JPS6253572B2 - - Google Patents
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- JPS6253572B2 JPS6253572B2 JP56123226A JP12322681A JPS6253572B2 JP S6253572 B2 JPS6253572 B2 JP S6253572B2 JP 56123226 A JP56123226 A JP 56123226A JP 12322681 A JP12322681 A JP 12322681A JP S6253572 B2 JPS6253572 B2 JP S6253572B2
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Classifications
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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Description
本発明は、各結晶粒の方位が結晶学上のミラー
指数で{110}<001>と表示される二次再結晶粒
で構成された、圧延方向に磁化し易い一方向性電
磁鋼板の製造方法に関するもので、その製造工程
途上の圧延の方法に特徴を持たせることにより優
れた磁気特性を確保する方法を提供するものであ
る。 ところで、一方向性電磁鋼板の製造方法は、過
去数10年来の歴史を有する二回圧延法と、新らた
に10数年前に開発された一回圧延法との二種に大
別される。一回圧延法材は磁束密度が特に優れて
いるため、高磁場での鉄損、たとえば50サイクル
の交番磁界下で磁束密度値が1.7Tの時の鉄損W17
/50の値が優れているため、従来の二回圧延法材
の使用分野に浸透しつつある。しかし、昨今の様
に省エネルギー的要請が益々強くなりつつある時
代になると、変圧器等の設計磁束密度値を低下さ
せて使用することも検討される様になり、使用さ
れる鉄心に要求される材質特性、いわゆる中、低
磁場の鉄損(例えばW15/50)が鋼板購入価格に
比して良い二回冷延法材が見直しされる動きも見
られるようになつて来た。 本発明は、かかる背景のもとに二回圧延法によ
る方向性電磁鋼板の鉄損を改善する方法を提供す
るものである。つまり、C0.08%以下、Sl4.0%以
下、その他方向性電磁鋼板に必要とされる成分を
含んだ熱延鋼板を、必要に応じて熱延板焼鈍を施
こした後、酸洗し、30〜75%の圧下率での一回目
の圧延、750〜1150℃の温度での中間焼鈍、40〜
80%の圧下率で最終板厚とする二回目の圧延およ
び湿潤水素気流中での脱炭焼鈍を行ない、さらに
必要に応じて焼鈍分離剤の塗布を施こしたのち、
二次再結晶の発達と鈍化のための800〜1250℃の
温度での仕上焼鈍を行なう一連の工程から成る方
向性電磁鋼板の製造に際し、一回目の圧延工程あ
るいは一回目ならびに二回目の圧延工程における
途中板厚段階の少くとも一つの段階で、被圧延鋼
板を100〜600℃の保持温度範囲内で 0.13exp1700/T(〓)≦保持時間(秒) ≦3.7×10-4exp8100/T(〓) …… なる式を満足する時間保持することを特徴とす
るものである(但しTは被圧延鋼板の保持温度の
絶対温度を意味する)。 本発明はまた、上記の本発明方法をさらに有効
ならしめるために、中間焼鈍工程から第二回目の
圧延に至る間の被圧延鋼板の熱履歴を規制するこ
とを特徴とするものである。 すなわち中間焼鈍工程完了後二回目の圧延工程
に入るまでの間に、該鋼板の絶対温度とその温度
における保定時間との間に 保定時間(秒)≦3.5×10-12exp12800/T(〓
)…… なる不等式を満足する様に被圧延鋼板の熱履歴
を規制することである。 前記した本発明に従つた方法の磁性に対する改
善効果のメカニズムは、詳細には明らかではない
が、以下の様に考えられる。 一般に、一方向性電磁鋼板は{110}<001>方
位に近い方位を有する二次再結晶粒から成る。こ
の二次再結晶粒は、ある特定条件下にある一次再
結晶粒が周囲の他の一次再結晶粒の成長に先がけ
て大きく成長したものである。かかる特定条件下
とは、ひとつは一次再結晶粒から成る鋼板素地が
適切であること、すなわち結晶粒方位サイズなら
びに均質性が適切なことであり、他のひとつは二
次再結晶粒として特定の一次再結晶粒が急速に成
長する間に他の一次再結晶粒の成長を阻止する役
割をもつたいわゆるインヒビター効果が存在する
ことである。かかるインヒビターとしては、通常
MnS,MnSe,AlNなどで代表される微細析出分
散相とかS,N,Se,Sb,Sn,Pなどで代表さ
れる粒界偏析元素などがある。以上の様な一次再
結晶ストラクチヤーが良好なことと、適切なイン
ヒビターが存在することの二条件が兼備して始め
て{110}<001>方位に近い方位粒から成る二次
再結晶が鋼板全面を覆いつくすことが出来る。ま
た、磁気的性質は、これら二条件がより完全な場
合においてより勝れたものになると推定される。
本発明は、かかる条件を兼ねそなえた一方向性電
磁鋼板の製造工程のうち、特に二回圧延法材に関
連し一回目の圧延工程、中間焼鈍工程、二回目の
圧延工程の条件を規制することにより、かかる二
次再結晶粒が従来より、磁気特性をより改善向上
せしめたものであり、その原因としては前記のイ
ンヒビターの改善と云うよりも一次再結晶ストラ
クチヤーを改善せしめたことによるものと推定さ
れる。つまり、本発明に従つて圧延時において、
鋼板を所定範囲内の温度に所定範囲の時間保持さ
せることにより、圧延中に形成される転位線等の
格子欠陥部にC,Nなどの固溶元素が固着され、
引続いての圧延時の変形機構に変化を及ぼし、そ
の結果最終板厚での再結晶粒ならびに集合組織、
即ち一次再結晶ストラクチヤーをより改善して、
結果的に磁気特性の良好な二次再結晶粒が成長す
るものと推定される。 1ところで、かかる二回冷延法における電磁鋼板
の製造途上で、二回目の冷延時に時効処理を施こ
すこと、ならびにこの時効処理に関連して二回目
の冷延前工程である中間焼鈍の冷却速度を規制す
ることについては特公昭56−3892号公報に記載さ
れている。 これに対し、本発明者らは、二回目の冷延時の
みならず、一回目の冷延の場合にも効果があるこ
と、さらには一回目と二回目との両者に時効処理
を施こせば効果がさらに増加することを見出し、
その場合の有効な条件を検討し規制したものであ
る。 また、かかる効果を充分に発揮させるために
は、中間焼鈍工程完了時点から第二回目の冷延工
程に入るまでの鋼板の熱履歴を規制すべきことを
見出したものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 先ず本発明者らは次の実験を行つた。C0.045
%、Si3.20%、Mn0.06%、S0.026%を含み残部
Feからなる板厚2.5mmの熱延板を酸洗いしたの
ち、0.75mmまで一回目の熱延を行ない、970℃で
4分間の中間焼鈍を行なつたのち、圧下率60%の
第二回目の圧延を施こして0.30mmの最終板厚に仕
上げ、840℃で脱炭焼鈍を施し、MgOを塗布して
水素気流中で毎時20℃で1180℃まで昇温し20時間
の仕上焼鈍を行なつて成品板とした。 その際、一回目の圧延途上、板厚が1.30mmなら
びに0.9mmの時、さらには二回目の圧延途上の板
厚が0.55mmの時に、鋼板を200℃×10分の本発明
処理を行ない、かかる処理の無い場合と比較し
た。第1図には成品の鉄損値を示した。同図によ
れば、本発明処理を実施しない場合のW17/50の
値の平均値が1.27(w/Kg)であるのに対し、本
発明を実施した場合には1.16〜1.21(w/Kg)ま
で鉄損値が向上していることが判る。特に一回
目、二回目共に本発明処理を施こした場合にも著
しく向上している。 第2図は、前記と同一成分組成の試料を用いて
本発明法に従つて一回目の圧延途上の板厚1.30mm
と0.9mm時、ならびに二回目の圧延途上の板厚
0.55mm時に、100〜600℃の温度範囲内で各時間処
理した時の成品のW17/50値を示したものであ
る。なおかかる処理が600℃を超える場合には、
再結晶が生じ結果的に二次再結晶が得られ難くな
ること及び100℃より低温では処理時間が著しく
長くなるので、処理温度範囲を100〜600℃に限定
した。被圧延鋼板を本発明の範囲内、すなわち
100〜600℃の範囲内で下記式を満足する絶対温
度に所定時間だけ保持すれば、第1図に示すよう
に、比較材のW17/50の平均値が1.27(w/Kg)
であるのに対して、本発明例のそれは1.25(w/
Kg)より小さい値になつていることが判る。 0.13exp1700/T(〓)≦保持時間(秒) ≦3.7×10-4exp8100/T(〓) …… 中間焼鈍工程を経た鋼板はコイル状に巻かれ、
次工程である二回目の圧延に供される。実際の工
場生産に際しては工程スケジユールの関係から、
かかる鋼帯は数日以上この状態で放置されること
があり、夏場であると鋼板温度が40℃以上にもな
ることがある。またSi含有量が3.2%以上の場合
などは次の圧延時に破断しやすいため、前以つて
コイルの温度を上昇させることがある。ところ
が、かかる中間焼鈍工程から次の二回目の圧延工
程までの間の熱サイクル履歴は、本発明の特徴と
する圧延途上の鋼板の加熱処理効果に影響を及ぼ
すことを見い出した。つまり、第3図は、第1図
の本発明例Bに示したと同じ実験を行なうに際し
て、970℃で4分間の中間焼鈍加熱を行なつた
後、600℃までを20秒間で冷却し、次いで600℃か
ら室温までを毎秒10℃で冷却し、そののち鋼板を
各温度に各所定時間保持したのち第2回目の圧延
(途中、板厚0.55mmにて200℃×10分間の処理)を
行なつた場合の成品のW17/50値を示すものであ
る。第3図から明らかな如く、中間焼鈍工程完了
後、二回目の圧延工程に入るまでの間に、該鋼板
の絶対温度とその温度におる保定時間との間に下
記式 保定時間(秒)≦3.5×10-12exp12800/T(〓
)…… を満足させる本発明の範囲内(図中1の範囲内)
で良い磁性を示している。 なお、特に保定時間(秒)≦2.65×10-13exp
13300/T(〓)にあることが、より好ましい(図
中2の範 囲内)。 本発明の基本となる圧延途上の鋼板の加熱処理
効果が、上記の様な中間焼鈍工程から第2回目の
冷延に至るまでの熱履歴に影響を及ぼす理由につ
いては、恐らくC,Nなどの固溶元素の挙動に関
連することであると推定される。即ち、前述した
如く、圧延途上の鋼板の加熱処理効果が圧延中に
形成される格子欠陥部へのC,Nなどの固溶元素
の固着に原因しているとするならば、第二回目の
圧延開始時点においてC,Nなどが多量固溶して
いる方がより有効であることによるものと推察さ
れる。 次に、本発明において対象とする一方向性電磁
鋼板用熱延板の成分組成を限定する理由を説明す
る。Cは0.08%より多いと連続焼鈍による脱炭が
困難になり、成品の磁気特性が劣化するので、C
は0.08%以下にする必要がある。Siは鉄損を支配
する重要な元素であり、含有量の多い方が好まし
いのであるが、4.0%を上廻ると圧延性が著るし
く劣化するので4.0%以下にする必要がある。ま
た、2.5%より少ないと、変態を生じ製品の磁気
特性を著しく劣化させるので、Si含有量は、実質
上2.5〜4.0%の範囲とする。一方向性電磁鋼板の
熱延板には、通常Mn,Sなど含まれるが、本発
明の場合、何らこれに限定されることなく、その
他それ自体公知のインヒビター形成元素も含まれ
て良いことは、前記の本発明効果のメカニズムか
らも容易に推察されるところである。 次に本発明の処理条件の限定理由などについて
説明する。上記の如き成分を含有する熱延板は、
そのまま第一回目の圧延を行なつても良いが、
750〜1150℃の範囲のノルマライジング焼鈍を行
なつた方がより効果的である。かかる焼鈍は750
℃より低いと結晶組織の十分なノルマライジング
効果が得られず、他方1150℃より高いと結晶が粗
大化するなどのため最終成品の磁性上好ましくな
い。引続く第一回目の圧延、中間焼鈍ならびに第
二回目の圧延に関しては、本発明の基本となると
ころであり、第1〜3図に示した実験データに基
ずいてその限定理由を既に説明した通りである
が、圧下率の限定についてはかかる範囲にないと
二次再結晶が得られないため第一回目を30〜75
%、第二回目を40〜80%の圧延率に限定した。ま
た中間焼鈍温度は750℃より低いと焼鈍効果が得
られないこと、1150℃より高温の場合には結晶粒
が過剰に粗大化するため750〜1150℃で行なうの
が通常であり、またその焼鈍雰囲気は中性あるい
は還元性となすことが好ましく、強度の酸化性雰
囲気は不利である。 なお、本発明の圧延途上の鋼板加熱処理後の圧
延は、鋼板が室温まで低下してからでも、加熱処
理温度近辺になつていてもその効果には大差が無
いことが別の実験により確認されている。また、
加熱処理は従来公知のいずれの加熱方法によつて
でも良く、また圧延による発熱によつても良い。
かくして得られた最終板厚となつた冷延板を、公
知の方法により脱炭焼鈍を施こしたのち、焼鈍分
離剤を塗布して最終仕上焼鈍を施す。最終仕上焼
鈍温度が800℃以下の場合には二次再結晶粒が得
られないだけでなく、純化不足となつて磁性が得
られず、また1250℃以上では熱エネルギー的に不
経済であるばかりでなく、グラス特性が劣化する
ので、800〜1250℃に限定した。 以下に本発明を実施例について説明する。 実施例 1 C0.055%,Si3.30%,Mn0.085%,Se0.022%,
As0.015%、残部実質的にFeよりなる珪素鋼素材
を熱間圧延して2.8mmの厚の熱延板とした。920℃
で2分間焼鈍したのち酸洗し、第一回の圧延によ
り0.75mmの厚みとなし、980℃3分間の中間焼鈍
を行ない、室温まで4分間で冷却した。次いで、
直ちに軽酸洗を行なつたのち、第二回目の圧延に
より最終板厚0.30mmまで減厚した。かかる圧延に
際しては下記の3種の処理を施こした。(1)一回
目、二回目の圧延を従来法にて行なう。(2)一回目
の圧延途上1.6mm、1.2mm、0.9mmの時に400℃で10
秒の加熱処理を加えた。(3)一回目、二回目各々板
厚1.2mm、0.50mmの時に300℃で3分間の加熱処理
を加えた。 かかる冷延板を840℃で5分間湿水素中で脱炭
焼鈍を施し、焼鈍分離剤MgOを塗布して積層
し、水素気流中1180℃にて25時間焼鈍を行なつ
た。 以上の処理によるそれぞれの成品の磁気特性は
第1表の通りであつた。
指数で{110}<001>と表示される二次再結晶粒
で構成された、圧延方向に磁化し易い一方向性電
磁鋼板の製造方法に関するもので、その製造工程
途上の圧延の方法に特徴を持たせることにより優
れた磁気特性を確保する方法を提供するものであ
る。 ところで、一方向性電磁鋼板の製造方法は、過
去数10年来の歴史を有する二回圧延法と、新らた
に10数年前に開発された一回圧延法との二種に大
別される。一回圧延法材は磁束密度が特に優れて
いるため、高磁場での鉄損、たとえば50サイクル
の交番磁界下で磁束密度値が1.7Tの時の鉄損W17
/50の値が優れているため、従来の二回圧延法材
の使用分野に浸透しつつある。しかし、昨今の様
に省エネルギー的要請が益々強くなりつつある時
代になると、変圧器等の設計磁束密度値を低下さ
せて使用することも検討される様になり、使用さ
れる鉄心に要求される材質特性、いわゆる中、低
磁場の鉄損(例えばW15/50)が鋼板購入価格に
比して良い二回冷延法材が見直しされる動きも見
られるようになつて来た。 本発明は、かかる背景のもとに二回圧延法によ
る方向性電磁鋼板の鉄損を改善する方法を提供す
るものである。つまり、C0.08%以下、Sl4.0%以
下、その他方向性電磁鋼板に必要とされる成分を
含んだ熱延鋼板を、必要に応じて熱延板焼鈍を施
こした後、酸洗し、30〜75%の圧下率での一回目
の圧延、750〜1150℃の温度での中間焼鈍、40〜
80%の圧下率で最終板厚とする二回目の圧延およ
び湿潤水素気流中での脱炭焼鈍を行ない、さらに
必要に応じて焼鈍分離剤の塗布を施こしたのち、
二次再結晶の発達と鈍化のための800〜1250℃の
温度での仕上焼鈍を行なう一連の工程から成る方
向性電磁鋼板の製造に際し、一回目の圧延工程あ
るいは一回目ならびに二回目の圧延工程における
途中板厚段階の少くとも一つの段階で、被圧延鋼
板を100〜600℃の保持温度範囲内で 0.13exp1700/T(〓)≦保持時間(秒) ≦3.7×10-4exp8100/T(〓) …… なる式を満足する時間保持することを特徴とす
るものである(但しTは被圧延鋼板の保持温度の
絶対温度を意味する)。 本発明はまた、上記の本発明方法をさらに有効
ならしめるために、中間焼鈍工程から第二回目の
圧延に至る間の被圧延鋼板の熱履歴を規制するこ
とを特徴とするものである。 すなわち中間焼鈍工程完了後二回目の圧延工程
に入るまでの間に、該鋼板の絶対温度とその温度
における保定時間との間に 保定時間(秒)≦3.5×10-12exp12800/T(〓
)…… なる不等式を満足する様に被圧延鋼板の熱履歴
を規制することである。 前記した本発明に従つた方法の磁性に対する改
善効果のメカニズムは、詳細には明らかではない
が、以下の様に考えられる。 一般に、一方向性電磁鋼板は{110}<001>方
位に近い方位を有する二次再結晶粒から成る。こ
の二次再結晶粒は、ある特定条件下にある一次再
結晶粒が周囲の他の一次再結晶粒の成長に先がけ
て大きく成長したものである。かかる特定条件下
とは、ひとつは一次再結晶粒から成る鋼板素地が
適切であること、すなわち結晶粒方位サイズなら
びに均質性が適切なことであり、他のひとつは二
次再結晶粒として特定の一次再結晶粒が急速に成
長する間に他の一次再結晶粒の成長を阻止する役
割をもつたいわゆるインヒビター効果が存在する
ことである。かかるインヒビターとしては、通常
MnS,MnSe,AlNなどで代表される微細析出分
散相とかS,N,Se,Sb,Sn,Pなどで代表さ
れる粒界偏析元素などがある。以上の様な一次再
結晶ストラクチヤーが良好なことと、適切なイン
ヒビターが存在することの二条件が兼備して始め
て{110}<001>方位に近い方位粒から成る二次
再結晶が鋼板全面を覆いつくすことが出来る。ま
た、磁気的性質は、これら二条件がより完全な場
合においてより勝れたものになると推定される。
本発明は、かかる条件を兼ねそなえた一方向性電
磁鋼板の製造工程のうち、特に二回圧延法材に関
連し一回目の圧延工程、中間焼鈍工程、二回目の
圧延工程の条件を規制することにより、かかる二
次再結晶粒が従来より、磁気特性をより改善向上
せしめたものであり、その原因としては前記のイ
ンヒビターの改善と云うよりも一次再結晶ストラ
クチヤーを改善せしめたことによるものと推定さ
れる。つまり、本発明に従つて圧延時において、
鋼板を所定範囲内の温度に所定範囲の時間保持さ
せることにより、圧延中に形成される転位線等の
格子欠陥部にC,Nなどの固溶元素が固着され、
引続いての圧延時の変形機構に変化を及ぼし、そ
の結果最終板厚での再結晶粒ならびに集合組織、
即ち一次再結晶ストラクチヤーをより改善して、
結果的に磁気特性の良好な二次再結晶粒が成長す
るものと推定される。 1ところで、かかる二回冷延法における電磁鋼板
の製造途上で、二回目の冷延時に時効処理を施こ
すこと、ならびにこの時効処理に関連して二回目
の冷延前工程である中間焼鈍の冷却速度を規制す
ることについては特公昭56−3892号公報に記載さ
れている。 これに対し、本発明者らは、二回目の冷延時の
みならず、一回目の冷延の場合にも効果があるこ
と、さらには一回目と二回目との両者に時効処理
を施こせば効果がさらに増加することを見出し、
その場合の有効な条件を検討し規制したものであ
る。 また、かかる効果を充分に発揮させるために
は、中間焼鈍工程完了時点から第二回目の冷延工
程に入るまでの鋼板の熱履歴を規制すべきことを
見出したものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 先ず本発明者らは次の実験を行つた。C0.045
%、Si3.20%、Mn0.06%、S0.026%を含み残部
Feからなる板厚2.5mmの熱延板を酸洗いしたの
ち、0.75mmまで一回目の熱延を行ない、970℃で
4分間の中間焼鈍を行なつたのち、圧下率60%の
第二回目の圧延を施こして0.30mmの最終板厚に仕
上げ、840℃で脱炭焼鈍を施し、MgOを塗布して
水素気流中で毎時20℃で1180℃まで昇温し20時間
の仕上焼鈍を行なつて成品板とした。 その際、一回目の圧延途上、板厚が1.30mmなら
びに0.9mmの時、さらには二回目の圧延途上の板
厚が0.55mmの時に、鋼板を200℃×10分の本発明
処理を行ない、かかる処理の無い場合と比較し
た。第1図には成品の鉄損値を示した。同図によ
れば、本発明処理を実施しない場合のW17/50の
値の平均値が1.27(w/Kg)であるのに対し、本
発明を実施した場合には1.16〜1.21(w/Kg)ま
で鉄損値が向上していることが判る。特に一回
目、二回目共に本発明処理を施こした場合にも著
しく向上している。 第2図は、前記と同一成分組成の試料を用いて
本発明法に従つて一回目の圧延途上の板厚1.30mm
と0.9mm時、ならびに二回目の圧延途上の板厚
0.55mm時に、100〜600℃の温度範囲内で各時間処
理した時の成品のW17/50値を示したものであ
る。なおかかる処理が600℃を超える場合には、
再結晶が生じ結果的に二次再結晶が得られ難くな
ること及び100℃より低温では処理時間が著しく
長くなるので、処理温度範囲を100〜600℃に限定
した。被圧延鋼板を本発明の範囲内、すなわち
100〜600℃の範囲内で下記式を満足する絶対温
度に所定時間だけ保持すれば、第1図に示すよう
に、比較材のW17/50の平均値が1.27(w/Kg)
であるのに対して、本発明例のそれは1.25(w/
Kg)より小さい値になつていることが判る。 0.13exp1700/T(〓)≦保持時間(秒) ≦3.7×10-4exp8100/T(〓) …… 中間焼鈍工程を経た鋼板はコイル状に巻かれ、
次工程である二回目の圧延に供される。実際の工
場生産に際しては工程スケジユールの関係から、
かかる鋼帯は数日以上この状態で放置されること
があり、夏場であると鋼板温度が40℃以上にもな
ることがある。またSi含有量が3.2%以上の場合
などは次の圧延時に破断しやすいため、前以つて
コイルの温度を上昇させることがある。ところ
が、かかる中間焼鈍工程から次の二回目の圧延工
程までの間の熱サイクル履歴は、本発明の特徴と
する圧延途上の鋼板の加熱処理効果に影響を及ぼ
すことを見い出した。つまり、第3図は、第1図
の本発明例Bに示したと同じ実験を行なうに際し
て、970℃で4分間の中間焼鈍加熱を行なつた
後、600℃までを20秒間で冷却し、次いで600℃か
ら室温までを毎秒10℃で冷却し、そののち鋼板を
各温度に各所定時間保持したのち第2回目の圧延
(途中、板厚0.55mmにて200℃×10分間の処理)を
行なつた場合の成品のW17/50値を示すものであ
る。第3図から明らかな如く、中間焼鈍工程完了
後、二回目の圧延工程に入るまでの間に、該鋼板
の絶対温度とその温度におる保定時間との間に下
記式 保定時間(秒)≦3.5×10-12exp12800/T(〓
)…… を満足させる本発明の範囲内(図中1の範囲内)
で良い磁性を示している。 なお、特に保定時間(秒)≦2.65×10-13exp
13300/T(〓)にあることが、より好ましい(図
中2の範 囲内)。 本発明の基本となる圧延途上の鋼板の加熱処理
効果が、上記の様な中間焼鈍工程から第2回目の
冷延に至るまでの熱履歴に影響を及ぼす理由につ
いては、恐らくC,Nなどの固溶元素の挙動に関
連することであると推定される。即ち、前述した
如く、圧延途上の鋼板の加熱処理効果が圧延中に
形成される格子欠陥部へのC,Nなどの固溶元素
の固着に原因しているとするならば、第二回目の
圧延開始時点においてC,Nなどが多量固溶して
いる方がより有効であることによるものと推察さ
れる。 次に、本発明において対象とする一方向性電磁
鋼板用熱延板の成分組成を限定する理由を説明す
る。Cは0.08%より多いと連続焼鈍による脱炭が
困難になり、成品の磁気特性が劣化するので、C
は0.08%以下にする必要がある。Siは鉄損を支配
する重要な元素であり、含有量の多い方が好まし
いのであるが、4.0%を上廻ると圧延性が著るし
く劣化するので4.0%以下にする必要がある。ま
た、2.5%より少ないと、変態を生じ製品の磁気
特性を著しく劣化させるので、Si含有量は、実質
上2.5〜4.0%の範囲とする。一方向性電磁鋼板の
熱延板には、通常Mn,Sなど含まれるが、本発
明の場合、何らこれに限定されることなく、その
他それ自体公知のインヒビター形成元素も含まれ
て良いことは、前記の本発明効果のメカニズムか
らも容易に推察されるところである。 次に本発明の処理条件の限定理由などについて
説明する。上記の如き成分を含有する熱延板は、
そのまま第一回目の圧延を行なつても良いが、
750〜1150℃の範囲のノルマライジング焼鈍を行
なつた方がより効果的である。かかる焼鈍は750
℃より低いと結晶組織の十分なノルマライジング
効果が得られず、他方1150℃より高いと結晶が粗
大化するなどのため最終成品の磁性上好ましくな
い。引続く第一回目の圧延、中間焼鈍ならびに第
二回目の圧延に関しては、本発明の基本となると
ころであり、第1〜3図に示した実験データに基
ずいてその限定理由を既に説明した通りである
が、圧下率の限定についてはかかる範囲にないと
二次再結晶が得られないため第一回目を30〜75
%、第二回目を40〜80%の圧延率に限定した。ま
た中間焼鈍温度は750℃より低いと焼鈍効果が得
られないこと、1150℃より高温の場合には結晶粒
が過剰に粗大化するため750〜1150℃で行なうの
が通常であり、またその焼鈍雰囲気は中性あるい
は還元性となすことが好ましく、強度の酸化性雰
囲気は不利である。 なお、本発明の圧延途上の鋼板加熱処理後の圧
延は、鋼板が室温まで低下してからでも、加熱処
理温度近辺になつていてもその効果には大差が無
いことが別の実験により確認されている。また、
加熱処理は従来公知のいずれの加熱方法によつて
でも良く、また圧延による発熱によつても良い。
かくして得られた最終板厚となつた冷延板を、公
知の方法により脱炭焼鈍を施こしたのち、焼鈍分
離剤を塗布して最終仕上焼鈍を施す。最終仕上焼
鈍温度が800℃以下の場合には二次再結晶粒が得
られないだけでなく、純化不足となつて磁性が得
られず、また1250℃以上では熱エネルギー的に不
経済であるばかりでなく、グラス特性が劣化する
ので、800〜1250℃に限定した。 以下に本発明を実施例について説明する。 実施例 1 C0.055%,Si3.30%,Mn0.085%,Se0.022%,
As0.015%、残部実質的にFeよりなる珪素鋼素材
を熱間圧延して2.8mmの厚の熱延板とした。920℃
で2分間焼鈍したのち酸洗し、第一回の圧延によ
り0.75mmの厚みとなし、980℃3分間の中間焼鈍
を行ない、室温まで4分間で冷却した。次いで、
直ちに軽酸洗を行なつたのち、第二回目の圧延に
より最終板厚0.30mmまで減厚した。かかる圧延に
際しては下記の3種の処理を施こした。(1)一回
目、二回目の圧延を従来法にて行なう。(2)一回目
の圧延途上1.6mm、1.2mm、0.9mmの時に400℃で10
秒の加熱処理を加えた。(3)一回目、二回目各々板
厚1.2mm、0.50mmの時に300℃で3分間の加熱処理
を加えた。 かかる冷延板を840℃で5分間湿水素中で脱炭
焼鈍を施し、焼鈍分離剤MgOを塗布して積層
し、水素気流中1180℃にて25時間焼鈍を行なつ
た。 以上の処理によるそれぞれの成品の磁気特性は
第1表の通りであつた。
【表】
実施例 2
C0.038%,Si3.15%,Mn0.065%,S0.020%、
残部実質的にFeよりなる板厚2.1mmの珪素鋼板を
酸洗して、0.68mmまで圧延し、900℃×7分間の
中間焼鈍を行なつたのち、0.30mmまで第2回の圧
延を行なつた。なお、一回目の圧延途上では、板
厚1.5mm、0.95mm時点で200℃10分間の加熱処理を
行ない、さらに二回目の圧延途中0.53mmの時点で
250℃で5分間の加熱処理を施こした。 この際、中間焼鈍後に下記の各種の処理を行な
つた。 (1) 中間焼鈍完了後、直ちに二回目の圧延を行な
う。 (2) 中間焼鈍後、50℃の恒温槽に3時間放置した
のちに二回目の圧延を行なう。 (3) 中間焼鈍後、100℃の湯の中に2分間放置し
たのちに二回目の圧延を行なう。 (4) 中間焼鈍後、50℃の恒温槽に20日間放置した
のちに二回目の圧延を行なう。 (5) 中間焼鈍後、100℃の湯中に3時間放置した
のち二回目の圧延を行なう。 かかる冷延板を脱炭焼鈍工程以降実施例1と同
じ方法により処理した。成品の磁気特性は下表の
通りであつた。
残部実質的にFeよりなる板厚2.1mmの珪素鋼板を
酸洗して、0.68mmまで圧延し、900℃×7分間の
中間焼鈍を行なつたのち、0.30mmまで第2回の圧
延を行なつた。なお、一回目の圧延途上では、板
厚1.5mm、0.95mm時点で200℃10分間の加熱処理を
行ない、さらに二回目の圧延途中0.53mmの時点で
250℃で5分間の加熱処理を施こした。 この際、中間焼鈍後に下記の各種の処理を行な
つた。 (1) 中間焼鈍完了後、直ちに二回目の圧延を行な
う。 (2) 中間焼鈍後、50℃の恒温槽に3時間放置した
のちに二回目の圧延を行なう。 (3) 中間焼鈍後、100℃の湯の中に2分間放置し
たのちに二回目の圧延を行なう。 (4) 中間焼鈍後、50℃の恒温槽に20日間放置した
のちに二回目の圧延を行なう。 (5) 中間焼鈍後、100℃の湯中に3時間放置した
のち二回目の圧延を行なう。 かかる冷延板を脱炭焼鈍工程以降実施例1と同
じ方法により処理した。成品の磁気特性は下表の
通りであつた。
【表】
このように、本発明の式を満足する(1),(2)の
場合には良好な磁性を保ち得るが、本発明の式
を満足しなければ磁気特性が劣ることがが判る。
以上の如く本発明によれば最終成品の磁束密度値
を改善すると共に、鉄損値を大巾に改善すること
が出来る。
場合には良好な磁性を保ち得るが、本発明の式
を満足しなければ磁気特性が劣ることがが判る。
以上の如く本発明によれば最終成品の磁束密度値
を改善すると共に、鉄損値を大巾に改善すること
が出来る。
第1図は本発明の圧延途上加熱処理法の効果例
を示す図、第2図は加熱処理法の温度・時間範囲
領域を示す図、第3図は圧延途上加熱処理法採用
の場合の中間焼鈍工程から第二回目の圧延に至る
間の熱履歴制限範囲を示す図である。第2図およ
び第3図 ●W17/50≦1.20(w/Kg) 凡例〇1.20<W17/50≦1.25 ×1.25<W17/50
を示す図、第2図は加熱処理法の温度・時間範囲
領域を示す図、第3図は圧延途上加熱処理法採用
の場合の中間焼鈍工程から第二回目の圧延に至る
間の熱履歴制限範囲を示す図である。第2図およ
び第3図 ●W17/50≦1.20(w/Kg) 凡例〇1.20<W17/50≦1.25 ×1.25<W17/50
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、C≦0.08%,Si:2.5〜4.0%その
他MnSを主要インヒビターとし、残部Feおよび
不可避的不純物からなる熱延鋼板を、焼鈍した
後、酸洗、30〜75%の圧下率での1回目の冷間圧
延、750〜1150℃の温度域での中間焼鈍、40〜80
%の圧下率での2回目の冷間圧延および湿水素雰
囲気中での脱炭焼鈍を行ないさらに、焼鈍分離剤
を塗布し、仕上焼鈍することからなる方向性電磁
鋼板の製造方法において、前記1回目の冷間圧延
工程における途中板厚段階の少なくとも1つの段
階において、被圧延鋼板を100〜600℃の温度域で
下記式()を満足する時間保持するとともに、
前記中間焼鈍工程完了後2回目の冷間圧延工程の
前段で、被圧延鋼板の絶対温度とその温度におけ
る保持時間とが、下記式()を満足するよう
に、被圧延鋼板の熱履歴を制御することを特徴と
する方向性電磁鋼板の製造方法。 0.13exp(1700/T(〓)≦保持時間(s) ≦3.7×10-4exp(8100/T(〓))…() 保持時間(s)≦3.5 ×10-12exp(12800/T(〓)) …() 2 重量%で、C≦0.08%,Si:2.5〜4.0%その
他MnSを主要インヒビターとし、残部Feおよび
不可避的不純物からなる熱延鋼板を、焼鈍した
後、酸洗、30〜75%の圧下率での1回目の冷間圧
延、750〜1150℃の温度域での中間焼鈍、40〜80
%の圧下率での2回目の冷間圧延および湿水素雰
囲気中での脱炭焼鈍を行ないさらに、焼鈍分離剤
を塗布し、仕上焼鈍することからなる方向性電磁
鋼板の製造方法において、前記1回目および2回
目の冷間圧延工程における途中板厚段階の少なく
とも1つの段階において、被圧延鋼板を100〜600
℃の温度域で、下記式()を満足する時間保持
するとともに、前記中間焼鈍工程完了後2回目の
冷間圧延工程の前段で、被圧延鋼板の絶対温度と
その温度における保持時間とが、下記式()を
満足するように、被圧延鋼板の熱履歴を制御する
ことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。 0.13exp(1700/T(〓)≦保持時間(s) ≦3.7×10-4exp(8100/T(〓))…() 保持時間(s)≦3.5 ×10-12exp(12800/T(〓)) …()
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12322681A JPS5825425A (ja) | 1981-08-06 | 1981-08-06 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12322681A JPS5825425A (ja) | 1981-08-06 | 1981-08-06 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5825425A JPS5825425A (ja) | 1983-02-15 |
JPS6253572B2 true JPS6253572B2 (ja) | 1987-11-11 |
Family
ID=14855317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12322681A Granted JPS5825425A (ja) | 1981-08-06 | 1981-08-06 | 方向性電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5825425A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62202024A (ja) | 1986-02-14 | 1987-09-05 | Nippon Steel Corp | 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 |
JPS63259024A (ja) * | 1987-11-20 | 1988-10-26 | Kawasaki Steel Corp | 磁気特性の優れた一方向性珪素鋼板の製造方法 |
JPH0753885B2 (ja) * | 1989-04-17 | 1995-06-07 | 新日本製鐵株式会社 | 磁気特性の優れた一方向性電磁鋼板の製造方法 |
EP0424546B1 (en) * | 1989-05-15 | 1996-02-28 | Kawasaki Steel Corporation | Process for manufacturing directional silicon steel sheet excellent in magnetic properties |
JP3160281B2 (ja) * | 1990-09-10 | 2001-04-25 | 川崎製鉄株式会社 | 磁気特性の優れた方向性けい素鋼板の製造方法 |
EP4174194A4 (en) * | 2020-06-24 | 2024-07-03 | Nippon Steel Corp | METHOD FOR PRODUCING A GRAIN-ORIENTED ELECTRICAL STEEL SHEET |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5026493A (ja) * | 1973-07-06 | 1975-03-19 | ||
JPS5429182A (en) * | 1977-12-15 | 1979-03-05 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | Device for forming pocket bores in ring |
JPS5621050A (en) * | 1979-07-31 | 1981-02-27 | Toshiba Corp | Measuring cell |
-
1981
- 1981-08-06 JP JP12322681A patent/JPS5825425A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5026493A (ja) * | 1973-07-06 | 1975-03-19 | ||
JPS5429182A (en) * | 1977-12-15 | 1979-03-05 | Ntn Toyo Bearing Co Ltd | Device for forming pocket bores in ring |
JPS5621050A (en) * | 1979-07-31 | 1981-02-27 | Toshiba Corp | Measuring cell |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5825425A (ja) | 1983-02-15 |
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