JPS6328073Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、オートバイの吸気導入装置に関す
る。

オートバイでは、車体の前部にカウリングを取
付け、車体の前部をカウリングで覆うようにした
ものがある。カウリングは流線形にできていて、
走行による風の乱れを少くして走行抵抗を減少さ
せる効果がある。又、運転者に走行による風が当
るのを少くして、疲労を少くする効果もある。カ
ウリングを取付けると、カウリングの内側にエン
ジンが配置されることになり、カウリングのエン
ジンの前側に当る部分には、冷却風導入孔を設け
て、走行風がエンジンに当つて冷却できるように
している。しかし走行を続けると、エンジン付近
が、エンジンの発熱で温度上昇して、空気が暖め
られる。この温度が高い空気を吸入空気として吸
入するので、密度が不足し、出力が低下する不都
合がある。

この考案は、かかる点に鑑み改善したもので、
以下図面に示す本考案の実施例について説明す
る。

車体１の前部にカウリング２を装着し、カウリ
ング２で車体１の前部を覆う。カウリング２は、
側面まで囲つていて、エンジン３は、カウリング
２の内側に配置されるようになる。カウリング２
の前面には、冷却空気導入孔４が設けてあつて、
エンジン３が走行風で冷却されるようになつてい
る。しかして本考案は、エンジン３の両側面に、
仕切板５を立設する。そして、仕切板５の外側の
カウリング２の側面内側との間に、吸気導入空間
６を設ける。この吸気導入空間６の中に、エンジ
ン３の各気筒の気化器７を配置する。吸気導入空
間６の前端には、導気孔８を設け、導気孔８の内
側にリード弁９を取着する。

作用について説明する。

オートバイが風を切つて走行すると、走行によ
り風の風圧で、リード弁９が開き、走行スピード
に応じた量の風が導気孔８を通つて吸気導入空間
６に入り、気化器７の入口から吸入される吸入空
気となる。吸気導入空間６は、エンジン３の高温
部と仕切板５で仕切つてあるので、エンジン３を
冷却した後の熱風が、吸気導入空間６に流れるこ
とが少く、暖められた空気を吸気に用いないの
で、充填効率がよく、出力が持続できる。

以上説明したように、この考案は、車体前部を
カウリングで覆い、該カウリングの内側にエンジ
ンを装着したものにおいて、エンジンの両側に仕
切板を立設してカウリング両側面との間に吸気導
入空間を設け、該吸気導入空間に気化器を配置
し、吸気導入空間の前端にリード弁を取着した導
入孔を穿設したので、走行のスピードが上昇する
のに伴つて、リード弁の風圧による開きが大きく
なつて風が流入し、走行スピードに応じた吸気が
エンジンに供給できる。そして、仕切板によつ
て、吸気導入空間に熱気が入るのを防いでいるの
で、熱による吸気の膨張が防げて、充填効率を高
く持続でき、出力の低下を防ぐことができる。導
気孔に流入する空気量は、リード弁のバネ強さで
適宜調節ができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は側面
図、第２図は横断平面図である。 １……車体、２……カウリング、３……エンジ
ン、５……仕切板、６……吸気導入空間、７……
気化器、８……導気孔、９……リード弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体前部をカウリングで覆い、該カウリングの
   内側にエンジンを装着したものにおいて、エンジ
   ンの両側に仕切板を立設してカウリング両側面と
   の間に吸気導入空間を設け、該吸気導入空間に気
   化器を配置し、吸気導入空間の前端にリード弁を
   取着した導気孔を穿設したことを特徴とするオー
   トバイの吸気導入装置。