JPS6321666Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、構成各部とりわけ荷重の付加される
部分の補強をするとともに、被取付部材に取付け
たときの合成樹脂製窓外枠材の室外側に位置する
部分には雨水等の浸入を防止するためのカバーを
容易に外装しうるようにした下辺枠部分における
窓枠構造に関する。

合成樹脂製窓枠はその断熱性の故に寒冷地の窓
枠として多用される傾向にあるが、一方合成樹脂
製であるがため金属製の窓枠に比べて強度的に劣
るという欠点を有している。

本考案の下辺枠部分における窓枠構造は、木枠
等の被取付部材に対して窓外枠材を安定的に取付
けうるようにし、しかも最も荷重のかかる引違い
戸を支持する２条のレール下部を補強して長期の
使用にたえるようにするとともに、窓外枠材とし
て成形性の良い合成樹脂製のものを用いて雨水等
の浸入を防止するためのカバーを容易に外装しう
るようにし、取付け後にはカバーが簡単に脱落し
ないようにしたことを特徴とするものである。

本考案の詳細を図示した実施例に基づき更に説
明する。

本考案では、押出成型により形成した塩化ビニ
ル製等の合成樹脂製窓外枠材を適当長さに切断し
て下辺枠部分における窓外枠を形成し、この窓外
枠を建築物の側壁に開設した図示しない窓形成用
開口の下辺に取付けて建築物の窓枠の下辺枠部分
を構成する。

図中１として示す合成樹脂製窓外枠材は、上板
２、下板３並びに外表面壁４、室内側表面壁５か
らなる内部中空の外枠主体６の上板２上に平行な
２条の内部中空の引違い戸用レールを、一方の室
外側レール７を外表面壁４上位に、他方の室内側
レール８を上板２の略中央部にそれぞれ突設し、
室内側表面壁５上位には表面壁５を上板２より延
設して同じく内部中空の突条１３を設けて該突条
１３と室内側レール８間に排水溝１２を設け、し
かも室内側レール８下位の前記外枠主体６の上板
２と下板３間にレール支持用壁体１１を立設し、
下板３には２条の相対向する突条９，９よりなる
取付脚部１０を２つ以上、少なくとも１つの取付
脚部１０は前記室外側レール７の下位に、他の１
つの取脚部１０は前記室内側レール８の下位に位
置して下設してなるものであり、図示した実施例
では他に２つの取付脚部１０を下設して構成され
ている。

ここで、取付脚部１０を構成する相対向した突
条９，９の対向内面側の一方には先端を折曲９ａ
した膨出部、他方には断面半円状９ｂの膨出部を
設け、それぞれ先端面を面一状態にしている。

更には、該取付脚部１０のうち前記室外側レー
ル７下位に位置する取付脚部１０は断面半円状９
ｂの膨出部を有する突条９を外側に配しており、
この断面半円状９ｂの膨出部を有する突条９に後
述するカバーを取付けるものである。

しかして、このような合成樹脂製窓外枠材１を
図中１４として示す建築物の側壁に開設した窓形
成用開口に取付けた木枠等の被取付部材の下辺上
面に、室外側レール７下位に配した取付脚部１０
のうち断面半円状９ｂの膨出部を有する突条９の
みを遊端状に残した状態で取付けるものである。

尚、図中１５は額縁、１６は被取付部材１４に
取付けた窓外枠材１の前記遊端状に残して外周端
に位置する断面半円状９ｂの膨出部を有する突条
９に室外側から外装して雨水等の浸入を防止する
ためのカバーで、該室外側レール７下位に位置す
るカバー１６下部は外装モルタル仕上げ１７によ
つて止着され、更にコーキング止め１８がなされ
ている。

以上のようになる本考案の下辺枠部分における
窓枠構造にあつては、先端面を面一状態とした相
対向する突条９，９により構成された取付脚部１
０を２つ以上下設してなる合成樹脂製窓外枠材１
を用いるから、被取付部材１４に安定的に取付け
うるばかりでなく、室外側レール７の下位には外
表面壁４及び１つの取付脚部１０のうち１つの突
条９を、室内側レール８の下位にはレール支持用
壁体１１及び他の１つの取付脚部１０を位置させ
たことで、室外側レール７及び室内側レール８上
方のガラス等の重量が付加されるこの部分を補強
したことにより、該窓外枠材１全体の強度を増し
て長期の使用にたえうるのである。

又、大きい重量にたえうるから面積の大きい窓
枠にも適用可能である。

更に、室外側レール７の下位に位置する取付脚
部１０は断面半円状９ｂの膨出部を有する突条９
を遊端状に残した状態で位置させてなるから、こ
の突条９にカバー１６を取付けるに、該カバー１
６に設けた突条等の被取付部の肉厚が取付脚部１
０の間隙幅よりも仮に大きくとも突条９は遊端状
であつて、この膨出部の形状から挿入時にカバー
１６の被取付部の一側面は断面半円状９ｂの膨出
部の先端面のみが接触するから、挿入動作を容易
化し、かつ両者の間の寸法精度について厳密性は
要求されないのである。

又、このようにしてカバー１６を取付け後には
突条９に設けた膨出部により容易にカバー１６が
脱落することはないのである。

更に、合成樹脂製窓外枠材１の室外側レール
７、室内側レール８、突条１３を内部中空とする
ことにより当該窓外枠材１全体を略均一の肉厚と
しても充分な強度となしえて、厚肉とすることで
補強する場合と比較して、押出成型時の成型が容
易でひずみのない素材がえられるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の合成樹脂製窓外枠材を用いた下
辺枠部分における窓枠構造の実施例を示す断面図
である。 １……窓外枠材、２……上板、３……下板、４
……外表面壁、５……室内側表面壁、６……外枠
主体、７……室外側レール、８……室内側レー
ル、９……突条、１０……取付脚部、１１……レ
ール支持用壁体、１２……排水溝、１３……突
条、１４……被取付部材、１５……額縁、１６…
…カバー、１７……外装モルタル仕上げ、１８…
…コーキング止め。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上板２、下板３並びに外表面壁４、室内側表面
   壁５からなる内部中空の外枠主体６の上板２上に
   ２条の内部中空の引違い戸用レールを、一方の室
   外側レール７を外表面壁４上位に、他方の室内側
   レール８を上板２の略中央部にそれぞれ突設し、
   室内側表面壁５上位には同じく内部中空の突条１
   ３を設けて該突条１３と室内側レール８間に排水
   溝１２を設けるとともに、室内側レール８下位の
   前記外枠主体６の上板２と下板３間にレール支持
   用壁体１１を立設し、下板３には対向内面側に一
   方は先端を折曲９ａした膨出部、他方は断面半円
   状９ｂの膨出部を設けた突条９，９を相対向設置
   して構成される取付脚部１０を該突条９，９先端
   面を面一状態として２つ以上下設し、しかも前記
   取付脚部１０のうち１つの取付脚部１０は前記室
   外側レール７の下位に断面半円状９ｂの膨出部を
   有する突条９を外側に位置して下設し、他の１つ
   の取付脚部１０は前記室内側レール８の下位に位
   置して下設してなる合成樹脂製窓外枠材１と、 建築物の側壁に開設した窓形成用開口に取付け
   た木枠等の被取付部材１４と、 合成樹脂製窓外枠材１の断面半円状９ｂの膨出
   部を有する突条９に取付けられるカバー１６とよ
   りなり、 被取付部材１４下辺上面に合成樹脂製窓外枠材
   １を、室外側レール７下位に配した取付脚部１０
   のうち断面半円状９ｂの膨出部を有する突条９の
   みを遊端状に残した状態で取付けるとともに、該
   遊端状の突条９に室外側からカバー１６を外装し
   てなる合成樹脂製窓外枠材を用いた下辺枠部分に
   おける窓枠構造。