタイヤは、一対
のビードワイヤ、一対のサイドウオール並びにトレッド
面とラジアルカーカス層との間に配置された複数のベル
ト層から構成されている。

このような重荷重用ラジアルタイヤにおいて、該ラジア
ルカーカス層はタイヤ周方向に対して略９０°の角度を
為す１層以上のスチールコードまたは有機繊維コード層
から構成され、また、ベルト層は、重荷重用タイヤの高
内圧および高荷重をそれぞれ保持および支持するための
少なくとも３層からなり、この３層のうち、少なくとも
１層は強化層であり、少なくとも２層は耐張力層を構成
しているのが普通である。そして、上記耐張力層の補強
コードは、タイヤの周方向に対して１５°〜２５６の角
度で交差しており、他方、強化層は、前記耐張力層の外
側（トレッド踏面側）に配置されるもので、前記耐張力
層よりも狭幅で、そのコード角度はタイヤ周方向に対し
て比較的低角度で、耐張力層と交差または平行に配置さ
れている。

第３図および第４図に、このような従来の重荷重用空気
入りラジアルタイヤの子午線方向半断面図およびベルト
部平面展開図を示した。

図において、タイヤ１のトレッド２とカーカス層３との
間に、該トレッド層２に隣接して配置されたタイヤ周方
向（Ａ　−Ａ’　線）に対するコード角度が１５６〜２
５６であるベルト強化層４゜（トレッド面側よりカーカ
ス層側に向かって第１番目のベルト層）とこのベルト強
化層４１の下面に平行または交差して積層された、タイ
ヤ周方向（Ａ−Ａ’線）に対して１５６〜２５°のコー
ド角度で、それぞれのコードが互いに交差する少なくと
も２層のベルト部耐張力層４□、４゜（トレッド面側よ
りカーカス層側に向かって第２番目および第３番目のベ
ルト層）からなるベルト層４を積層、配置した構成を有
している。

さらに、上記カーカス層３とこのベルト部の耐張力層４
□、４３との間にタイヤ周方向（Ａ−Ａ’ｖＡ）のコー
ド角度が４０°〜７５°であるベルト補助Ｎ　４．が追
加配置されたベルト部４を積層、配置した構成を有する
ものも知られている。

そして、これらのラジアルタイヤのカーカス層３は、１
層または２層以上からなり、該カーカスコードはタイヤ
周方向に対し略９０°　（実質的にラジアル方向）を為
して配置される。

このような従来のタイヤのベルト部、特に第１層〜第３
層、すなわち第３〜４図におけるベルト耐張力層４１，
４□および４３は、生産性の観点から、同一コード角度
の層から構成され、第４図に示す通り、第２番目と第３
番目のベルト層は、互いに交差し、かつコードの配列方
向は異なるが、同一角度であり、第２番目の層に第１番
目の層が同一方向に（または交差し）、やはり第２番目
および第３番目のベルトコード角度と同一角度で配置さ
れていた。

しかるに、このような構造を有する従来のタイヤは、高
速路で使用される際のベルト部の耐久性の確保を主眼と
しているため、重荷重条件下での操縦性・安定性が十分
ではなかった。

〔発明の目的〕

本発明は、上述した構成を有する重荷重用空気入りラジ
アルタイヤ（以下、ラジアルタイヤと略称する）につい
て、このラジアルタイヤのベルト部の高速路での耐久性
を確保しつつ、重荷重条件下での優れた操縦性・安定性
を有するラジアルタイヤを提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

このような本発明の目的は、トレッドとカーカス層との
間に複数のベルト層を配置したラジアルタイヤにおいて
、トレッド面側からカーカス層の方向に向かって、少な
くとも３層のベルト層の、タイヤ周方向に対するコード
角度θ１、θ２およびθ３が、次式（Ｉ）、（ＩＩ）、
（ＩＩＩ）および（ｍで規定される関係を満足するよう
にしたことに特徴がある。

（Ｉ）　　　　　θ１〈θ２〈θ３ （ＩＩ）　　　１０°く　θ、〈２０゜（ＩＩＩ）　　
　　０°〈　θ２−θ１〈　５゜（ｍ　　　　７”＜　
　θ、−θｚ＜１３’以下、図面にしたがって、本発明
を具体的に説明する。

第１図は本発明の１態様を示すラジアルタイヤの子午線
方向半断面図であり、第２図は第１図のラジアルタイヤ
に対応するベルト部平面展開図である。

第１図および第２図において、ラジアルタイヤ１のトレ
ッド２とカーカス層３との間にはベルト層４が配置され
ている。このベルト層４は、少なくとも３層からなり、
トレッド２側からカーカス層３の方向に向がって第１番
目のゝシトＮ４ａ　、第２番目のベルト層４ｂ、および
第３番目のベルトＮ４ｃからなる。

なお、カーカス層３は、少なくとも１層以上配置されて
いればよい。

本発明になるラジアルタイヤは、 ■　（Ｉ）式で規定される関係、すなわち第２図のラジ
アルタイヤのベルト部平面展開図に示したように、ラジ
アルタイヤのトレッド面に最も近接する位置に配置した
ベルト層４ａのタイヤ周方向（Ａ−Ａ’線）コード角度
θ、を最も小さくし、このトレッド面側からカーカス層
側に向かって設けられた別のベルト層４ｂと４０のそれ
ぞれコード角度θ２とθ３を順次大きくすること、 ■　（Ｉ　Ｉ）式で規定される通り、θ、の値を１０″
〜２０’の範囲内にすること、 ■　（ＩＩＩ）式で規定されるθ２とθ１との差、すな
わち（θ２−θ１）の値をＯ″〜５°の範囲内にするこ
と、および ■　（ＩＶ）式で規定されるθ、とθ２との差、すなわ
ち（θ、−θ２）の値を７°〜１３６の範囲内にするこ
と という４つの関係が満足される必要がある。

■の関係は、一般に知られているように、ラジアルタイ
ヤのカーカス層を構成するコードがタイヤ断面方向に配
置されているのに対して、ベルト層を構成するコードは
タイヤ周方向（Ａ−Ａ”線）に対して浅い角度でもって
配置され、前述したタガ効果が与えられるのが普通であ
る。

上記■の関係は、このタイヤカーカス層およびベルト層
を構成するコードの角度の連続性を保持させるために必
要である。

すなわち、ベルト層を構成する一方向強化ゴム層は、コ
ード方向には強化剛性を有するが、コードと垂直な方向
にはゴムのオーダー程度の剛性しか保持できない。この
ような一方向強化ゴム層をバイアス積層することによっ
て、ベルト層全体としてタイヤ周方向およびタイヤ断面
方向に剛性を確保する必要がある。

一方、このようなベルト層のバイアス積層体は各層の両
端部で眉間剪断応力が発生し、この眉間剪断応力はタイ
ヤ周方向に対するコード角度が低いほど大きくなり、ベ
ルトエツジセパレーションには不利になる（一般に、コ
ード角度を高（すると、ベルトエツジ部での眉間剪断応
力は小さくなり、セパレーションには有利であるが、ベ
ルト層のいわゆるタガ効果は不足する）。このために本
発明では、コード角度をθ１〈θ２〈θ。

として、ベルト層４１からカーカス層に至るまでのタイ
ヤ周方向およびタイヤ断面方向の剛性の連続性を確保し
、特に耐張力層についてθ３をθ２に対して相対的に高
い角度にしてベルトエツジ部でのセパレーションを防止
するようにしたものである。

このようにすることにより、本発明の対象とするラジア
ルタイヤの耐久性、特にベルトエツジ部におけるセパレ
ーションを効果的に防止することができる。

■の関係は、ラジアルタイヤの踏面側に配置されるベル
トＮ４ａのベルト剛性が他のベルト１１ｉ４ｂ、　４ｃ
に比べてタイヤのコーナリング特性に大きく影響すると
いう知見に基づくものであり、該ベルト層４ａのベルト
剛性を大きくするためには、該ベルト層４ａを構成する
コードのタイヤ周方向に対する角度θ、を１０６〜２０
６の範囲内にする必要があり、これによって本発明の対
象ラジアルタイヤのコーナリングパワーの向上を図り、
ラジアルタイヤの操縦安定性を向上することができる。

特に操縦安定性の中でもその応答性が向上するのである
。

■の関係、すなわち（θ２−θｌ）の値はＯ″〜５°、
好ましくは２″〜５°の範囲内がよく、上式の関係は、
ベルト層４ａに隣接するベルト層４ｂを構成するコード
角度θ２の連続性を満足させながら、できるだけ該ベル
ト層４ｂのコード角度θ２を小さくすることを意味する
。

すなわち、これらベルト層の所謂タガ効果としての、バ
イアス積層ベルト構造を形成し、コード配向の釣り合い
形態を保持するためには、第２図のラジアルタイヤのベ
ルト部の平面展開図に示したように、トレッド面に近接
するベルト層４ａとカーがス層に近接するベルト層４ｃ
を構成するコードには、同じ右上がりの配置を取らせ、
これらベルトＮ４ａと４ｃとの間に配置されるベルト層
４ｂのコードには右下がりの配置を取らせる必要があり
、該ベルト層４ｂのコードを右下がりに配置することに
よって方向性を強くすることが可能になる。

最後に、■の関係は、カーカス層に最も近接するベルト
層４ｃを構成するコード角度の連続性を満足させて、本
発明のラジアルタイヤの操縦安定性を向上するために実
験的に見出された関係である。すなわち、この■の（θ
、−θｔ）の値が７″〜１３″の範囲内、好ましくは約
１０゜に設定することによって、ラジアルタイヤの操縦
安定が向上するのである。

本発明のラジアルタイヤを構成するベルト層全体として
は、トレッド面側に近接して配置されるベルト層４ａの
コード角度は、タイヤ周方向に対して低い角度で配向さ
れ、カーカス層に近接するベルト層４ｃのコード角度は
、カーカス層を構成するコードの配向角（タイヤ断面方
向）との関係を考慮する必要がある。すなわちベルト層
４ｃのコード角度は、ベルト層４ｂのコードよりも、該
カーカス層のコードの配向に近似した配列にするのがよ
く、それによって、タイヤ断面方向の剛性（曲げ剛性）
を大きくすることができ、ラジアルタイヤの走行時の安
定性が向上する。しかしながら、カーカス層に近接する
ベルト層４ｃがベルト層のタガ効果を担うことを考慮す
ると、（θ３−θ２）の値を約１００にすることによっ
て、操縦安定性とタガ効果をより向上させることができ
る。

本発明において、少なくとも３層のベルト層（４ａ、　
４ｂ、　４ｃ等）を構成するコードの配向形態は、互い
に隣接する眉間のコードがクロス形態になるようにする
のがよい。すなわち、隣接する眉間のコードがクロス形
態をとることによって、各ベル）１間における層間剪断
力の発生に伴う見掛けの面内曲げ剛性を大きくすること
が可能になり、これによってラジアルタイヤの操縦安定
性を向上させることができる。

さらに、本発明のラジアルタイヤを構成する複数のベル
ト層の幅がトレッド踏面側からカーカス層側に向かって
、ベルト層の幅を広くする。

すなわち、前記ベルト層４ａの幅を御８、ベルト層４ｂ
の幅をｗ２およびベルト層４Ｃの幅を脚、とした場合に
、次式の関係を満足するようにするのがよい（第２図参
照）。

一！＜貨２〈−３ すなわち、該ベルト層全体として見た場合のタイヤ断面
方向の曲げ剛性分布をトレッドセンターからトレッド端
部にかけて、漸次減少していくようにすることによって
、ベルト部外層からカーカス層に至るベルト部補強構造
における曲げ剛性変化の連続性を確保することができ、
このようにすることにより、操縦安定性を改良すると共
に、轍ワンダリングに対して有効になる。

本発明のラジアルタイヤは、上述したように、トレンド
面とカーカス層との間に、上記式（Ｉ）。

（Ｉ　Ｉ）　、　（ＩＩＩ）および（ｍで規定される３
層ノヘルト層を構成するコードの角度の関係が満足され
る限りにおいて、さらに別途に１層以上のベルト層を設
けることができる。たとえば第１図に示したように、該
ラジアルタイヤのカーカス層に最も近接して配置された
第３番目のベルト層（４ｃ）とカーカス層との間に、第
４番目のベルト層として、タイヤの両ショルダ一部がス
チールコードから構成され、その中央部のタイヤクラウ
ン部が有機繊維コードから構成されたベルト補助層４ｄ
を設けることによって１、このラジアルタイヤのクラウ
ン部の耐久性を向上させることができる。

本発明のラジアルタイヤのベルト層を構成するベルトコ
ードとしては、主としてスチールコードを使用するのが
よく、スチールコードを主体とする限りにおいて、他の
各種繊維コード、特にアラミド繊維等の高強度、高弾性
率繊維コードを併用することができる。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明を具体的に説明する。

なお、タイヤのベルト部耐久性および操縦性・安定性の
評価はそれぞれ、次の測定法にしたがって測定した値で
ある。

ベルト部耐久性の評価： 空気圧７．２５　ｋｇ／ｃＩａ、荷重ＪＩＳ最大荷重の
７５χ、速度８１　Ｋｍ／ｈで１０時間走行後のタイヤ
外周成長を測定し、成長の大小により寸法安定性にから
耐久性を判定した。判定基準は、これまでの知見から、
寸法安定性が１０％以下の成長であればベルト部の耐久
性として十分であると判断した。

操　性・６　　の評価： テストコースを実車で走行し、感応（フィーリング）評
価する方法による。フィーリングによる評価の採点（Ｉ
〜１００点）を行い、７０点以上を合格と判定した。

車両：　２・Ｄの二軸車。リム：　７００ＴＸ２０゜空
気圧：　７−２５　ｋｇ／ｃｍ”　ｏ荷重：前輪５．２
ｔｏｎ／軸、後輪９．０ｔｏｎ／軸。

実験例１ 表１に示すベルト構造（スチールコード構造、コード打
ちこみ本数および幅）のタイヤサイズが１０．０ＯＲ２
０１４ＰＲリブパターンのラジアルタイヤＡ−Ｋを試作
し、それらのベルト部耐久性（寸法安定性）、操縦性・
安定性を評価し、その結果を表２に示した。

表中、タイヤＣ，Ｄ、　Ｅ、　Ｆ、　Ｇ、およびＫが本
発明のタイヤであり、タイヤＡとＢは従来のタイヤ、タ
イヤＨ，ＩおよびＪは比較タイヤである。

（以下、余白） 表１ なお、ベルト層Ｖ、、　Ｖ、は互いにコードの交差して
いる第２図および第４図にそれぞれ示したベルト構造と
共通とした。

（以下、余白） 実験例２ 第２．３番ベルト層のコード配置角度を逆転させた以外
は、上記の実験例１に示したタイヤＣと同一構成のタイ
ヤＪを作製したく第２番目のベルト層のコード配置角度
；２４＠、第３番目のベルト層のコード配置角度；　１
５　”　”）。これらのタイヤＣおよびＪについて、コ
ーナリングパワー（ＣＰ）、操縦性・安定性を評価し、
その結果を表３および表４に対比してそれぞれ示した。

表３ （ただし、八、Ｐ　７．２　ｋｇ／ｃｍ”、荷重２７０
０ｋｇ、リム７００Ｔ　Ｘ　２０） 表４ 〔発明の効果〕 本発明によれば、重荷重用ラジアルタイヤに要求される
高速路使用下における該タイヤのベルト部の耐久性を確
保しながら同時に、重荷重条件下での操縦安定性を向上
させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれ、本発明の重荷重用空気
入りラジアルタイヤの１例を示す子午線方向半断面図お
よびそのベルト部平面展開図、第３図及び第４図はそれ
ぞれ、従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤの１例を
示す子午線方向半断面図およびそのベルト部平面展開図
である。 １・・・タイヤ、２・・・トレッド、３・・・カーカス
、４・・・ベルト部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 トレッドとカーカス層との間に複数のベルト層を設けた
   ラジアルタイヤにおいて、該複数のベルト層のうち、ト
   レッド踏面側からカーカス層の方向に向かって順次配置
   された少なくとも３層のベルト層Ｖ＿１、Ｖ＿２および
   Ｖ＿３を構成するコードを、これらのコードのタイヤ周
   方向に対する角度θ＿１、θ＿２およびθ＿３が次式（
   I ）、（II）、（III）および（IV）の関係を満足する
   ように配置せしめてなる重荷重用空気入りラジアルタイ
   ヤ。 （ I ）θ＿１＜θ＿２＜θ＿３ （II）１０°＜θ＿１＜２０° （III）０°＜θ＿２−θ＿１＜５° （IV）７０＜θ＿３−θ＿２＜１３°