JPS63207877A - メチレンイミン系接着剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、メチレンイミン系接着剤組成物、さらに詳し
くは、特に瞬間接着性に優れた接着剤組成物に関するも
のである。

〔従来の技術〕

モノメチレンイミン化合物、およびビスメチレンイミン
化合物は、１個の３級窒素に１個のメチレン基が付加し
た化合物であり、大気中のわずかな水分で重合固化する
性質を有することがら、接着剤、特に瞬間接着剤として
の応用が知られている。

しかし、これらのモノメチレンイミン化合物、およびビ
スメチレンイミン化合物は、各種被着体を瞬間的に接着
できるものの、その接着力は実用上において満足できる
ものではなく、改質等の改良が必要である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

モノメチレンイミン化合物、およびビスメチレンイミン
化合物は、大気中のわずかな水分で容易に重合し、重合
物を生成するが重合に伴う体積収縮率が１０％以上ある
こと、ならびに重合体が、硬くて脆い等の欠点を有して
いる。

そのため、各種被着体を瞬間的に接着できるものの、そ
の接着力は、実用上において満足できるものではなく、
改良が必要である。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは鋭意検討の結果、モノメチレンイミン化合
物およびビスメチレンイミン化合物は、ポリスチレンま
たは、スチレンとブタジェンの共重合体と相溶性がよく
、常温にて容易に混合溶解できることから、これらの少
なくとも１種類を、モノメチレンイミン化合物およびビ
スメチレンイミン化合物のそれぞれ単独または混合物（
以下「メチレンイミン化合物」と略記する。）に配合、
溶解させることにより接着力が飛躍的に向上し、かつ良
好な瞬間接着性を有するようになることを見出し、本発
明を完成した。

ここでいうモノメチレンイミン化合物とは次の一般式Ｃ
Ｉ）、〔■］で表される化合物である。

（：Ｉ）　　　　　　　　　　ｃｕ］ （式中、Ｒ１は水素原子またはメチル基を、Ｒ２はメチ
ル基を、ｎは、１〜２の整数を、ｍはＯまたは１〜３の
整数をそれぞれ表わす。） 代表的なモノメチレンイミン化合物としては、ベンジル
メチレンイミン、フェネチルメチレンイミン、α−メチ
ルベンジルメチレンイミン、３−メチルベンジルメチレ
ンイミン、４−メチルベンジルメチレンイミン、シクロ
へキシルメチレンイミン、４−メチルシクロヘキシルメ
チレンイミンを例示することができる。

ビスメチレンイミン化合物とは、次の一般式〔■〕、（
ＩＶ）および〔Ｖ〕で表わされる化合物である。

（式中、Ｒ２はメチル基を、ｍはＯまたは１〜３の整数
をそれぞれ表わす。） 代表的なビスメチレンイミン化合物としては、５−メチ
レンイミノ−１，３，３−）ツメチル−１−メチレンイ
ミノメチルシクロヘキサン、５−メチレンイミノ−２，
２，４−）ジメチル−１−メチレンイミノメチルシクロ
ペンタン、■、２−ビス（メチレンイミノ）シクロヘキ
サンを例示することができる。

これらのモノメチレンイミン化合物またはビスメチレン
イミン化合物は、それぞれ単独で用いても、あるいは混
合物として用いてもよい。

ポリスチレン、またはスチレンとブタジェンの共重合体
の少なくとも１種類の添加量は、メチレンイミン化合物
１００重量部に対して、１〜２５重量部、好ましくは５
〜２０重量部が望ましい。

上記範囲以上の添加量では、メチレンイミン化合物の濃
度が低くなりすぎ、瞬間接着性が不十分となり、上記範
囲以下の添加量では、接着力の向上効果がみられない。

メチレンイミン化合物の貯蔵安定性向上のためメチレン
イミン化合物に有機リチウムとシクロヘキシルメチレン
イミンを添加することが知られているが（特開昭６Ｏ−
１４６８５９）、本発明においても、これらの安定剤を
添加することも可能である。

〔作用及び発明の効果〕

本発明によれば、接着性能の向上したメチレンイミン系
瞬間接着剤組成物が得られる。

すなわち、メチレンイミン化合物にポリスチレンまたは
スチレンとブタジェンの共重合体を添加することにより
、メチレンイミン化合物の重合に伴う体積収縮が緩和さ
れ、さらに可とう性が賦与され、その結果接着力が向上
する。

本発明で得られる接着剤組成物は、鉄、銅、アルミニウ
ム等の金属類、スチレン−ブタジェン共重合体、ポリメ
チルメタクリレート、ポリ塩化ビニール、ポリカーボネ
ート等のゴム、プラスチック類、木材、紙等を瞬間的に
接着し、しかもこれまでのメチレンイミン化合物に比べ
て接着力が著しく向上している。

また、接着作業時および接着後においても、刺激臭はな
く、被着体の変色も認められない。

〔実施例〕

以下に、実施例および比較例を示して本発明を具体的に
説明する。

接着作業および接着後の養生は温度２０〜２５°Ｃ１相
対湿度４０〜６０％の条件下で行なった。

引張りせん断接着試験は、接着後２−４時間養生した後
実施した。

なお、実施例および比較例における引張りせん断接着強
さ、セットタイムの測定は、ＪＩＳ　　Ｋ６８６１−１
９７７　（α−シアノアクリレート系接着剤試験方法）
に準拠しておこなった。

また、実施例、比較例中「部ｊは、重量部を表わす。

実施例　１ ベンジルメチレンイミン５０部と５−メチレンイミノ−
１，３，３，−トリメチル−１−メチレンイミノ−メチ
ルシクロヘキサン５０部の混合物にポリスチレン（昭和
電工株式会社製　ニスブライト　ハイフロー２）を１０
部混合、溶解させ均一な透明溶液を得た。

この接着剤組成物を用い、鋼板（ＪＩＳ　Ｇ３１４１−
３ＰＣＣ−ＳＢ）を被着体として用いて、接着試験を行
なった。

その結果、セットタイムは、３０〜６０秒となり、良好
な瞬間接着性を有することがわかった。

一方、引張りせん断接着強さは、４．５ＭＰａとなり、
比較例１のポリスチレンを配合しない場合に比べて接着
力が著しく向上した。

また、接着作業時および接着後において、刺激臭は感じ
られなかった。

実施例　２ 実施例１に示したメチレンイミン化合物の混合物１００
部にスチレン−ブタジェン共重合体（旭化成工業株式会
社製　タフプレンＡ）を１０部、混合、溶解させて均一
な透明液体を得た。

この接着剤組成物を用いて、実施例１と同様の条件で接
着試験を行なった。

その結果、セットタイムは、３０〜６０秒となり、良好
な瞬間接着性を有することがわかった。

引張りせん断接着強さは、４．７ＭＰａとなり比較例１
および比較例２に比べて著しく向上することがわかった
。

実施例　３ 実施例１で用いたメチレンイミン化合物の混合物にｎ−
ブチルリチウムおよびシクロヘキシルメチレンイミンを
それぞれ２００ｐｐｍおよび３゜１ｗｔ％添加し、貯蔵
安定性を改良したメチレンイミン化合物１００部にスチ
レン−ブタジェン共重合体（旭化成工業株式会社製　タ
フブレンＡ）を７部、混合溶解させて均一な透明液体を
得た。

この接着剤組成物を用いて、実施例工と同様の条件で接
着試験を行った。

その結果、セットタイムは、３０〜６０秒、引張りせん
断接着強さは、４．３ＭＰａであった。

実施例　４〜７ 第１表に示すメチレンイミン化合物とポリスチレンまた
はスチレン−ブタジェン共重合体の配合により、いずれ
も均一で透明な液体を得た。

これらの接着剤組成物を用いて、実施例１と同様の方法
により、セットタイムおよび引張りせん断接着強さを測
定した。その結果を第１表に示した。

比較例　１ 実施例１において、ポリスチレンを配合しないメチレン
イミン化合物を接着剤として用いて、実施例１と同様に
セットタイムおよび引張りせん断接着強さを測定した。

その結果は、それぞれ３０〜６０秒、および２．０ＭＰ
ａであった。

比較例　２ 実施例２に示した組成物において、スチレン−ブタジェ
ン共重合体（旭化成工業株式会社製　タフブレンＡ）の
添加量を３０部とした接着剤組成物を用いて、実施例１
と同様の方法でセットタイムおよび引張りせん断接着強
さを測定した。

その結果はそれぞれ３分以上、および１．　０ＭＰａで
あった。

比較例　３ ベンジルメチレンイミン５０部と５−メチレンイミノ−
１，３，３，−）ツメチル−１−メチレンイミノメチル
シクロヘキサフ５０部の混合物にｎ−ブチルリチウムお
よびシクロへキシルメチレンイミンをそれぞれ２００ｐ
ｐｍおよび３．１ｗｔ％添加し、貯蔵安定性を向上させ
たメチレンイミン接着剤組成物を用いて、比較例１と同
様の方法で、セットタイムおよび引張りせん断接着強さ
を測定した。その結果はそれぞれ３０〜６０秒、および
２．２ＭＰａであった。

比較例　４〜７ 第２表に示したメチレンイミン化合物、もしくはメチレ
ンイミン化合物とポリスチレンの接着剤組成物を用い、
第２表に示した被着体について比較例１と同様の方法で
セットタイムおよび引張りせん断接着強さを測定した。

　その結果をまとめて第２表に示す。

第１表 木上記メチレンイミン化合物の略号は、次の化合物を表
わす。

１）　　ＢＭＩ　　：　　ベンジ）ジメチレンイミン２
）　　ＭＢＭ■：　４−メチルペンシルメチレンイミン
３）　　ＰＭＩ　　：　　フェネチルメチレンイミン４
）　　Ｂｌｐ　　：　　５−メチレンイミノ−１，３，
３−）ジメチル−１−メチレンイミノメチルシクロヘキ
サン５）　　ＢＣｐ　　：　　５−メチレンイミノ−２
，２，５−トリメチル−１−メチレンイミノメチルシク
ロペンタン６）　　ＢＣｈ　　：　　１，３−ビス（メ
チレンイミハーシクロヘキサシ第２表 木上記メチレンイミン化合物の略号は、次の化合物を表
わす。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 一般式〔 I 〕、〔II〕で表わされるモノメチレンイミ
   ン化合物、および一般式〔III〕、〔IV〕、〔Ｖ〕で表
   わされるビスメチレンイミン化合物のそれぞれ単独、ま
   たは混合物１００重量部に対し、ポリスチレン、または
   スチレンとブタジエンの共重合体の少なくとも１種類を
   １〜２５重量部配合してなるメチレンイミン系接着剤組
   成物 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕 ▲数式、化学式、表等があります▼〔II〕 ▲数式、化学式、表等があります▼〔III〕 ▲数式、化学式、表等があります▼〔IV〕 ▲数式、化学式、表等があります▼〔Ｖ〕 （式中、Ｒ＿１は水素原子またはメチル基を、Ｒ＿２は
   メチル基を、ｎは、１〜２の整数を、ｍは０または１〜
   ３の整数をそれぞれ表わす。）