JPS6262899A - 高密度粒状洗剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水中での分散溶解性が改良された高密度粒状洗
剤組成物に関する。

〔従来の技術〕

近年、省資源的観点や洗剤“の輸送面、主婦の持ち運び
や置き場所などの便宜性から高密度の粉末洗剤への要望
が増加してきている。

高密度粉末洗剤としては、例えば、特開昭４８−６１５
１１号公報には界面活性剤３０％以上を含有し、嵩密度
が０．５ｇ／ｃｍ”以上でかつ粒子径が０　、５ｍｍか
ら５ｍｍの範囲内にある造粒洗剤組成物が開示されてい
る。又特開昭５３−３６５０８号公報には界面活性剤３
０〜７０％と各種洗剤ビルグー類を特定量乾式配合した
嵩密度が０．５５ｇ／ｃｍ’以上の洗剤が開示されてい
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、この様な高密度の粉末洗剤は一般に満足すべき
溶解速度を有していない。例えば、一般の全自動洗濯機
などの場合は、最初に洗濯物と洗剤を入れて次に開始ス
イッチを入れることにより注水からの洗濯サイクルが始
まる。そして、その注水時に洗剤粒子の集団が物理的な
力をあまり受けない状態でゆっくりと水に浸されると、
洗剤粒子の集団への水の浸透と共に、粒子表面から水和
、溶解が始まるが、その際、粒子表面が水和した段階で
、粒子表面に非常に高濃度の洗剤成分と水の混じったペ
ースト状の層を生じ、その部分で粒子同士の合一が起こ
り、粒子の集団全体が水和したペースト状の層で覆われ
、無機ビルグーの水和による固結とあいまって一つの大
きな塊となってしまい、その後の撹拌による機械力では
再分散しきれず、通常の洗濯時間内では溶解しきれなく
なるという問題が生じ・消費者にとって非常に望ましな
いものであった。

こういったケースは、洗剤粒子の粒度分布が広く、微粉
の多い場合に特に容易に起こり易い。

なぜなら、粒度分布が広く、微粉が多いと、粉末の流動
性・分散性が悪く、洗濯時にブロック状に投入され易く
、投入時継粉になり易い上、水中で微粉が素早く水和し
てバインダーとなって、粒子同士を会合させてしまうか
らである。

また、こういった現象は、その洗剤組成物中に陰イオン
性界面活性剤を特定量含有した場合に特に起こり易い。

一方、低密度の洗剤では、洗剤粒子が水に浮き易（、浮
力で分散し、また、水中で粒子同士が合一しても、その
集団自体の密度が低く、比較的多くの空気を含んでいる
ため、機械力により再分散し、溶解し易く、このような
問題は生じ難い。

〔問題点を解決するための手段〕

以上の様に、高密度の粉末ないしは粒状洗剤において、
その溶解性を満足させるためには、水中での洗剤の一次
粒子への分散性を高めること、即ち、水中での洗剤粒子
同士の会合、合−或いは固結を防止することが最も重要
である。

本発明者らは、この点に着目し、鋭意検討を進めた結果
、炭酸塩を内部に含有する高密度洗剤粒子に、粉末ない
しは粒状の有機酸粒子を特定量配合することにより、前
述の問題点を解決できることを見出し、本発明に至った
。

即ち、本発明はアルカリ性炭酸塩を５重量％以上含有す
る嵩密度が０．５ｇ／ｃｍ’以上の高密度粒状洗剤に、
粉末ないしは粒状の有機酸又はその酸無水物の１種以上
を１〜１０重量％配合してなることを特徴とする水への
分散溶解性の優れた高密度粒状洗剤組成物を提供するも
のである。

本発明の効果は、洗剤が水中で水の浸透を受けた時に洗
剤粒子中のアルカリ性炭酸塩が溶は出し、有機酸と反応
することにより、炭酸ガスと有機酸塩を生成し、その際
発生した炭酸ガスにより水中における洗剤粒子集団の見
掛けの嵩密度を低くして一次粒子への分散性を高めるこ
とにより得られるものである。

本発明で用いられるアルカリ性炭酸塩としては、炭酸ナ
トリウムが最も好適に用いられるが、炭酸水素す１−リ
ウム或いはそれらの各々のカリウム塩であっても良い。

アルカリ性炭酸塩の粒状洗剤に対する含有量は５重要％
以上である。

これ以下では本発明の企図する効果が得られない。これ
らは通常５〜７０重星％、好ましくは１０〜５０重量％
含有される。又、これらアルカリ性炭酸塩を含有する粒
状洗剤（洗剤生地）の粒径は４０〜２０００μ、好まし
くは１２５〜１５００μのものである。

有機酸又はその酸無水物としては、粉末ないしは粒状と
することができ、水に溶解した時にアルカリ性炭酸塩と
反応して炭酸ガスを発生することのできるものであれば
何れも使用できる。

中でも有機カルボン酸又はぞの酸無水物が好ましく、特
に−分子中に、或いは単位分子最当りできるだけ多くの
カルボキシル基を有する有機カルボン酸又はその酸無水
物（その分子量中に占めるカルボキシル基又は無水カル
ボキシル基の代置の割合が少なくとも２０％以上、好ま
しくは５０％以上）であると、その単位添加量当りのア
ルカリ性炭酸塩との反応率が高く、また反応により生成
した有機カルボン酸塩が洗浄ビルダー、主にキレート剤
として働くために非常に好適である。

具体例としては、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸などのオ
キシカルボン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、ジグリコ
ール酸などのジカルボン酸、スルファミン酸、パラトル
エンスルホン酸、及びこれらの酸無水物が例示できる。

常温で安定な固体で吸湿性の少ないものは保存安定性が
高いため特に望ましく、コハク酸及び／又は無水コハク
酸が最も好適に用いられる。

これらの配合量は１〜ｌＯ重世％、好ましくは１〜８重
量％、特に好ましくは１〜５重量％である。

本発明に用いられる有機酸またはその酸無水物は、アル
カリ性炭酸塩を内部に含有する洗剤粒子とは別の有機酸
単独粒子（好ましくは平均粒径５００μ以下）として洗
剤粒子に混合される。

その方がアルカリ性炭酸塩と同じく洗剤粒子中に包含さ
れる場合よりも保存安定性が高く好適である。またさら
に保存安定性を高めるために有機酸粒子表面をポリエチ
レングリコールやノニオン性界面活性剤等で被覆しても
良い。

本発明の高密度粉末洗剤は、上記成分の他は通常の粉末
洗剤と同様の成分、即ち界面活性剤、無機または有機ビ
ルダー、その他の添加剤よりなっている。

これらの成分としては以下のものが例示される。

〔１〕界面活性剤 陰イオン性界面活性剤としては、直鎖又は分岐鎖アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエー
テル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィ
ンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽
和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン
酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はそのエステル、アミノ酸
型界面活性剤、Ｎ−アシルアミノ酸型界面活性剤、アル
キル又はアルケニル酸性燐酸エステル、アルキル又はア
ルケニル燐酸エステル又はその塩など、 両性界面活性剤としては、カルボキシ又はスルホベタイ
ン型界面活性剤など、 非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンア
ルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミ
ド又はそのアルキレンオキサイド付加物、蔗糖脂肪酸エ
ステル、脂肪酸グリセリン七ノエステル、アルキルアミ
ンオキサイドなど、 カチオン性界面活性剤としては、第４級アンモニウム塩
などが例示される。

好ましい界面活性剤としては、直鎖又は分岐鎖アルキル
ヘンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテ
ル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィン
スルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和
脂肪酸塩、カルボキシ又はスルホベタイン型界面活性剤
、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高
級脂肪酸アルカノールアミド又はその塩が挙げられる。

尚、これらの界面活性剤は洗剤組成物全量の１０〜７５
重量％配合される。

〔２〕二価金属イオン捕捉剤 トリポリリン酸塩、ビロリン酸塩等のリン酸塩、エタン
−１，１−ジホスホン酸塩等のホスホン酸の塩、２−ホ
スホノブタン−１，２−ジカルボン酸等のホスホノカル
ボン酸の塩、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ
酸の塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩
等のアミノポリ酢酸塩、ポリアクリル酸、ポリアコニッ
ト酸等の高分子電解質、ポリエチレングリコール、ポリ
ビニルピロリドン等の非解離高分子、蓚酸、クエン酸等
の有機酸の塩、アルミノ珪酸塩など。

〔３〕アルカリ剤或いは無機電解質 珪酸ソーダ、硫酸ソーダなど。

〔４〕再汚染防止剤 ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースなど。

〔５〕漂白剤、螢光染料、酵素等 漂白剤として過炭酸ソーダ、過炭酸ソーダ、硫酸ナトリ
ウム過酸化水素付加体、塩化ナトリウム過酸化水素付加
体などを、又増白剤として市販螢光染料の他、香料、プ
ロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等の酵
素、青味付剤、漂白活性化剤なども必要に応じて配合す
ることができる。

本発明の高密度粒状洗剤の製造方法については特に限定
は付されないが、−Ｇ的にいえば、界面活性剤と洗剤ビ
ルダーとを緊密に混合した後、場合によっては乾燥し、
造粒機により、所望の粒子径及び嵩密度になるまで解砕
造粒することにより得られる高密度粒状洗剤に、所望の
粒径の有機酸又はその酸無水物粒子をアフターブレンド
することにより、本発明の高密度粒状洗剤が得られる。

〔実　施　例〕

以下、本発明を実施例をもって詳述するが、本発明は以
下の実施例によって限定されるものではない。

実施例１ 表−１の配合組成の高密度粒状洗剤を後述する製法に従
って製造し、洗剤の嵩密度及び分散溶解性について比較
検討した結果を表−２に示した。尚、添加する有機酸粒
子の種類、粒度及び添加量についても同じく表−２に示
した。

表−１洗剤組成 （表中の数字は重量％である。） （ｉｔ）　ＬＡＳ　：　直ＩＪｔアルキルベンゼンスル
ホン酸ソーダ（Ｃ＋ｚ〜ｃ１３）ＡＳ：アルキノＩ虚ソ
ーダ（Ｃ１４〜Ｃ１５）へＥＳ：ポリオキシエチレンア
ルキ／Ｌ４ＪＷソーダ（Ｃ１４〜Ｃ１５，ＥＯ＝１．５
）ＡＯ５：α−オレフィンスルホン酸ソーダ（０１６〜
Ｃｕｅ）ノニオン：ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル（Ｃ９２〜ＣＩ３＋　ＥＯ＝１０）以下、高密度粒状
洗剤の製法及び嵩密度、分散溶解性の測定法について説
明する。

ｌ）洗剤製法 ■　製法１ 本製法においては、出発物質としての陰イオン界面活性
剤は未中和の酸型で用いたが、表−１の洗剤組成は最終
洗剤組成として記載した。

組成１〜３のゼオライト及びトリポリリン酸ソーダ以外
の部分をＦＭ−ＮＩＥＳ−１２０型ネスコニーダー（冨
土産業！１１製）に供給し、混練して陰イオン界面活性
剤を中和した。その後ゼオライト微粉末の一部もしくは
トリポリリン酸ソーダを加えてハンマーミルにより所望
の粒径に粉砕し、更に残りのゼオライト微粉末を加え、
シュギミキサーにより混合し、高密度の粒状洗剤を得た
。

■　製法２ 組成１〜３の後の工程で添加される成分を除く組成でス
ラリー（固形分６０重量％）を調製し、噴霧乾燥により
洗剤粉末を得た後、ハイスピードミキサー（撹拌転勤造
粒機）により所望の粒径に解砕造粒することにより高密
度の粒状洗剤を得た。

組成物中の水又はノニオンの二部は解砕造粒時に造粒助
剤として添加することができ、熱的に不安定な少量添加
物、例えば酵素や漂白剤及び乾燥の不要な無機ビルグー
、例えば硫酸ソーダ、ゼオライト微粉末等は、噴霧乾燥
後の工程で任意に添加される。

■　製法３ 組成１〜３のスラリー（固形分６０重量％）を調製し、
ドラムドライヤーにて乾燥し、その後スクリュー押出造
粒機により造粒し、所望の粒径に解砕整粒することによ
り高密度の粒状洗剤を得た。

上記各製法により製造された高密度粒状洗剤を、粒子径
が１５００μ以上のものを実質的に含まず、平均粒子径
が２５０μ〜４５０μの範囲となる粒度に調製し、実験
に供した。尚、有機成粒子は、これらの高密度粒状洗剤
にアフターブレンドすることにより添加した。

２）洗剤嵩密度（見掛は比重）の測定 、ＩＩＳ　Ｋ−３３６２の方法によって測定した。

３）洗剤分散溶解性の測定 （株）日立製全自動洗濯８２．８ｋｇ青空ＰＦ−２６５
０を用い、洗）Ｕ樋底部の一端に洗剤４０ｇを一箇所に
まとめて置き、衣料（木綿肌着６０重量％とポリエステ
ル／綿混ワイシャツ４０重量部）２ｋｇを洗剤の上に投
入し、１０℃の水道水を毎分８βの流速で洗剤に直接水
があたらないように、４０ｊ２になるまで５分間かけて
ゆっくり注水した。その後、撹拌を開始し、攪拌３分後
及び５分後に攪拌を止め、排水し、３分間脱水後残留散
在を目視判定した。判定基準を以下に示す。

○：残留洗剤なし ◎：僅かに小粒状の残留洗剤あり △：多数の小粒状残留洗剤又は僅かに塊状残留洗剤あり ×：塊状の残留洗剤がかなり残る 本測定法においては、洗剤粒子集団が、注水時の５分間
殆ど物理的な機械力を受けない状態で、水の浸透を受は
水中にさらされた後、攪拌による機械力を受けることに
なる。

実施例２ 表−３の配合組成の高密度粒状洗剤を製造し、実施例１
と同様に洗剤粉末の嵩密度及び分散溶解性について比較
検討した。結果を表−４に示す。

表−３洗剤組成 （表中の数字は重量％である。） 〔註）ＬＡＳ、ＡＳ、ノニオンは表−１と同じ〔発明の
効果〕 以上の様に高密度洗剤の分散溶解性は、有機酸粒子を添
加した本発明品と比較品とで顕著な差が見られ、本発明
品はいずれの場合も優れた分散溶解性を示した。比較品
はいずれも５分間の注水時間中に、洗剤粒子集団の表面
から徐々に水の浸透を受け、表面で高濃度の洗剤成分と
水による粘稠なゲル或いはペースト状の層を形成し、更
に内部の炭酸ナトリウム等の無機ビルグーの水和により
洗剤粒子同士が固結し、全体が粘稠なペースト状の層に
覆われた塊と化してしまい、その後の攪拌によっても完
全に分散・溶解しきれないで残ることがわかった。これ
に対し、本発明品は、水の浸透を受けた部分から、洗剤
中の炭酸ナトリウムと有機酸とが反応し、炭酸ガスを発
生することにより、上述したようなペースト状の層と無
機ビルグーによる固結を防止し、洗剤粒子集団の嵩密度
を低下せしめ、一般の低密度洗剤と同様の良好な分散溶
解性を示すことがわかった。

高密度粒状洗剤が、特に水溶性フィルム等にワンバック
包装された場合などの、洗剤粒子がある程度以上束縛さ
れた状態で水中に投入される等の使い方をされた場合に
は特にその優れた分散溶解効果が必要不可欠となり、本
発明の高密度粒状洗剤が好適に用いられる。

尚、有機酸の添加量は、洗剤が本実施例で示した分散溶
解性試験法で○の評価結果を得るための必要最小限の量
で、実用的には全く問題を生じないと考えられる。また
、有機酸粒子の粒度を小さくし、洗剤粒子間の有機酸粒
子の存在確率を高めることにより、その添加量は低減で
きる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　アルカリ性炭酸塩を５重量％以上含有する嵩密度が
   ０．５ｇ／ｃｍ＾３以上の粒状洗剤に、粉末ないしは粒
   状の有機酸又はその酸無水物を１〜１０重量％配合して
   なることを特徴とする高密度粒状洗剤組成物。