JPS6242811B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） この発明は、給紙台に置かれた複数枚の原稿を
一枚ずつ透明な板からなるプラテン上に送り込
み、プラテン上においてその原稿を露光したの
ち、その露光済原稿を自動的に排紙する自動原稿
送り装置に関する。

（従来技術） 給紙台上に積層された原稿を一枚ずつ給紙ロー
ラによつて加速ローラとこれに圧接したピンチロ
ーラとの間に送り出し、次いでこの原稿を反転さ
せてプラテン上に送り込んで露光を行い、露光済
原稿をプラテン上から排紙する自動原稿送り装置
は、たとえば、実開昭53−110128号公報に記載さ
れている。

このような従来の自動原稿送り装置では、給紙
部からプラテンに至るまでの原稿通路に原稿がひ
つかかつた場合、その原稿を取り出しにくく、ま
た取り出す作業が大変面倒であつた。

（目 的） この発明の目的は、給紙台から送り出された原
稿が、プラテンに至るまでの原稿通路でジヤムを
生じた場合、そのジヤム原稿を容易に取り出し得
るようにした自動原稿送り装置を提供することに
ある。

（構 成） この発明は、プラテンの上方に配置された給紙
台に置かれれている複数枚の原稿を、給紙ローラ
とこれに圧接した摩擦部材とによつて一枚ずつ加
速ローラとこれに圧接したピンチローラとの間に
送り出し、次いで該原稿を上記加速ローラとピン
チローラとによつてターンローラを介してプラテ
ン上に送り込む自動原稿送り装置において、上記
給紙台を含む下側給紙ユニツトに上記給紙ローラ
及び加速ローラを設け、一方、上記摩擦部材及び
ピンチローラを、上側給紙ユニツトに設け、上記
給紙台をプラテンに対して開披自在に、そして上
側給紙ユニツトを下側給紙ユニツトに対して開披
自在に、上記ターンローラの近傍で軸支し、下側
給紙ユニツトが開披されるときは、上側給紙ユニ
ツトが下側給紙ユニツトと一体的にその枢軸の周
りに回動するようにしたものである。

（実施例） 以下、図示の実施例によつて本発明を説明す
る。

第１図において、給紙台１の原稿載置面２には
複数枚の原稿３が載置される。給紙台１の両側に
は、原稿３が幅方向へ移動し得ないように規制す
るガイド４が幅方向へ移動可能に設けられてい
る。給紙台１の中央部には、送り補助ローラ５が
回転可能に取り付けられており、この送り補助ロ
ーラ５は、その上部が原稿載置面２より少し上へ
突出していて、複数の原稿の最下位置の原稿３に
接触しながら矢印方向へ回転駆動されることによ
り原稿３を送り出す補助をする。

給紙台１の出口付近には駆動手段により矢印方
向へ回転される給紙ローラ６が配置されており、
この給紙ローラ６の上部にはローラ状の摩擦部材
７が圧接するように配置されている。この摩擦ロ
ーラ７は、通常固定されており、必要時に第１図
において時計の回転方向へ回動されて、給紙ロー
ラ６との接触部が変更されるようになつている。
給紙台１上の原稿３は給紙ローラ６と摩擦部材７
とによつて、その最下位から一枚ずつ送り出され
る。

給紙ローラ６および摩擦部材７の原稿進行方向
側には加速ローラ８が配置されており、この加速
ローラ８の上部にピンチローラ９が圧接するよう
に配置されている。給紙ローラ６と加速ローラ８
との間にはガイド１０，１１が設けられている。
給紙ローラ６からの原稿はガイド１０，１１に案
内されて加速ローラ８とピンチローラ９との間に
入り、加速ローラ８により加速されて移送され
る。

加速ローラ８とピンチローラ９の原稿進行方向
側には駆動手段により矢印方向へ回転されるター
ンローラ１２およびこれに圧接するローラ１３が
配置されている。加速ローラ８とターンローラ１
２との間にはガイド１４，１５が設けられてい
る。加速ローラ８からの原稿はガイド１４，１５
に案内されてターンローラ１２とローラ１３との
間に入る。ターンローラ１２の近くにはターンガ
イド１６が設けられていて、原稿はターンガイド
１６に案内されつつターンローラ１２により移送
される。

ターンガイド１６の下には水平に置かれた進入
ガイド１７が設けられていて、ターンローラ１２
からの原稿は進入ガイド１７に案内されつつ搬送
ベルト１８とプラテン１９との間に入る。搬送ベ
ルト１８は、進入ガイド１７の上に位置し駆動手
段により矢印方向へ回転される駆動ローラ２０
と、プラテン１９の原稿進行方向側の端部から少
し離れた位置にある従動ローラ２１とに巻き掛け
られている。搬送ベルト１８は、駆動ローラ２０
によつて下側部分は矢印方向へ移動して進入ガイ
ド１７から進入してきた原稿をプラテン１９上に
搬送する。プラテン１９の従動ローラ２１側の端
部の近くには、搬送ベルト１８の下に原稿を停止
する原稿停止手段２２のストツパ部材２２ａが配
置されている。このストツパ部材２２ａは必要な
所要時間搬送ベルト１８に接触して原稿がストツ
パ部材２２ａに到達する寸前に搬送ベルト１８の
駆動力が断たれるが慣性力により移動する搬送ベ
ルト１８により搬送されてくる原稿の先端を押し
止めて原稿をプラテン１９の上に停止させる。プ
ラテン１９の下には、公知の露光装置のほか、感
光体ドラム、帯電装置、現像装置、転写装置、定
着装置およびクリーニング装置などが所定の位置
に配置されている。プラテン１９上に停止してい
る原稿を露光装置が作動して露光を終える。スト
ツパ部材２２ａの先端部は、プラテン１９上に原
稿を停止した後に例えば露光終了の検知信号を受
けて下方へ移動して原稿を解放する。

次に搬送ベルト１８の駆動が開始されるとこれ
により原稿は移送され排紙ガイド２３，２３に案
内されて矢印方向へ回転される排紙ローラとこれ
に圧接しているローラ２５の間に入り、さらに排
紙ガイド２６に案内されて矢印方向へ回転される
排紙ローラ２７とこれに圧接しているローラ２８
の間に入り、排紙ガイド２９，２９を経て排紙ト
レイ３０上に排出収容される。

排紙トレイ３０は給紙台１と搬送ベルト１８と
の間に配置されており、排紙トレイ３０の上部に
は排出される原稿が排紙トレイ３０の上をこえて
給紙台と搬送ベルト１８の間に入らないようにガ
イド３０ａが設けられている。原稿が排出される
際に原稿の後端がストツパ部材２２ａと搬送ベル
ト１８との間を通過した後にストツパ部材２２ａ
を上昇して搬送ベルト１８に接触し次の原稿を停
止するための用意をする。ターンローラ１２およ
びローラ１３の近くにはモータなどを覆う外装体
３１が設けられている。

ターンローラ１２とローラ１３との間に原稿を
給紙する給紙部は、給紙台１、給紙ローラ６、加
速ローラ８およびガイド１０，１４などからなる
下側給紙ユニツトＡと、摩擦部材７、ピンチロー
ラ９およびガイド１１，１５などからなる上側給
紙ユニツトＢで構成されている。ターンローラ１
２、ローラ１３、搬送ベルト１８、駆動ローラ２
０、従動ローラ２１、排紙ローラ２４，２７およ
びローラ２５，２８などで搬送部が構成され、そ
れらは搬送部側板（図示してない）に支持されて
いる。

下側給紙ユニツトＡは、２枚の側板Ａ１（一方
の側板は図示してない）に支持されており、それ
らの側板Ａ１は搬送部側板内に嵌入し得ると共に
搬送部側板に支持された支持軸３２に回動可能に
支持されている。側板Ａ１は、第１図に示すよう
に、搬送部側板に固定された支持板Ａ３上に載置
されて位置決めされる。また側板Ａ１は、第２図
に示すように、支持軸３２を中心に一定鎖線で示
す位置に回動すると共に、その位置に固定するこ
とができる。下側給紙ユニツトＡの両側板Ａ１に
は、その外側に係止片Ａ２が回動可能に取り付け
られており、これらの係止片Ａ２は、側板Ａ１が
第２図の実線で示す位置にある場合にはその自由
端が解放されていて、側板Ａ１が第２図の一点鎖
線で示す位置に回動された場合に自由端の切欠部
Ａ２１が搬送部側板に固定されたピン３３に係止
されて側板Ａ１が移動しないように支持する。

上側給紙ユニツトＢの両側板Ｂ１（一方の側板
は図示してない）は、下側給紙ユニツトＡの両側
板Ａ１の間隔より小さい間隔を有するように形成
されていてその先端部が下側給紙ユニツトＡの両
側板Ａ１の内側に位置すると共に搬送部側板に支
持された支持軸３２に回動可能に支承されてい
る。側板Ｂ１は側板Ａ１の内側に突設された支持
ピンＢ４上に載置されて位置決めされる。この上
側給紙ユニツトＢも支持軸３２を中心にして第２
図の実線で示す位置から一点鎖線で示す位置およ
び二点鎖線で示す位置に回動することができる。
上側給紙ユニツトＢの側板Ｂ１の外側には、係止
片Ｂ２が回動可能に取り付けられており、これら
の係止片Ｂ２は側板Ｂ１の外側に一端を固定され
た板ばねＢ３により、第２図において、時計の回
動方向と反対方向へ付勢されている。係止片Ｂ２
は、側板Ａ１の外側に配置されており、その先端
の鈎Ｂ２１が上側給紙ユニツトＢと下側給紙ユニ
ツトＡが接した状態の場合には側板Ａ１の外側に
形成されたピン３４に係合し、また、係止片Ｂ２
の上側Ｂ２３を時計の回転方向へ押して回動させ
ることにより係止片Ｂ２の先端をピン３４から解
放して下側給紙ユニツトＡとは別に上側給紙ユニ
ツトＢを支持軸３２を中心に回動することができ
る。一度下側給紙ユニツトＡとは別に上側給紙ユ
ニツトＢを回動させて二点鎖線で示す位置に移動
し、その後再び下側給紙ユニツトＡに接す場合に
係止片Ｂ２を操作することにより係止片Ｂ２の鈎
Ｂ２１がピン３４に係止されるようになつてい
る。上側給紙ユニツトＢと下側給紙ユニツトＡと
は同じ支持軸３２を中心に回動するので、それら
を一緒に回動して第２図の一点鎖線で示す位置に
回動しそこに停止させることができる。

上述の如く、給紙ローラ６及び加速ローラ８を
有し、給紙台を構成する下側給紙ユニツトＡは、
プラテン１９に対して開披自在に、そして摩擦部
材７及びピンチローラ９を有する上側給紙ユニツ
トＢは、下側給紙ユニツトＡに対して開披自在で
あり、下側給紙ユニツトＡが開かれるときは上側
給紙ユニツトＢも共に揺動し、しかし上側給紙ユ
ニツトＢは、下側給紙ユニツトＡに対して単独に
開披することができる。

次に、第３図に基づいて加速ローラ８、給紙ロ
ーラ６及び送り補助ローラ５の作動関係を説明す
る。

加速ローラ８が固定されている加速ローラ軸８
ａは、側板Ａ１に固定されたベアリング８ｂによ
つて回転自在に支承されており、その端部に伝達
ローラ３５が固定されている。この伝達ローラ３
５にはタイミングベルト３６が取り掛けられてお
り、このタイミングベルト３６の他方の端部は前
記外装体３１に収容されたモータなどの駆動軸に
固定されたベルトプーリに取り掛けられていて、
ベルトプーリの回転力が伝達ローラ３５に伝えら
れる。また、加速ローラ軸８ａにはピニオン３７
が固定されており、このピニオン３７にかみ合う
ようにアイドルギヤ３８が配置されていると共
に、このアイドルギヤ３８にかみ合うようにギヤ
３９が配置されている。伝達ローラ３５が矢印方
向へ回転されると加速ローラ軸８ａも矢印方向へ
回転して加速ローラ８およびピニオン３７も矢印
方向へ回転するから、アイドルギヤ３８は矢印方
向へ回転しギヤ３９は矢印方向へ回転する。

ギヤ３９の回転軸３９ａは電磁クラツチ４０の
入力軸に固定されており、電磁クラツチ４０の出
力軸には給紙ローラ６ａが固定されている。給紙
ローラ軸６ａは側板Ａ１に固定されたベアリング
６ｂに支持されている。電磁クラツチ４０に電流
が流れている場合のみギヤ３９の回転軸３９ａの
回転力が給紙ローラ軸６ａに伝えられる。

給紙ローラ軸６ａには一方向回転クラツチ６ｃ
を介して給紙ローラ６が取り付けられている。一
方向回転クラツチ６ｃは給紙ローラ６の矢印方向
への回転が給紙ローラ軸６ａの回転より遅い場合
にのみクラツチが入り給紙ローラ軸６ａの回転よ
りも給紙ローラ６の回転が速いときはその係合が
離れるように取り付けられる。また、給紙ローラ
軸６ａにはプーリ６ｄが固定されており、このプ
ーリ６ｄの回転力はベルト４１などの伝達手段に
より送り補助ローラ軸５ａに固定されたプーリ５
ｂに伝えられる。送り補助ローラ軸５ａは側板Ａ
１に固定されたベアリング５ｃに支承されてお
り、送り補助ローラ軸５ａには送り補助ローラ５
が固定されている。

ターンローラ１２、ローラ１３、駆動ローラ２
０、従動ローラ２１、排紙ローラ２４，２７およ
びローラ２５，２８は搬送部側板に回転可能に支
持されており、ターンローラ１２および駆動ロー
ラ２０には外装体３１内のモータの回転力が伝え
られて回転され、駆動ローラ２０の回転力は従動
ローラ２１に伝えられ、かつ、従動ローラ２１の
回転力は排紙ローラ２４，２７に伝えられるよう
になつている。

次に給紙、搬送および排紙の動作概略を説明す
る。

複写機のプリント信号または光学手段のリター
ン信号などによりモータの回転を開始し、これと
同時に加速ローラ８、ターンローラ１２、搬送ベ
ルト１８を駆動する駆動ローラ２０、従動ローラ
２１および排紙ローラ２４，２７の回転が開始さ
れる。モータの回転開始と同時または必要時間経
過後に電磁クラツチ４０に電流を流して送りロー
ラ軸６ａを回転し送りローラ６および送り補助ロ
ーラ５を回転させると、給紙台１の上に積載され
た原稿３の最下位の１枚が送り出された後に電磁
クラツチ４０への電流の供給を停止して給紙ロー
ラ軸６ａおよび送り補助ローラ５の回転を止め
る。加速ローラ８で原稿を送つている時に給紙ロ
ーラ６と摩擦部材７の間に原稿がある間は給紙ロ
ーラ６は給紙ローラ軸６ａに対し空転する。搬送
ベルト１８による原稿の搬送および排紙に必要な
時間の経過後モータの回転を停止させる。このよ
うに動作を順次繰り返すことにより順次に自動的
に原稿が送り出される。動作の順序は上述のもの
に限定されることなく、いくつかの例が考えられ
る。

（効 果） 本発明によれば、給紙ローラとターンローラと
の間で原稿のジヤムを生じた場合は、上側給紙ユ
ニツトのみを開くことによつて、そのジヤム原稿
を簡単に取り除くことができ、ターンローラとプ
ラテンの間で原稿ジヤムを生じた場合は、下側給
紙ユニツトを含む給紙台を上側給紙ユニツトと共
にプラテンに対して開くことによつてそのジヤム
原稿を取り除くことができるので、プラテンの上
方に給紙台を有する自動原稿送り装置における原
稿のジヤム処理についての問題を解消することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す自動原稿送り
装置の略側面図、第２図は同上装置の給紙部を示
す側面図、第３図は同上装置の給紙部の駆動手段
を示す斜面図である。 １…給紙台、３…原稿、６…給紙ローラ、７…
摩擦部材、８…加速ローラ、９…ピンチローラ、
１２…ターンローラ、１９…プラテン、Ａ…下側
給紙ユニツト、Ｂ…上側給紙ユニツト、Ｂ１…側
板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 透明板からなるプラテン１９の上方に配置さ
   れていて、複写すべき複数枚の原稿３を載置する
   ための給紙台１と、 上記給紙台上の原稿を一枚ずつ送り出す給紙ロ
   ーラ６及びこの給紙ローラに圧接した摩擦部材７
   と、 上記給紙ローラで送り出された原稿を、上記プ
   ラテン上に反転させて給送するターンローラ１２
   に送り込む加速ローラ８及びこれに圧接したピン
   チローラ９とを有する自動原稿送り装置におい
   て、 上記給紙台１に上記給紙ローラ６及び加速ロー
   ラ１８を設けることによつて下側給紙ユニツトＡ
   を構成し、 上記下側給紙ユニツトとは別体の一対の側板Ｂ
   １に上記摩擦部材７及び上記ピンチローラ９を設
   けることにより上側給紙ユニツトＢを構成し、 上記下側給紙ユニツトＡを上記プラテン１９に
   対して開披自在に上記ターンローラ１２の近傍で
   軸本体に固定された３２により支持し、一方、上
   記上側給紙ユニツトＢを上記下側給紙ユニツトＡ
   に対して開披自在に上記軸３２により支持し、上
   記下側給紙ユニツトＡが開披されるときは、上記
   上側給紙ユニツトＢが上記下側給紙ユニツトＡと
   一体的に上記軸３２の周りに回動することを特徴
   とする自動原稿送り装置。