JPS6325193Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は定規や分度器等の文具の紙面上への位
置固定具に関する。

定規や分度器等はこれを位置決めして使用して
紙上に繰返し線を引いたり、角度を分割する等の
操作を行う際に紙面上の所定位置からずれて誤つ
た線引きを行うことがあり、定規を紙面上に１時
的に固定し、定規の使用を便利にし、且つ他仕事
を行う為に１時線引き作業を中断しても、再度線
引き作業を行う際にわざわざ定規を再び位置合せ
する必要をなくすことが出来れば極めて好都合で
ある。

本考案は上述の如く紙面上に定規等を位置決め
して線引き作業を便利にするように１時的に紙面
上に定規等を固定出来る位置固定具を提供するこ
とを目的とする。

本考案による位置固定具は弾性撓み変形性を有
し、周縁に沿つて僅かに反りを与えられている基
板の凹んだ方の一面に貼着された繰返し貼着性で
且つ剥離後に糊残りのない接着剤層と、反対面に
貼着された接着剤層とを有し、前記反対面に貼着
された接着剤層により定規等の少なくとも２個所
に夫々前記基板を固定して基板の前記撓み変形性
を利用して前記繰返し貼着性接着剤層を、定規等
を載置する紙面に貼着させることにより定規等の
位置を離脱可能に１時的に固定可能となしたこと
を特徴とする。

以下に本考案の固定具の望ましい実施例を添付
図面を参照して説明する。

第１図及び第２図は本考案による位置固定具の
望ましい実施例の平面図及び断面図を示し、図面
に於て基板１は例えば円形のアルミニウム等の如
き僅かに弾性撓み変形性のある薄い金属板を打抜
いて周縁に沿つて基板平面に垂直に僅かに反り１
ａを与えられて凹んだ面１ｂとの間に僅かな間隔
Ｃを有するように形成されて居り、これによつて
基板平面に垂直に容易に撓み変形可能になつてい
る。尚基板１の形状は必ずしも円形を要せず、任
意の形状になし得る。なお撓み変形性を増すため
に周縁に沿つて若干内方に円周方向に間隔をおい
て多数の窓を形成してもよい。

本考案の特徴により基板１の凹んだ方の一面１
ｂにはこれと同形に形成された繰返し貼着性の剥
離後に糊残りのない接着剤層２が貼着されている
と共に反対面１ｃには永久固定接着剤層３が貼着
され、通常は保護紙により保護されている。

本考案に於ては前述の如く接着剤層２が基板１
の凹んだ側にあるように基板１に設けられてい
る。

接着剤層２は第３図に示される如く接着剤支持
板２ａの一方の面に永久接着剤２ｂが貼着され、
支持板２ａの他面に前記繰返し貼着性の接着剤２
ｃが貼着されていて、永久接着剤２ｂによつて接
着剤層２が基板１に貼着固定されているのであ
る。

上述の如く構成された本考案による位置固定具
は第４図に示す如く物指、三角定規又は分度器等
４の適所に間隔をおいて設けられた少くとも２個
の位置に夫々基板１の前述の永久固定接着剤層３
によつて固定され、基板１の凹んだ方の面１ｂの
反り１ａの部分より内側の面積部分１ｄの接着剤
２ｃが紙面Ｐに対して周縁１ａより僅かに引込め
られて接触されない位置にあるようになされる。

使用に際しては第５図に示すように接着剤層２
を紙面Ｐに対面させて定規等を紙面Ｐ上に所定位
置に位置決めした後軽く内側面積部分１ｄを定規
等の上から押して下方に撓ませて内側面積部分１
ｄの接着剤２ｃを紙面Ｐに対してＡで示した範囲
にて剥離可能に接着させる。第５図において物指
等４の変形は過大に示されているが、実際にはこ
れほどではなく充分実用可能である。

然る時は定規等は紙面Ｐ上の所定位置に１時的
に接着固定されるから、多数の平行線引き、その
他の作業を極めて便利に、途中で作業を中断した
後でも再度位置決め等の余計な作業を行わずに続
行出来る。

接着剤２ｃは繰返し貼着性の糊残りのないもの
であるから何回でも繰返し使用出来、剥離後何等
疵を残すことはない。

尚定規の固定前は周縁１ａの部分の接着剤２ｃ
が紙面Ｐに接するか、この部分は容易にごみ等に
より接着力をなくし、内側面積部分１ｄの接着剤
２ｃが紙面Ｐから離隔しているから自由に定規を
紙面上を動かして位置決めが容易に出来る。

又接着剤層２が繰返し使用により考朽した時は
容易に新品と交換して使用出来る。

本考案の固定具は既存の定規等に何等変更を加
えないで使用することが出来る。

本考案の固定具によれば定規等の縁は常に紙面
Ｐより僅かに間隔をおかれているから烏口やロツ
トリンク等でインクを使つて線引きを行う時にも
確実にインクのにじみを防止出来る。

繰返し貼着性接着剤層は保護紙等を貼付してお
くのがよい。

本考案による固定具は基板１を打抜く為の大き
い原板に夫々の面全面に接着剤層２，３を予め貼
着しておいてパンチ作業で所定形状に基板１を打
抜き、同時に周縁１ａに沿つて接着剤層２が凹ん
だ側にあるように極めて僅かに反りを与えるだけ
で極めて簡単に製造出来、極めて安価に製造出来
る利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による定規等の位置固定具の平
面図。第２図は第１図の固定具の断面図。第３図
は第２図の固定具の部分的詳細断面図。第４図及
び第５図は夫々第１図の固定具の使用状態を示す
断面図。 １……基板、２……繰返し貼着可能の接着剤
層、３……永久固定接着剤層。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 弾性撓み変形性を有し、周縁に沿つて僅かに
   反りを与えられている基板の凹んだ方の一面に
   貼着された繰返し貼着性で且つ剥離後に糊残り
   のない接着剤層と、反対面に貼着された接着剤
   層とを有し、前記反対面に貼着された接着層に
   より定規等の少なくとも２個所に夫々前記基板
   を固定して基板の前記撓み変形性を利用して前
   記繰返し貼着性の接着剤層を、定規等を載置す
   る紙面に貼着させることにより定規等の位置を
   離脱可能に１時的に固定可能となした定規等の
   位置固定具。 (2) 前記基板がアルミニウム等の金属板より成つ
   ている実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の位
   置固定具。 (3) 前記反対面に貼着された接着剤が永久固定接
   着剤より成つている実用新案登録請求の範囲第
   (1)項又は(2)項記載の位置固定具。