JPS6241720B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6241720B2
JPS6241720B2 JP59036921A JP3692184A JPS6241720B2 JP S6241720 B2 JPS6241720 B2 JP S6241720B2 JP 59036921 A JP59036921 A JP 59036921A JP 3692184 A JP3692184 A JP 3692184A JP S6241720 B2 JPS6241720 B2 JP S6241720B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brassicasterol
alcohol
sterol
mixture
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP59036921A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60181098A (ja
Inventor
Yutaka Sachiuchi
Shoichiro Hayashi
Yoshikazu Kubota
Koichi Kodama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kureha Corp filed Critical Kureha Corp
Priority to JP59036921A priority Critical patent/JPS60181098A/ja
Priority to US06/702,633 priority patent/US4614620A/en
Priority to CA000475183A priority patent/CA1229587A/en
Priority to GB08505075A priority patent/GB2154590B/en
Priority to FR8502847A priority patent/FR2560199B1/fr
Priority to DE19853506938 priority patent/DE3506938A1/de
Publication of JPS60181098A publication Critical patent/JPS60181098A/ja
Publication of JPS6241720B2 publication Critical patent/JPS6241720B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07JSTEROIDS
    • C07J53/00Steroids in which the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton has been modified by condensation with a carbocyclic rings or by formation of an additional ring by means of a direct link between two ring carbon atoms, including carboxyclic rings fused to the cyclopenta(a)hydrophenanthrene skeleton are included in this class

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、植物ホルモン活性を有する化合物の
製造上の中間体であるi−ブラシカステロール
(化学名:3,5−シクロエルゴスト−22エン−
6β−オール)の製造方法、更に詳しくは、ブラ
シカステロールを含む天然ステロール混合物をi
−ステロールを含む混合物へ誘導した後、逆相分
配カラムクロマトグラフイー法により処理して該
i−ステロール混合物からi−ブラシカステロー
ルを分離精製することによりi−ブラシカステロ
ールを製造する方法に関する。
発明の背景 近年、ナタネ(Brassica,napsL.)の花粉よ
り植物成長促進作用を有する物質としてブラシノ
リドが発見され、その構造決定がなされた
〔Chemical and Engineering News No.5,p20
(1979)〕。その後、ブラシノリド自体も含め多数
の関連化合物が合成され、植物に対する活性が調
べられた結果、ブラシノリドの24R−エピマーが
かなりの上記植物活性を有することが報告される
ようになり〔J.Org.Chem.44 5002(1979)〕、し
たがつて、このような植物に対して高活性を示す
ブラシノリド系化合物の工業的製造法が要望され
るようになつてきた。
而して、上記ブラシノリド系化合物を製造する
にはその中間体としてのi−ブラシカステロール
を必要とするため、まず、i−ブラシカステロー
ルの工業的に有利な製造法の開発がまたれるよう
になつた。
従来技術 従来、i−ブラシカステロールの製造法として
は、比較的高純度の単品が得やすいエルゴステロ
ールを出発原料とし、i−エルゴステロールを経
てi−ブラシカステロールに誘導する方法、ある
いは、エルゴステロールよりブラシカステロール
を調製し、ついで、ブラシカステロールをi−ブ
ラシカステロールに誘導する方法、さらにはブラ
シカステロールを含むフイトステロール混合物よ
りブラシカステロールを分離し、ついでこれをi
−ブラシカステロールに誘導する方法等が知られ
ている。
しかし、上記エルゴステロールより誘導する方
法、例えばi−エルゴステロールを経る方法は、
トシル化、加水分解、酸化、Birch還元
および水素化アルミニウム・リチウムによる還
元を行うことからなる5工程を必要とするため
〔Steroids 745(1965)〕、i−ブラシカステ
ロールを得るのに長時間を要すると共に操作が煩
雑であり、加うるに収率が低いこと、更には金属
リチウムのような発火性の強い試薬を用いるので
保安上の問題があること等のために、工業的に実
施するには不適当であり、実験室製法として適用
し得るのみである。また、上記エルゴステロール
よりブラシカステロールを経る方法は更に工程が
複雑となり、工業的製法として実用的でない。
また、上記フイトステロール混合物よりブラシ
カステロールを分離する方法もブラシカステロー
ルの分離自体にアセチル化,臭素化,晶
析,脱臭素化およびけん化の5工程を要し、
しかも腐蝕性を有する臭素を使用するため工業的
に実用性ある方法とは言えない。
発明の目的 本発明は、上述した状況に鑑みなされたもので
あつて、天然に存在するブラシカステロールを含
むステロール混合物より誘導されるi−ステロー
ル混合物から、植物に対して活性を示すブラシノ
リド系化合物の製造上中間体として有用なi−ブ
ラシカステロールを効率よく高純度に分離し得る
i−ブラシカステロールの有利な製造方法を提供
することを目的とする。以下本発明を詳しく説明
する。
発明の構成 本発明の構成上の特徴は、ブラシカステロール
を含むステロール混合物より誘導して得られたi
−ステロール混合物を、炭素数15〜24のアルキル
基をシリカに化学結合された逆相分配充填剤を充
填したカラムに仕込み、溶離液として炭素1〜3
のアルコール又はこれらアルコールを主要成分と
して含む混合溶媒を用いて、逆相分配カラムクロ
マトグラフイーに付すことにより下記構造式
()で表わされる3,5−シクロエルゴストー
22−エン−6β−オールを分離精製することにあ
る。
又、本発明は出発原料として用いるブラシカス
テロールを含むステロール混合物をアルキルスル
ホニルハライド又はアリールスルホニルハライド
と反応させてスルホン酸エステルの形体とし、つ
いで、得られたスルホン酸エステル形体のものを
加水分解してi−ステロール混合物に誘導する点
にも特徴を有するものであつて、このi−ステロ
ール混合物を前述のようにして逆相分配クロマト
グラフイーに付すことにより、i−ブラシカステ
ロールを製造する工程を著しく簡素化することが
できるようになる。
本発明において、i−ブラシカステロールの原
料となるブラシカステロールは、他のステロール
とともに種々の動植物の油脂の中に存在してい
る。そのような動植物としては、植物では例え
ば、ナタネ,ベニバナなどをあげることができ、
動物では例えば軟体動物、殊に貝類をあげること
ができる。したがつて、本発明においてi−ブラ
シカステロールの出発原料として用いるステロー
ル混合物は、上記のような動植物の油脂を抽出、
水蒸気蒸留その他適当な手段により、ステロール
を含まない成分部分を除去し、できるだけステロ
ール濃度の高い状態、好ましくは70重量%、更に
好ましくは80重量%以上のステロール混合物とし
て用いる。ちなみに、上述の如き動植物油脂が精
製加工して食用油脂に供されるものではその精
製・加工に際して真空水蒸気脱臭塔より廃出され
る脱臭留出物もしくは脂肪酸蒸留塔より出る蒸留
残渣などはステロール濃度が高く、ブラシカステ
ロール濃度も高いステロール混合物であるので、
i−ブラシカステロールの出発原料として用いる
のに適している。
なお、このような脱臭留出物もしくは蒸留残分
を出発原料とするときは、常法に従つて、水酸化
カリウムのような苛性アルカリのメタノール溶液
でけん化後、ヘキサンまたはエチルエーテルのよ
うな疎水性溶媒で抽出して得られる不けん化物の
みとして用いるのがよい。更に好ましくは、この
不けん化物として得た粗ステロール混合物をメタ
ノールや石油エーテル等から再結晶し、ステロー
ル以外の夾雑不けん化物を除去して用いるのがよ
い。このような処理を施すことにより、例えばナ
タネ油精製の際の脱臭留出物からステロール濃度
90重量%以上、ブラシカステロール濃度9〜25重
量%のステロール混合物が得られる。このよう
に、出発原料として用いるステロール混合物のス
テロール濃度を高めておくことは以後の反応、分
離精製の効率を高めるうえで特に望ましいことで
ある。
本発明においては、上述の如きステロール混合
物を、ピリジンのような第三級アミンの存在下
に、アルキルスルホニルハライド又はアリールス
ルホニルハライド例えば、塩化p−トルエンスル
ホニルや塩化メタンスルホニルにより、スルホン
酸エステルの形体とし、このスルホン酸エステル
の形体のものを単離し、あるいは単離することな
く加水分解に供するとi−ステロールの混合物が
得られる。この場合、加水分解は緩衝作用のある
塩又は塩基の存在下に行うと好収率でi−ステロ
ール混合物が得られる。このような塩としては酢
酸カリウム又塩基としてはピリジンを例示するこ
とができる。
本発明では、上述のようにして得られたi−ス
テロールの混合物を、直接またはシリカゲルもし
くはアルミナを用いた順相カラムクロマトグラフ
イーにより未反応原料ステロールと分離した後、
アルキル基をシリカに化学結合させた充填剤を充
填した逆相分配カラム上に仕込み、溶離液として
炭素数1〜3のアルコール又は該アルコール50容
量%以上を含有する混合溶媒を用いて逆相分配カ
ラムクロマトグラフイーにより処理することによ
り、i−ブラシカステロールを溶出単離すること
ができる。
このカラムクロマトグラフイーに用いる充填剤
は、炭素数15〜24のアルキル基をシリカに化学結
合したものが好ましく、特にオクタデシル基をシ
リカに化学結合したものが好ましい。上記以外の
アルキル基である場合、例えば炭素数8のアルキ
ル基であるときはi−ブラシカステロールの分離
能力がかなり劣ることがわかつた。
なお、このような充填剤は、ボンダパツクC18
又はLichroprepRP−18等の商品名で市販されて
いる。
上述のようにしてカラム上に仕込んだi−ステ
ロール混合物は、上記溶離液を用いて溶出する。
ここで用いる溶離液としては、炭素数1〜3のア
ルコール、即ちメタノール,エタノール,n−プ
ロパノールまたはiso−プロパノールの1種又は
2種以上の混合アルコール又はこの単一もしくは
混合アルコールの50容量%以上と水とからなる混
合溶媒、更にはアルコール−水の混合溶媒に第3
成分として溶媒強度パラメータε(L.R.
Snyder Principle of Adsorption
Chromatography M.DekkerNew York.1968)が
0.4以上〜0.7以下の溶媒、例えばアセトン,テト
ラヒドロフラン,ジオキサン,クロロホルム,ジ
クロルメタン,メチルエチルケトン,酢酸メチ
ル,酢酸エチル,ジメチルスルホオキシド、又は
アセトニトリルから選ばれる1種又は2種以上が
30容量%以下になるように加えた混合溶媒を用い
得る。アルコール−水の2成分系混合溶媒の好ま
しい割合(容量)はアルコール/水が100/0〜
40であり、3成分系混合溶媒の好ましい割合(容
量)はアルコール/水/第三成分が100/0.1〜
50/1〜30である。
以上述べたように、本発明は、比較的入手が容
易なブラシカステロールを含むステロール混合物
を出発原料として用い、それより誘導されるi−
ステロール混合物を逆相分配カラムクロマトグラ
フイーに対することにより、植物成長促進作用を
有するブラシノリド系化合物の中間体として有用
なi−ブラシカステロールを工業的に有利に製造
することを可能にするものである。
以下実施例を示して本発明を更に具体的に説明
する。
実施例 1 出発原料としてのステロール混合物の調製 ナタネ油の精製の際に副生物として得られる真
空水蒸気脱臭塔よりの脱臭留出物を常法に従つ
て、水酸化カリウム−メタノール溶液でけん化
後、n−ヘキサンを用いて不けん化物を抽出し、
n−ヘキサンを留去して得た不けん化物を更に石
油エーテルから再結晶してステロール混合物を得
た。このステロール混合物の組成は、ブラシカス
テロール21.4%、カンペステロール32.2%および
シトステロール46.3%であつた。
ステロール混合物のトシル化 上記ステロール混合物20gをピリジン200mlに
溶かしたものにp−トルエンスルホニルクロリド
18gを加えて、室温下に一晩撹拌を続け反応させ
た。反応後、反応混合物を2の氷水に注入し、
生じた結晶を取した。この結晶を減圧下に乾燥
してステロール混合物のトシレートの下記性状を
有する粗結晶28.3gを得た。
mp:101〜108℃(リグロインより再結晶), NMR:δ=2.50(s.p−CH3)。
i−ステロール混合物の生成 上述のようにして得られたステロール混合物の
トシレート28.3gをアセトン500mlに溶かし、これ
に酢酸カリウム37gを水140mlに溶かした溶液を
加えて結晶を析出させた。この結晶を撹拌しなが
ら昇温し還流させて溶かした。得られた溶液を5
時間還流後室温まで冷却した後、分液ロートを用
いて水層を分離し、分離した水層は石油エーテル
500mlで洗浄した。有機層は水層の洗浄液の石油
エーテルと合わせ、飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸ナトリウムを用い乾燥し、続いで蒸発乾固さ
せ、19.7gのシロツプ状物を得た。これにメタノ
ール100mlを加え、不溶物を過により除去し、
メタノールを留去して粗i−ステロール混合物
16.7gを得た。
この粗i−ステロール混合物のNMRとIRのデ
ータを以下に示す。
H−NMR(CDCl3):δ=5.2(m,i−ブラシ
カステロールの22−Hと23−H) 3.25(n,6−H) 0.2〜0.6(m,シクロプロパン環) IR(cm-1):3400,2940,2550,1450,1370,
1015 i−ブラシカステロールの分離精製 上述のようにして得た粗i−ステロール混合物
の一部を下記条件にて分離精製した。
粗i−ステロール:12.3gr 混合物 カラム:ボンダパツクC18(粒子径37−50μ
mWaters社製)を充填した40mmφ×
500mmの中圧ガラスカラム 溶離液:メタノール/水=100/2.5 送液圧:1.0Kg/cm2 溶離液流速:18ml/mm 検出器:shodex RI SE(昭和電工社製) 記録計:2−チヤンネルレコーダREC−2
(Pharmacia Fine Chemicals) なお、分離,製精されたi−ブラシカステロー
ルの純度は、高感度示差屈折計Shodex RI SE−
51を接続したHPLCにより分析した。その結果は
添付の第1図に示した画分1より純度90%のi−
ブラシカステロール1.9gが、また、画分2より純
度16%のものが2.1gそれぞれ得られ、グラムレベ
ルの分取が可能となつた。画分1のものの一部を
再度上記手順でカラムクロマトグラフイーで精製
し、分析用標品136.0mg(純度99%以上)を無色
の針状結晶として得た。その性状は下記のとおり
である。
mp:116〜118℃(アセトニトリルより再結
晶) HNMR(CDCl3):δ=3.27(1H,t,6−
H)5.18−5.22(2H,m,22−Hおよび
23H) 元素分析値:(C28H46Oとして) 計算値(%)C84.36,H4.01 実測値(%)C84.1,H4.0 実施例 2 i−ステロール混合物の生成 実施例1に記載と同様の手順で調製したステロ
ール混合物(ブラシカステロール:15.6%、カン
ペステロール:46.1%、シトステロール:38.3
%)2.0gをピリジン25mlにとかした溶液にメシル
クロリド1.0mlを滴下し、一晩室温にて撹拌し
た。生成物を単離することなく、反応液に水10ml
とアセトン100mlの溶液を加え、3時間還流後、
反応液を半分程度に濃縮し、水10mlと石油エーテ
ル50mlを加え振とうした。水層と有機層を分離
し、水層は50mlの石油エーテルで洗い、有機層を
合わせて希塩酸,重曹水,飽和食塩水の順で洗浄
し、ついで無水硫酸ナトリウムを入れて乾燥し
た。
上記乾燥したものから溶媒を留去してシロツプ
状物2.0gを得た。このシロツプ状物にメタノール
20mlを加え、不溶物を濾過し溶媒を留去して粗i
−ステロール混合物1.57gを得た。ちなみに、メ
タノール不溶物は原料のステロールであつた。
得られた粗−ステロール混合物のNMRおよび
IRのデータを下記に示す。
NMR(CDCl3):δ=5.2(m,i−ブラシカス
テロールの22Hと23H) 3.25(m,6−H) 0.2−0.6(m,シクロプロパン環) IR(cm-1):3400,2940,2850,1450,1370,
1015 i−ブラシカステロールの分離精製 上記粗−ステロール混合物の一部を下記設定の
条件で分離精製した。
粗i−ステロール混合物:920mg カラム:Lichroprep RP−18,25mmφ×310mm
Merck社製 溶離液:メタノール 送液圧:1.2Kg/cm2 溶離液流速:5.8ml/mm 検出器:Shodex RI SE−12(昭和電工社製) 記録計:2チヤンネルレコーダREC−2
(Pharmacia Fine Chemicals) 上述のようにして分離精製した得られたi−ブ
ラシカステロールの純度を実施例1と同様にして
分析した結果は第2図に示すとおりである。第2
図に示した画分1より純度92%のi−ブラシカス
テロール148.9mgを得られた。
実施例 3 ブラシカステロール7.8%,カンペステロール
40.3%,シトステロール49.8%およびステイグマ
ステロール2.1%の組成を有するステロール混合
物から、実施例1に記載の手順に準じて粗i−ス
テロール混合物を得、その950mgを下記設定の条
件で分離精製した。
カラム:Lichroprep RP−18,25mmφ×310mm
(Merck社製) 溶離液:メタノール/水=100/5 送液圧:1.5Kg/cm2 溶離液流速:3.2ml/mm 検出器:Shodex RI SE−12(昭和電工社製) 記録計:2チヤンネルレコーダREC−2
(Pharmacia Fine Chemicals) 上述のようにして分離精製した得られたi−ブ
ラシカステロールの純度を前述と同様にして分析
した結果は第3図に示すとおりである。
第3図に示した画分1より純度99%以上のi−
ブラシカステロール72.0mgを得た。第3図で、ピ
ーク2は、i−カンペステロールと、i−ステイ
グマステロールであり、ピーク3はi−シトステ
ロールおよび原料ステロールであつた。またこの
実施例より、原料ステロール中のブラシカステロ
ール含量が少なくても、i−ブラシカステロール
が良好に分離されることがわかつた。
実施例 4 ブラシカステロール15.6%,カンペステロール
36.7%およびシトステロール47.7%の組成を有す
るステロール混合物より得られた粗i−ステロー
ル混合物を用い、下記の条件でi−ブラシカステ
ロールを分離精製した。
粗i−ステロール混合物:901mg カラム:Lichroprep RP−18,25mmφ×310mm
Merck社製 溶離液:MeOH/i−PrOH/水=100/50/
15 送液圧:1.8Kg/cm2 溶離液流速:3.0ml/mm 検出器:Shodex RI SE−12(昭和電工社製) 記録計:2チヤンネルレコーダREC−2
(Pharmacia Fine Chemicals) 上記により得られたi−ブラシカステロールの
分析結果は第4図に示すとおりであり、第4図に
おける画分1より純度99%以上のi−ブラシカス
テロール137mgを得た。上述のように、メタノー
ル−イソプロパノール−水の三成分系溶離液もi
−ブラシカステロールの分離に適用し得ることが
わかる。
実施例 5 ブラシカステロール15.6%,カンペステロール
36.7%およびシトステロール47.7%の組成を有す
るステロール混合物より得られた粗i−ステロー
ル混合物から下記の条件でi−ブラシカステロー
ルを分離精製した。
粗i−ステロール混合物:10.0gr カラム:ボタンパツクC18(粒子径37−50μ
m,(Waters社製)を充填した40mmφ
×500mmの中圧ガラスカラム 溶離液:メタノール/エタノール/水=100/
100/20 送液圧:1.5Kg/cm2 溶離液流速:15ml/mm 検出器:Shodex RI SE−12(昭和電工社製) 記録計:2チヤンネルレコーダREC−2
(Pharmacia Fine Chemicals) 上記により得られたi−ブラシカステロールを
分析した結果は第5図に示すとおりであり、第5
図における画分1より純度93%のi−ブラシカス
テロール1.4gが得られた。
この実施例によりメタノール,エタノール,水
の三成分系溶離液もi−ブラシカステロールの分
離精製に有効であることがわかる。
実施例 6 ブラシカステロール15.6%,カンペステロール
36.7%およびシトステロール47.7%の組成を有す
るステロール混合物より得られた粗i−ステロー
ル混合物から、下記の条件でi−ブラシカステロ
ールを分離精製した。
粗i−ステロール混合物:9.8gr カラム:ボンダパツクC18(粒子径37−50μ
m,Waters社製)を充填した40mmφ
×500mm中の中圧カラム 溶離液:メタノール/アセトン/水=100/
10/5 送液圧:1.0Kg/cm2 溶離液流速:16ml/mm 検出器:Shodex RI SE−12(昭和電工社製) 記録計:2チヤンネルレコーダREC−2
(Pharmacia Fine Chemicals) 上記により得られたi−ブラシカステロールを
分析した結果は第6図に示すとおりであり、第6
図における画分より純度95%のi−ブラシカステ
ロール1.4gが得られた。この実施例では、溶媒強
度パラメータε゜が0.4乃至0.7の溶媒のうちアセ
トン(ε゜が0.56)を代表として選び、高純度で
目的物を得た。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図はそれぞれ実施例1〜6におけ
るi−ブラシカステロールの溶出分離の状態を示
したクロマトグラムである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ブラシカステロールを含むステロール混合物
    より誘導して得られたi−ステロール混合物を、
    炭素数15〜24のアルキル基をシリカに化学結合さ
    せた逆相分配充填剤を充填したカラムに仕込み、
    炭素数1〜3のアルコール又は該アルコールを50
    容量%以上含有する混合溶媒を溶離液として用い
    て逆相分配カラムクロマトグラフイーに付すこと
    によりi−ブラシカステロールを分離精製するこ
    とを特徴とするi−ブラシカステロールの製造方
    法。 2 ブラシカステロールを含むステロール混合物
    が、天然油脂の脱臭留出物又は脂肪酸蒸留残分の
    不けん化物である特許請求の範囲第1項記載のi
    −ブラシカステロールの製造方法。 3 i−ステロール混合物が、ブラシカステロー
    ルを含むステロール混合物をアルキルスルホニル
    ハライド又はアリールスルホニルハライドにより
    スルホン酸エステルの形体とし、ついで加水分解
    して得られるものである特許請求の範囲第1項ま
    たは第2項記載のi−ブラシカステロールの製造
    方法。 4 アルコール50容量%以上を含有する混合溶媒
    が、アルコールおよび水の混合溶媒である特許請
    求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載のi
    −ブラシカステロールの製造方法。 5 アルコール50容量%以上を含有する混合溶媒
    が、アルコール水および溶媒強度パラメータε
    が0.4〜0.7である溶媒からなる混合溶媒である特
    許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載
    のi−ブラシカステロールの製造方法。 6 溶媒強度パラメータεが0.4〜0.7である溶
    媒が、アセトン,テトラヒドロフラン,ジオキサ
    ン,クロロホルム,ジクロルメタン,メチルエチ
    ルケトン,酢酸エチル,酢酸メチル,ジメチルス
    ルホオキシドおよびアセトニトリルから成る群か
    ら選ばれる1種又は2種以上の混合物からなる溶
    媒である特許請求の範囲第5項記載のi−ブラシ
    カステロールの製造方法。
JP59036921A 1984-02-28 1984-02-28 i−ブラシカステロ−ルの製造方法 Granted JPS60181098A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59036921A JPS60181098A (ja) 1984-02-28 1984-02-28 i−ブラシカステロ−ルの製造方法
US06/702,633 US4614620A (en) 1984-02-28 1985-02-19 Process for producing i-brassicasterol
CA000475183A CA1229587A (en) 1984-02-28 1985-02-26 Process for producing i-brassicasterol
GB08505075A GB2154590B (en) 1984-02-28 1985-02-27 Process for producing i-brassicasterol
FR8502847A FR2560199B1 (fr) 1984-02-28 1985-02-27 Procede de preparation de l'i-brassicasterol
DE19853506938 DE3506938A1 (de) 1984-02-28 1985-02-27 Verfahren zur herstellung von i-brassicasterin

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59036921A JPS60181098A (ja) 1984-02-28 1984-02-28 i−ブラシカステロ−ルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60181098A JPS60181098A (ja) 1985-09-14
JPS6241720B2 true JPS6241720B2 (ja) 1987-09-04

Family

ID=12483220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59036921A Granted JPS60181098A (ja) 1984-02-28 1984-02-28 i−ブラシカステロ−ルの製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US4614620A (ja)
JP (1) JPS60181098A (ja)
CA (1) CA1229587A (ja)
DE (1) DE3506938A1 (ja)
FR (1) FR2560199B1 (ja)
GB (1) GB2154590B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3172630D1 (en) * 1980-12-02 1985-11-14 Duphar Int Res Method of isolating sterols in commercial quantities from sterol-containing material
US4802981A (en) * 1987-11-04 1989-02-07 Oros Systems Limited Automatic chromatography apparatus
US20040180076A1 (en) * 2001-04-27 2004-09-16 Ikukazu Tashima Sterol composition, fat compositions containing the same and foods
WO2007054759A1 (en) * 2005-11-08 2007-05-18 Council Of Scientific And Industrial Research A process for the preparation of high purity phytosterols from deodourizer distillate from vegetable oils

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6013800A (ja) * 1983-07-01 1985-01-24 Kimitsu Kagaku Kenkyusho:Kk 粗フコステロ−ルの単離、精製方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE3506938C2 (ja) 1987-06-19
JPS60181098A (ja) 1985-09-14
FR2560199A1 (fr) 1985-08-30
US4614620A (en) 1986-09-30
GB2154590A (en) 1985-09-11
FR2560199B1 (fr) 1987-04-17
GB2154590B (en) 1987-11-11
DE3506938A1 (de) 1985-09-05
GB8505075D0 (en) 1985-03-27
CA1229587A (en) 1987-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3625317B1 (en) Improved process for extraction of cholesterol from fish oil waste residue
EP0982315B1 (en) Preparation of sterol and stanol esters
WO2020225830A1 (en) Novel method for synthesizing 25-oh cholesterol/calcifediol from phytosterol
Hirano et al. Stereoselective synthesis via Claisen rearrangements of the marine sterols occelasterol, patinosterol, and 22, 23-dihydrooccelasterol
JPS6241720B2 (ja)
FR2569408A1 (fr) Nouveaux steroides substitues en position 10 par un radical comportant une double ou triple liaison, leur procede de preparation, leur application comme medicaments, les compositions pharmaceutiques les renfermant
EP3906247A1 (en) Synthesis of cholesterol and vitamin d3 from phytosterols
US2671095A (en) 11 beta, 17 alpha-dihydroxypregnan-20-ones and process
US5391777A (en) Isolation of steroids containing a 5,7-diene functionality from a sterol mixture
JP2003079391A (ja) ステロール類及びスタノール類を含有する混合物中のスタノール類を選択的にトランスエステル化する方法
KR100500498B1 (ko) 에스트로겐혼합물의황산화방법
JP2723575B2 (ja) フィトステロールからのi―ブラシカステロールの分離精製方法
SU897766A1 (ru) Способ получени арахидоновой кислоты
JP3715673B2 (ja) ビタミンd合成中間体の製造方法
WO1993021204A1 (en) Method for preparing cholesta-5,7-diene-3-beta,25-diol and analogs thereof
JP2953665B2 (ja) ステロイド誘導体の製造方法
CN111138512A (zh) 一种合成25-羟基胆固醇中间体的方法
CA1170651A (en) 8.alpha.-OESTRA-1,3,5(10)-TRIENE DERIVATIVES, PROCESSES FOR THEIR PREPARATION AND PHARMACEUTICAL COMPOSITIONS
JP2714392B2 (ja) ステロイド誘導体の製造法
CN1046167A (zh) 制备油菜素内酯类似物中间体的方法
JPH0143756B2 (ja)
JPH04275297A (ja) 新規なステロイド誘導体
JPH05310722A (ja) 高級多価不飽和脂肪酸のラクトン誘導体及びその製造法、及びラクトン誘導体を用いた位置選択的エポキシ誘導体の製造法
JPS629118B2 (ja)
DE3708536A1 (de) Neues verfahren zur antipodentrennung von bicyclo (3.3.0) octan-3,7-dion-2-carbonsaeureestern und ihrer monoketale