JPS63250315A - 意識水準を高揚させる組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、ヒトまたは動物の意識水準を高揚させるフィ
トール、イソフィトール、ゲラニルゲラニオール、ゲラ
ニルリナロールなどのジテルペンアルコール系化合物を
吸入させることによりヒトまたは動物の意識水準を高揚
させる組成物に関するものである。

［従来の技術］ 従来から、香料などの芳香物質を吸入させることにより
心身のコントロールを行う、いわゆるアロマテラピー（
芳香療法）という治療方法が知られている。このアロマ
テラピーの中で用いられてきた香料は古来からの伝承を
もとにした天然精油が中心であり、本発明で問題として
いる「意識水準を高める効果」に関しては、はつか、ユ
ーカリ、レモン、ベルベナ、シトロネラ、カヤブチ、サ
ルビア、タイム、クローブ、ローズマリー、ヒソツブ、
ベージル等の精油が効果が高いとされている（奥１）治
「アロマテラピー展望」香料；Ｎｏ、１４０（１９８３
）　ｐｐ、１９−２６　）　。

またＰ、Ｒｏｖｅ　ｓ　ｔ　Ｉらの研究クループは、レ
モン、オレンジ、ベルベナ、シトロネラ、イランイラン
等の単品精油、あるいはサンダルウツド、バッチユリ−
、ジャスミン、クローブを基本とした混合物をエアゾー
ルを用いて心理的抑圧に悩む神経症患者に吸入投与した
ところ興奮剤をあたえた時のような効果が得られたとし
ている。　（ｓ、ｐ、ｃＡｕｇ　４７５−４７８１９７
３） しかしながら、これらの効果は、主観的かつ定性的なも
ので、有効性の点で必ずしも満足し得ないものである。

また上記の精油は、強い香りを持つものが多く、調査に
より調合香料を作成する場合に全体の香りに影響を与え
てしまうことから、香りの強度及び嗜好性と効果発現の
有効量とのバランスがも必ずしも満足しえないものであ
った。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明者は、上記事情に鑑み、香りの強度が低く真に意
識水準を高める効果に優れた物質を得るべく鋭意研究を
重ねた結果、ジャスミン中の香料成分として知られてい
るフィトール、イソフィトール、また、類似化合物であ
るゲラニルゲラニオール、ゲラニルリナロールが、はと
んど無臭であるにもかかわらず吸入により強力な意識水
準を高める効果を有するという全く新規な事実を見出し
、この知見にもとづいて本発明を完成するに至った。

［問題点を解決するための手段］ すなわち、本発明はフィトール、イソフィトール、ゲラ
ニルゲラニオール、ゲラニルリナロールから選択された
ジテルペンアルコール系化合物の１種または２種以上を
有効成分として配合したことを特徴とするヒトまたは動
物の意識水準を高揚させる組成物である。

ここで言う意識水準を高揚させる効果とは、人または動
物が日常生活で経験する眠気、疲労感、惰気などの意識
水準の低下による生理的心理状態から開放し、気分を爽
快にするとともに精神活動を活発化させる効果を指すも
のである。

また、組成物とは、ジテルペンアルコール系化合物が有
効量吸入され、嗅覚受容対を刺激もしくは経気道的に体
内に吸収されることにより効果が発現するものを指し、
香水、コロン、室内芳香剤などのフレグランス製品の他
、石鹸、歯磨などの化粧料、医薬品なども包括するもの
である。

以下本発明について詳しく説明する。

本発明におけるジテルペンアルコール系化合物は公知の
物質であり、下記の構造式１で表わされるフィトール、
構造式２で表わされるイソフィトール、構造式８で表わ
されるゲラニルゲラニオール、構造式４で表わされるゲ
ラニルリナロールなどが例示される。

（以下全白） １］しし−１”２ フイトールについては、標準商業品種の、シス／トラン
ス混合物及びトランス体１００％のフィトールが本発明
に用いられるが、シス：トランス比が１００　：　１か
ら１　：　１００まで種々の混合比を持つものを用いる
ことが出来る。同様に市販のイソフィトール、ゲラニル
ゲラニオール、ゲラニルリナロールが本発明に用いられ
るが、どのような立体異性構造をとるものでも用いるこ
とが出来る。

さらに、天然に存在する、あるいは合成によって得られ
たフィトール、イソフィトール、ゲラニルゲラニオール
、ゲラニルリナロールを本発明に用いることが出来る。

従って、フィトールまたはイソフィトールは、アルファ
ルファ、ジャスミンなどの天然精油から蒸留、カラム分
画など種々の手段により単離することも出来るし、例え
ばファルネソールを水素添加してヘキサヒドロ・ファル
ネソールとし、ＰＢｒ３で臭化物とした後、ｅｔｈｙｌ
ｓｏｄｉｏ−ａｃｅｔａｔｅと縮合ケン化してケトン体
とし、これにアセチレンを縮合反応によってイソフィト
ールとし、さらに転移によりフィトールとする反応など
により合成することも出来る。

これらのジテルペンアルコール系化合物は、単独または
ジテルペンアルコール系化合物と混合可能な様々な媒体
（例えば有機溶剤、油分、調合香料、賦香製品）との混
合組成物として用いられる。

媒体に調合香料を用いる場合は、調香料全体の香りは個
々の成分の香りが寄与することとなるが、前述の通りこ
れらのジテルペンアルコール系化合物自体はほとんど無
臭であるから調合香料全体の芳香にはほとんど影響を与
えない。

この点からジテルペンアルコール系化合物の使用量はか
なり自由度が高くジテルペンアルコール系化合物を重量
比で１％以上調合香料に配合しても香料全体の香りを変
えることなく意識高揚効果を発現させることができる。

さらに意識高揚効果を顕著に発現させるという観点から
見た場合、ジテルペンアルコール系化合物を重量比で５
％から５０％の範囲に調合香料中に配合することができ
る。

また、媒体としてエチルアルコールを使用して、オーデ
コロンとして用いることもできる。この場合もジテルペ
ンアルコール系化合物を単独で、または上に記載した調
合香料と組合せて配合することができる。

また、その他の媒体を選択してジテルペンアルコール系
化合物を単独でまたは調合香料と組合せて製品中に配合
することにより、フレグランス、室内芳香剤、クリーム
、乳液、化粧パウダー、ボディローション、デオドラン
トスティック、歯磨、頭髪製品、エアゾール製品などに
使用することができる。この場合の配合量は、ジテルペ
ンアルコール系化合物の量として０．３重量％から５０
重量％の範囲で使用される。

さらにまた、ジテルペンアルコール系化合物を有効成分
とする吸入医薬品としても用いることが出来る。

次に各ジテルペンアルコール系化合物の意識高揚効果実
験とその結果について記載する。

［薬理効果］ １、マウスに　する （１）実験方法 ＩＣＲ系雄性マウス（６〜７週齢、体重３０〜３５ｇ）
に、下記の被験物質を含む空気流（１〜２ｍｇの被験物
質を含む空気を毎分２Ｌ供給）を４時間吸入させた群と
、被験物質を吸入させない群のベンドパルビタール睡眠
時間（５５ｍｇ／ｋｇ腹注）の差を比較した。

（２）被験物質 物質Ａニドランスーフィトール 物質Ｂ：フイトール （上記物質のシス、トランス混合物） 物質Ｃ：イソフィトール 物質Ｄ＝ゲラニルゲラニオール 物質Ｅ：ゲラニルリナロール 実験結果を表、１に示す。

表、１ （注）平均睡眠時間の符号が正のものは、被験物質吸入
群の平均睡眠時間が延長したことを示、負のものは短縮
したことを示す。

［投与方法、投与ｆｆｉ］ 本発明は吸入による投与を特徴とするものであり、経口
投与、皮下注射、筋肉注射などによる興奮剤とはとは異
なり、健常人に対して与えた場合に興奮剤よりも緩和な
意識高揚効果を期待するものであるから、上に述べたジ
テルペンアルコール系化合物をアルコールあるいは香料
などを含む組成物の一部として、または賦香製品に用い
られた香料の組成物の一部として与えることが望ましい
。

本発明の意識を高揚させる吸入剤の効果は年齢、個人差
、性別、心身状態などに影響されるので、場合によって
は下記範囲外量を投与する場合も生ずるが、一般に健常
人を対象とする場合ジテルペンアルコール系化合物を０
．１％から５％含む賦香製品から揮散する香気を一定時
間あるいは継続的に吸入投与することが好ましい。

［実施例］ つぎに実施例をあげて、本発明をさらに具体的に明らか
にする。本発明はこれにより限定されるものではない。

配合量は重量％である。

実施例１　オーデコロン及び香水 標準商業品種のフィトールを柑橘系調合香料に、３０％
添加した後、９５％のエチルアルコールで３％に希釈し
てオーデコロンを作成した。

さらに、同様の方法を用いて５％、１０％、２０％のオ
ーデコロンを作成した。

また、フィトールを柑橘系調合香料に３０％添加した同
じ調合香料を９５％エチルアルコールに２０％になるよ
うに希釈して香水を得た。

これらのオーデコロンは香気吸入により人間または動物
の意識水準を高揚させる効果を持つものであった。

実施例２　室内用エアスプレー 以下の処方によりなる室内用エアスプレーを作成した。

（重量％） イソフィトール　　　　　　　　　　０．７５柑橘系調
合調香　　　　　　　　　４．２５９５％エチルアルコ
ール　　　　　　５６・００スパン　８５　　　　　　
　　　　２゜ＯＯツイン　８１　　　　　　　　　　　
１．００実施例３　石鹸　　　　　　　　　（重量％）
（１）石鹸素地　　　　　　　　　　　　９５．０（２
）フィトール　　　　　　　　　　　　　　２．５（３
）調合管Ｎ　　　　　　　　　　　　　　２．５製法 （２）、（３）および（４）を（１）の石鹸素地に添加
後９機械練り、あるいは枠線りして石けんを製造した。

実施例４　シャンプー　　　　　　　（重量％）（１）
　アルキル硫酸トリエタノールアミン［１５，０（２）
　ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド　　　　　　　　　
　　　　　　　５．０（３）　エチレングリコールモノ
ステアレート　　　　　　　　　　　　　　　　　２．
０（４）イソフィトール　　　　　　　　　　０．９（
５）調合香料　　　　　　　　　　　　２．１（６）防
腐剤　　　　　　　　　　　　　適量（７）色素　　　
　　　　　　　　　　　適量製法 （１）〜（７）を（８）中に撹拌溶解しシャンプーを得
た。

実施例５　ヘアリンス　　　　　　　（重量Ｘ）（１）
塩化アルキル トリメチルアンモニウム　　　３．０ （２）セチルアルコール　　　　　　　　　１．０（３
）防腐剤　　　　　　　　　　　　　　　０．１（４）
グリセリン　　　　　　　　　　　５，０（５）ゲラニ
ルゲラニオール　　　　　　　０．２（６）調合香料　
　　　　　　　　　　　　０．２（７）色素　　　　　
　　　　　　　　　　適量（８）　ＰＯＥ（８モル）ス
テアリルエーテル　　　ｏ、ｅ製法 （１）〜（９）を８０℃にて混合溶解し、室温まで放冷
してヘアリンスを得た。

実施例６　パスパウダー　　　　　（重量％）（１）タ
ルク　　　　　　　　　　　　　　８０（２）ゲラニル
リナロール　　　　　　　　１（３）Ｍ台管ＩＪ４２ 製法 （１）から（４）を混合撹拌してバスパウダーを得た。

実施例７　線香水　　　　　　　　　（重量２）（１）
ゲラニルリナロール　　　　　　　２０（２）調合香料
　　　　　　　　　　　　３０（３）ワセリン　　　　
　　　　　　　　４０（４）トリミリスチン酸グリセリ
ン　　　　８製法 （１）〜（５）を混合撹拌して線香水を得た。

これらの線香水は、使用時の香気吸入により人間の意識
水準を高揚させる効果を持つ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. フィトール、イソフィトール、ゲラニルゲラニオール、
   ゲラニルリナロールから選択されたジテルペンアルコー
   ル系化合物の１種または２種以上を有効成分として配合
   したことを特徴とするヒトまたは動物の意識水準を高揚
   させる組成物。