JPS6236766B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ローラーレベラーにおけるロールシ
フト装置に関する。

一般に、ストリツプを矯正するため、第１図
Ａ，Ｂに示す如く、ストリツプ１をその上下面よ
り互い違いに挾持するよう複数のレベリングロー
ル２を配置した方式のローラーレベラーが使用さ
れている。そして各レベリングロール２はその補
強のためと自在な撓みが得られるよう分割バツク
アツプロール３によつて支持されている。

ところが、これらローラーレベラーにおいて
は、分割バツクアツプロール３を設けているがた
めに、第２図に示す如く、レベリングロール２に
対しバツクアツプロール肩部の当りなどによるロ
ール摩耗や、ロールマーク、スケールや異物の噛
み込みによる圧痕、選択摩耗による凸状突起等の
ロール欠陥４が発生してしまい、この欠陥４がス
トリツプ１に転写され、いわゆるロール疵により
製品品質を劣化させる原因となつていた。そこで
従来、このような欠陥４がレベリングロール２に
発生した場合には、頻繁に新ロールと交換し、そ
の間に旧ロールの研摩を行つていたので、ロール
交換作業が面倒であると共に、ロール交換時には
ローラーレベラーを停止しなければならないので
稼動率の低下をもたらし、しかも多数の予備ロー
ルを必要とするため経済的にも不利であつた。

本発明は斯かる実情に鑑み、ロールを適宜軸心
方向にシフトさせて使用することにより、ロール
欠陥発生の防止とその分散化によつてロールの寿
命を伸ばし、以て稼動率の向上、予備ロールの減
少、高品質のストリツプ矯正等を達成せんとする
ものである。

以下、図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

第３図は第１図Ｂで示したと同様なローラーレ
ベラーの下側の一端部を示すもので、レベリング
ロール２を支持する各バツクアツプロール３が、
楔機構５等によつてレベリングロール２への押付
力を調整可能にベースフレーム６上に配置された
状態を示しており、レベリングロール２の軸箱７
を着脱自在に支持する保持フレーム９を介しベー
スフレーム６の端部に設けた受台８上に載置する
と共に、第４，５図にも示すように、軸箱７を保
持する保持フレーム９とベースフレーム６との間
に昇降シリンダ１６を配置し、軸箱７の端部をガ
イドブロツク１７の昇降ガイド１７ａに昇降自在
に係合せしめ、該ガイドブロツク１７を、ハウジ
ング１８に取付けた水平ガイド１９に水平移動自
在に係合せしめ、且つガイドブロツク１７に、そ
のロツドが両側に突出する水平シリンダ２０の胴
部を嵌設して、ロツドの両端を水平ガイド１９の
両端面に固定したものである。

従つて、レベリングロール２の表面にロール摩
耗等の欠陥が少し発生したら、昇降シリンダ１６
を伸長した後水平シリンダ２０を操作し、更に昇
降シリンダ１６を収縮させれば、軸箱７がガイド
ブロツク１７の昇降ガイド１７ａに沿い上昇して
レベリングロール２が一旦バツクアツプロール３
から離れた後軸心方向に移動し、しかる後再びバ
ツクアツプロール３に接する直線的立体移動が得
られる。又、昇降シリンダ１６と水平シリンダ２
０の操作を関連付けて行えば、レベリングロール
２を円弧状にシフトし得る。

この操作を適宜パス毎に行うことにより、レベ
リングロール２に発生する欠陥をロール軸心方向
で均一なものとすることができるので、レベリン
グロール２の寿命が伸びロール交換が減少する。
又シフト時にレベリングロール２はバツクアツプ
ロール３と摺動せず、摺り疵が防止される。

尚、斯かる実施例の場合、シリンダ２０の代り
に、スクリユーロツドを用いてもよく、又昇降シ
リンダ１６の代りにウオームジヤツキを用いても
よく、更に直線的な昇降は行えなくなるが、昇降
シリンダ１６の代りにリンクを用いてもよい。

第６図は本発明の装置の第２実施例を示すもの
で、中間部をベースフレーム６上若しくは受台８
下部にピン１４にて枢着したレバー１１の上端
を、軸箱７の保持フレーム９に固着したブラケツ
ト１２にピン１３にて連結し、前記レバー１１の
下端部を水平シリンダ１０にピン連結したもので
ある。

斯かる方式を採用した場合には、シリンダ１０
を伸縮させるとレバー１１がピン１４を支点とし
て回動するので、レベリングロール２を上昇させ
ながら軸心方向に、円弧状の軌跡によつてシフト
させることができる。

第７図は本発明の装置の第３実施例を示すもの
で、前記第４図で示した軸箱７とガイドブロツク
１７、ガイドブロツク１７と水平ガイド１９の各
取合いを90゜ずらした関係とし、更に昇降シリン
ダ１６と水平シリンダ２０を逆に設置したもので
ある。即ち、ハウジング１８には昇降ガイド１
９′を取付け、該昇降ガイド１９′に係合するガイ
ドブロツク１７には水平ガイド１７ｂを設け、昇
降シリンダ１６をガイドブロツク１７とベースフ
レーム６との間に設置し、水平シリンダ２０を保
持フレーム９側に配置した構成である。

斯かる方式とした場合でも前記第１実施例と同
等な作用効果が得られる。

第８図及び第９図は本発明の装置の第４実施例
を示すもので、保持フレーム９とベースフレーム
６との間に、夫々球面軸受２３を介しくの字状に
対向配置されたリンク２１，２１と２２，２２と
の間に水平シリンダ１０を連結し、所謂トツグル
機構を構成したものである。

この方式の場合、シリンダ１０の伸縮動により
レベリングロール２を昇降させ、更に水平シリン
ダ等によつてレベリングロール２を軸心方向にシ
フトさせることができる。但し軸心方向のシフト
時には第９図に示すようにトツグル機構は球面軸
受２３によつて揺動する。

尚、第４実施例では複数分割構造の軸箱７に支
持されるレベリングロール２を示し、他の実施例
では一体構造の軸箱７に支持されるレベリングロ
ール２を示しているが、これは、一般にローラー
レベラーにおいては、大型、小型によつて分割軸
箱と一体軸箱とを使い分けており、本発明がどの
ようなローラーレベラーに対しても採用し得るこ
とを意味している。又前記した各実施例ではロー
ラーレベラーの下側部分について説明したが、上
側部分についても同様に実施し得ることは勿論で
ある。

ところで、ローラーレベラーには、第１図Ａ，
Ｂに示したようにレベリングロール２を直接バツ
クアツプロール３にて支持する方式の他に、レベ
リングロール２を中間ロールを介しバツクアツプ
ロール３にて支持する所謂6Hi方式もあるが、斯
かる6Hi方式のローラーレベラーにおいては、前
記した各実施例を中間ロールに採用することによ
つて、同様な作用効果が得られる。なお、昇降シ
リンダ１６、シフトシリンダ２０の代替にピニオ
ン・ラツク、スクリユウ・ナツトを使用してもよ
いこと、また左右ロール軸箱間距離を保持する部
材を使用してもよい。

以上説明したように本発明によれば、 (i) 分割支持ロールに支持されるところのロール
に発生する摩耗疵等の欠陥を、ロールを軸方向
に移動させることによつてロール軸方向に分散
させることができるので、ロールの寿命が伸び
る。又ロールシフト時にロール間で摺動が起ら
ないので、摺り疵の発生も防止できる。

(ii) 上記(i)項から、ロール交換回数が減少するの
で、予備ロールの数を少なくすることができ
る。

(iii) ローラーレベラーの停止時間が短くなるの
で、稼動率が向上する。

(iv) ロールの研摩時間が減少する 等の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂはいずれもローラーレベラーの概
略を示す説明図、第２図は第１図Ａ及びＢの―
方向矢視に相当する説明図、第３図は本発明の
装置の第１実施例を示す部分正面図、第４図は第
３図の―矢視図、第５図は第４図の―矢
視図、第６図は第２実施例を示す部分正面図、第
７図は第３実施例を示す部分側面図、第８図は第
４実施例を示す概略側面図、第９図は第８図の
―矢視図である。 １……ストリツプ、２……レベリングロール、
３……バツクアツプロール、６……ベースフレー
ム、７……軸箱、９……保持フレーム、１０……
水平シリンダ、１１……レバー、１２……ブラケ
ツト、１６……昇降シリンダ、１７……ガイドブ
ロツク、１８……ハウジング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ローラーレベラーにおいて、支持ロールに支
   持されるロールを軸心方向に移動させる機能と、
   昇降させる機能を有した装置の作動端に、ロール
   軸箱の保持フレームを設け、該保持フレームに前
   記ロール軸箱を着脱自在に装置したことを特徴と
   するローラーレベラーにおけるロールシフト装
   置。