JPS624051A

JPS624051A - 簡易開封型蓋付容器

Info

Publication number: JPS624051A
Application number: JP60133067A
Authority: JP
Inventors: 裕二山下; 啓介清水; 小林　光二; 浩治前川
Original assignee: Snow Brand Milk Products Co Ltd; Hokkaican Co Ltd
Current assignee: Snow Brand Milk Products Co Ltd; Hokkaican Co Ltd
Priority date: 1985-06-20
Filing date: 1985-06-20
Publication date: 1987-01-10
Also published as: GB2178719B; JPH0451427B2; GB8614837D0; US4966301A; GB2178719A

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、金属箔シートで形成された蓋により開口部を
密°封した容器であって該蓋の上面に、一端に把持部を
有する帯状引張開口片を該蓋の引裂き強度より強固に固
着して設け、該引張開口片の把持部を蓋に対して引き上
げることにより蓋を破断し、所定の形状に開裂開口する
方式の簡易開封型蓋付容器に関する。

（従来の技術）従来より、金属箔シートで形成された蓋を容器胴の開口
部に固着した容器において、該蓋に引張開口片を固着せ
しめ、これを引張ることにより蓋を開裂開口する方式の
容器に関しては、例えば実開昭５４−９７３４２等で開
示されているが、この構成は、引張開口片の形状自体に
沿わせて開口させる方式のもので所定の開口形状にきれ
いに開口できないという欠点があった。

蓋開口部が引張開口片により所定形状にきれいに開裂開
口し、実用性のある容器とする為には下記３点を満足さ
せる必要がある。

（１）　　あらかじめ引張開口片とは別に、開裂位置を
規制する開口縁が定められており、引張開口片を引張っ
たとき、金属箔シートはきれいに初期開裂し、更に開裂
は所定の開口縁に向かい、しかも開口縁にそってきれい
に開裂が行なわれる必要がある。

（２）　　引張開口片は金属箔シートに強固に接着して
おり、該接着強度は経時後も金属箔シートの引裂強度以
上のレベルに保持されている必要がある。

（３）　　引張開口片自体が金属箔シートを開裂開口す
る際に破断しないように十分な引張強度をもっており経
時後もその強度を保持しており、引裂間日時の引張力に
よってちぎれたりしてはならない。

本発明者等は金属箔シートの蓋をリング形状部材と共に
容器胴開口部に固着し、上記蓋に接着剤層を介し引張開
口片を接着せしめた構成の容器であって引張開口片を引
張ることによりリング形状部材で定められた所定形状に
きれいに開裂開口する容器を得べく検討を行なった。

その結果前記（１）項に関し引張開口片の形状を一端に
把持部を有しかつ、リング形状部材の開口縁に向う案内
縁を有し、開口縁の少なくとも半周に沿う細巾の帯状の
形状とすることにより開口縁で特定された所定形状に開
裂開口することを見出し実開昭５７−１７７９３２号公
報等で提案した。

また引張開口片の把持部近傍にノツチ等を入れ弱剛性部
を形成せしめ初期開口性を向上せしめる改良や引張開口
片の形状を渦巻形状にすることにより所定形状の開裂開
口性を向上せしめる改良についても実開昭５８−１８５
５２６号、実開昭５９−３２６６６等で提案した。

その構成の一例は第８図、第９図示のようなものである
。即ち、第８図及び第９図示の蓋ａはアルミ箔などの金
属箔シートに熱可塑性合成樹脂をラミネートした複合シ
ート又は単層シートから成り、これで容器胴Ｃの開口部
を被覆し金属又はプラスチックより成るリング形状部材
すにより容器胴Ｃの開口縁に巻締め又は融着したもので
ある。該リング形状部材すの開口縁ｄ内の蓋ａの上面に
は熱可塑性合成樹脂等からなる帯状片であって環状に形
成され一端に把持部ｅを有する引張開口片ｔ＠Ｍａの引
裂き強度より強固に融着又は接着したものである。

該蓋ａを開封する際には、把持部ｅを指先でｉａに対し
て引き上げると引張開口片ｆと蓋ａとの固着部の始端Ｑ
で初期の開裂が生じる。

次に、この初期開裂のあと、把持部ｅを引き上げると蓋
ａに対し、引張開口片ｆに設けた外側案内縁りにそって
リング形状部材すの開口縁ｄに達する引裂きと、Ｘ点を
基点とし引張開口片ｆの内側縁ｉに沿った引裂きが生じ
る。なおも把持部ｅを引き上げると、開口縁ｄに達した
引裂きは、この開ロ縁ｄｋ：沿って進行し、内側縁ｉに
沿った引裂きが略半円周まで進行し、その結果、ｌｌａ
の中央部にたるみが生じると、引裂き方向に応じて蓋ａ
がたるみやすくなるため内側縁ｉにおける引裂ぎは中断
する。

従って、開口縁ｄに沿った部分にのみ引裂き応力が集中
され、開口縁ｄに沿った引裂きのみが最後まで持続され
て完全開口がなしうるちのである。

かかる容器は、一般に、夏場における比較的に高温の条
件下で長期間保存されることがあり、このような温度条
件下において長期間保存された後にあっても、引張開口
片により金属箔シートを破断引裂きしようとするとき金
属箔シートを引裂きする前に引張開口片が金属箔シート
から剥離することがあってはならな゛いため前記のよう
な使用条件下で接着強度を長期にわたり保持する必要が
ある。

従来、金属箔シート等の金属素材への接着に用いる接着
剤については種々検討がなされており、ポリオフィレン
、オレフィンコポリマ、これらの誘導体或はこれらに架
橋剤を添加して用いたものが知られているが、前者は金
属素材に対する接着性が極めて低（実用性がなくまた後
者は金属素材に施したのちに架橋処理を必要とし本発明
のような用途には使用できない。

これに対して、側鎖にカルボキシル基を有するオレフィ
ン−α、β不飽和カルボン酸共重合樹脂やアイオノマー
樹脂を用いた接着剤は金属素材に対して加熱融着でき、
成形性に優れており、強靭で適度の弾力性をもち、耐摩
耗性が良く、耐寒性にも優れており、米国ＦＤＡ規格や
、日本の厚生省告示２０号（昭和５７年２月１６日）に
も合格していることから食品包装容器に用いる接着剤と
して適している。

しかし、本発明者らの検討によれば、かかる合成樹脂材
を用いた接着剤により第８図及び第９図示のように引張
開口片ｆを金属箔シートに融着した簡易開封型の容器蓋
を用いた容器は、これを製造した後、短期の間は十分な
接着強度をちって金属箔シートに引張開口片ｆを接着し
ていて、初期開口性及びその後の引裂きは支障はないが
夏場の様な高温環境で保存した場合、°開口部において
、まず初期の開裂の優に、引張開口片ｆによりリング形
状部材すの開口縁ｄに沿って金属箔シートを引裂こうと
して、引張開口片ｆを引き上げると、引張開口片ｆの内
側縁ｉに沿って引張開口片ｆの剥離が生じ内側縁ｉに沿
った引裂きは半円周まで進行する前に引張開口片ｆの下
に侵入して引裂きが中断される。

このため蓋ａのたわみが充分でなくなるために、開口縁
ｄに沿った引裂きの応力が分散され、開口縁ｄと引張開
口片ｆの中間部で引裂ぎがなされ第８図仮想練水のよう
に、初期開口部から約１８０°近辺の開口縁ｄにｉａの
切り残りが生ずることがあった。

そして、更に長期に亘って保存すると引張開口片ｆが引
裂きの際にｌｌａから剥離することがあった。

本発明者はその原因について検討を進めた結果その主要
因は１３ａに引張開口片ｒを接着している接着剤の経時
的な劣化による接着強度の低下であることを知見した。

この接着強度の経時的な低下は基本的には、保存中に大
気中の酸素が接着剤中に拡散してゆき、共重合樹脂の主
鎖が酸化劣化を受けることが主要因である事をつぎとめ
た。

即ち、金属箔シートと引張開口片ｆとを強固に接着する
必要がある場合は、接着剤の融点（７０〜１２０℃）を
はるかに越えた１６０℃〜２３０℃という高温に数秒〜
数十秒加熱して融着する必要があり、これにより接着剤
は誘導期間を越えて酸化が進行し、あるいは、融着後の
保管時、酸化劣化の誘導期間が大巾に短縮される結果と
なり、融着直後においては強い接着力を示すものの、室
温においても徐々に劣化が進行し接着力の低下を引き起
す。この接着強度の低下は５０℃以上で特に顕著となり
引張開口片ｆの接着剤に使用する場合は僅か２〜３週間
の経時でその実用上、同角が生じるのである。

それは特に、引張開口片ｆが開裂開口性を良好にする点
から比較的に細巾の帯状とし、リン。

グ形状部材の開口縁に沿う形状としているため、その両
側から酸素が接着剤層中に拡散し、引張開口片ｆの内外
側縁下の接着剤層に接着劣化が生じることによる。

他方、引張開口片ｆと接着剤層との親和性を考慮して、
引張開口片ｆを接着剤層と同質の合成樹脂で形成するこ
とが好適であるが、この樹脂の前記した経時的な劣化に
より、引張開口片ｆ自体が金属箔シートを開裂開口する
際に引きちぎれるおそれがある。このため接着剤層と同
質の合成樹脂により引張開口片ｆを形成するときにはこ
の経時的な劣化防止の対策を必要とする。

（発明が解決しようとする問題点）本発明は前記の不都合を解消し前記引張開口片により金
属箔シートからなる蓋の開裂開口を容易で確実に行なう
ことができ、前記リング形状部材の開口縁に沿って前記
の初期開裂に引き続いて該蓋を全面に亘って容易に確実
に引裂き開口することができる簡易開封型蓋付容器を提
供することにある。

本発明の他の目的は、容器の開封手段として、金属箔シ
ートからなる蓋に接着した前記引張開口片が長期間、高
温条件下に保存した場合であっても、引張開口片を引張
り上げて開口する操作の際に切れのこり等を生ぜずリン
グ開口縁に沿って開封操作を確実に行なうことができる
簡易開封型蓋付容器を提供することにある。

更に本発明の他の目的は前記引張開口片を金属箔シート
からなる蓋に接着し、長期間、高温条件に保存した場合
であっても接着強度が低下しない接着剤層により接着し
た簡易開封型蓋付容器を提供することにある。

更に本発明の他の目的は、前記引張開口片を長期間、高
温条件下に保存した場合であっても引張強度が低下しな
い樹脂組成物で形成し、これを接着剤層を介して金属箔
シートからなる蓋に接着して該接着剤層の経時的な接着
強度の低下を抑制した簡易開封型蓋付容器を提供するこ
とにある。

（問題点を解決するための手段）本発明は、前記目的を達成するために第１発明は、金属
箔シートの蓋をリング形状部材と共に容器胴の開口に固
着して設け、該蓋の上面に、一端に把持部を有し、かつ
前記リング形状部材の開口縁に向う外側案内縁を有し、
リング形状部材の開口縁の少なくとも半周に沿う帯状の
引張開口片を接着剤層を介し、該蓋の引裂強度より強固
に固着した簡易開封型蓋付容器において、前記接着剤層
がオレフィン−α、β不飽和カルボン酸共重合樹脂或は
アイオノマー樹脂に対してフェノール系酸化防止剤を０
，０１〜ｏ、　ｓａ　ｍ％金含有しめた樹脂組成物であ
ることを特徴とする。また第２発明は、金属箔シートの
蓋をリング形状部材と共に容器胴の開口に固着して設け
、該蓋の上面に、一端に把持部を有し、かつ前記リング
形状部材の開口縁に向う外側案内縁を有し、リング形状
部材の開口縁の少なくとも半周に沿う帯状の引張開口片
を、接着剤層を介し該蓋の引裂強度より強固に固着した
簡易開封型蓋付容器において、前記接着剤層と前記引張
開口片がオレフィン−α、β不飽和カルボン酸共重合樹
脂或はアイオノマー樹脂から成り、前記引張開口片が前
記樹脂に対してフェノール系酸化防止剤を０．０１〜０
．５１１１％含有せしめ、前記引張開口片の前記接着剤
層を融着したことを特徴とする。

次に、本発明の実施の一例を示す第１図乃至第５図に従
って更に詳説する。

第１図は実施例の平面図であり、第２図は第１図の■−
■線截線面断面図り、（１）は缶胴（２）の上部開口に
リング形状部材（３）と共に巻締められた蓋である。更
に詳細には該蓋（１）はアルミ箔（４）の上面に後述す
る合成樹脂組成物からなる接着剤層（５）をラミネート
したもので、ブリキ、ティンフリースチール等の金属又
は熱可塑性合成樹脂から成る通常の缶蓋のフランジ部と
同様の形状であるリング形状部材（３）の開口を被覆し
て該部材（３）の裏面に前記接着剤層（５）により接着
されている。そして該蓋（１）はリング形状部材（３）
により缶胴（りに巻締められている。前記蓋（１）は必
要に応じアルミ箔の単層又は多層のものを用いてもよい
。また、蓋（１）と缶胴■との固着は、蓋（１）を直接
に缶Ｍ（１）の開口を被覆するように固着しその後、リ
ング形状部材（３）を該Ｗ（１）に重合させて缶胴（１
）の開口に取り付けたものであってもよい。

（７）は細巾の帯状片であって、その始端部（８）に向
って終端部（９）が環状を形成して延び、更に始端部（
８）と終端部（９）とが分離自在に接続している引張開
口片であり、その始端部（８）に連設してリング形状の
把持部（ＩＯを有する。該引張開口片（７）はリング形
状部材（３）の開口縁（６）から適当な間隔を存して前
記蓋（１）の上面に前記接着剤層（５）により該蓋（１
）の引裂き強度より強固に融着して設けられている。該
引張開口片（０とＭ（１）との回者位置は第１図に破練
水の位置を固着部の始端ｄｉとし、他の部分全体に亘っ
て蓋（１）に固着されている。該把持部ＱＧは蓋（１）
の上面と分離状態あるいは剥離が容易な程度に接着され
ていればよい。

また前記引張開口片（７）の材質は、蓋（１）の引裂き
強度及び引張強度より大なるものでなければならず、蓋
（１）との固着も蓋り４）の引裂き強度より大に接着剤
層（５）により固着したものでなければならない。

Ｏ３は前記引張開口片（ｎの蓋（１）との接着部の始端
（１１）に臨ませて把持部００の下側に該把持部（１０
を横断させて形成した肉薄部であり、把持部（１０を蓋
（１）から離反する方向に引き上げたとき該肉薄部Ｏで
屈折し易くしたものである。このような肉薄部（１３は
第３図示のように把持部（１Ｇの上面を引張開口片（７
）と同一面とする一方、把持部ａｏ上下面蓋（１）との
間に空隙が生じるように把持部（ＩＧ全全体肉薄部ｑ３
に形成したものであってもよい。

■は前記引張開口片（７）と蓋（１）との固着部の始端
ａ１より引張開口片（７′）側に若干、入り込んだ引張
開口片（７）の上面に凹部を形成した弱剛性部であって
■型ノツチ形状の凹部を形成して、引張開口片（７）の
剛性より弱い剛性部とした。該弱剛性部ａ３と固着部の
始端ａｔ＋との間において引張開口片（７）と蓋（１）
とが固着する部分が、引張開口片（７）によって１１　
（１）を引裂開裂する際の初期開裂部となる。

（１／Ｄは、前記引張開口片（７）の終端部（９）に対
向させて始端部（８）外側に形成した前記リング形状部
材（３）の開口縁（６）に向う案内縁であって、引張開
口片（７）によって蓋（１）を引裂開裂する際に、引張
開口片（７）の外側縁０に沿った蓋（１）の開裂が開口
縁（６）に向うように機能する。

０ｅは引張開口片（７）の始端部（８）と終端部（９）
とを分離自在に連結する連結片である。

次に引張開口片（７）を蓋（１）に接着する接着剤層（
５）について詳説すると、本発明は接着剤層（５）とし
て、オレフィン−α、β不飽和カルボン酸共瓜合樹脂或
はアイオノマー樹脂に対してフェノール系酸化防止剤を
０，０１〜０，５重量％含有せしめた樹脂組成物を用い
る。

まず、この本発明で用いるオレフィン−α、β不飽和カ
ルボ２８１合樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブ
テンの如きα−オレフィンとアクリル酸、メタクリル酸
等のα、β−不飽和カルボン酸を必須成分として用いた
共重合樹脂を挙げることができる。

本発明においてはエチレンとメタクリル酸を必須成分と
して含有した共重合樹脂が初期接着性や強靭性にすぐれ
ていて特に好ましい。

かかる共重合樹脂としては、例えばニュークレル４１０
、同４０３、同９２５、同０１０．同０３５（以上三井
デュポンポリケミカル社商品名）等を使用することがで
きる。

また、本発明で用いるアイオノマー樹脂としては、前記
の如ぎα−オレフィンとα、β不飽和カルボン酸を必須
成分として用いた側鎖にヵルボキシル基を有する共重合
樹脂の側鎖カルボキシル基の一部をナトリウム、カリウ
ム、亜鉛、マグネシウム、カルシウムの如き金属で中和
した樹脂を挙げることができる。

本発明においては、エチレンとメタクリル酸を必須成分
として用いたエチレン−メタクリル酸共重合樹脂の側鎖
カルボキシル基の一部を亜鉛又はナトリウムで中和した
アイオノマー樹脂が初期接着性、強靭性に優れて好まし
い。

かかるアイオノマー樹脂としては、例えばサーリン１５
５５、同１５６０、同１６０１、同１６０５、同１７０
７、同１６５０、同１６５２、同Ａロー８１０２　、同
１７０６（以上デュポン社商品名）、ハイミラン１５５
５、同１６０１、同１６０５、同１６５０、同１６５２
、同１７０２、同１７０５、同１８５５　（以上三井デ
ュポンポリケミカル社商品名）等を使用することができ
る。

また、本発明においては、前記樹脂に対し、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、エチレン酢
酸ビニルコポリマー等のカルボキシル基を含有しないオ
レフィン系ポリマーを混合して使用することができる。

か）るカルボキシル基を有する共重合樹脂或はアイオノ
マー樹脂のカルボキシル基の凶は、０．４Ｘ１０−３〜
３．６Ｘ１０−３当量／グラム、好ましくは０．５Ｘ１
０″３〜２．９Ｘ１０−’当量／グラムが適しており、
０．４Ｘ１０’当ｍ／グラムより少ないと金属素材に対
する初期接着強度が低くなり、また３、６Ｘ１Ｇ−３当
量／グラムより多いと樹脂の製膜性や耐湿性が低下し、
金属素材への接着性や金属素材に対する保護効果が低下
する。

また、アイオノマー樹脂としては、前記範囲で含有する
側鎖カルボキシル基の７０％以下が亜鉛或はナトリウム
等により中和された構造のものが好ましく、７０％をこ
えると耐熱性や製膜性が低下する。

また、本発明において用いる酸化防止剤としては本発明
の前記樹脂に対する相溶性が良く、少量で効果を発揮し
、金属素材表面を着色したり容器中の内容物に溶出した
り揮発したり、フレーバーに悪影響をおよぼすことのな
いものが適している。

これらに適合するものとして本発明にはフェノール系酸
化防止剤が好適であり、これはまた樹脂を着色すること
が少なく、又毒性も極めて低いため、食品包装容器に特
に好適である。

か）る酸化防止剤としてはチバーガイギー（ＣＩＢＡ−
ＧＥＩＧＹ）社ノイルガノックス（ＩＲＱＡＮＯＸ　）
添加剤、例えば１，６−ヘキサンシオールービス［３−
（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニール
）プロピオネート］　（イルガノックス２５９）、１．
３．５−トリメチル−２，４，６−トリス（３，５−ジ
ーｔブチルー４−ヒトＯキシベンジル）ベンゼン（イル
ガノックス１３３０）、２．４−ビス−（ｎ−オクチル
チオ）−６−（４−ヒドロキシ−３゜５−ジ−ｔ−ブチ
ルアニリノ）−１，３，５−トリアジン（イルガノック
ス５６５）、２．２−ヂオージエチレンビス［３−（３
，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル）プロ
ピオネート］　（イルガノックス１０３５）、２゜２−
チオビス（４−メチル−６−ｔ−ブチルフェノール）（
イルガノックス１０８１）、Ｎ。

Ｎ′−へキサメチレンビス（３，５−ジーを一ブチルー
４−ヒドロキシーヒドロシンナマミド）（イルガノック
ス１０９８）、３．５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキ
シーベンジルフォスフォネートージエチルエステル（イ
ルガノックス１２２２）や、１，１．３−トリス−（５
−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシ−２〜メチルフエニル）
−ブタン、１．３．５−トリス−（３；５−ジ−ｔ−ブ
チル−４−ヒドロキシベンジル）−イソシアヌート等を
用いる事ができ、更に米国のＦＤＡ認可の酸化防止剤、
例えばペンタエリスリチル−テトラキス［３−（３，５
−ジ−ｔ−ブチル４−ヒドロキシフェニル）プロピオネ
ート］　（イルガノックス１０１０）、トリエチレング
リコール−ビス［３−（３−ｔ−ブチル−５−メチル−
４−ヒドロキシフェニール）プロピオネート（イルガノ
ックス２４５）、オクタデシル−５−（３，５−ジ−ｔ
−ブチル−４−ヒドロキシフェニール）プロピオネート
（イルガノックス１０７６）、２−ｔ−ブチル−α−（
３−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル）−Ｐ−クメ
ニルビス（Ｐ−ノニルフェニル）−フォスファイト、　
２−（３′−ｔ−ブチル−２−−ヒドロキシ−５′−メ
チルフェニル）−５′−クロロベンゾトリアゾール、４
゜４′−ブチリデン　ビス（６−ｔ−ブチル−ｍクレゾ
ール）、４．４”−シクロへキシリデンビス（２−シク
ロヘキシルフェノール）、４゜４′−メチレン　ビス（
２，６−ジｔ−ブチル−フェノール）、２．２−−メチ
レン　ビス（４−メチル−６−ｔブチルフェノール）、
２゜２′−メチルビス［６−（ｔ−メチルシクロヘキシ
ル）］−］Ｐ−クレゾール４．４−−チオビス（６−ｔ
−ブチル−ｍ−クレゾール）、トリス（２−メチル−４
−ヒドロキシ−３−ｔ−ブチルフェニル）ブタン、４−
ヒドロキシメチル−２，６−ジｔ−ブチルフェノール等
を用いることができる。

本発明における前記酸化防止剤の使用口は、前記樹脂に
対し、０．０１〜０．５重間％、好ましく　ハ０．０５
〜０．３重ｆ！ｉ　％　カ’１４　Ｌ　チオ’Ｑ、０．
０１重量％より少ないと初期のすぐれた接着強度を長期
間保持することが出来ず、特に、高温時に経時的に接着
強度が低くなる。また、０．５重口％をこえると、前記
樹脂をフィルム化し金属箔シートの蓋に融着すると酸化
防止剤が界面或は表面に析出し好ましくない。

本発明では前記樹脂組成物を接着剤層として用い引張開
口片を金属箔シートの蓋に接着するが、か）る構造は長
期間、高温条件の下に保存しても、金属箔シートの蓋と
引張開口片との間の接着強度は経時的に低下せず有用な
ものであることは前記の説明から明らかである。

以上の実施例の開封操作を説明すると、まず第４図示の
ように把持部αＧを指先で挟持して引き上げると把持部
（ＩＧは肉薄部０ｚで屈折して垂直状態の近くまで起立
させられる。そして把持部ａＯの引き上げ力は蓋（１）
と直角方向に加えられる大きな剪断力を与える。更に把
持部（ＩＯを引き上げると第５図示のように引張開口片
（７）の固着部の始端（１１）は弱剛性部ａ３を支点と
するてこ作用により持ち上げられ引裂して初期開裂を容
易に生じさせる。

この際、弱剛性部（１３があると引張開口片（７）の始
端部（８）に生じると考えられる引張開口片（７）全体
を持ち上げようとする抵抗力が前記始端（１１）と弱剛
性部ａ３との範囲に限定され、この抵抗力を剪断抵抗力
とすることで少ない力で初期開裂を生じさせる。即ち、
把持部（１０を上方に持ち上げるとき、固着部の始端ａ
１）においてＭ（１）に持ち上げる力が生じ、蓋（１）
を平坦に保とうとする力との間に剪断力が生じる。この
とき引張開口片（７）に弱剛性部（１３が設けられるで
いることにより、引張開口片（７＞は弱剛性部Ｑ３でそ
の剛性が弱められているので持ち上げ力が引張開口片（
７）全体に伝わらず、更に持ち上げ力は弱剛性部ａ３を
支点として屈折して大きな剪断力を与え、容易に初期開
裂を生じさせる。

前記実施例においては、第１図示のように前記剪断力を
軽減するために固着部の始端ＣＩｔ）の形状を半円形状
にして初期剪断の幅を小さくした。

このような初期開裂の操作の際、引張開口片（７）とＭ
（１）との接着剤層（５）が経時的に劣化すると引張開
口片（７）の固着部の始端（１つが剥離するおそれがあ
るが、接着剤層（５）に前記樹脂組成物を用いたので剥
離のおそれがなく、その結果、前記した肉薄部αの及び
弱剛性部（１３の構造を有効に機能させる。

次に上記実施例の初期開裂の後の引裂き過程を説明する
と、以上の説明により初期開裂し、更に把持部（ＩＧを
引ぎ上げると、蓋（１）は、Ｘ点を基点とする案内縁（
１！ｉ＋に沿ってリング形状部材（３）の開口縁（６）
に達する引裂きと、ｙ点を基点とする内側縁（１７１に
沿って引き裂かれ、外側の引裂きは、開口縁（６）に沿
って進行し、一方向側の引裂きは、引張開口片（７）の
内側縁（＋７１の略中央部で中断される。この内側引裂
きが中断される理由は、両川ぎ裂ぎの進行に伴い、蓋（
１）の中央部にたるみが生じ、引裂ぎ応力の集中が分散
されるためであり、従ってリング形状部材（３）の開口
縁（６）に沿った部分にのみ引裂き応力が集中され、外
側引裂きのみが最後まで接続され、完全開口がなしうる
。

このような初期開裂の俊の引裂き過程において、引張開
口片（υと蓋（１）との接着剤層（５）が経時的に劣化
すると引裂きのための応力は開口縁（６）と引張開口片
（７）の内側縁０とに集中し、そのとき、内側縁（＋７
）に沿って剥離が生じ、このため、その引裂きは引張開
口片（υ下に侵入し、その結果、内側縁（＋７１に沿っ
た引裂きが半円周まで進行する前に中断されることがあ
り完全開口が困難となるが、接着剤層（５）に前記樹脂
組成物を用いたので、このようなおそれがなく、内側縁
（＋７）に沿った引裂きを必要な半円周まで確実に進行
させ得る。

第６図及び第７図は本発明の他の実施例を示すもので引
張開口片（７）の形状が相違する以外は前記実施例と同
様である。

即ち引張開口片（７）は前記実施例と同様に帯状片から
成り把持部ａＯを有する始端部（８）から約１まわりの
環状の部分（７ａ）に続いて更にその外側に約３／４ま
わり程度の円弧状の終端部（９）に至る延長部分（７ｂ
）を備えた渦巻状の構造のものである。

両部会（７ａ）（７ｂ）は僅かな間隙を存して分離自在
の連結片ａｅにより連結されている。そして該部分（７
ａ）の約２／３まわりの位置の外側縁ａ９には終端部（
９）に対向させてリング形状部材（３）の開口縁（６）
に向う案内縁ａ＠を設けた。

次に本実施例の開封操作を説明すると把持部ａＧを引き
上げて肉薄部（１２１及び弱剛性部（１３によって蓋（
１）に初期開裂を生じさせることは前記実施例と同様で
ある。その後、更に把持部（１０を引き上げて引張開口
片（７＞の始端部（８）から順次、引張開口片（７）を
持ち上げていくと、部分（７ａ）の外側縁（１！ｉ１に
よる部分（７ｂ）の内側縁ａ８に沿った引裂きと部分（
７ａ）の内側縁ＣＩＦ）に沿った引裂きとが進行する。

更に把持部（１０を引き上げると、部分（１ａ）の内側
縁（＋７１に沿った引裂きは略半周まで引裂きが進行し
たどき、蓋（１）の破断の進行により蓋（１）がたわみ
易くなるため中断される。従って部分（７ａ）の外側縁
（Ｓｌによる引裂きのみが持続され、この引裂きは案内
縁（１＠によってリング形状部材（３）の開口縁（６）
に向う。そしてその後は部分（７ｂ）と開口縁（６）と
の間の蓋（１）は緊張状態が維持されていると共に該部
分（７ｂ）の内側縁０ｅ側は引裂かれているので開口縁
（６）に沿った部分にのみ引裂き応力が集中し、従って
該部分（７ｂ）によって確実に開口縁（６）に沿って蓋
（１）が引裂かれ全面的に取り除かれる。

このように引張開口片（７）を渦巻状の形状とすること
により、前記した初期開裂の後の引裂き過程で、前記実
施例のように一重の引張開口片（７）、の場合に生じる
内側縁０７）に集中する応力を軽減する。

以上の実施例にあっては引張開口片（７）は接着剤層（
５）により接着可能で引裂き操作中に引ぎちぎれない引
張強度を有するものであればその材質も問わない。

しかしながら、接着剤層（５）との親和性を考慮すると
引張開口片（７）は、接着剤層（５）と同質の前記樹脂
により形成することが好適である。

そして、この場合には引張開口片（′ｒ）自体の経時的
な劣化を防止するため、引張開口片（７）を前記樹脂組
成物により形成することが好適であり、この場合、接着
剤層（５）はフェノール系酸化防止剤を含まない前記樹
脂のみから成るものでも本発明の目的を達成することを
見出した。

即ち、この場合、接着剤層はフェノール系酸化防止剤を
含まないため酸化劣化が生じ易いものであるが接着層は
前記樹脂組成物から成る引張開口片により被覆されてい
るため引張開口片を通しての酸素の拡散が防止され、更
に該引張開口片を接着剤層にｒｍ着せしめる際、接着剤
層へも引張開口片に含まれる酸化防止剤が拡散して接着
剤層の経時劣化を改善する効果を発揮する。

また、この場合に接着剤層（５）がフェノール系酸化防
止剤を含む前記樹脂組成物であることが最適であること
は言うまでもない。

（実施例）カルボキシル基含有共重合樹脂としてエチレン−メタク
リル酸共重合樹脂ニュークレル４０７（三片デュポンポ
リケミカル社製、樹脂番号１）アイオノマー樹脂として
ハイミラン１６５２（三片デュポンポリケミカル社製、
樹脂番号２）を用い、これらの樹脂にフェノール系酸化
防止剤を溶融混合し、表−１の接着剤番号１〜１５に示
す内容の樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をインフレ
ーション法で厚さ３０ａのフィルムとし、これを６０ｇ
アルミ箔に加熱圧着し、更に２００〜２４０℃の熱処理
を施し接着剤層をラミネートしたアルミシート材を得た
。

このアルミシート材をぶりき裂リング形状部材に接着剤
層を介し融着し蓋材を得た。

また、前記接着剤と同一の樹脂組成物を用い、把持部の
一部を厚さ０．６ｍｍとし、把持部近傍に深さ０．５．
のＶ型ノツチ形状凹部を設けその他の部分は厚さ１ｒｎ
ＩＲの第６図示の形状の引張開口片をインジェクション
成形で作成し、前記蓋材の接着剤層の上面に把持部をの
ぞき熱＠着し、容器蓋を作成した。

これをぶりき裂容器用体に巻締めして各試験容器を作成
した。

各試験容器の、接着剤層及び引張開口片は表−１に記載
の接着剤番号に対応する樹脂組成物を用いて表−１の容
器蓋の構成に示すような組合わせで作成した。

次いで、各試験容器の各１００缶を用い、夏場の高温条
件で貯蔵された場合を想定し、容器の加熱劣化促進試験
条件として５０℃で６０日間保存した後、引張開口片に
よる開裂開口性を評価した。その結果、本発明の実施例
である試験番号３〜９．１３〜１８は１°ぐれた経時接
着強度を有し初期開口性（把持部を引張ったときの引張
開口片固着部の初期の開裂による開口性）所定形状開口
性（リング形状部材の開口縁で定められた所定の形状に
開裂してゆく開口性）が共に表−１に示す如く良好でめ
った。

特に、試験番号９．１８は接着剤層が酸化防止剤を含ま
ず、引張開口片にのみ所定量の酸化防止剤を含む実施例
であるが前記の通り良好であった。

これに対して、試験番号１．１１のように接着剤層、引
張開口片のいずれにも酸化防止剤を含まないものにあっ
ては、初期開口の際に引張開口片の固着部の始端が剥離
し初期開裂が困難となり、更に引張開口片を引き上げる
と引張開口片が剥離するものが生じた。

また試験番号２．１２のように接着剤層、引張開口片の
いずれもが所定Ｍ以下の酸化防止剤を含むものでは、初
期開口の際に引張開口片の固着部の始端に僅かに剥離が
生じ初期開裂は困難ではないが、引き上げ力が大きく必
要となり、初期開裂した後にリング形状部材の開口縁に
沿って引裂くときに、引張開口片の内側縁が剥離した。

このため内側縁に沿った引裂きが半円周まで到達しない
うちに中断しリング形状部材の開口縁に沿った引裂きに
よって全周を開口したとき、開口縁に引きちぎれ片が残
った。

試験番号１０．１９は接着剤層が酸化防止剤を含まず、
引張開口片にのみ所定ｍ以下の酸化防止剤を含ませたも
のでこれは試験番号２．１２と同様な不良が生じその発
生頻度が多かった。

（発明の効果）以上の説明から明らかなように本発明の第１発明による
ときは、引張開口片を金属箔シートの蓋に接着する接着
剤層をオレフィン−α、β不飽和カルボン酸共岨合樹脂
或はアイオノマー樹脂に対してフェノール系酸化防止剤
を０．０１〜０．５重量％含有せしめた樹脂組成物を用
いたので、長期に高温の条件下に保存した後にあっても
引張開口片に設けた外側案内縁によりリング形状部材の
開口縁に沿って開裂開口するどき引張開口片の接着部始
端の剥離や引張開口片の内側縁の剥離が生ぜずリング形
状部材の開口縁に沿って確実に切れ残りすることなく開
裂開口することができる簡易開封型蓋付容器を提供する
効果がある。

また、第２発明によるときは接着剤層にオレフィン−α
、β不飽和カルボン酸共重合樹脂或はアイオノマー樹脂
を用い、引張開口片に前記樹脂に対してフェノール系酸
化防止剤を０，０１〜０．５重量％含有せしめた樹脂組
成物を用い、該引張開口片と前記接着剤層とを融着した
ので、長期に高温の条件下に保存した侵にあってもリン
グ形状部材の開口縁に沿って確実に切れ残りすることな
く開裂開口することができる簡易開封型蓋付容器を提供
するの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明の実施の一例を示すもので第
１図はその平面図、第２図は第１図のＩＩ−Ｉ線数断面
図、第３図は第２図と同様の変形例を示す載断面図、第
４図及び第５図は開封操作の説明図、第６図及び第７図
は本発明の他の実施例を示すもので、第６図はその平面
図、第７図は第６図の■−■線截線面断面図８図及び第
９図は従来例を示すもので第８図はその平面図、第９図
は第８図のＩＸ　−ｒＸＸ線断断面図ある。（１）・・・蓋（２）・・・容器胴体（３）・・・リング形状部材（５）・・・接着剤層（６）・・・開口縁（７）・・・引張開口片（８）・・・引張開口片の始端部（９）・・・引張開口片の終端部ａＯ・・・把持部（ｌ＠・・・外側案内縁

Claims

【特許請求の範囲】１、金属箔シートの蓋をリング形状部材と共に容器胴の
開口に固着して設け、該蓋の上面に、一端に把持部を有
し、かつ前記リング形状部材の開口縁に向う外側案内縁
を有し、リング形状部材の開口縁の少なくとも半周に沿
う帯状の引張開口片を接着剤層を介し該蓋の引裂き強度
より強固に固着した簡易開封型蓋付容器において、前記
接着剤層がオレフィン−α，β不飽和カルボン酸共重合
樹脂或はアイオノマー樹脂に対してフェノール系酸化防
止剤を０．０１〜０．５重量％含有せしめた樹脂組成物
であることを特徴とする簡易開封型蓋付容器。２、金属箔シートの蓋をリング形状部材と共に容器胴の
開口に固着して設け、該蓋の上面に、一端に把持部を有
し、かつ前記リング形状部材の開口縁に向う外側案内縁
を有し、リング形状部材の開口縁の少なくとも半周に沿
う帯状の引張開口片を接着剤層を介し該蓋の引裂き強度
より強固に固着した簡易開封型蓋付容器において、前記
接着剤層と前記引張開口片がオレフィン−α，β不飽和
カルボン酸共重合樹脂或はアイオノマー樹脂から成り、
前記引張開口片の前記樹脂に対してフェノール系酸化防
止剤を０．０１〜０．５重量％含有せしめ、前記引張開
口片と前記接着剤層とを融着したことを特徴とする簡易
開封型蓋付容器。３、前記引張開口片が環状に形成されその終端部に対向
させて始端部を設け、該始端部外側に前記リング形状部
材の開口縁に向う前記案内縁を形成したことを特徴とす
る特許請求の範囲第１又は第２項記載の簡易開封型蓋付
容器。４、前記引張開口片が帯状片であって内外二重となる渦
巻状に形成され、その内側端部を始端部として該始端部
に把持部を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第１
項又は第２項に記載の簡易開封型蓋付容器。５、前記引張開口片の終端部に隣接する中間部に前記リ
ング形状部材の開口縁に向う案内縁を形成したことを特
徴とする特許請求の範囲第４項記載の簡易開封型蓋付容
器。６、前記接着剤層がフェノール系酸化防止剤を０．０１
〜０．５重量％の範囲で含有することから成ることを特
徴とする特許請求の範囲第２項記載の簡易開封型蓋付容
器。