JPS62915B2 - - Google Patents

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JPS62915B2
JPS62915B2 JP53067006A JP6700678A JPS62915B2 JP S62915 B2 JPS62915 B2 JP S62915B2 JP 53067006 A JP53067006 A JP 53067006A JP 6700678 A JP6700678 A JP 6700678A JP S62915 B2 JPS62915 B2 JP S62915B2
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het
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JP53067006A
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Mitsuo Numata
Masayoshi Yamaoka
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Priority to ES481135A priority patent/ES481135A1/es
Priority to DE7979301015T priority patent/DE2965133D1/de
Priority to EP79301015A priority patent/EP0006011B1/en
Priority to DK233079A priority patent/DK233079A/da
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Publication of JPS62915B2 publication Critical patent/JPS62915B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D207/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D207/46Heterocyclic compounds containing five-membered rings not condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom with hetero atoms directly attached to the ring nitrogen atom
    • C07D207/48Sulfur atoms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Cephalosporin Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、家きんおよび人間を含む動物の疾
病、特にグラム陽性および陰性菌による感染性疾
病の治療剤として価値ある新規な抗菌剤、すなわ
ち新規な7―アシル基を有する一般式 〔式中、Rは低級アルキル基または式
【式】(R1,R2は同一または相異なり 水素原子、カルボキシル基またはハロゲン原子
を)で表わされる基を、Yはアシルオキシ基また
は式―S―Het(Hetは置換基を有していてもよ
い含窒素複素環基)で表わされる基を示す〕で表
わされるセフアロスポリン誘導体およびその製造
法に関するものである。 現在、広スペクトルの抗菌性を持つことで知ら
れている幾つかの種類の半合成セフアロスポリン
が市販され、各種感染性疾病の治療剤として臨床
的に用いられている。しかし、これらに対し耐性
を示す臨床的に重要な細菌も少なからず存在す
る。例えば一部のエシエリヒア・コリ菌,一部の
シトロバクター属および大部分のインドール陽性
のプロテウス属,エンテロバクテリア属,セラチ
ア属あるいはシユウドモナス属などに分類される
病原性細菌は既知のセフアロスポリンに耐性であ
る(W.E.ヴイク(Wick)「セフアロスポリンズ
アンド ペニシリンズ(Cephalosporins and
Penicillins);ケミストリ、アンド バイオロジ
イ(Chemistry and Biology)」,E.H.フリン
(Flyun),Ed.,アカデミツク プレス ニユー
ヨーク(Academic Press,New York),N.Y.,
1972,11章)。従つて上述の病原菌に対して臨床
的に使用可能な程度の抗菌性を有する新しいセフ
アロスポリンの探求が今もなお続けられている。 本発明者らは、種々検討の結果、式 〔式中、Wはハロゲン原子を、RおよびYは前
記と同意義を示す〕で表わされる化合物とチオ尿
素とを反応させると、式〔〕で表わされる新規
の7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―置換チオ―アセタミド〕セフアロスポ
リン誘導体が得られること、このようにして得ら
れる誘導体〔〕は、前述の既知のセフアロスポ
リン剤に対し耐性のグラム陰性菌を含む各種の細
菌に対し強い抗菌作用を有し望ましいセフアロス
ポリン剤であることを見出した。即ち、セフアロ
スポリン誘導体〔〕は広範囲のグラム陰性菌た
とえばエシエリヒア・コリ(Escherichia coli),
クレープジーラ・ニユーモニアエ(Klebsiella
pneumoniae),プロテウス・ブルガリス
(Proteus vulgaris),プロテウス・ミラビリス
(Proteus mirabilis),プロテウス・モルガニイ
(Proteus morganii),プロテウス・レツトゲリ
(Proteus rettgeri),シトロバクター・フロイン
デイー(Citrobacter freundii),エンテロバクタ
ー・クロアカエ(Enterobacter cloacae)および
セラチア・マルセセンス(Serratia
marscecens)などの菌に対して強い抗菌力を示
す新規抗生物質であり、これらの細菌に起因する
家きんおよび人間を含む哺乳動物の各種疾病の治
療または予防に有用に用いられる。 本発明者らはこれらの知見に基づいて本発明を
完成した。 すなわち、本発明は、 (1) セフアロスポリン誘導体〔〕、 (2) 化合物〔〕とチオ尿素とを反応させること
を特徴とする、セフアロスポリン誘導体〔〕
の製造法である。 上記式中において、Rで示される低級アルキル
基は炭素数3以下の直鎖状もしくは分枝状のアル
キル基(メチル、エチル、n―プロピル、i―プ
ロピル基)を意味し、なかんずくメチル基が好ま
しい。また、Rは式【式】(R1,R2は 同一または相異なり水素原子,カルボキシル基ま
たはハロゲン原子)で表わされる基を示し、ここ
においてR1,R2で示されるハロゲン原子は塩
素,臭素,ヨウ素,フツ素を意味し、なかでも塩
素,臭素が好ましい。Yで示されるアシルオキシ
基はたとえばアセチルオキシ,プロピオニルオキ
シなどの炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキ
シ基たとえばマンデルオキシ,α―スルホフエニ
ルアセチルオキシ,グリシルオキシ,フエニルア
セチルオキシなどのα位が水酸基,スルホ基,ア
ミノ基などで置換されていてもよいフエニルアセ
チルオキシ基、たとえばサクシノイルオキシなど
のカルボキシ基で置換された炭素数2〜4のアル
キルカルボニルオキシ基、たとえば2―カルボキ
シベンゾイルオキシ,2―(カルボエトキシカル
バモシル)ベンゾイルオキシ,2―(2―カルボ
エトキシスルフアモイル)ベンゾイルオキシ,2
―カルボキシ―3(または4または6)―ニトロ
ベンゾイルオキシまたは2,4―ジカルボキシベ
ンゾイルオキシなどの一般式 〔式中、R5,R6は水素原子,カルボキシ基,
カルボエトキシカルバモイル基,カルボエトキシ
スルフアモイル基またはニトロ基を示す。〕で表
わされる基を意味し、好ましくは炭素数2〜4の
アルキルカルボニルオキシ基、たとえばアセトオ
キシ基、プロピオニルオキシ基などがあり、なか
んずくアセトオキシ基が好ましい。また、―S―
HetのHetで表わされる含窒素複素環は、オキシ
ド化されていてもよい窒素原子1個以上を含有す
るか、窒素以外のたとえば酸素,硫黄などの原子
を含んでいてもよい含窒素複素環基であつてその
核上に置換基を有するものを示す。このような含
窒素複素環基としては、たとえばピリジル,N―
オキシドピリジル,ピリミジル,ピリダジニル,
N―オキシドピリダジニル,ピラゾリル,ジアゾ
リル,チアゾリル,1,2,3―チアジアゾリ
ル,1,2,4―チアジアゾリル,1,3,4―
チアジアゾリル,1,2,5―チアジアゾリル,
1,2,3―オキサジアゾリル,1,2,4―オ
キサジアゾリル,1,3,4―オキサジアゾリ
ル,1,2,5―オキサジアゾリル,1,2,3
―トリアゾリル,1,2,4―トリアゾリル,
1H―テトラゾリル,2H―テトラゾリル等が繁用
される。また、これら含窒素複素環基上の置換分
としては、たとえばメチル,エチル,トリフロロ
メチル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソ
ブチル等の低級アルキル基(C1〜4)、たとえば
メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキ
シ,ブトキシ等の低級アルコキシ基(C1〜4)、
たとえば塩素,臭素等のハロゲン原子,水酸基,
メルカプト基,アミノ基,カルボキシル基,カル
バモイル基等の一価基、あるいは低級アルキレン
基(C1〜3),―S―,【式】基等の多価基を 介して種々の置換基を有するものが用いられる。
多価基が低級アルキレン基である場合には、この
置換分は水酸基,メルカプト基,アミノ基,グア
ニル基,モルホリノ基,カルボキシル基,スルホ
基,カルバモイル基,アルコキシ(C1〜4)カル
ボニル基,低級アルキル(C1〜4)カルバモイル
基,アルコキシ基(C1〜4),アルキルチオ基
(C1〜4),アルキルスルホニル基(C1〜4),アシ
ロキシ基(C1〜4),モルホリノカルボニル基な
どであつてもよい。多価基が―S―,【式】基 である場合には、置換分は低級アルキル基および
上記置換分を有する低級アルキレン基などであつ
てもよい。多価基が―N―である場合には、さら
にカルボキシル基,アルコキシ(C1〜4)カルボ
ニル基,アシル基(C1〜4),カルバモイル基,
低級アルキル(C1〜4)カルバモイル基等の置換
分が直結していてもよい。具体的には、たとえば
カルボキシメチル,カルバモイルメチル,N―低
級アルキルカルバモイルメチル(例えばN,N―
ジメチルカルバモイルメチル),ハイドロキシ低
級アルキル(例えばハイドロキシメチル,2―ハ
イドロキシエチル),アシルオキシ低級アルキル
(例えばアセトキシメチル,2―アセトキシエチ
ル),アルコキシカルボニルメチル(例えばメト
キシカルボニルメチル,ヘキシルオキシカルボニ
ルメチル,オクチルオキシカルボニルメチル),
メチルチオメチル,メチルスルホニルメチル,N
―低級アルキルアミノ低級アルキル(例えばN,
N―ジメチルアミノメチル,N,N―ジメチルア
ミノエチル,N,N,N―トリメチルアンモニウ
ムエチル),モルホリノメチル,グアニルメチ
ル,グアニルエチルなどの置換アルキル基,低級
アルキルアミノ(例えばメチルアミノ),スルホ
低級アルキルアミノ(例えば2―スルホエチルア
ミノ),ハイドロキシ低級アルキルアミノ(例え
ばハイドロキシエチルアミノ),低級アルキルア
ミノ低級アルキルアミノ(例えば2―ジメチルア
ミノエチルアミノ,2―トリメチルアンモニウム
エチルアミノ),アシルアミノ(例えばアセチル
アミノ),2―ジメチルアミノアセチルアミノ,
2―トリメチルアンモニウムアセチルアミノ,低
級アルコキシカルボニルアミノ(例えばメトキシ
カルボニルアミノ)などの置換アミノ基,メチル
チオ,2―ハイドロキシエチルチオ,2―アシル
オキシエチルチオ(例えば2―アセトキシエチル
チオ,2―フエニルアセトキシエチルチオ,2―
カプロイルオキシエチルチオ),カルボキシメチ
ルチオ,アルコキシカルボニルメチルチオ(例え
ばメトキシカルボニルメチルチオ,ヘキシルオキ
シカルボニルメチルチオ),カルバモイルメチル
チオ,N―低級アルキルカルバモイルメチルチオ
(例えばN,N―ジメチルカルバモイルメチルチ
オ),アセチルメチルチオ,N―低級アルキルア
ミノ低級アルキルチオ(例えば2―N,N―ジメ
チルアミノエチルチオ,2―N,N,N―トリメ
チルアンモニウムエチルチオ),モルホリノカル
ボニルメチルチオ,2―スルホエチルチオなどの
置換チオ基があげられる。 ―S―Hetは、好ましくは式【式】 式【式】式【式】ま たは式【式】で示され、〓は水素、 炭素数1〜3の低級アルキル基、たとえばメチル
基、ヒドロキシ置換低級アルキル基、たとえば2
―ヒドロキシエチル基,カルボキシアルキル基、
たとえばカルボキシメチル基、またはジ低級アル
キル置換アミノアルキル基、たとえば2―ジメチ
ルアミノエチル基、また〓は低級アルキル基、た
とえばメチル基、またはヒドロキシ置換低級アル
キル基、たとえばヒドロキシメチル基である。 上記式〔〕で示される化合物のうち、特に好
ましい化合物は 〔式中、Rはメチル基、Yはアセトオキシ基、
カルバモイルオキシ基、式【式】式 【式】式【式】また は式【式】(式中、〓は水素、メチ ル基、2―ヒドロキシエチル基、カルボキシメチ
ル基または2―ジメチルアミノエチル基を〓は水
素、メチル基〕で表わされる7―〔2―(2―ア
ミノチアゾール―4―イル)―2―(非置換また
は置換アミノカルボニルアミノ)アセトアミド〕
―セフアロスポリン化合物である。 感染症治療剤として用いられる場合、化合物
〔〕は遊離または双性イオンまたは薬理学的に
許容し得る非毒性の塩類として用いられ、これら
の塩類も本発明に含まれる。このような〔〕の
塩類としては、たとえばナトリウム塩、カリウム
塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネ
シウム塩などのアルカリ土類金属塩、アンモニウ
ム塩などの無機塩基との塩、トリメチルアミン
塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、N―メチ
ルグルカミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエ
タノールアミン塩など有機塩基との塩、酢酸塩、
酒石酸塩、メタンスルホン酸塩などの有機酸との
塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩な
ど無機塩との塩、アルギニン塩、アスパラギン酸
塩、グルタミン酸塩などのアミノ酸との塩などが
ある。 本発明目的化合物〔〕が感染症治療剤として
使用される場合、公知セフアロスポリン剤と同
様、たとえば粉末投与あるいは常法に基づいて生
理学的に使用可能な担体または賦形剤と共に溶液
または懸濁液等として安全に投与することができ
る。具体的には、たとえば人の前述の細菌による
起炎性の疾患、化膿性疾患、呼吸器感染症、胆道
感染症、腸内感染症、***症および産婦人科
感染症の治療に安全な治療剤として用いられる。
本発明目的物中の、たとえば (1) 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―メチルチオ―アセタミド〕―3―
(1―メチル―1H―テトラゾール―5―イル)
チオメチル―3―セフエム―4―カルボン酸ナ
トリウム、 (2) 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―(2―カルボキシフエニルチオ)ア
セタミド〕―3―(1―メチル―1H―テトラ
ゾール―5―イル)チオメチル―3―セフエム
―4―カルボン酸ジナトリウム、 (3) 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―(2―カルボキシフエニルチオ)ア
セタミド〕―3―〔1―(2―ジメチルアミノ
エチル)―1H―テトラゾール―5―イル〕チ
オメチル―3―セフエム―4―カルボン酸、 (4) 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―(2―カルボキシフエニルチオ)ア
セタミド〕―3―(1,3,4―チアジアゾー
ル―5―イル)チオメチル―3―セフエム―4
―カルボン酸ジナトリウム、 (5) 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―(2―カルボキシフエニルチオ)ア
セタミド〕―3―(2―メチル―1,3,4―
チアジアゾール―5―イル)チオメチル―3―
セフエム―4―カルボン酸ジナトリウム、 (6) 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―(2―カルボキシフエニルチオ)ア
セタミド〕―3―アセトキシメチル―3―セフ
エム―4―カルボン酸ジナトリウム、 (7) 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―(2―カルボキシフエニルチオ)ア
セタミド〕―3―〔1―(2―ヒドロキシエチ
ル)―1H―テトラゾール―5―イル〕チオメ
チル―3―セフエム―4―カルボン酸ジナトリ
ウム、 を成人1日Kg当り約1―100mg好ましくは10〜20
mgを1日1回もしくは2―4回に分割して筋肉内
または静脈内注射により投与するのが良い。 本発明の目的化合物〔〕は新規化合物であ
り、たとえば次に示す方法により製造することが
できる。 方法 1 本発明の目的化合物〔〕は、式〔〕で表わ
される化合物とチオ尿素とを反応させることによ
り製造される。 反応は、一般に〔〕1モルに対して1ないし
4モルのチオ尿素を反応させることにより行なわ
れる。通常溶媒中で行なうのがよく、溶媒として
はたとえばジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢
酸エチルエステル、アセトン、ヘキサメチルホス
ホトリアミド、ジクロルメタン、クロロホルムお
よびこれらの適宜の混合溶媒が用いられる。0〜
80℃好ましくは0〜25℃の温度下に〔〕とチオ
尿素を反応させるのがよい。反応時間は、一般に
0.5〜15時間であり、1〜3時間で行なえば好結
果が期待できる。得られた化合物〔〕は、それ
自体公知の手段たとえば、溶媒抽出、液性変換、
転溶、晶出、再結晶、クロマトグラフイーなどに
よつて単離精製することができる。 なお、本方法において原料に供される〔〕
は、たとえば特開昭50―95293号、特開昭50―
11093号、特開昭51―56487号および特願昭51―
1274号などに記載の方法またはそれに準ずる方法
によつて製造される式 〔式中の記号は前記と同意義〕で表わされる化
合物とチオール化剤とを反応させることにより製
造される。チオール化剤としては、〔〕に基RS
―を導入して〔〕を製造し得るものであつて、
たとえばチオール;RSH(Rは前記と同意義)
とハロゲン,N―ハロゲノサクシンイミドまたは
N―ハロゲノフタルイミドなどとを反応させる、
ジスルフイド;RSSR(Rは前記と同意義)とハ
ロゲンとを反応させる等のそれ自体公知の方法
(レイドE.E.,オルガニツク ケミストリー オ
ブ バイベイラント スルフア,第1巻,263〜
271頁〔Reid E.E.,Organic Chemistry of
Bivalent Sulfur,Vol.1,263―271pp〕;ヤスオ
アベ,タケシゲ ナカバヤシ アンド ジツオ
ツジ,ブリチン オブ ザ ケミカル ソサイ
アテイ オブ ジアパン,46巻,1898―1899頁
(1973年)〔Yasuo Abe,Takeshige
Nakabayashi and Jitsuo Tsuwgi,Bulletin of
the Chemical Society of Japan,Vol 46,1898
―1899(1973)〕;ヴイルヘルム グローベル,
ケミツシエ ベリヒテ,93巻,284頁(1960),92
巻,2887頁(1959)〔Wilhelm Groebel,
Chemische Berichte,93 284(1960),92 2887
(1959)〕により製造されるチオール化剤が用いら
れる。このチオール化剤は必ずしも単離されたも
のでなくとも良く、調製反応の成積体を混合物の
まま用いても良い。チオール化反応は、一般に式
〔〕で表わされる化合物と1ないし4当量のチ
オール化剤および1ないし5当量の有機塩基を−
10℃から40℃の温度下溶媒中で混合することによ
り実施される。用いられる溶媒としては、反応に
関与しないでしかも基質〔〕とチオール化剤を
ある程度溶解するものが好ましく、そのような溶
媒としては〔〕とチオ尿素の反応で用いられる
溶媒等が有利に用いられる。また、有機塩基とし
ては、3級アミンが良く、たとえばトリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン、N,N―ジ
メチルアニリン、N,N―ジメチルベンジルアミ
ン、N―メチルモルホリンなどが用いられる。本
反応によつて化合物〔〕が生成するが、これは
そのままかまたはそれ自体公知の簡単な分離操作
を経て次の反応に付される。 方法 2 また、本発明目的物は、式 〔式中の記号は前記と同意義〕で表わされる化
合物と式 〔式中の記号は前記と同意義〕で表わされるカ
ルボン酸またはその反応性誘導体とを反応させる
ことにより製造される。本反応は、一般に7―ア
ミノセフアロスポリン誘導体のアシル化法として
自体公知の方法(たとえばイギリス特許No.
966221,同No.982252,同No.986209,米国特許No.
3217000,同No.3270009,同No.3560489,同No.
3222363など)によりあるいはそれに準じた方法
により製造することができる。たとえば遊離酸
〔〕あるいは遊離酸〔〕のナトリウム,カリ
ウムまたはカルシウム等のアルカリあるいはアル
カリ土類金属塩、トリメチルアミン,ピリジン等
の有機アミンとの塩として、あるいはその酸ハラ
イド(例、酸クロライド,酸ブロマイド),酸無
水物,混合酸無水物,活性アミド,活性化エステ
ル等の反応性誘導体として一般式〔〕で表わさ
れるカルボン酸が化合物〔〕との反応に供され
る。活性化エステルとしては、たとえばp―ニト
ロフエニルエステル,2,4―ジニトロフエニル
エステル,ペンタクロルフエニルエステル,N―
ヒドロキシサクシノイミドエステルまたはN―ヒ
ドロキシフタルイミドエステルなどが用いられ
る。混合酸無水物としては炭酸モノメチルエステ
ル,炭酸モノイソブチルエステルなどの炭酸モノ
エステルとの混合無水物やピバリン酸やトリクロ
ル酢酸などのハロゲンで置換されていてもよい低
級アルカン酸との混合無水物が用いられる。カル
ボン酸〔〕を遊離酸または塩の状態で使用する
場合は、適当な縮合剤を用いる。縮合剤としては
たとえばN,N′―ジシクロヘキシルカルボジイ
ミドのようなN,N′―ジ置換カルボジイミド
類、N,N′―カルボニルイミダゾール,N,
N′―チオニルジイミダゾールのようなアゾライ
ド化合物、N―エトキシカルボニル―2―エトキ
シ―1,2―ジヒドロキノリン,オキシ塩化燐,
アルコキシアセチレンなどの脱水剤,2―ハロゲ
ノピリジニウム塩(例、2―クロロピリジニウム
メチルアイオダイド,2―フルオロピリジニウム
メチルアイオダイド)などが用いられる。これら
の縮合剤を用いた場合反応はカルボン酸〔〕の
反応性誘導体を経て進行すると考えられる。反応
は一般に適当な溶媒中で行なわれる。このような
溶媒としてはクロロホルム,二塩化メチレンなど
のハロゲン化炭化水素,テトラヒドロフラン,ジ
オキサンなどのエーテル類、ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルアセトアミド,アセトン,水などま
たはこれらの混合物が繁用される。アシル化剤
〔〕の使用量は、化合物〔〕1モルに対し、
通常約1〜数モル程度である。反応は、一般に−
50〜40℃の温度で行われる。なおアシル化反応の
後、要に応じてアミノ基の保護基の除去を行なう
ことができる。アミノ基の保護基の除去は一般に
は自体公知の方法(たとえば、特開昭50―
52083,ピユアー・アンド・アツプライド・ケミ
ストリー 第7巻,335頁(1963年)〔Pure and
Applied Chemistry,,335(1963)〕に記載の
方法またはこれらに準ずる方法)にしたがつて行
なうことができる。得られる〔〕は、公知の方
法により単離・精製することができる。 方法 3 本発明目的化合物〔〕中、Yが―S―Hetで
ある化合物は、上記方法1または2で得られる化
合物のうちYがアシルオキシ基である化合物と含
窒素複素環チオール〔Het―SH〕とを反応させ
ても製造することができる。本方法は、変換部分
のセフエム環上の3―位に限つて見れば、3位ア
シロキシ基の求核置換反応として先行各種文献お
よび特許(例えばC.F.マーフイ(Murphy)およ
びJ.A.ウエバー(Webber)「セフアロスポリン
アンド ペニシリンズ(Cephalosporin and
Penicillins);ケミストリー アンド バイオロ
ジイ(Chemistry and Biology)」,E.H.フリン
(Flynn),Ed.,アカデミツク プレス,ニユー
ヨーク(Academic Press,New York),N.Y.,
1972,第4章;特公昭39―17936号;特公昭39―
26972号;特公昭43―11283号)に開示されている
ものと本質を同じくするものであり、従つてこれ
らと同一あるいは準ずる手順でもつて実施され
る。 具体的には、本反応はYがアシルオキシ基であ
る化合物〔〕またはその塩類と含窒素複素環チ
オール;Het―SHまたはそのチオール基におけ
る反応性誘導体とを反応させることにより行なわ
れる。溶媒中室温または加温下に混合することに
より有利に実施される。Yがアシルオキシ基であ
る化合物〔〕の塩類としては、〔〕の塩類と
して例示されたもののうちアルカリ金属塩および
アルカリ土類金属塩が用いられる。Het―SHの
チオール基における反応性誘導体としては、たと
えばナトリウム塩,カリウム塩などのアルカリ金
属塩が用いられる。用いられる溶媒としては、た
とえば水,アセトン,クロロホルム,ニトロベン
ゼン,ジクロルメタン,ジメチルホルムアミド,
メタノール,エタノール,テトラヒドロフラン,
ジメチルスルホキサイドまたはこれらの適宜の混
合溶媒などが用いられる。原料が遊離の状態で使
用される場合には、たとえば反応系に水酸化ナト
リウムまたは水酸化カリウムなどの水酸化アルカ
リ金属、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムなど
の炭酸アルカリ金属、炭酸水素ナトリウムまたは
炭酸水素カリウムなどの炭酸水素アルカリ金属な
どの適宜の量を加えて、反応液の液性を弱塩基性
から中性付近に保つて反応を行なうと好結果を得
る場合が多い。反応は、通常Yがアシルオキシ基
である〔〕またはその塩と1ないし2当量の
Het―SHまたはその塩の両者を上記の溶媒中混
合し、室温から100℃までの加温下に行なわれ
る。生成する化合物〔〕は前記方法と同様、そ
れ自体公知の手段によつて単離精製される。 本発明方法で製造される化合物〔〕は、下式
で示されるような異性化(タウトメリゼーシヨ
ン)によつてチアゾール・フオームとチアゾリ
ン・フオームの2種の互変異性体構造をとり得
る。 〔式中、Zは【式】を示 す、他は前記と同意義〕 本発明は上記互変異性体のすべてを包含するも
のであるが、便宜上チアゾール・フオームで命
名、表示する。 次に、この発明の方法を実施例により説明す
る。なお、実施例中NMRスペクトルはバリアン
XL―100(100MHz)、EM―390(90MHz)または
T―60(60MHz)で測定し、テトラメチルシラン
を基準とし、δ値をppmで表わす。sは一重
線,dは二重線,tは三重線,qは四重線,mは
多重線,ddは二本の二重線,Jは結合定数を表
わす。また、IRは赤外線吸収スペクトルを示
す。 参考例 1 N―(2―カルボキシフエニルチオ)サクシン
イミド・トリエチルアミン塩の製造: チオサリチル酸0.462g,トリエチルアミン0.6
gおよび塩化メチレン8mlの溶液を氷冷かきまぜ
ておき、これにN―クロルサクシンイミド0.4g
を添加する。30分間かきまぜた後析出した結晶を
取すると標記の化合物が得られる。収量1g。 融点 148―150℃(分解)。 IR(KBr,cm-1値);2975,2930,2600,
2500,1715,1590,1575。 NMR(90MHz,d6―DMSO中δ値);1.18
(t,J=5Hz,CH3),2.55(s,―CH2CH2
―),2.98(q,J=5Hz,―CH2 ―CH3),7.0―
7.6,7.8―8.0(m,C6H4―). 元素分析:C11H9NO4S・(C2H53Nに対する理
論値;C 57.94;H 6.87;N 7.95.実測値;
C 56.19;H 7.80;N 8.23. 実施例 1 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―メチルチオ―アセタミド〕―3―
(1―メチル―1H―テトラゾール―5―イル)
チオメチル―3―セフエム―4―カルボン酸ナ
トリウムの製造: 7―(4―クロロ―3―オキソブチリルアミ
ノ)―3―(1―メチル―1H―テトラゾール―
5―イル)チオメチル―3―セフエム―4―カル
ボン酸2.0g,トリエチルアミン1.0gの塩化メチ
レン30ml溶液を氷冷かきまぜておき、これにメタ
ンチオスルホン酸S―メチル0.504gを加え1時
間かきまぜる。この反応液に10%リン酸10mlを加
えはげしくふりまぜたのち有機層を分取する。有
機層を乾燥後減圧下に溶媒を留去し、残留分にエ
ーテルを加えてかきまぜ生成した粉末(1.2g)
を取する。この粉末をジメチルアセタミド4ml
に溶解し、これにチオ尿素0.228gを加える。3
時間かきまぜ後この混液にエーテルを加え析出し
た粉末を取する。この粉末を10%炭酸水素ナト
リウム水10mlに溶解し、ポリスチレン樹脂(アン
バーライトXAD―2,ロームアンドハース社商
品名)のカラムクロマトグラフイーに付し水つい
で5%エタノールで展開する。目的の生成物を含
む分画液を集めて凍乾すると標記の化合物が得ら
れる。収量0.35g。 IR(KBr,cm-1値);1765,1610,1520,
1395,1360。 NMR(100MHz,D2O中δ値);2.17および
2.21(各s,SCH3),3.42および3.77;3.46およ
び3.99(各ABq,J=18Hz,2―CH2),4.10お
よび4.35(ABq,J=13Hz,3―CH2),5.12お
よび5.13(各d,J=4.5Hz,6―H),5.64およ
び5.66(各d,J=4.5Hz,7―H),6.68および
6.70(各s,チアゾール 5―H)。 元素分析値;C16H17N8O4S4Na・2H2Oに対する
理論値;C 33.56;H 3.70;N 19.57。実測
値;C 33.53;H 3.54;N 19.57。 実施例 2 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―(2―カルボキシフエニルチオ)ア
セタミド〕―3―(2―メチル―1,3,4―
チアジアゾール―5―イル)チオメチル―3―
セフエム―4―カルボン酸ジナトリウムの製
造: 1 チオサリチル酸0.462g,トリエチルアミン
0.6gの塩化メチレン8ml溶液を氷冷しこれに
N―クロルサクシンイミド0.4gを加え5分間
かきまぜる。別に7―(4―クロロ―3―オキ
ソブチリルアミノ)―3―(2―メチル―1,
3,4―チアジアゾール―5―イル)チオメチ
ル―3―セフエム―4―カルボン酸1g,トリ
エチルアミン0.6gの塩化メチレン15ml溶液を
氷冷し、これに上記反応液を一度に加え2分間
かきまぜる。この反応液に50%リン酸3mlと飽
和食塩水7mlを加え激しくふりまぜる。有機層
を分取し、水層を酢酸エチルで抽出する。有機
層を合わせ、乾燥し減圧下に溶媒を留去する。
残留分にエーテルを加えかきまぜると7―〔4
―クロロ―3―オキソ―2―(2―カルボキシ
フエニルチオ)ブチリルアミノ〕―3―(2―
メチル―1,3,4―チアジアゾール―5―イ
ル)チオメチル―3―セフエム―4―カルボン
酸が粉末として得られる。収量1.4g。 IR(KBr,cm-1値),1770,1700,1590,
1520,1380,1230,750. NMR(90MHz,d6―DMSO中δ値);2.60
(s,チアジアゾール―CH3),3.40および3.67
(ABq,J=18Hz,2―CH2),4.17および4.52
(ABq,J=13.5Hz,3―CH2),4.48(s,
ClCH2CO),5.02(d,J=4.5Hz,6―H),
5.58(dd,J=4.5Hz,7―H),8.67(d,J
=9Hz,CONH). 2 7―〔4―クロロ―3―オキソ―2―(2―
カルボキシフエニルチオ)ブチリルアミノ〕―
3―(2―メチル―1,3,4―チアジアゾー
ル―5―イル)チオメチル―3―セフエム―4
―カルボン酸1.4gとチオ尿素0.228gをジメチ
ルアセトアミド5mlに溶解し2時間室温でかき
まぜる。この反応液を冷蔵庫に72時間静置後、
これにエーテルを加える。析出した粉末を取
し、10%炭酸水素ナトリウム3.4mlに溶解しこ
れをポリスチレン樹脂(XAD―2,ロームア
ンドハース社商品名)のカラムクロマトグラフ
イーに附し水で展開する。目的の分画液を捕集
しこれをデキストランゲル(セフアデツクス
LH―20,フアルマシア社商品名)のカラムク
ロマトグラフイーに付し水で展開する。目的の
分画液を捕集し凍結乾燥すると標記の化合物が
得られる。収量0.276g。 IR(KBr,cm-1値);1760,1590,1380. NMR(90MHz,d6―DMSO中δ値);2.63
(s,チアジアゾール―2―CH3),4.32および
4.52(ABq,J=13.5Hz,3―CH2),4.90
(d,J=4.5Hz,6―H),5.07(s,
SCHCO),5.48(m,7―H),6.45(s,チ
アゾール5―H),6.8〜7.3および7.6〜7.9
(m,C6 H4 およびNH2),9.15(d,J=9Hz,
CONH). 元素分析;C13H18N6O6S5Na2・1.5H2Oに対
する理論値;C 39.03;H 2.99;N
11.87。実測値;C 39.11;H 3.08;N
10.68。 実施例 3 実施例2と同様にして下記の化合物を得る。 【表】 【表】 実施例 4 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―(2―クロロフエニルチオ)アセト
アミド〕―3―(1―メチル―1H―テトラゾ
ール―5―イル)チオメチル―3―セフエム―
4―カルボン酸ナトリウムの製造: 7―(4―クロロ―3―オキソブチリルアミ
ノ)―3―(1―メチル―1H―テトラゾール―
5―イル)チオメチル―3―セフエム―4―カル
ボン酸1.0gおよびトリエチルアミン0.505gを塩
化メチレン15mlに溶解し氷冷しておき、これにN
―(2―クロロフエニルチオ)サクシンイミド
0.5gを加え5分間かきまぜる。この反応液に50
%リン酸1ml、水4mlおよびテトラヒドロフラン
5mlを加えふりまぜる。有機層を分取し乾燥後減
圧下に乾固する。残留分にエーテルを加えかきま
ぜ後生成した粉末を取する。この粉末とチオ尿
素0.152gをジメチルアセタミド2mlに溶解し室
温で3時間かきまぜる。反応液にエーテルを加え
かきまぜた後上澄液を傾斜により除き、残留物に
水を加えてかきまぜる。析出粉末を取し10%炭
酸水素ナトリウム3.4mlに溶解しポリスチレン樹
脂(アンバーライトXAD―2,ロームアンドハ
ース社商品名)のカラムクロマトグラフイーに付
し、水、10%エタノール、20%エタノールおよび
30%エタノールで順次展開する。目的の生成物を
含む分画液を捕集し凍結乾燥すると標記の化合物
が得られる。収量0.35g。 IR(KBr,cm-1値);1760,1600,1520,
1480,1390,1360,750。 NMR(100MHz,d6―DMSO中δ値);3.95
(s,テトラゾール―CH3),4.27および4.44
(ABq,J=14Hz,3―CH2),4.99(d,J=
4.5Hz,6―H),5.27(s,SCHCO),5.55およ
び5.77(各dd,J=4.5および8Hz,7―H),
6.54および6.56(各s,チアゾール5―H),7.0
〜7.6(m,NH2およびC6 H4 ),9.0,9.24および
10.04(各d,J=8Hz,CONH)。 NMR(100MHz,d6―DMSO―D2O中δ値);
3.43および3.67(ABq,J=18Hz,2―CH2),
3.96(s,テトラゾール―CH3),4.33(ブロード
s,3―CH2),4.97(d,J=4.5Hz,6―H),
5.57(d,J=4.5Hz,7―H),6.56および6.58
(各s,チアゾール5―H),7.2〜7.6(m,C6
)。 元素分析;C21H18CIN8O4S4Na・0.5H2Oに対す
る理論値;C 39.28;H 2.98;N 17.45。実
測値;C 39.19;H 3.01;N 17.49。 実施例 5 実施例4と同様にして下記の化合物を得る。 【表】 【表】 【表】 実施例 6 7―〔2―(2―アミノチアゾール―4―イ
ル)―2―(2―カルボキシ―5―クロロ―フ
エニルチオ)アセタミド〕―3―(1―メチル
―1H―テトラゾール―5―イル)チオメチル
―3―セフエム―4―カルボン酸ジナトリウム
の製造: 2―メルカプト―4―クロル安息香酸0.725g
を塩化メチレン10mlに懸濁し、氷冷下にN―クロ
ルサクシンイミド0.532gおよびジメチルホルム
アミド1mlを加え、氷冷下に10分かきまぜる。別
に7―(4―クロロ―3―オキソブチリルアミ
ノ)―3―(1―メチル―1H―テトラゾール―
5―イル)チオメチル―3―セフエム―4―カル
ボン酸1gおよびトリエチルアミン1gの塩化メ
チレン20ml溶液を氷冷し、これに上記の反応液を
一度に加えて2分間かきまぜる。この反応液に50
%リン酸3mlと飽和食塩水7mlを加え激しくふり
まぜる。有機層を分取し無水硫酸マグネシウムで
乾燥する。取し、液にチオ尿素0.228gおよ
びジメチルホルムアミド4mlを加え、減圧下に塩
化メチレンを留去する。残留分のジメチルホルム
アミド溶液を室温で1時間かきまぜた後、氷室に
15時間放置する。エーテルで洗浄し、水を加える
と粉末になる。粉末を取、5%炭酸ナトリウム
10mlに溶解する。これをポリスチレン樹脂
(XAD―2,ロームアンドハース社商品名)のカ
ラムクロマトグラフイーに付し水および5%エタ
ノールで展開する。目的の生成物を含む分画液を
集め凍結乾燥すると標記化合物が得られる。収量
0.17g。 IR(KBr,cm-1値);1760,1595,1520。 NMR(90MHz,d6―DMSO中δ値;4.20および
4.46(ABq,J=12Hz,3―CH2),4.91(d,
J=4Hz,6―H),5.4〜5.8(m,7―H),
6.50(s,チアゾール5―H),6.7〜7.9(m,
NH2およびC6H3),9.01および10.0(各d,J=
9Hz,CONH―)。 元素分析;C22H17CIN8O6S4Na2・3H2Oに対す
る理論値;C 35.08;H 3.08;N 14.88。実
測値;C 34.38;H 3.37;N 15.71。 実施例 7 実施例6と同様にして下記の化合物を得る。 【表】 【表】 実施例 8 7―〔2―アミノチアゾール―4―イル)―2
―(2―カルボキシフエニルチオ)アセタミ
ド〕―3―〔1―(N,N―ジメチルアミノエ
チル)テトラゾール―5―イル〕チオメチル―
3―セフエム―4―カルボン酸の製造: ジケテン0.9gおよび塩化メチレン10mlの溶液
を−30℃に冷却し、これに臭素1.6gを滴下す
る。別にチオサリチル酸2.3g、トリエチルアミ
ン3gおよび塩化メチレン30mlの溶液にN―クロ
ルサクシンイミド2gを加え、氷冷しながら5分
間かきまぜる。一方、7―アミノ―3―〔1―
(N,N―ジメチルアミノエチル)テトラゾール
―5―イル〕チオメチル―3―セフエム―4―カ
ルボン酸3.4g,トリエチルアミン3gの塩化メ
チレン50mlの溶液を−30℃に冷却し、かきまぜな
がら上記の4―ブロモ―3―オキソブチリルブロ
マイド溶液を加える。ついで、トリエチルアミン
2gを加え、さらに上記のN―(2―カルボキシ
フエニルチオ)サクシンイミドの懸濁液を加え
る。数分後に、チオ尿素1.5g,ジメチルホルム
アミド20mlを一度に加える。減圧下に塩化メチレ
ンを留去し、残留分を室温で2時間かきまぜる。
反応液をエーテルで洗浄、水を加えポリスチレン
樹脂(アンバーライトXAD―2,ロームアンド
ハース社商品名)のカラムクロマトグラフイーに
付し、水ついで5%、10%、20%アルコールで順
次展開する。目的の生成物を含む分画液を集め、
減圧下に濃縮した後凍結乾燥をすると標記の生成
物が得られる。収量1.93g。 IR(KBr,cm-1値);1765,1600,1480,1380 NMR(90MHz,d6―DMSO中δ値);2.20
(s,N(―CH32),2.73(t,J=6Hz,
【式】),3.5(ブロード,2― H),4.36(t,J=6Hz,
【式】),4.93(d,J=4.5Hz, 6―H),6.46(s,チアゾール5―H),6.9〜
7.5,7.7〜7.9(m,H2N,C6H4),8.96,9.18,
10.03(各d,J=9Hz,CONH)。 元素分析;C25H27N9O6S4・1.2NEt3・2H2Oに
対する理論値;C 46.30;H 5.91;N
17.10。実測値;C 46.35;H 5.93;N
16.88。 なお、実施例で得られた代表的な本発明のセフ
アロスポリン誘導体の各種細菌に対する最少発育
阻止濃度(MIC)測定結果と市場に提供され臨床
的に実用されているセフアロスポリン〔ザ ニユ
ーイングランド ジヤーナル オブ メジスン
(The New England Journal of Medicine),
294,24(1976)およびジヤーナル オブ フア
ーマス―テイカル サイエンス(Journal of
Pharmaceutical Science),64,1899(1975)〕の
うち代表的なセフアロチン〔7―(2―チエニル
アセタミド)―3―アセトキシメチル―3―セフ
エム―4―カルボン酸ナトリウム〕,セフアロリ
ジン〔7―(2―チエニルアセタミド)―3―
(1―ピリジル)メチル―3―セフエム―4―カ
ルボン酸ベタイン〕およびセフアゾリン〔7―
(1H―テトラゾール―1―イル)アセタミド―3
―(2―メチル―1,3,4―チアジアゾール―
5―イル)チオメチル―3―セフエム―4―カル
ボン酸ナトリウム〕の最少発育阻止濃度測定結果
を表に示す。 最低発育阻止濃度測定(第1表〜第4表) 方法:寒天稀釈法 培地:TSA 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 〔式中、Rは低級アルキル基または式
    【式】(R1,R2は同一または相異なり 水素原子,カルボキシル基またはハロゲン原子)
    で表わされる基を、Yはアシルオキシ基または式
    ―S―Het(Hetは置換基を有していてもよい含
    窒素複素環基)で表わされる基を示す〕で表わさ
    れるセフアロスポリン誘導体。 2 式 〔式中、Wはハロゲン原子を、Rは低級アルキ
    ル基または式【式】(R1,R2は同一ま たは相異なり水素原子,カルボキシル基またはハ
    ロゲン原子)で表わされる基を、Yはアシルオキ
    シ基または式―S―Het(Hetは置換基を有して
    いてもよい含窒素複素環基)で表わされる基を示
    す〕で表わされる化合物とチオ尿素とを反応させ
    ることを特徴とする、式 〔式中の記号は前記と同意義〕で表わされるセ
    フアロスポリン誘導体の製造法。
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