JPS6324233Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、雨除け、又は雪除けのための天蓋
を備えたアーチ門に関するものである。

アーチ門に雨除け又は雪除けのための天蓋を取
付けるには、種々の構造が考えられるが、既知の
アーチ門構造及び天蓋支持構造による場合は、ア
ーチ門の設置及び天蓋の取付けが容易でなく、と
くに、アーチ門に天蓋のほか装飾材や門扉を取付
ける場合は、天蓋、装飾材、門扉のためのそれぞ
れ別個の取付け部材を形成し、あるいは取付け部
品を設けなければならず、製作と取付けに非常に
多くの材料と手間がかかる欠点があつた。

この考案は、上記の点に鑑み、アーチ門自体の
構成が簡単で製作容易であるとともに、天蓋、装
飾材あるいはさらに門扉の取付けをアーチ門に設
けた同一部分を用いて簡単に行なうことができ、
アーチ門の設置も容易かつ強固に行なうことがで
きる天蓋付きアーチ門を提供しようとするもので
ある。

次に、この考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図はこの考案の基本的な構成を示す斜視図
である。この考案による天蓋付きアーチ門は、二
つのアーチ枠１，２を前後に平行に隔て、横桟３
_１〜３₄により連結して、その二つのアーチ枠の上
部間に断面アーチ状の天蓋４を設け、前記アーチ
枠の側部間でかつ、上下の横桟の間に装飾材１２
を取付けてなつている。各アーチ枠の地中に植設
される下端部にはアンカー５が設けられている。
以下、アーチ枠１，２の構成、連結態様、天蓋４
のアーチ枠間設置態様、及び装飾材、門扉の取付
け態様の一例を説明する。

アーチ枠１，２は第２図に示すように、二つの
アーチ枠の対向面に全長にわたつて延びるあり溝
１ａ，２ａが設けてある。各アーチ枠１，２の左
右の垂直部１ｌ，２ｌ，１ｒ，２ｒには、上下に
それぞれ等しい高さにおいて、あり溝１ａ，２ａ
を形成している突縁１ｂ，１ｃ，２ｂ，２ｃを第
３図に示すように一部切欠して挿入口６を形成し
てあり、各アーチ枠の等しい高さにある挿入口
に、横桟３の長手方向端部を挿入し、各アーチ枠
の互いに反対側面にあけた孔７からビス８を貫通
し、あり溝１ａ，２ａの底部外側からそのビスを
前記各横桟のビスホール９にねじ込むことによ
り、二つのアーチ枠１，２が平行な間隔をもつて
連結されている。

横桟は、天蓋４が一枚ものである場合は、アー
チ枠の左右の垂直部にそれぞれ二本ずつの横桟３
_１，３₂，３₃，３₄を用いることが好ましく、これ
により、アーチ門が非常に堅固になる。

天蓋４は例えばアクリル樹脂板、又はガラス板
をアーチ枠の上部と同一の形状をもつてアーチ状
に湾曲してなり、第４図に示すように、前後両端
縁をアーチ枠１，２の対向して開口する前記あり
溝１ａ，２ａにビード１０を介して嵌入するとと
もに、左右両側下端縁を前記横桟３₁，３₃の上方
開口の溝１１に第５図に横桟３₃について示すよ
うに嵌入して、アーチ枠間に固定されている。

アーチ門の開口が大きい場合、すなわち、アー
チ枠の左右の垂直部１ｌ，１ｒ間距離が大きい場
合は、天蓋は第６図のように、左右二枚４ｌ，４
ｒを連結して用いられる。この場合は、両アーチ
枠の頂部間にも横桟３₅が取付けられ、左の天蓋
４ｌの左右両側端縁は横桟３₃，３₅により、右の
天蓋４ｒの左右両側端縁に横桟３₅，３₁により保
持される。そして、この場合、各横桟３₁，３₅，
３₃は二つのアーチ枠を一定間隔をもつて連結す
るから、アーチ枠はこの三本の横桟のみで十分堅
固に連結される。

アーチ枠１，２は対向面に全長にわたつてあり
溝１ａ，２ａを有するから、そのあり溝を利用し
て第７図及び第８図に示すように、装飾材１２を
装着することができる。すなわち、例えば長方形
の外枠１３を有する鋳物製の装飾材１２を、その
外枠の前後両縦辺をそれぞれ、上下の横桟３₁，
３₂，３₃，３₄の間においてアーチ枠の対向して
開口するあり溝１ａ，２ａにビード１４を介して
嵌挿するとともに、外枠１３の上・下辺を前記横
桟で受け止めている。横桟がいずれも第５図に示
されたように、上・下に開口する溝１１，１５を
有する場合は、装飾材の外枠の上・下辺もその横
桟の溝内に嵌挿して固定すればよい。

また、アーチ枠１，２は前記あり溝１ａ，２ａ
を有するので、装飾材１２を取付けない場合は、
第９図に例示するように、アーチ枠の垂直部１ｒ
にヒンジ１６をボルト１７とあり溝１ａ内に嵌挿
したナツト１８とで固着し、そのヒンジ１６によ
り門扉１９を回転自在に支持し、他の垂直部１ｌ
に門扉錠２０のアーム２１を係止するフツク２２
をねじ２３とナツト２４により同様に取付けるこ
とにより、門扉１９をアーチ門に容易に取付ける
ことができる。門扉はアーチ枠１，２のいずれに
も、すなわち、アーチ門の敷地内側寄り、又は外
側寄りのいずれにも取付けることができる。

なお、各アーチ枠の垂直部の対向面に凹溝を形
成して、その凹溝に戸当り部材２５を嵌合して取
付ければ、少ないねじ２６で固定しても、門扉閉
時の衝撃に対しても十分堅固である。

また、第１０図に示すように、二つのアーチ枠
の対向面のみならず、互いに反対側の面にも、同
様のあり溝１ｄを設ければ、門扉１９をアーチ枠
１又は２に、アーチ門に対して外側に開けうるよ
うに取付けることもでき、装飾材１２も装着する
ことができる。

上述のように、この考案によれば、前後一対の
アーチ枠は、対向面に全長に連続するあり溝を設
けた単純な構造であるので、その製作が容易であ
る。

また、アーチ枠の横桟による連結、天蓋の装
着、装飾材の装着又は門扉取付用ヒンジ及び門扉
錠用フツクの取付けはすべて同一部分すなわち前
記あり溝を用いて行なうことができるので、必要
部材数及び部品数を少なくすることができ、アー
チ門の組立ても簡単にできる。

さらに、各アーチ枠は一体に成形されて、強度
が大きいので、横桟、天蓋で連結されたアーチ門
の設置が容易かつ強固に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す斜視図、第
２図は第１図の−線断面図、第３図はアーチ
枠と横桟の接続構造の一例を示す要部斜視図、第
４図は第１図の−線断面図、第５図は第１図
の−線断面図、第６図は天蓋の他の構成を示
す断面図、第７図は発展させた例を示す斜視図、
第８図は第７図の−線断面図、第９図はさら
に発展させた例を示す一部の拡大横断面図、第１
０図は他の実施例を示す同様の拡大横断面図であ
る。 １，２…アーチ枠、３，３₁〜３₅…横桟、４，
４ｌ，４ｒ…天蓋、１９…門扉。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (イ) 対向する面に全長に連続するあり溝を有する
   一対のアーチ枠を前後に隔て、前記一対のアー
   チ枠の左右それぞれ同一側における側部の少な
   くとも上下において横桟の両端部を前記あり溝
   に挿入してその横桟により前記一対のアーチ枠
   を連結し、 (ロ) 前記一対のアーチ枠の上部における前記あり
   溝にアーチ形の天蓋の前後両端部を嵌合して前
   記アーチ枠に固定し、 (ハ) 前記一対のアーチ枠の側部の上下横桟の間に
   おける前記あり溝に、 ａ 装飾材の前後両端部を挿入して前記横桟で
   固定するか又は、 ｂ ナツトを挿入して門扉取付用ヒンジ及び門
   扉錠のアームを係止するフツクを、ボルトに
   より取付けたこと、 を特徴とするアーチ門。