JPS631584A

JPS631584A - 被記録材

Info

Publication number: JPS631584A
Application number: JP61145620A
Authority: JP
Inventors: Yasubumi Sato; 佐藤　泰文; Masako Saitou; 斉藤　まさ子
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1986-06-20
Filing date: 1986-06-20
Publication date: 1988-01-06

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕記録用のノンコートタイプの被記録材に関する。

〔従来の技術〕

インクシェツト記録方法は、種々のインク（記録液）吐
出方式例えば、静電吸引方式、圧電素子を用いてインク
に機械的振動または変位を与える方′式、インクを加熱
して発泡させその圧力を利用する方式等により、インク
の小滴を発生、飛翔させ、それらの−部もしくは全部を
紙等の被記録材に付着させて記録を行うものであるが、
騒音の発生が少なく、高速印字、多色印字の行える記録
方法として注目されている。

このインクジェット記録方法に使用される被記録材は、
従来、−般にブレーンペーパーと呼ばれている市販の上
〜中質紙で良いとされて来たが、実際には以下に述べる
欠点を有していた。

（１）インクジェット記録中又は記録後、記録装置の一
部あるいは指等が記録部に触れるとインクの受容が速や
かでないため、受容されていないインクがこすれて、汚
れが生じ画像品位を著しく低下する。更に記録の判読が
不可能になる場合もある。

（２）インクが被記録材に付着後、ドツトからヒゲ状の
もの（フェザーリング）が発生し、真円度の著しく低い
ドツトとなる。このためドツト形状が悪く、鮮明な画像
を得る事ができない。そこでインクジェット記録装置の
性能の向上と普及に伴ない高解像度、高品位の記録画像
を得るためのインクジェット記録用被記録材が種々考案
されて来た。

その中で特に印字品位に優れた被記録材として、特開昭
５９−３５９７７号公報、特開昭５８−１３２５８６号
公報等に記載のコート紙があげられる。しかしこれらの
被記録材にも以下に述べる欠点がある。

（３）被記録材に鉛筆や万年筆等の筆記具で筆記を行う
と、インク受容量が削れてしまい正常に筆記できない。

（４）被記録材にインクジェット記録を行うと、被記録
材と記録装置の紙送り部分等との機械的摩擦力により、
コート層がはがれる、いわゆる粉落ちが発生し、記録装
置を汚染する。特に粉落ちしたインク受容層がインクジ
ェット記録装置のヘッドに付着すると、ヘッドのノズル
の目詰まりの原因となる。

また、コート紙は見た目に紙の風合がない事、コスト高
である事も欠点である。従ってノンコート紙で高品位に
記録のできる被記録材が望まれている。

この様な試みの中で特に優れたものとして特開昭５２−
７４３４０号公報に記載の被記録材があげられる。これ
は空隙率を大きくしたノンコート紙であり、確かに従来
の普通紙よりもインクの定着性は改良されコート紙に見
られる欠点もないが、インクジェット用コート紙に比べ
ると記録物の品位が、はるかに劣る。

以上、述べた様に、コート紙に匹敵する印字品位を有す
るノンコート被記録材は未だ得られていないのが現状で
ある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

そこで本発明の目的は、上述の如き欠点を解決し、速や
かなインク吸収性を有し、とりわけドツト形状に優れ、
鮮明な画像を形成する高性能の一般用及びインクジェッ
ト記録用のノンコート被記録材を提供する事にある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的は、以下の本発明によって達成される。

即ち本発明は、空隙率５０％以下、填料含有率が灰分と
して１０％以上、ステキヒトサイズ度が５秒以下である
ことを特徴とする被記録材である。

〔作用〕

本発明者は前記従来技術の欠点を解決したインクジェッ
ト用紙を得るべく鋭意研究した結果、洋上来試みられて来た様に、空隙率を鉢げるのではなく逆に
空隙率を下げ、填料含有率を高く保つ事により、インク
吸収性が良く、かつドツト形状、ドツト濃度共に優れた
ノンコートタイプの被記録材が得られる事を知見したも
のである。

次に本発明の詳細な説明する。

本発明において空隙率とは式（Ｉ）により定義される値
で、紙中の空間が占める割合である。

ε（％）：空隙率Ｄ　　二祇のみかけ密度（ｇ／ｃｒｎ’　）Ａ　　：填
料含有率（％） ρＡ　　：填料の比重 ρ　　　：紙の繊維の密度（１，５として計算）また、
填料含有率は、紙中に含まれる填料の重量％で、−定量
の紙を灰化する事により得られる値である。

更にステキヒトサイズ度は紙の表面に塩化第２鉄をゆり
、これをロダン液に浮かべた時、両液が反応し赤紅色の
斑点が生ずるまでの時間である。

本発明者は、以上の項目について種々の紙を作成し検討
したところ、以下の点が明らかとなった。

（１）空隙率が５０％以下であるとき、ドツト形状は良
（なるが、空隙率を小さくするだけでは十分なドツト形
状は得られない。

（２）填料が１０％以上の場合、ドツト形状が良くイン
ク吸収性も良い。

特に空隙率が低い場合には良好なインクジェット適性が
得られる。

（３）ステキヒトサイズ度が５秒以下であるとき、イン
ク吸収性が良くドツト形状が良い。これらの結果を基に
更に詳細に検討を行った結果、空隙率５０％以下、填料
含有率が灰分として１０％以上、ステキヒトサイズ度が
５秒以下に調整した紙はそれぞれの長所を十分に発揮し
た、優れたインクジェット適性を示す事を見出した。

この空隙率、填料含有率、ステキヒトサイズ度のいずれ
かの値が前記範囲外のものは、ドツト形状に劣り、イン
ク吸収性が悪くなる。

本発明の被記録材を構成するパルプは、特に限定される
ものではないが、空隙率を調整するうえでショツパー濾
水度が低いと空隙率の小さな紙を調整する事が難しいだ
けでなく、紙力の点でも問題が発生する。

本発明に用いる填料の具体例としては、−船釣に用いら
れているクレー、タルク、チタン、ブラ。

スチツクピグメント、炭酸カルシウム、シリカ等である
が、特に炭酸カルシウムはドツト形状が良好で、印字物
の変色も少なく好ましい填料である。

また填料の含有率については特に被記録表面での含有率
が１０％以上である事が好ましい。

また、通常用いられるサイズ剤、歩留り向上剤、紙力増
強剤等の使用は本発明め範囲内において可能である。

更にインクジェット記録用被記録材として染料の耐水性
を付与し、ドツト濃度および高精細性を向上するために
、カチオン性樹脂、或いは、Ｍｇ。

Ｃａ、Ａ１等の金属塩を含有させる事も可能である。

〔実施例〕

次に本発明を実施例を用いて更に詳細に説明する。

尚、文中、部とあるのは重量基準である。

実施例１広葉樹さらしクラフトバルブ（Ｌ　Ｂ　Ｋ　Ｐ、ノヨツ
パー濾水産４５°５Ｒ）９０部と針葉樹さらしクラフト
バルブ（Ｎ　Ｂ　Ｋ　Ｐ　、ショツパー濾水度５０°５
Ｒ）１０部とを混合して原料パルプとした。この原料パ
ルプに対して、炭酸カルシウム２０部および耐水化剤（
ＰＰＡ−ＨＣＩ−３Ｌ、日東紡製）０．０５部を配合し
て抄紙し、カレンダーをかけてステキヒトサイズ度が０
秒、填料灰分が１０％、空隙率４６％の本発明の被記録
材を得た。

実施例２ＬＢＫＰ（ショツパー濾水度４５°５Ｒ）１００部に炭
酸カルシウム３０部を添加後、中性サイズ剤（Ａ　Ｋ　
Ｄ、デイックバーキュレス製）　ｏ、ｏｏｓ部および耐
水化剤（ポリフィックス６１０、昭和高分子製）０．０
３部を添加して抄紙し、更に酸化でんぷんＩｇ／ｒｒｒ
および食塩０．０２ｇ／ｒｒｒをサイズプレスし、更に
カレンダーがけを行ってステキヒトサイズ度＝３秒、填
料灰分＝１４％、空隙率４７％の本発明の被記録材を得
た。

実施例３ＬＢＫＰ（ショツパー濾水度４５°５Ｒ）−１０部とＮ
　Ｂ　Ｋ　Ｐ（ショツパー濾水度５０°５Ｒ）９０部と
を混合して原料パルプとした。この原料パルプに対して
、炭酸カルシウム２５部、カチオンでんぷん０．１部、
ロジンサイズ剤ｏ、ｏｏｓ部、硫酸バンド０．０２部を
添加後抄し、カレンダーがけを行ってステキヒトサイズ
度＝３秒、填料灰分＝１４％、空隙率＝４５％の本発明
の被記録材を得た。

実施例４実施例１において填料をタルク３０部とした事を除いて
実施例１と同様にして、ステキヒトサイズ度二〇秒、填
料灰分−１７％、空隙率４８％の本発明の被記録材を得
た。

実施例５実施例３において、填料をタルク２０部とした事を除い
て実施例３と同様にして、ステキヒトサイズ度、３秒、
填料灰分：ｌ１％、空隙率：４２％の本発明の被記録材
を得た。

比較例１炭酸カルシウムを１０部とした事以外は、実施例１と同
様にして比較用の被記録材を得た。この被記録材のステ
キヒトサイズ度は０秒、填料灰分６％。

空隙率４４％であった。

比較例２Ｌ　Ｂ　Ｋ　Ｐのショツパー濾水度を３０°ＳＲとした
ことを除いて、他は実施例２と同様にして比較例の被記
録材を得た。この被記録材のステキヒトサイズ度＝３秒
、填料灰分１２％、空隙率−５・１％であった。

比較例３市販のコピー用紙（ゼロックスペーパー）を用いた。こ
の紙のステキヒトサイズ度は２５秒、填料灰分＝６％、
空隙率＝５０％であった。

上記の実施例１〜５および比較例１〜３の各々の被記録
材に対し、下記の４種のインクを用いて、発熱素子によ
ってインクを吐出させるオンデマンド型インクジェット
記録ヘッド（吐出オリフィスサイズ４０Ｘ５０μｍ１ヒ
ーターサイズ５０Ｘ１５０μｍ１ノズル本数２４本）を
有する記録装置を使用して夫々インクジェット記録を実
施した。

え１之ｊ（組成）Ｃ，１，ダイレクトイエロー８６　　　　２部ジエチレ
ングリコール　　　　　　　２０部ポリエチレングリコ
ール＃２００　　　１０部水　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　６８部赤インク（組成）ｃ、ｒ、アシッドレッド３５　　　　　　２部ジエチレ
ングリコール　　　　　　　２０部ポリエチレングリコ
ール＃２００　　　１０部水　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　６８部１工之ｌ（組成）Ｃ，１，ダイレクトブルー８６　　　　　２部ジエチレ
ングリコール　　　　　　　２０部ポリエチレングリコ
ール９２００　　　１０部水　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　６８部里インク（組成）Ｃ，１，アシッドブラック２６　　　　　２部ジエチレ
ングリコール　　　　　　　２０部ポリエチレングリコ
ール＃２００　　　１０部水　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　６８部実施例および比較
例の被記録材の評価結果を第１８に示した。

第１表における各評価項目の測定は下記の方法に従った
。

（１）インク定着時間は、記録実施後、記録画像に指触
したときに、インクが乾燥して指に付着しな（なる時間
を測定した。

（２）ドツト濃度は、Ｊ　Ｉ　Ｓ　Ｋ　７５０５を印字
マイクロドツトに応用してサグラマイクロデンシドメー
ターＰＤＭ−５（小西六写真工業（株）製）を用いて黒
ドツトにつき測定した。

（３）ドツト形状は１００個のドツトを顕微鏡観察し、
真円が７０％以上のものをＡ、７０％〜４０％のちのを
Ｂ、４０％以下をＣとして３段階評価を行った。

（４）パネルテストは、ｌＱＸ２０ｃｍのサンプルを作
成し、４０名（男２４名、女１６名）により「鮮明度お
よびコントラストが良いものはどれか」の質問をして最
も良いものに５点、最も悪いものに１点を与え、その合
計点を示して総合的に評価した。

第１表定着時間（ｓｅｅ）　　　ドツト濃度　ドツト形状　パ
ネルテスト実施例１　　　＜３　　　　　１．０　　　
　Ａ　　　　　１８８実施例２＜３　　　　　１．０　
　　　Ａ　　　　　１９２実施例３　　　＜３　　　　
　１．１　　　　Ａ　　　　　１９４実施例４　　　＜
３　　　　　１．０　　　　Ａ　　　　　１８５実施例
５＜３　　　　　１．０Ａ　　　　　１８０比較例１　
　　＜３　　　　　０．９　　　　’Ｂ　　　　　１３
６比較例２＜３　　　　　０．８Ｃ６５比較例３７０　　　　　１．１Ｃ４０〔効果〕以上の如き本発明の被記録材は、万年筆、サインペン、
ボールペン等の水性インクを使用する一般の筆記用具は
勿論のこと、特に水性インクを使用するインクジェット
記録用被記録材として適しており、次の如き効果を奏す
る。

（１）水性インクの吸収性が高いため、インクの付与後
、直ちに乾燥したと同じ状態になり、記録装置の１部や
手指等が接着してもそれらを汚染したり、記録画像が汚
れることがない。

（２）インクジェット記録用として使用すると、上記（
１）の効果に加えて、インクドツトが真円に近く、高濃
度であり、ドツトが過大ににじんだり、ドツトからフェ
ザーリングが生じたりしないので鮮明且つ解像度の高い
画像が形成できる。

（３）色彩性に優れるため、カラープリンタに適し、感
熱転写記録用、感熱昇華記録用、ワイヤドツト用として
の汎用性もある。

Claims

【特許請求の範囲】

空隙率が５０％以下、填料含有率が灰分として１０％以
上、ステキヒトサイズ度が５秒以下であることを特徴と
する被記録材。