JP2540109B2 - エンジンのバランサシヤフト - Google Patents

エンジンのバランサシヤフト

Info

Publication number
JP2540109B2
JP2540109B2 JP61047957A JP4795786A JP2540109B2 JP 2540109 B2 JP2540109 B2 JP 2540109B2 JP 61047957 A JP61047957 A JP 61047957A JP 4795786 A JP4795786 A JP 4795786A JP 2540109 B2 JP2540109 B2 JP 2540109B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
unbalanced
shaft
engine
portions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61047957A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62209213A (ja
Inventor
博一 田窪
一雄 諌山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP61047957A priority Critical patent/JP2540109B2/ja
Publication of JPS62209213A publication Critical patent/JPS62209213A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2540109B2 publication Critical patent/JP2540109B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は往復ピストンエンジンのバランサシャフト、
特に該シャフトの軸受構造に関するものである。
(従来の技術) 往復ピストンエンジンにおいては、クランクシャフト
におけるクランクアームやクランクピン等の偏心回転部
分に作用する遠心力、或いはピストンやピストンピン等
の往復運動部分に作用する慣性力等に起因して起振力が
発生するという問題がある。このような起振力に対して
は、クランクアームにバランスウェイトを設ける等によ
り反対方向の起振力を生じさせて、この両者を釣合せる
ことが行われているが、例えば最も基本的なエンジン形
式である直列4気筒4サイクルエンジンにおいては、上
記の如きバランスウェイトだけでは往復運動部分の慣性
力による2次の起振力(振動数がクランクシャフト回転
数の2倍の起振力)を打ち消すことができない。
この問題に対しては、例えば特公昭57−44863号公報
に示されているようなエンジンのバランサ装置が従来か
ら知られている。これは、アンバランス部を有するバラ
ンサシャフトをクランク軸に平行に配置して該クランク
シャフトにより駆動するようにしたもので、上記アンバ
ランス部のクランクシャフトに対する位相の適切に設定
すると共に、例えば直列4気筒4サイクルエンジンの場
合はクランクシャフト回転数の2倍の回転速度で駆動す
ることにより、上記の如き往復運動部分の慣性力による
2次の起振力を相殺するようにしたものである。
然して、このバランサシャフトをエンジンに備える場
合、上記アンバランス部によってピッチングモーメント
等の新たな起振力が生じないように該アンバランス部を
エンジン長手方向の中央部に配置することが必要である
と共に、該シャフトの軸受部をシリンダブロックにおけ
る剛性の高い箇所、即ち隣接気筒間の隔壁部に設けるこ
とが必要である。そこで、従来においては、このアンバ
ランス部ないし軸受部の構造に関して、例えば直列4気
筒エンジンを例にとれば、第5図(a)〜(c)に示す
ような構造が提案され或いは採用されている。
即ち、第5図(a)に示すものは、バランサシャフト
1におけるアンバランス部2をエンジン長手方向の中央
部に位置する第2、第3気筒32,33の側方に配置すると
共に、該アンバランス部2の両端に第1,第2軸受部41,4
2を設け、これらの軸受部41、42をシリンダブロックに
おける第1,第2気筒31,32間の隔壁51及び第3,第4気筒3
3,34間の隔壁53に夫々軸支させる。また、アンバランス
部2の一端側に駆動機構(図示せず)に連結される延長
軸部6を設けると共に、該軸部6の端部に第3軸受部43
を設けて、この軸受部43をシリンダブロックにおける当
該端部の側部54に軸支させた構造である。
また、第5図(b)に示すものは、上記第5図(a)
の構成に加えて、アンバランス部2′の中間部に第4軸
受部44′を設けると共に、この軸受部44′をシリンダロ
ックにおける第2,第3気筒32,33間の隔壁52に軸支させ
た構造である。即ち、この構造においては、バランサシ
ャフト1′に、アンバランス部両端の第1,第2軸受部
41′,42′と、延長軸部6′の端部の第3軸受部43
と、上記第4軸受部44′の合計4個の軸受部が設けられ
る。
更に、第5図(c)に示すものは、第5図(b)にお
ける第1、第2軸受部41′,42′を廃止したもので、こ
の構造においては、バランサシャフト1″にアンバラン
ス部2″の中間の第1軸受部41″と、延長軸部6″の端
部の第2軸受部42″の2個の軸受部が設けられる。尚、
この構造は前記公報に開示されたものである。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、上記第5図(a)〜(c)に示すバランサ
シャフトの各軸受構造については、夫々次のような問題
点がある。
即ち、第5図(a)に示す構造では、アンバランス部
2の両端の第1、第2軸受部41,42間のスパンが長くな
るため、該アンバランス部2に遠心力に起因する大きな
曲げモーメントが作用することになり、そのため上記第
1、第2軸受部41,42及びこれらが嵌合される隔壁51,53
の軸受孔(もしくは該孔に装着された軸受メタル)が偏
耗摩したり焼付いたりし易くなるのである。
また、第5図(b)に示す構造では、アンバランス部
2′の中間部に第4軸受部44′が設けられているので、
該アンバランス部2′に作用する曲げモーメントによる
上記の如き弊害が防止もしくは軽減されるが、その反面
において軸受部の数が多くなるため、各軸受部での摺動
抵抗に起因する駆動損失が増大することになる。
更に、第5図(c)に示す構造では、軸受部の数が少
いので駆動損失が低減され、またアンバランス部2″の
中間部に設けられた第1軸受部41″により該アンバラン
ス部2″に作用する遠心力による大きな曲げモーメント
の発生が抑制されるが、この構造においては、アンバラ
ンス部2″の反延長軸部側の部分2a″が片持ち状となる
ため、該部分2a″が振れ回ることになって、第1軸受部
41″及びこれが嵌合された軸受孔における偏摩耗等の弊
害が却って著しくなるのである。
(問題点を解決するための手段) 本発明はエンジンのバランサシャフト、特に該シャフ
トの軸受構造に関する上記のような問題点を解決して、
駆動損失が少く、しかも軸受部における偏摩耗や焼付き
等のないバランサシャフトの実現を目的とするもので、
この目的達成のため、次のように構成したことを特徴と
する。
即ち、本発明に係るエンジンのバランサシャフトは、
アンバランス部をエンジン長手方向の中央部に配置し、
且つ該アンバランス部の一端側に延長軸部を連設して駆
動機構に連結すると共に、該延長軸部の端部に第1軸受
部を、上記アンバランス部の反延長軸部側の端部に第2
軸受部を、該アンバランス部の中間部に第3軸受部を夫
々設ける。そして、上記第1、第3軸受部間と第2、第
3軸受部間のうち、軸受部間寸法が長い方の第1、第3
軸受部間が短い方の第2、第3軸受部間よりも上記アン
バランス部の重量が大きくなるように重量配分を行う。
(作用) 上記の構成によれば、アンバランス部をエンジン長手
方向の中央部に配置したバランサシャフトにおいて、上
記アンバランス部の中間部に設けた第3軸受部により該
アンバランス部に作用する遠心力に起因する曲げモーメ
ントが抑制されると共に、該アンバランス部に片持ち状
の部分がないから振れ回りによる曲げモーメントが発生
することも防止される。また、軸受部の個数が3個であ
るから、当該バランサシャフトを駆動するための駆動損
失も比較的小さくて済むことになる。
そして、特に本発明によれば、上記アンバランス部の
重量を、第1、第3軸受部間と第2、第3軸受部間のう
ち、軸受部間寸法つまりスパンが長い方の第1、第3軸
受部間が短い方の第2、第3軸受部間よりも大きくなる
ように配分したことにより、次のような不具合が回避さ
れる。
即ち、バランサシャフトの回転時、特に高速回転時に
おいては、アンバランス部の偏心回転に伴って生じる遠
心力の作用により該シャフトが撓むことになるが、その
場合、上記アンバランス部の重量が仮に上記両スパンに
対して均等に配合されていると、第6図に簡略化して示
すように、バランサシャフト7(アンバランス部)の中
間部に設けられた第3軸受部73からその両側の各軸受部
71、72までの間の両スパンにおける最大撓み量が等し
く、或いはスパンの長い方が多少大きいような場合にお
いても、上記第3軸受部73のジャーナル部両側における
各撓み角度α、αは、スパンの長い側の撓み角度α
の方が短い側の撓み角度αよりも小さくなる。その
場合、上記第3軸受部73における軸受孔83とジャーナル
部との間には、所望の油膜を生成させるべくオイルクリ
アランスが設けられているが、上記のように両撓み角度
α、αが異なり且つその両者の差分が一定限度を超
えた時には、同時に符号Xで示すように、当該ジャーナ
ル部と軸受孔83とが上記スパンの短い側においてのみ当
接ないし摺接する所謂片当りが生じ、これに起因して上
記第3軸受部73に偏摩耗ないし異常摩耗更には焼付き等
が発生することになる。また。上記ジャーナル部の剛性
が高められて該ジャーナル部自体はほとんど撓まない場
合においても、第7図にその要部を誇張して示すよう
に、上記の場合と同様にして片当りが生じ、異常摩耗等
の種々の弊害を招くのである。
しかし、本発明によれば、上記したようにアンバラン
ス部の重量が、スパンの長い方が大きくなるように配分
されているので、このスパンの長い方の最大撓み量が短
い方の撓み量に比して相対的に増大され、これにより第
6図に示す両撓み角度α、αが略等しくなって上記
の如き片当り等の問題が解消されることになる。
(実 施 例) 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。尚、
この実施例は直列4気筒4サイクルエンジンに関するも
ので、ピストン等の往復運動部分の慣性力による2次の
起振力に対処するものである。
第1図に示すように、エンジン10のシリンダブロック
11には各隣接気筒間に隔壁12が設けられていると共に、
該シリンダブロック11のスカート部中央には気筒列方向
にクランクシャフト13が配設されている。このクランク
シャフト13は、上記各隔壁12及びシリンダブロック両端
の端壁(図示せず)と、これらの壁に取付けられた軸受
キャップ14とで構成される主軸受15により各クランクジ
ャーナル部が夫々回転自在に支持されていると共に、図
示しないが、クランクアームを介して偏心位置に設けら
れたクランクピンに連接棒を介して各気筒のピストンが
連結されている。また、このエンジン10のシリンダブロ
ック11には左右一対のバランサシャフト30,30が備えら
れている。これらのバランサシャフト30,30は、上記ク
ランクシャフト13の左右両側方の稍上方において該シャ
フト13に平行に且つ左右対称的に支持されていると共
に、クランクシャフト13により図示しない駆動機構を介
して該シャフト13の2倍の回転速度で互いに逆方向に駆
動されるようになっている。
次に、このバランサシャフト30の構成及び該シャフト
30の軸受構造を第2図により説明すると、該シャフト30
は、軸心に対して偏心位置に設けられたアンバランス部
31と、該アンバランス部31の一端側に連設された延長軸
部32とで構成されていると共に、該延長軸部32の端部に
は第1ジャーナル部33が、上記アンバランス部31の反延
長軸部側の端部には第2ジャーナル部34が、またアンバ
ランス部31の中間部には第3ジャーナル部35が夫々設け
られている。そして、上記アンバランス部31がエンジン
10の長手方向中央部における第2、第3気筒102,103
側方に配置されていると共に、第1ジャーナル部33がシ
リンダブロック11の第4気筒104側の端壁16に形成され
た第1軸受孔17に、また第2ジャーナル部34が第1、第
2気筒101,10,間の隔壁121に形成された第2軸受孔18
に、更に第3ジャーナル部35が第2,第3気筒102,103
の隔壁122に形成された第3軸受孔19に、夫々軸受メタ
ル20,21,22を介して回転自在に嵌合され、これらにより
第1〜第3軸受部I,II,IIIが構成されている。また、こ
のバランサシャフト30における第1ジャーナル部33側の
端部には上記シリンダブロック端壁16から突出する突出
端部36が設けられ、この軸部36にクランクシャフト13と
の間の駆動機構を構成するギヤ37が固着されている。
ここで上記シリンダブロック11の端壁16及び隔壁121,
122には第1図に示すオイルギャラリ23から導かれたオ
イル通路24,25,26が設けられ、上記各軸受部I,II,IIIに
おける第1〜第3ジャーナル部33,34,35とこれらのジャ
ーナル部が嵌合された第1〜第3軸受孔17,18,19(軸受
メタル20,21,22)との間の軸受摺動面に潤滑オイルを供
給するようになっていると共に、上記各オイル通路24,2
5,26のシリンダブロック外面に開口する端部はブランド
プラグ27…27によって閉鎖されている。また、上記端壁
16及び隔壁122には第1、第3軸受部I,IIIを覆うバッフ
ル28,28が設けられているが、これらは各軸受部I,IIIか
ら流出するオイルがシリンダブロック11内に飛散してオ
イルミストとなることを防止するためのものである。
然して、上記バランサシャフト30におけるアンバラン
ス部31は、以下に示す如く重量配分がなされている。
即ち、バランサシャフト30の第1、第3ジャーナル部
33、35間と第2、第3ジャーナル部34、35の間のうち、
スパンの長い方に位置する第1アンバランス部311の軸
方向長さL1が、上記スパンの短い方に位置する第2アン
バランス部312の長さL2よりも長くされ、これに加えて
上記第1、第2アンバランス部311、312の断面積が両者
ともに等しくされていることにより、上記第1アンバラ
ンス部311の方が第2アンバランス部312よりもその重量
が所定量だけ大きくされているのである。
尚、上記第3ジャーナル部35の外周面と軸受メタル22
の内周面との間には(第1、第2軸受部I、IIについて
も同様)、所望の油膜を生成されるべくオイルクリアラ
ンスが設けられている。
次に、この実施例の作用を説明する。
先ず、エンジン10の運転時には、ピストンやピストン
ピン等の往復運動部分に作用する慣性力によって2次の
起振力が発生するのであるが、この起振力は左右一対の
バランサシャフト30,30により次のようにして打ち消さ
れる。つまり、これらのバランサシャフト30,30は左右
対称的に配置され且つクランクシャフト13の回転数の2
倍の速度で互いに逆方向に駆動されるので、両バランサ
シャフト30,30のアンバランス部31,31に作用する遠心力
の合力はクランクシャフト13の回転周期の半分の周期で
上方方向に変動することになる。従って、クランクシャ
フト13と両バランサシャフト30,30の位相を適切に設定
しておくことにより、上記往復運動部分の慣性力による
起振力が上向きの時にアンバランス部31,31に作用する
遠心力の合力を下向きに生じさせ、また上記起振力が下
向きの時にこの合力を上向きに生じさせることが可能と
なり、これにより上記起振力が打ち消されることにな
る。その場合に、両バランサシャフト30,30は左右対称
的に配置され、且つ同一速度で逆方向に駆動されるか
ら、アンバランス部31,31に作用する遠心力の水平方向
の分力による新たな起振力が生じることなく、またアン
バランス部31,31はエンジン10の長手方向略中央部に配
置されているから、このアンバランス部31,31に作用す
る遠心力によってピッチングモーメントが生じることも
なく、このようにしてエンジン10の振動が低減されるこ
とになるのである。
然してこの種のバランサシャフトにおいては、アンバ
ランス部に作用する遠心力に起因する曲げモーメントが
発生し、この曲げモーメントが軸受部に荷重として作用
するのであるが、上記バランサシャフト30は、アンバラ
ンス部31の中間部の第3ジャーナル部35と、該ジャーナ
ル部35が嵌合された第3軸受孔19(軸受メタル22)とで
構成される第3軸受部IIIにより該アンバランス部31の
中間部が支持されているから、該アンバランス部31に作
用する曲げモーメントが抑制されて、該シャフト30の両
端における第1、第2軸受部I,IIに作用する荷重が低減
されることになる。また、このアンバランス部31の反延
長軸部側の端部には上記第2軸受部IIが設けられている
から、アンバランス部31の第2、第3ジャーナル部34,3
5間の部分が振れ回って第3軸受部IIIに大きな荷重が作
用するといったこともない。
そして、特にこのバランサシャフト30においては、第
1、第3ジャーナル部33、35間と第2、第3ジャーナル
部34、35間のうちのスパンの長い方に位置する第1アン
バランス部311が、スパンの短い方に位置する第2アン
バランス部312よりも、重量が大きくされているので、
該シャフト30の回転時、特に高速回転時において、アン
バランス部31の偏心回転に伴って生じる遠心力の作用に
より該シャフト30が第1、第2、第3軸受部I、II、II
Iを支点として撓んだ場合に、上記第3軸受部IIIのジャ
ーナル部35は、当該軸受孔19ないし軸受メタル22によ
り、次のようにして良好に支持される。
つまり、上記の如くスパンの長さが夫々異なるように
形成されたバランサシャフト30の撓み時においては、第
6、第7図を用いて既に説明したように上記第1、第2
アンバランス部311、312の重量が仮に均等に配分されて
いるものとすると、第3ジャーナル部35両側の撓み角度
が夫々異なる(第1アンバランス部311側の方が第2ア
ンバランス部312側よりも撓み角度が小さい)という事
態を招くことになるが、本発明によれば、上記したよう
に第1アンバランス部311の方がその重量を所定量だけ
大きくされていることにより、第3図に実線で示すよう
に第1、第2アンバランス部311、322の撓み角度θ
θは同一もしくは略同一となる。これにより、上記第
3ジャーナル部35は、その周面部に所望の油膜を生成さ
せるためのオイルクリアランスを確保しながら第3軸受
孔19ないし軸受メタル22により良好に保持されることに
なり、同図に鎖線で示すように該ジャーナル部35と軸受
メタル22とが上記両者の撓み角度が異なるために片当り
状態となってこの第3軸受部IIIに偏摩耗や焼付き等が
発生するという不具合が回避されるのである。
また、この実施例においては、第1アンバランス部31
1を延長した分だけアンバランス部31全長にわたる断面
積を小さくすることにより、アンバランス部31全体の重
量が所要量となるように構成されているので、各軸受部
I、II、IIIに対する荷重の分配性が向上するという効
果も得られることになる。
尚、第4図は第2軸受部の他の実施例も示すもので、
この実施例においては該第2軸受部II′における軸受孔
18′がシリンダブロック11′の外部まで貫通されている
と共に、この貫通部にブラインドプラグ29′が装着され
ている。
ところで、このような軸受構造によると、軸受孔18′
のプラグ29′側に閉じた空間aが形成されるため、オイ
ル通路25′からジャーナル部34′と軸受メタル21′との
間に供給された潤滑オイルが反プラグ側のシリンダブロ
ック11′の内部空間b側にのみ流れることになり、軸受
面のプラグ29′側の部分に対する潤滑性が悪化すること
になる。そこで、この実施例においては、バランサシャ
フト30′における当該ジャーナル部34′に軸方向に貫通
する連通孔38′を設け、該孔38′により上記空間aをシ
リンダブロック11′の内部空間bに連通させて、軸受部
に供給される潤滑オイルを両空間a,b側に均等に流すよ
うに図られている。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、アンバランス部を有す
るバランサシャフトをクランクシャフトにより駆動して
振動を低減させるようにしたエンジンにおいて、軸受部
の個数を徒らに多くすることなく、上記アンバランス部
に作用する遠心力に起因する曲げモーメントを効果的に
抑制することが可能となると共に、特にアンバランス部
中間に設けられた軸受部両側のスパンの長さが異なる場
合においても、その軸受部両側におけるアンバランス部
の撓み角度が均等化されて該軸受部に生じる片当りが防
止されることになる。これにより、各軸受部(特にアン
バランス部中間の軸受部)における著しい摩耗や焼付き
が防止されて、この種のバランサシャフトの軸受構造の
耐久性が向上されることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示すエンジンの要部縦断正面
図、第2図は該エンジンに備えられたバランサシャフト
及びその周辺の構成を示す第1図II−II線による要部拡
大横断平面図、第3図は上記実施例の作用を示す要部拡
大横断平面図、第4図は軸受部の他の実施例を示す要部
横断平面図、第5図(a)〜(c)はバランサシャフト
の従来の軸受構造を夫々示す概略図、第6、第7図は夫
々従来の問題点を誇張して示す概略説明図である。 10……エンジン、13……クランクシャフト、30……バラ
ンサシャフト、31……アンバランス部、32……延長軸
部、I〜III……第1〜第3軸受部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクシャフトに平行に配設されて該ク
    ランクシャフトにより駆動され且つアンバランス部を有
    するエンジンのバランサシャフトであって、上記アンバ
    ランス部がエンジンの長手方向の中央部に配置されてい
    ると共に、該アンバランス部の一端側に延長軸部が連設
    されて駆動機構に連結されており、且つ該延長軸部の端
    部に第1軸受部が、上記アンバランス部の反延長軸部側
    の端部に第2軸受部が、該アンバランス部の中間部に第
    3軸受部が夫々設けられていると共に、上記第1、第3
    軸受部間と第2、第3軸受部間のうち、軸受部間寸法が
    長い方の第1、第3軸受部間が短い方の第2、第3軸受
    部間よりも上記アンバランス部の重量が大きくされてい
    ることを特徴とするエンジンのバランサシャフト。
JP61047957A 1986-03-05 1986-03-05 エンジンのバランサシヤフト Expired - Lifetime JP2540109B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61047957A JP2540109B2 (ja) 1986-03-05 1986-03-05 エンジンのバランサシヤフト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61047957A JP2540109B2 (ja) 1986-03-05 1986-03-05 エンジンのバランサシヤフト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62209213A JPS62209213A (ja) 1987-09-14
JP2540109B2 true JP2540109B2 (ja) 1996-10-02

Family

ID=12789827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61047957A Expired - Lifetime JP2540109B2 (ja) 1986-03-05 1986-03-05 エンジンのバランサシヤフト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2540109B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0640776B1 (en) * 1993-08-30 1998-04-29 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Balancing mechanism for an internal-combustion engine

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62209213A (ja) 1987-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4028963A (en) Engine balancer
US4819505A (en) Balancer shafts for use in multicylinder engines
US5535643A (en) Anti-rattle engine balancer which drives associated oil pump
JP2004518068A (ja) 多気筒内燃機関のクランク軸のコンロッド軸受のための潤滑油供給装置
US6659060B2 (en) Crankshaft drive for an internal-combustion engine
JP2540109B2 (ja) エンジンのバランサシヤフト
JPH081235B2 (ja) エンジンのバランサシャフト
JP2759933B2 (ja) 直列4気筒エンジンのバランサシャフト
JPH0727126A (ja) 内燃機関の潤滑装置
JPH0743006B2 (ja) エンジンのバランサシヤフト
JPS5847585B2 (ja) 多気筒エンジンの振動防止装置
JPS5936759Y2 (ja) 4サイクル直列2シリンダエンジンの1次パランサ装置
JPH0318761Y2 (ja)
JPH0724691Y2 (ja) バランサ軸
JP6118766B2 (ja) バランサ装置
JPH0532680Y2 (ja)
JP2816608B2 (ja) バランサ付きエンジン
JP2005282537A (ja) クランク軸を備える機械
JPH04351347A (ja) 内燃機関のバランスシャフト
JPH041286Y2 (ja)
JP2000161333A (ja) V型内燃機関のコンロッド支持構造
JPS643865Y2 (ja)
JPH076568B2 (ja) エンジンのバランサシヤフト構造
CA1055345A (en) Balancing system for an internal combustion engine
JPS63140104A (ja) エンジンのクランクシヤフト構造

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term