JPS63235420A - スラグ流出防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、例えば転炉等の精錬炉から溶湯を出湯スる
際に出湯口からスラグが流出することを防止するスラグ
流出防止装置に関する。

［従来の技術］ 転炉製鋼においては、溶鋼の吹錬終了後、転炉を傾動さ
せて出鋼口を下方に向け、この出鋼口から溶鋼を出鋼す
る。この場合に、転炉内の溶ｕＡｙＡ面にはスラグが浮
遊しているので、出鋼に際して溶鋼と共にスラグも流出
してしまう。このスラグは燐及び鉄等の酸化物を多量に
含有しているため、このスラグが取鍋に流出し、更に、
製品に混入した場合には、燐等の酸化物によって製品に
介在物欠陥が生じてしまう。また、このようにスラグが
流−出すると、アルミニウム等の脱酸剤の添加量を増加
せざるを得す、製品のコストが上昇すると共にこれら脱
酸剤が介在物となり製品の品質欠陥が増加してしまう。

このため、スラグが取鍋内の溶鋼中に混入することを防
止するために、種々の方法が採用されており、このよう
な方法としてはスラグが転炉内から流出することを防止
するもの、及び、溶鋼と共に排出されたスラグを取鍋内
から除去するものがある。前者としては、スラグ及び溶
鋼の中間の比重を有するスラグストッパを溶鋼とスラグ
との間に位置させておき溶鋼が排出された時点でこのス
ラグストッパにより出鋼口を閉塞させる技術がある。一
方、後者としては、取鍋内の溶鋼に浮遊しているスラグ
を吸引除去するＶ　Ｓ　Ｃ（ＶａｃｕｕｍＳｌａｇ　　
Ｃ１ｅａｎｅｒ）と称する装置を使用する技術、及び、
ドラツガにより溶鋼表面のスラグを掻き出す技術がある
。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、スラグストッパを使用する場合には、出
鋼末期に溶鋼に渦流が発生することによリスラグが溶鋼
中に混入してしまい、スラグストッパが出鋼口を閉塞す
る前に多量のスラグが流出する虞がある。また、ｖＳＣ
又はドラツガを使用する場合には、これらの作業中に溶
鋼の温度が低下するので、出鋼時の溶鋼温度を１０乃至
３０℃上昇させる必要があるが、転炉内の溶鋼温度を上
昇させると転炉耐火物の寿命が短くなり、脱燐が困難に
なって脱燐剤の量を増加せざるを得ないので、製造コス
トが上昇してしまうという問題点がある。

この発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、
取鍋へのスラグ流出を有効に防止することができ、精錬
炉内の溶湯温度を上昇させる必要がないスラグ流出防止
装置を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ この発明に係るスラグ流出防止装置は、精錬炉に形成さ
れた出湯口を下方に向けてこの出湯口から溶湯を出湯す
る際に、出湯口から溶湯上に浮遊するスラグの流出を防
止するスラグ流出防止装置であって、スラグ及びＩｍの
中間の比重を有し出湯口直上域のＷＪ濶とスラグとの間
に浮遊するストッパと、出湯口の径よりも大きな内径を
有し出湯口直上域のスラグに浸漬され出湯口を含む領域
の直上のスラグ領域を囲繞する筒状部材と、前記ストッ
パと筒状部材とを連結しストッパを出湯口の直上に保持
する連結部材とを有することを特徴とする。

［作用］ この発明においては、上述のように、出湯口直上域のス
ラグと溶鋼との間にストッパを浮遊させると共に、出湯
口を含む領域の直上のスラグを囲繞する状態で筒状部材
をスラグに浸漬し、更に、連結部材によりストッパを出
湯口直上域に保持するので、出湯末期に筒状部材の外側
のスラグが出湯口に流れ込むことが阻止されると共に、
ストッパが確実に出湯口を閉塞する。このため、スラグ
の流出を確実に阻止することができる。

［実施例１ 以下、添付図面を参照してこの発明の実施例について具
体的に説明する。

第１図はこの実施例に係るスラグ流出防止装置を転炉内
に設置した状態を示す模式図である。転炉１は鉄皮２に
耐火物３が内張すされて構成されており、その内部に溶
鋼４を貯留している。そして更に、溶ｒｊ４４の場面上
にはスラグ５が浮遊している。この転炉１の周壁には出
鋼口６が形成されており、出鋼の際には図示するように
、この出鋼口６が真下に向くように転炉１が傾動される
。出鋼口６の直上にはスラグ流出防止装置１０が設置さ
れる。このスラグ流出防止５ｕｔｉｏは、ストッパ２０
と筒状部材３０と、ストッパ２０及び筒状部材３０を連
結する３本の鎖４０とから構成されている。ストッパ２
０は半球状をなし、鉄芯２２の外側を耐火部材２１で覆
って構成されており、溶鋼４及びスラグ５の中間の比重
を有していて、溶！ＪＡ４とスラグ５との間にその球面
を下方に向けて浮遊するようになっている。筒状部材３
ｏは、その比重がスラグ５よりも若干大きくストッパ２
０よりも小さい耐火物でつくられており、その径が出鋼
口６の径よりも大きい円筒状をなしている。この筒状部
材３０は、その内部領域にストッパを位置させた状態で
出鋼口６を含む領域の直上のスラグ領域に浸漬され、そ
の下端部が若干溶鋼４に浸漬される。鎖４０は、筒状部
材３ｏの内部？！間のほぼ中央にストッパ２ｏが位置す
るようにストッパ２０と筒状部材３ｏとを連結している
。

次に、この実施例の動作について説明する。先ず、転炉
吹錬が終了した時点で転炉１を傾動させて出鋼口６から
溶鋼４を流出させる。次いで、出鋼が８０％終了した時
点で出鋼口６の直上域のスラグにスラグ流出防止装置１
０を設置する。この場合に、出鋼口６の口径は例えば３
００ａ＋ａであり、ストッパ２０の直径が３００１１１
１、筒状部材３０の内径が１５０Ｏｎ＋ｍである。また
、筒状部材３０の高さはスラグ５の厚みよりも大きいこ
とが要求され、その高さは例えば３００１１１である。

スラグ流出装置１０を設置した状態で、更に溶ｔＩｌ１
４が流出していくと、ＦｆＪ鋼濶面が低下してｉ流が発
生する高さに達する。この場合に、出鋼口６の直上域の
スラグに筒状部材３０が浸漬されているので、この筒状
部材３０の外側のスラグが出鋼口６に向かって流れ込む
ことが阻止されると共に、渦流の速度が低減される。更
に溶鋼４が流出して実質的にスラグ５のみになった時点
でストッパ２０が出鋼口６を閉塞し、爾後のスラグ５の
流出を防止する。この場合に、鎖４０によりストッパ２
０が筒状部材３０に連結されているのでストッパ２０の
位置が移動する虞が少なくなり確実に出鋼口６が閉塞さ
れる。以上のように、この実施例のスラグ流出防止装置
を使用することによりスラグ５の流出を有効に防止する
ことができる。

次に、この実施例の効果について説明する。第２図は、
横軸に取鍋内のスラグ厚みの平均値をとり、縦軸にチャ
ージ数をとって、スラグ厚みの平均値の分布を示すグラ
フ図である。ここで、白扱きのグラフは実施例を示し、
斜線を施したグラフは従来例を示す。これによれば、従
来の場合にはスラグ厚みの平均値が６０乃至７Ｑｌｌの
場合が最も頻度が高いが、実施例の場合にはスラグ厚み
２０１ｍの以下の頻度が高いことがわかる。このように
、この実施例の場合には、従来と比較してスラグ流出を
防止する効果が極めて高い。

なお、この実施例では、転炉に適用した場合を示したが
、これに限らず、例えば、ＡＯＤ炉等他の精錬炉にも適
用することができる。また、溶鋼の場合について示した
が、これに限らず、他の金属の出湯にも適用することが
できる。

［発明の効果］ この発明によれば、出湯口直上域のスラグと溶鋼との間
にストッパを浮遊させると共に、出湯口を含む領域の直
上のスラグを囲繞する状態で筒状部材をスラグに浸漬し
、更に、連結部材によりストッパを出湯口直上域に保持
する。このため、出湯末期に筒状部材の外側のスラグが
出湯口に流れ込むことが阻止されると共に、ストッパが
確実に出湯口を閉塞するから、スラグの流出を有効に防
止することができる。また、精錬炉からのスラグの流出
を減少させるので、取鍋内でスラグを除去する必要がな
く、精錬炉内での溶場温度を上昇させる必要がない。従
って、製品歩留を向上させることができる共に、エネル
ギコストの上昇を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例に係るスラグ流出防止装置を
転炉内に設置した状態を示す模式図、第２図はこの発明
の効果を示すグラフ図である。 １；転炉、４；ＦｆＪＩ、５ニスラグ、６；出鋼口、１
０；スラグ流出防止装置、２０ニストツバ、３０：筒状
部材、４０；鎮

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 精錬炉に形成された出湯口を下方に向けてこの出湯口か
   ら溶湯を出湯する際に、出湯口から溶湯上に浮遊するス
   ラグの流出を防止するスラグ流出防止装置において、ス
   ラグ及び溶湯の中間の比重を有し出湯口直上域の溶湯と
   スラグとの間に浮遊するストッパと、出湯口の径よりも
   大きな内径を有し出湯口直上域のスラグに浸漬され出湯
   口を含む領域の直上のスラグ領域を囲繞する筒状部材と
   、前記ストッパと筒状部材とを連結しストッパを出湯口
   の直上に保持する連結部材とを有することを特徴とする
   スラグ流出防止装置。