JPS63114612A - 扁平型モータ用電機子のホットランナー式射出成形装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高強度で且つ超高流動性を有するポリフェニ
レンサルファイド樹脂にてアマチュアコイルにモールド
層を形成した扁平型モータ用電機子を製造するためのラ
ンナーレス式射出成形装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の扁平型モータ用電機子は、例えば特開昭
５７−５２３５２号公報等に開示される如く、アマチュ
アコイルを樹脂モールドすることが知られている。

この成形装置としては、成形機のノズルと金型のキャビ
ティを繋ぐ樹脂流路内に充填された樹脂。

所謂ランナと、キャビティ内に充填された樹脂で封止さ
れた電機子と共に冷却固化して型開き時に電機子と共に
金型外に排出するようにしたコールドランナーシステム
がある。

然し、このシステムでは、スプール、ランナー部の樹脂
損失とその処理、及びゲートの切断とその仕上げ等の後
処理工程を必要とする等の問題がある。

そこで、従来は、溶融樹脂がゲートから直接キャビティ
に射出されるランナーレスシステム、所謂ホットランナ
−システムが提案されている。

これによると、射出圧によるコイルの変形反り等がなく
なり、電機子回転時の面振れ、全形歪等がコールドラン
ナーシステムに比較して極めて小さく、優れている。ス
プール、ランナ一部の樹脂損失がない。ゲート部から切
断されて自動取り出しが可能であるので、ゲートの切断
、仕上げが不要となり、省力化が図れる等が期待できる
。

このホットランナ−システムの一例を挙げると次の通り
である。

（１）ゲート部に機械的な弁を設け、ゲート近傍の樹脂
を溶融状態に保ち、型開時には前記弁を閉じて樹脂の糸
引きや洟垂れを防止するバルブゲートシステム（斉藷工
機■インコ社）。

（２）ゲー・ト孔近傍の樹脂流路内に先の尖った発熱体
をゲート孔に臨むように配し、型開時にはゲート孔内の
樹脂を冷却固化させ、次のサイクルの射出直前に発熱体
を通電加熱してゲート孔内の固化した樹脂を再溶融させ
て射出を可能とする。所謂間欠加熱方式（ＢＡＳＦシス
テム（直接加熱ホットチップ「サーモプレイ」）〕。

（３）　　デストリビューターブロックのランナー及び
ゲート孔内部にサーモカップルカートリッヂヒータを封
入したヒータチューブ及びプローブ（ホットチップ）を
内蔵した全内部加熱方式〔日本ＤＭＥシステム（ホット
チップ加熱方式）〕。

〔発明が解決しようとする問題点〕

然し、本発明者の実験によれば、上記各方式では、次の
如き不具合があり偏平型モータ用電機子の製造には不向
きであることが確認された。

（１）の方式では、■莫大な開閉繰返しで弁部分が摩耗
し故障し易い。■複雑な構造の弁を使用するための装置
が大きくなる。

（２）の方式では、■固化した樹脂を再溶融させるのに
時間が掛かる。■射出圧が城）貝する。■ガラス繊維混
入樹脂により発熱体先端が破損又は摩耗して不都合を生
じる。■発熱体の先端部が高温となり、基部周辺の樹脂
が焦げたり、分解したりする問題がある。

（３）の方式では、■プローブの形状が大きくなる。

■樹脂温度が３５０℃、金型温度が１５０℃の条件下で
は金型とブロック間にエアギャップ等の断熱帯のない密
着構造であるので、金型の冷却効果の低下や、樹脂洩れ
等が見られる。

〔発明の目的〕

本発明は係る従来の問題点を解決するために為されたも
ので、その目的は、スピアを用いることで樹脂モールド
層を均一に成形することができる扁平型モータ用電機子
のランナーレス式射出成形装置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕 本発明に係る扁平型モータ用電機子のランナーレス式射
出成形装置は、成形治具を用いて多数の単コイルを重畳
的に環状成形しコンミテータと接続して成るアマチュア
コイルを装着する収納部を設けたランナーレス式金型と
、このランナーレス式金型の収納部に高強度で且つ超高
流動性を有するポリフェニレンサルファイド樹脂を超低
圧下で射出するスピアとから構成され、スピアよりポリ
フェニレンサルファイド樹脂を超低圧下で射出して、ア
マチュアコイルに樹脂のモールド層を成形するものであ
る。

Ｃ発明の作用〕 本発明に於ては、スピアから高強度で且つ超高流動性を
有するポリフェニレンサルファイド樹脂が超低圧下でラ
ンナーレス式金型の収納部に直接射出されるから、アマ
チュアコイルに形成される樹脂のモールド層が均一にな
る。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明に係る装置の一部を切り欠いて示す正面
図、第２図はその要部を示す横断面図、第３図は本実施
例により成形された偏平型モータ用電機子の平面図、第
４図はその断面図である。

図に於て、１は３本のスピアで、マニホールド５に固定
されている。各スピア１のケーシング２にはランナーブ
ツシュ２３が設けである。そして、各スピア１の先端に
はチップヒータ３が設けである。マニホールド５から突
出するスピア１の゛他端部にはリード線４が取り出しで
ある。又、マニホールド５には、カートリッヂヒータ７
を挿入するためのカートリッヂヒータ挿入孔６と、熱電
対９を挿入するための熱雷対挿入孔８が形成されている
。

そして、３本のスピア１は、第３図に示すように製品で
ある樹脂モールドされたアマチュアコイル３０のボス部
３１に等間隔でゲート３２が形成されるように取り付け
である。尚、３３はスリーブである。

又、スピア１は、ランド部ＩＡの固化している樹脂を溶
融させるためのチップヒータ３と、スピア１廻り樹脂を
適温（３５０’ｃ）に保持するためのボディヒータ（図
示せず）が二重構造に設置されており、夫々各別にスピ
アシステムコントローラによりコントロー、ルされる。

スビアエのランナ一部ＩＢは、スピア１とそのケーシン
グ２との間、マニホールド５内、スプールブツシュ２１
及びローケートリング２２とを結ぶ経路に形成される。

チップヒータ３側では、固定側金型１０が取り付けであ
る。この固定側金型１０には、成形治具を用いて多数の
単コイルを重畳的に環状成形しコンミテータと接続して
成るアマチュアコイルを装着する収納部１２を形成する
凹部１）がチップヒータ３と連結して設けである。又、
固定側金型１０には、カートリッヂヒータ１４を装着す
るためのカートリッヂヒータ装着孔１３と、冷却液を通
すための冷却液孔１５が各別に形成されている。

この固定側金型１０には、可動側金型１６が組み付けら
れる。この可動側金型１６には固定側金型１０と同様に
、成形治具を用いて多数の単コイルを重畳的に環状成形
しコンミテータと接続して成るアマチュアコイルを装着
する収納部１２を形成する凹部１７が形成されている。

又、可りＪ側合型１６には、固定側金型１０と同様に、
カートリッヂヒータエ９を装着するためのカートリッヂ
ヒータ装着孔１８と、冷却液を通すための冷却液孔２０
が各別に形成されている。

尚、固定側金型１０と可動側金型１６とは、公知の方法
によって型開きできるようにしである。

次に、上述の如く構成された本実施例の作用を説明する
。

本装置では、第５図に示すように、常時溶融状態のラン
ナ一部ＩＢによって誘導された樹脂をゲートランド部Ｉ
Ａでキャビティ内の樹脂と共に冷却固化させる。製品取
出し後、次の射出開始前にチップヒータ３に通電して発
熱させ、ランド部ＩＡ内の固化している樹脂を溶融射出
可能とする。

この繰返しを成形機のサイクルに同期させて全自動で成
形できるシステムである。

従って、先ず、常法に従って固定側金型１０と可動側金
型１６とで形成される収納部】２に、成形治具を用いて
多数の４ｉコイルを重畳的に環状成形しコンミテータと
接続して成るアマチュアコイルを装着する。

一方、マニホールド５内の樹脂は２系統に分割したカー
トリッヂヒータ７で保温し、制御する（３５０℃）。マ
ニホールド５を通過した樹脂は、スピア１とそのケーシ
ング２の廻りを通過し、−時停滞する。この部の樹脂は
スピア１に内蔵されたヒータによって保温制御され、ゲ
ートランド部ｌＡに向かって客色縁層を形成させる。ゲ
ートランド部ＩＡは、金型１０，１６の冷却により射出
時以外は固化させておき、射出直前にチンプヒータ３に
通電して発熱させて溶融し、収納部１２に射出し、アマ
チュアに樹脂層を成形させる。この際の発熱のタイミン
グと発熱時間は、１シヨツト毎自動で操り返し、出力は
各ゲート毎個別に調整する。

固定側及び可動側金型１０．１６は、１３０〜１５０°
Ｃに保持するが、急速に所定温度まで上昇させるには、
カートリッヂヒータ孔１３，１８に挿入されたカートリ
ッヂヒータ１４．１９に通電して、加熱昇温させる。

又、連続成形を行なうと、３５０°Ｃに加温された樹脂
が射出されるので、固定側及び可動側金型１０．１６の
温度が次第に上昇する。これを通常の方式で冷却すると
、長時間を要し、成形サイクルが長くなるという不都合
が生じる。

そこで、金型１０，１６を冷却するために冷却液孔１５
．２０に冷却液（１００〜１５０°Ｃの油）を循環させ
、金型温度を１３０〜１５０’Ｃにコントロールする。

尚、スピア温度コントローラ（図示なし）で自動的に行
なうことにより、金型温度を常に１３０〜１５０℃の範
囲で一定温度にコントロールすることができ、一定品質
を有する電機子成形品を製造することができる。又、各
ゲート位置にスピア１をマニホールド５を介して夫々配
置したので、金型１０に組込むスピア１．マニホールド
５と、この出力や温度を設定制御するコントローラ及び
中継ボフ゛クス（図は省略）を設けることができる。

本発明を実施するに際し、上記実施例の如くスピア１を
３本用いる３点ゲート方式にすると、偏平型モータ用電
機子の樹脂モールド層を均等に成形することができる。

これを本発明者の実験に基づいて説明する。

３点ゲートの場合は、第６図の点線で示したように各ゲ
ート４０間に３木のウェルド（合わせ目）４１があるが
、材料を少ない量から少しづつ多くしていくと、第７図
のように均等な流動距離を示して完全に充填される。

この実験からも明らかな如く、ゲートバランスが優れて
いる。ウェルド４１が完全にシールされるので、欠陥が
なくなる。成形品にクラック、反り、変形がない。

１点ゲートにすると、第８図に示すようにゲート４０か
らウェルド４１までの流動距離が長くなるので、材料の
流動時間に差が生じる。そのため、ウェルド４１が完全
にシールされずにクラックが発生したり、強度が弱くな
る。矢印のような流動軌ン亦を示すので、ガラス繊維の
配向でウェルドの左右が充填され難くなり、第９図に示
すように真円になり難い。その上、第１０図に示すよう
にウェルド輔４１が変形する。

又、２点ゲートにすると、第１）図に示すように１点ゲ
ート程ではないが、流動距離が長くなるので、ウェルド
４１が完全にシールされず、クラックが発生したり、強
度が低下する。そして、矢印のような流動軌跡を示すの
で、ガラス繊維の配向でウェルド４１の左右で、１点ゲ
ートと同様に変形する。又、真円を作り難い。

従って、電機子の変形１反りをなくすと共に、電機子回
転時の面振れ、全形歪等をなくした成形を可能にするた
めには、３点ゲートでなければならない。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、成形治具を用いて多数の
単コイルを重畳的に環状成形しコンミテータと接続して
成るアマチュアコイルを装着する収納部を設けたランナ
ーレス式金型と、このランナーレス式金型の収納部に高
強度で且つ超高流動性を有するポリフェニレンサルファ
イド樹脂を超低圧下で射出するスピアとから措成され、
スピアよりポリフェニレンサルファイド樹脂を超低圧下
で射出して、アマチュアコイルに樹脂のモールド層を成
形するように構成したから、射出圧によるコイルの変形
１反り等がなく、電機子回転時の面振れ、全形歪等もコ
ールドランナー式に比較して極めて小さく、優れている
。スプルー、ランナー部の樹脂損失が全くない。ゲート
部から切断されて自動取出しが可能であるので、ゲート
の切断。

仕上げが不要であるので、省力化ができる。そのため、
全体として省資源、省力化が達成されるので、低コスト
の電機子成形品を提供することができる等の利点がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る装置の一部を切り欠いて示す正面
図、第２図はその要部を示す横断面図、第３図は本実施
例により成形された偏平型モータ用電機子の平面図、第
４図はその断面図、第５図は本発明に用いるスピアのチ
ップヒータの温度特性を示す図、第６図乃至第１）図は
本発明に於ける３点ゲートと他のゲートとの対比を示す
説明図である。 １・・・スピア、ＩＡ・・・ランド部、ＩＢ・・・ラン
ナ一部、２・・・スピアケーシング、３・・・チップヒ
ータ、５・・・マニホールド、１０・・・固定側金型、
１２・・・収納部、１６・・・可動側金型、３０・・・
アマチュアコイル、３２　・　・　・ゲート。 第２図 第６図　　　　　第７図 第８図　　　　　第９図 第１）図　、ユ、。４−一

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）成形治具を用いて多数の単コイルを重畳的に環状
   成形しコンミテータと接続して成るアマチュアコイルを
   装着する収納部を設けたランナーレス式金型と、このラ
   ンナーレス式金型の収納部に高強度で且つ超高流動性を
   有するポリフェニレンサルファイド樹脂を超低圧下で射
   出するスピアとから構成され、スピアよりポリフェニレ
   ンサルファイド樹脂を超低圧下で射出して、アマチュア
   コイルに樹脂のモールド層を成形することを特徴とする
   扁平型モータ用電機子のランナーレス式射出成形装置。
2. （２）スピアが３箇所に設けてあることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の扁平型モータ用電機子のラン
   ナーレス式射出成形装置。
3. （３）スピアは、夫々がスピアボディをマニホールドを
   介して配置し、温度コントローラにより夫々個別に温度
   コントロールができるように構成されていることを特徴
   とする特許請求の範囲第２項記載の扁平型モータ用電機
   子のランナーレス式射出成形装置。
4. （４）ランナーレス式金型は、固定側金型と可動側金型
   とに別れ、両者の金型温度を所定温度まで上昇させるた
   め個別にカートリッヂヒータをカートリッヂヒータ孔に
   設置し、温度コントローラでコントロールできるように
   構成されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の扁平型モータ用電機子のランナーレス式射出成形
   装置。
5. （５）成形作業中の固定側及び可動側金型温度を所定温
   度に保持して成形を行なうために、カートリッヂヒータ
   を切り一定温度の冷却液を循環する冷却孔を配置し、温
   度コントローラでコントロールできるように構成されて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第４項記載の扁平
   型モータ用電機子のランナーレス式射出成形装置。