JPS6291683A - スライデイングベ−ン式圧縮機のベ−ン背圧付与装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ＋７１業七の利用分野 本発明は自動車用空調装置等に供されるスライディング
ベーン式圧縮機に使用するベーン背圧付与装置に関する
ものである。

従来の技術 周知のようにスライディングベーン式圧縮機においては
ロータの回転に伴ってベーンがその先端をシリンダ内壁
に接して回転摺動運動をするようベーン後端に高圧の潤
滑油を圧力差により供給する構造が広く用いられている
。

以下図面を参照Ｉ７ながら、丘述した従来のスライディ
ングベーン式圧縮機のベーン背圧付与装置の一例につい
て説明する。

第６図〜第８図は従来の差圧給油式のベーン背圧付与装
置を有するスライプ°イングベーン式圧ａ機の具体構成
を示すものである。同図において、１は円筒内壁を有す
るンリンダ、２はその外周の一部がシリング１内壁と做
少隙間を形成するロータ、３はロータ２に設けられた複
数のベーンスロット、４はベーンスロット３内に摺動自
在に挿入された複数のベーン、５はロータ２と一体的に
形成され回転自在に軸支される駆動軸、６および７はそ
れぞれシリンダ１の両端を閉塞して内部に作動室８を形
成する前部側板および後部側板である。

９は低圧側の作動室８に連通ずる吸入口、１０は高圧側
の作動室８に連通ずる吐出口、１１は吐出口に配設され
た吐出弁、１２は高圧通路１３に連通ずる高圧室１４を
形成して圧縮された高圧流体中の潤滑油を分離捕捉する
スクリーン１５を配設した高圧ケースである。１６は後
部側板７に配設されたベーン背圧付与装置本体で、高圧
室１４下方の油溜り部の潤滑１７１１１をベーン背圧室
１７に供給している。１８は高圧室１４下方の油溜り部
とべ一ノ背圧室１７とを連通ずる給油通路、１９は差圧
（こよる給油量を制限する通路、２０は給油通路１８途
中に設けられた球座、２１は球座２ｏと当接あるいは遊
離して給油通路１日を連通遮断する球体、２２は球座２
ｏに開口するプランジャ室、２３はプランジャ室２２内
部に摺動自在に配設され球座２ｏ側へ移動した時球体２
１を球座２ｏがら遊離させるプランジャ、２４はプラン
ジャの下端の下部プランジャ室２５と吐出弁１１直前の
作動室８とを連通ずる圧力導入路である。

以上のよう（こ構成されたスライディングベーン式圧縮
機のベーン背圧付与装置について、以下その動作につい
て説明する。

エンジンなどの駆動源より動力伝達を受けて駆動軸５お
よびロータ２が第７図において時計方向に回転すると、
これに伴い低圧流体が吸入口９より作動室８円に流入す
る。ロータ２の回転に伴い圧縮された高圧流体は吐出口
１０より吐出弁１１を押し上げて高圧通路１３より高圧
室１４に流入し、スクリーン１５によって潤滑油が分離
捕捉される。一方圧力導入路２４からは高圧流体の圧力
に打ち勝って吐出弁１１を押し■げろだけの圧力を有す
る作動室８内の過圧縮ガスが下部プランジャ室２５へ供
給されるので、プランジャ２３は球座２０側へ移動して
球体２１を球座２０から遊離させる。したがって給油通
路１８は連通されるので、高圧流体中より分離されて高
圧室１４下方に貯えられた潤滑油は差圧によって通路１
９、給油通路１８からベーン背圧室１７へ供給されてベ
ーン４の抑圧に供されロータ２と前部側板６および後部
側板７との隙間を通り作動室８内へ流入するのである。

また圧縮機が停止した場合には作動室８内の圧力は急激
に低圧側流体の圧力まで降下するため、下部プランジャ
室２５内の圧力も低圧側流体の圧力まで降下しプランジ
ャ２３下端の圧力はプランジャ２３七端の圧力より小さ
くなるのでプランジャ２３は下部プランジャ室２５側へ
移動する。このため球体２１は球座２０に当接し給油通
路１８は遮断される。したがって潤滑油はそれ以上供給
されないから、作動室８内に潤滑油が滞留することによ
って生ずる圧縮機始動時の液圧縮を防止することができ
る。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記従来のベーン背圧付与装置では、圧縮
機の停止後ある時間が経過した場合のように低圧側の流
体の圧力と高圧側の流体の圧力とが等しくなった状態で
圧縮機を始動すると、ロータ２の回転に伴ってベーン４
が回転しベーンスロット３内を伸張没入しようとしても
潤滑油を供給するための差圧が無いことや、潤滑油の水
頭、粘性および慣性による流れ始めの抵抗が大きいこと
などのため、結果としてベーン４の伸張没入の際生ずる
ベーン背圧室１７の容積変動に対し十分な潤滑油量が供
給できない。このため特に圧縮機始動時の回転数が低い
場合にベーン背圧室１７の圧力低下を生じベーン４がシ
リンダ１内壁から遊離し再び衝突する周知の不調現象や
流体を圧縮しない圧縮不良現象が生ずるという問題点を
有していた。

まｔコ潤滑油量を確保するため通路１９の通路面積を拡
大することは、定常運転時にベーン４を過度にシリンダ
１内壁に押接せしめベーン４先端部およびシリンダ１内
壁の摩耗増と圧縮機の入力増をひき起こす結果となり圧
縮機の耐久性や効率を悪くするという問題があり、高回
転時には増大するベーン４の遠心力がこの傾向をさらに
助長するという問題点を有していた。

本発明はｔ記問題点に鑑み、圧縮機の高低圧力差が無い
か小さい場合に低速回転で圧縮機を始動した場合でもベ
ーンの不調現象や圧縮不良現象が防止できかつ耐久性や
効率を損なわないスライディングベーン式圧縮機のベー
ン背圧付与装置を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のスライディングベ
ーン式圧縮機のベーン背圧付与装置は、ベーン背圧室と
高圧室の油溜り部とを連通ずる給油通路と、ベーン背圧
室と圧縮機を含む冷凍サイクル内の油溜り部以外の任意
の高圧側の空間とを連通ずるガス供給通路と、少なくと
も高圧側流体と低圧側流体との圧力差が無いか小さい状
態からの圧縮機始動時には前記ガス供給通路を連通しか
つ少なくとも始動時を除く圧縮機運転中は前記ガス供給
通路を遮断する通路開閉手段とを備えたものである。

作　　用 本発明は上記構成により、高低圧力差が無いか小さい状
態で圧縮機を始動させた場合でも、通路開閉手段はガス
供給通路を連通しているのでロータの回転に伴ってベー
ンが回転しベーンスロット内を伸張没入しようとする際
生ずるベーン背圧室の容積変動に対して瞬時にガス供給
通路からガス状流体を供給できる。このためベーン背圧
室の圧力低下を生じないからベーンの不調現象や圧縮不
良現象を防止できる。また始動後に通路開閉手段はガス
供給通路を遮断するから、ベーン背圧室へは給油通路か
ら適正量の潤滑油が供給されるので耐久性や効率を損な
うことがない。

実施例 以下本発明の一実施例について添付図面の第１図〜第５
図を参照しながら説明する。

第１図〜第５図は本発明の一実施例におけるスライディ
ングベーン式圧縮機のベーン背圧付与装置を示すもので
、同図に示す部品のうち前記従来のスライディングベー
ン式圧縮機のベーン背圧付与装置と同一の作用効果を有
するものは同一の符号を記して説明を省略する。

同図において、２６は後部側板７に配設されたベーン背
圧付与装置本体、２７はベーン背圧室１７に連通する第
１ガス供給通路、２８はこの第１ガス通路が開口する摺
動室、２９は摺動室２８内に摺動自在に配設され、その
両端に各々第１摺動室２８ａと第２摺動室２８ｂとを形
成する弁体、３０は摺動室２８内で第１ガス供給通路２
７と連通ずる位置に一端を開口し、他端を高圧室１４の
上方部分に開口する第２ガス供給通路、３１は弁体２９
に設けられた第１ガス供給通路２７と第２ガス供給通路
３０とを連通ずるガス供給通路、３２は第１摺動室２８
＆と吐出弁１１直前の作動室とを連通ずる圧力導入路、
３３は第１摺動室２８ａ内に設けられ弁体２９を第２摺
動室２８ｂ側へ付勢しようとするバネ、３４は第２摺動
室２８ｂ内に設けられ弁体２９を第１摺動室２８ａ側へ
付勢しようとするバネ、ａ５は給油通路１８と給油量を
制限する通路１９との間に設けられた弁座、３６は弁体
２９下方に弁体２９と一体で設けられ第５図において弁
体２９が第１摺動室２８ａ側に移動し弁座３５に当接し
た場合には給油通路１８と給油量を制限する通路１９と
を遮断する弁である。

以ｔのように構成されたスライディングベーン式圧縮機
のベーン背圧付与装置について以下にその動作を説明す
る。

圧縮機の運転中は、第１摺動室２ｅａ内には圧力導入路
３２より高圧流体の圧力に打ち勝って吐出弁１１を押し
とげるだけの圧力を有する作動室８内の過圧縮ガスが第
２摺動室２８ｂには圧縮機作動室８より吐出口１０、吐
出弁１１、高圧通路１３をへて高圧室１４に貯えられた
高圧流体がそれぞれ導入されているため、弁体２９は第
１摺動室２８ａ内の圧力及びバネ３３の付勢力が第２摺
動室２ａｂ内の圧力及びバネ３４の付勢力に打ち勝って
弁体２９は第４図に示す位置すなわち、第２摺動室側へ
移動し弁体２９に設けられたガス供給通路３１と、第１
ガス供給通路２７、第２ガス供給通路３０が遮断され、
弁体２９下方に設けられた給油通路１８と給油量を制限
する通路１９を遮断する弁３６は開状態となる。その結
果、ベーン４の押圧に必要な潤滑油は給油通路１８を通
ってベーン背圧室１７へ供給される。この場合給油域は
前記従来のスライディングベーン式圧縮機のベーン背圧
付与装置と実質的に同等である。

一方、圧縮機が停止した場合には、作動室８内の圧力は
急激に低圧側流体の圧力まで降下、すなわち圧力導入通
路３２内の圧力は低圧圧力となり、弁体２９は第２摺動
室２ａｂ内の圧力及びバネ３４の付勢力が第１摺動室２
ａａ内の圧力及びバネ３３の付勢力に打ち勝って弁体２
９は第５図に示す位置、すなわち、弁体２９下方に設け
られた弁３６が弁座３５と当接し、給油通路１８と給油
量を制限する通路１９を遮断される。したがって潤滑油
の作動室８内への供給を停止し、圧縮機始動時の液圧縮
を防止することができる。この場合の潤滑油供給停止方
式は、従来のスライディングベーン式圧縮機のプランジ
ャ２３、球体２１、球座２０による方式と実質的に同等
である。

次に、圧縮機が停止後ある時間が経過し、低圧側の流体
と高圧側の流体の圧力がほぼ等しくなった場合、バネ３
３の付勢力及び弁体２９の重量とバネ３４の付勢力の設
定により、弁体２９に設けられたガス供給通路３１が第
１ガス供給通路２７、第２ガス供給通路３０と連通ずる
位置に、すなわち第３図に示される位置に弁体２９が、
摺動室２８内で保持される。この状態から圧縮機を始動
した場合、ロータ２の回転に伴ってベーン４が回転しベ
ーンスロット３内を伸張没入しようとする際生ずるベー
ン背圧室１７の容積変動に対して、瞬時に高圧室１４の
上方部分の高圧ガスを第２ガス通路３０より弁体２９に
設けられたガス通路３１、第１ガス通路２７を介して、
給油通路１８より供給できる。

以上のように本実施例によ°れば、スライディングベー
ン式圧縮機において、ベーン背圧室に連通ずる第１ガス
供給通路と、高圧室のと方部分に連通ずる第２ガス供給
通路と、この第１ガス供給通路と第２ガス供給通路が開
口する摺動室と、この摺動室内に摺動自在に嵌挿されそ
の両端に第１摺動室と第２摺動室とを形成じ第１ガス供
給通路と第２ガス供給通路を連通ずるガス供給通路を有
する弁体と、第１摺動室と吐出弁直前の吐出通路または
吐出弁近傍の作動室とを連通ずる圧力導入路と、弁体を
第２摺動室側へ付勢するバネと、弁体を第１摺動室側へ
付勢するバネと、弁体が第１摺動室側へ移動した場合に
は潤滑油供給通路を遮断する弁とを設けることにより、
少なくとも高圧側流体と低圧側流体との圧力差が無いか
小さい状態からの圧縮機始動時にはガス供給通路を連通
しているのでロータの回転に伴ってベーンが回転しベー
ンスロット内を伸張没入しようとする際生ずるベーン背
圧室の容積変動に対して瞬時にガス供給通路からガス状
流体を供給できるため、ベーン背圧室の圧力低下を生じ
ないからベーンの不調現象や圧縮不良現象を防止できる
。また始動後の通路開閉手段はガス供給通路を遮断する
から、ベーン背圧室へは給油通路から適正量の潤滑油が
供給され、なおかつ圧縮機が停止した場合は潤滑油給油
通路を遮断するため、圧縮機の耐久性や効率を損なうこ
とがない。

発明の効果 以上のように本発明は、スライディングベーン式圧縮機
のベーン背圧付与装置は、ベーン背圧室と高圧室の油溜
り部とを連通ずる給油通路と、ベーン背圧室と圧縮機を
含む冷凍サイクル内の油溜り部以外の任意の高圧側の空
間とを連通ずるガス供給通路と、少なくとも高圧側流体
と低圧側流体との圧力差が無いか小さい状態からの圧縮
機始動時には前記ガス供給通路を連通しかつ少なくとも
始動時を除く圧縮機運転中は前記ガス供給通路を遮断す
る通路開閉手段とを備えることにより、高た場合でも、
通路開閉手段はガス供給通路を連通　　　。

しているのでロータの回転に伴ってベーンが回転しベー
ンスロット内を伸張没入しようとする除虫するベーン背
圧室の容積変動に対して瞬時にガス状流体を供給できる
ので、ベーン背圧室の圧力低下を生じないからベーンの
不調現象や圧縮不良現象を防止でと、始動後に通路開閉
手段はガス供給通路を遮断するから、ベーン背圧室へは
給油通路から適正量の潤滑油が供給されるので耐久性や
効率を損なうことがなく、その実用的効果は大なるもの
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例におけるベーン背圧付与装置を
具備したスライディングベーン式圧縮機の縦断面図、第
２図は第１図のＹ−Ｙ線による断面図、第３図〜５図は
同要部拡大断面図、第６図は従来のベーン背圧付与装置
を具備したスライディングベーン式圧縮機の縦断面図、
第７図は第６図のＸ−Ｘ線による断面図、第８図は同要
部拡大断面図である。 １・・・・・・シリンダ、２・・・・・・ロータ、３・
・・・・・ベーンスロット、４・・・・・・ベーン、５
・・・・・・ｌｊｌ動軸、ｓ・・・・・・前部側板、７
・・・・・・後部側板、８・・・・・・作動室、９・・
・・・・吸入口、１０・・・・・・吐出口、１１・・・
・・・吐出弁、１２・・・・・・高圧ケース、１８・・
・・・・給油通路、２７・・・・・・第１ガス通路、ａ
Ｏ・・・・・・第２ガス通路、３１・・・・・・ガス供
給通路。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名／−
−−シリンγ ２−一一口−７ ローーー前僻″１本（ ７−−−メヒ費−ＩＫン０ツリ坂 ７−−−曵ベロ ／２−−−Ａ！１圧脣人 第　１　図 ３−−−へ−ンスロット ４−−−ベーン ５−−一漏〔動牌布 δ−−−　イ乍ｊヒり寛 ／θ−−−吐出口 ／δ−−−鈴傭圓ト ２７−−−オ７η笑６各 ＪＯ−−−＋２η゛んｖ４ 第４図 第５図 第６図 ｘ−１ 第７図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）筒状内壁を有するシリンダと、このシリンダの内
   部に配設されその外周の一部がシリンダ内壁と微小隙間
   を形成するロータと、このロータに設けられたベーンス
   ロット内に摺動自在に挿入された複数のベーンと、前記
   ロータと一体的に形成され回転自在に軸支される駆動軸
   と、前記シリンダの両端を閉塞して内部に作動室を形成
   する前部側板および後部側板と、前記ロータ外周とシリ
   ンダ内壁が近接している部分をはさんで作動室に連通す
   る吸入口および吐出口と、この吐出通路に設けられた吐
   出弁と、吐出通路に連通し圧縮された高圧流体中の潤滑
   油を分離しかつその下方部分に油溜り部を含む高圧室を
   有する高圧ケースと、前記ベーンスロットとベーン端部
   とで形成されるベーン背圧室と、前記高圧室の油溜り部
   とを連通する給油通路と、前記ベーン背圧室と圧縮機を
   含む冷凍サイクル内の油溜り部以外の任意の高圧側空間
   とを連通するガス供給通路と、少なくとも高圧側流体と
   低圧側流体との圧力差が無いか小さい状態からの圧縮機
   始動時には前記ガス供給通路を連通し、かつ少なくとも
   始動時を除く圧縮機運転中は前記ガス供給通路を遮断し
   前記給油通路のみを連通し、かつ圧縮機停止直後には前
   記ガス供給通路と前記給油通路とを遮断する通路開閉手
   段とを備えたことを特徴とするスライディングベーン式
   圧縮機のベーン背圧付与装置。
2. （２）通路開閉手段は、ベーン背圧室に連通する第１ガ
   ス供給通路と、高圧室の上方部分に開口する第２ガス供
   給通路と、前記第１ガス供給通路と第２ガス供給通路が
   開口する摺動室と、この摺動室内に摺動自在に嵌挿され
   その両端に第１摺動室と第２摺動室とを形成し前記第１
   ガス供給通路と第２ガス供給通路を連通するガス供給通
   路を有する弁体と、前記第１摺動室と吐出弁直前の吐出
   通路または吐出弁近傍の作動室とを連通する圧力導入路
   と、前記弁体を第２摺動室側へ付勢するバネと、前記弁
   体を第１摺動室側へ付勢するバネと、前記弁体が第１摺
   動室側へ移動した場合には、潤滑油供給通路を遮断する
   弁とを備えた特許請求の範囲第１項に記載のスライディ
   ングベーン式圧縮機のベーン背圧付与装置。