JPS63140104A - エンジンのクランクシヤフト構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエンジンのクランクシャフト構造に係り、詳し
くは、慣性力のバランスが向上され、捩り振動の低減化
と軽量化が図られたエンジンのクランクシャフト構造に
関する。

〔従来技術〕

近時、省燃費の観点から、車載用のエンジン構成部品の
軽量化が図られるようになり、クランクシャフトにおい
てもその内部を中空とするなど試みがなされている。例
えば、クランクピン部やジャーナル部の内部を、油通路
を除いて軸方向に中空化したクランクシャフトにあって
は、中空部が形成されていない中実のもσよりかなり軽
量化されるが、充分な強度と剛性を得ることは難しい。

強度と剛性を向上させるには、例えば、中空部が形成さ
れるクランクピン部やジャーナル部の直径を増加させろ
とか、ウェブ部の肉厚を増加させる等の対策が考えられ
るが、いずれも重量増となり結果的には有効な軽量化は
なし得ない。そこで、このような問題を解決するために
、内部の少なくとも一部が軸方向に中空化された内燃機
関のクランクシャフトおいて、クランクシャフトの捩り
１辰動の節となる付近を中実化することにより、必要強
度、剛性を確保し、軽量化の実をあげようとした提案が
特開昭５７−６１１７号公報に記載されている。

これは、一般に内燃機関のクランクシャフトで、折損等
のトラブルが発生する個所が、捩り振動の節となる部分
であり、他の部分はそれほど強度が要求されないことに
注目してなされたものである。

例えば、４気筒エンジンでは、クランクシャフトの捩り
振動の節は、第４気筒とフライホイールの間に発生する
ことから、その部分のみを中実にするなどして、中空ク
ランクシャフトの重量を不必要に増加させることなく、
強度、剛性の向上を図ろうとしている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、クランクシャフトは、■戻り１辰動の節から
離れるほど、即ち前方になるに従い振幅が大きくなり、
回転質量による慣性力の振動への影響が大きくなる。そ
のため、通常のレイアウトでは、第１カウンターウエイ
トの質量は最も振動に影響しやすく、節に最も近い第４
カウンターウエイトでは、その影響は最も少な（なって
いる。前記した従来例にあっては、節に相当する部分を
中実にするなどして、必要とされる強度、剛性を確保し
ているものの、クランクシャフトに発生する振動を低減
させるようなカウンターウェイトの効果的な質量配分な
どについては言及されていない。したがって、軽量化は
なされるものの、クランクシャフトの振動の低減化とい
う課題は依然として残されている。

本発明は、このような事情を考慮してなされ、慣性力の
バランスが向上され、捩り振動の低減化と軽量化が図ら
れたエンジンのクランクシャフト構造を提供することを
目的とする。

〔問題点を解決するだめの手段〕

上記の目的を達成するための本発明の手段は、クランク
シャフトの後方側にフライホイールが設けられた多気筒
エンジンに採用され、各クランクピン部に対応して、カ
ウンターウェイトが設けられたフルカウンターウェイト
タイプのクランクシャフトにあって、前方になるに従い
カウンターウェイトの質量を順次小さくするとともに、
対応するクランクピン部に形成される中空部を順次大き
くするようにしたことである。

〔作　　　用〕

クランクピン部に対応して設けられるカウンターウェイ
トの質量が、前方になるに従い順次小さくされるととも
に、対応するクランクピン部に形成される中空部が順次
大きくされるので、クランクシャフトの慣性力のバラン
スが向上し、振動が低減される。そして、捩り振動の節
が最終ジャーナル部に現われるので、その部分に充分な
強度と剛性が与えられる。

〔発明の効果〕

本発明のエンジンのクランクシャフト構造は、前方にな
るに従いカウンターウェイトの質量を順次小さくすると
ともに、対応するクランクピン部に形成される中空部を
順次大きくするようにしたので、慣性力のバランスが向
上され、捩り振動の低減化と軽量化一つく図られる。

〔実　施　例〕

以下に本発明のエンジンのクランクシャフト構造を実施
例に基づいて詳細に説明する。

本例のエンジンのクランクシャフト構造は、軽量化のた
めに一部が中空とされるものであって、クランクシャフ
トの後方側にフライホイールが設けられた直列４気筒エ
ンジンのフルカウンターウェイトタイプのクランクシャ
フトに採用される。

第１図に示すように、クランクシャフト１の前方側に、
シリンダブロックにメインベアリングなどを介して回転
自在に支持される第１ジャーナル部２ａが形成され、そ
れと垂直に交叉するように突設される一対の第１ウエブ
３ａの一端にコンロッドを支承するための第１ピン部４
ａが形成され、他端には第１カウンターウェイト部５ａ
が形成される。第１ピン部４ａにはピン軸方向に第１中
空部６ａが形成される。そして、第一ウェブ３ａの後方
側に第２ジャーナル部２ｂを介して第１ウエブ３ａと１
８０度位相を異にして第２ウエブ３ｂが形成される。第
２ウエブ３ｂの一端には、同様に、第２中空部６ｂが設
けられた第２ピン部４ｂが形成され、他端には第２カウ
ンターウェイト部５ｂが形成される。以下、順次、第３
ジャーナル部２Ｃを介して第２ウエブ３ｂと同位相に第
３つニブ３Ｃが設けられ、さらに第４ジャーナル部２ｄ
を介して第３ウエブ３ｃと１８０度位相を異にして第４
ウエブ３ｄが設けられ、各々に菌株に第３、第４ビン部
４ｃ、４ｄ、　第３、第４カウンターウエイト部５ｃ、
５ｄ、第３、第４中空部６ｃ、６ｄが形成される。第４
ウエブ３ｄの後方には第５ジャーナル部２ｅが形成され
、その後方にフライホイール（図示省略）が取付けられ
る。なお、図示しないが、各ピン部４やジャーナル部２
には潤滑のための油通路が設けられる。

本例にては、ウェブ３の厚みはすべて同一とされるが、
第２図に明らかに示されるように、前方になるに従いカ
ウンターウェイト部５が形成されるウェブ３の幅を徐々
に狭くすることによってカウンターウェイト部５の質量
を順次小さくするとともに、対応するピン部４に形成さ
れる中空部６−　の容積を順次大きくしている。これは
、以下の理由からである。すなわち、通常の直列４気筒
エンジンのクランクシャフトでは、最も大きな応力が発
生する捩り振動の節は、第４ピン部付近に現れる傾向が
あるが、この部分はウェブ部に支持されるためそれほど
強度やＨ１ｌ性の向上を図ることはできない。そこで、
前方部の回転質量を減することによって、その節を後方
の第５ジャーナル部に移動させて充分な強度と剛性を得
るためである。そして、前述したように、クランクシャ
フトは、捩り振動の節から離れるほど、即ち前方になる
に従い回転質量による慣性力の振動への影響は大きくな
るが、本例では、上記のように前方になるほど回転質量
が低減されるので、振動発生要素が削減され、振動の低
減化が図られる。また、カウンターウェイト部５の質量
に応じて各ピン部４に形成される中空部６によって、各
カウンターウェイト部５に対応する慣性力のバランスが
確保されることによっても振動が低減され、より有効な
軽量化が図られる。

以上、要するに１１本例のエンジンのクランクシャフト
構造によれば、捩り振動の節が最終ジャーナル部に現れ
るようにして、必要な強度と剛性を得られるとともに、
慣性力のバランスが向上され、捩り振動の低減化と軽量
化とが図られる。なお、本例では、ウェブの厚みを同一
として幅を変えることによってカウンターウェイトの質
量を変化させたが、厚みを変化させることによってカウ
ンターウェイトの質量を変化させるようにしてもよく、
また、異なる質量のカウンターウェイトをウェブ内に充
項してもよい。また、本例にては、本発明を直列４気筒
エンジンのクランクシャフトに適用したが、本発明は、
エンジンの形式を特定するものではなく、クラ二／クシ
ャフトの捩り振動の節が最終気筒とフライホイールの間
に存在する他の多気筒エンジンにも適用可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のエンジンのクランクシャフト構造の一
実施例における正面図、第２図（ａ）乃至第２図（ｄ）
は第１図におけるＡ−Ａ断面図乃至Ｄ−Ｄ断面図である
。 １−　クランクシャフト、４．４ａ、４ｂ、４ｃ。 ４　ｄ−クランクピン部、５．５ａ、５ｂ、５ｃ。 ５　ｄ　・−カウンターウェイト、６．６ａ、６ｂ、６
ｃ、５ｄ−ｍ−中空部。 特許出願人　　　マ　ツ　ダ　株式会社代理人　弁理士
　吉村　勝俊（ほか１名）第　２図（ａ） 第　２　図（Ｃ） ン ５＜５ｃ） 第　２　図（ｂ） ／゛ 第２図（ｄ） ｊ゛ ６（６ｄ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）クランクシャフトの後方側にフライホィールが設
   けられた多気筒エンジンに採用され、各クランクピン部
   に対応して、カウンターウェイトが設けられたフルカウ
   ンターウェイトタイプのクランクシャフトにおいて、 前方になるに従いカウンターウェイトの質量を順次小さ
   くするとともに、対応するクランクピン部に形成される
   中空部を順次大きくするようにしたことを特徴とするエ
   ンジンのクランクシャフト構造。