JPS62298648A - 内燃機関用摺動部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 ［産業上の利用分野］ 本発明は、例えばピストンリング，シリンダライナ，タ
ペット，ロッカーアーム等の内燃機関用摺動部材に関す
る。

（従来の技術） 往復動内燃機関に使用ざれる囲動部材は、高度な耐摩耗
性が要求される。それゆえに、内燃機関用摺動部材に耐
摩耗性を付与することを目的として、その摺動面に硬質
クロムめっき皮膜を形成させることが従来から多用ざれ
ている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、近年、内燃機関がますます高速化、高出
力化する傾向におり、その使用条件もますます過酷なも
のとなってきており、従来の硬質クロムめっき皮膜を有
する内燃機関用摺動部材では耐摩耗性や耐食性が充分で
はない状況にある。

本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、上記問題
点を解決し、優れた耐摩耗性、耐食性を有する内燃機関
用摺動部材を提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成するための本発明の構成は、少なくとも
一つの摺動面に形成ざれる硬質クロムめっき皮膜中に炭
素が１〜１０重量％含有ざれ、該皮膜硬ざがＨｖｌ，１
００　〜Ｈｖｌ，６００でなるもので、また該皮膜中に
は炭化クロムが析出してなるもので市る。

［実施例］ 以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は、内燃機関用摺動部材の一例でおるピストンリ
ング（１）のピストンリング母材（２）の外周面に本発
明の硬質クロムめっき皮膜（３）を形成したものを示す
。ピストンリング母材（２）は、通常のステンレススチ
ール、鋳鉄が使用される。

なお、本発明の摺動部材の硬質クロムめっき皮月美は、
めっき液が、クロム１５０〜２００９／ｉ、硫酸２〜１
０ｙ／　Ｊ！にギ酸（濃度８５％）を２〜５０ｍ１／ノ
の範囲で添加したものを使い、浴温２０〜６０℃。

電流密度２０〜６０Ａ／ｄｍ２でめっきを行い皮膜を形
成した後、熱処理を施して得られるものである。前記ギ
酸（ＨＣＯＯＨ）は、通常めっきで言うところの光沢剤
の１Ω割をしているため、結晶が緻密になり非晶質にな
る。従って、クロムめっきに対して光沢剤となるもので
あれば、酢Ｍ　（ＣＨ３ＣＯＯ）ｌ）　、ホルムアルデ
ヒド（ＨＣＨＯ）やアセトアルデヒド（ＣＨ３ＣＨＯ）
でも良い。

１８＃Ｘ　１２＃Ｘ　６　ｍｍの鋼製平板の片面をラッ
ピングし１μ以下の表面粗さに仕上げ、試料素材とした
。この試料の表面粗さが１μ以下の面以外の面をシール
して、めっき液がクロム酸：　ｔｏＯｇ／　ｉ。

Ｈ２ＳＯ４：　　５９／１．ギ酸（ＨＣＯＯＨ）：２０
ｍ／ｌの浴で、浴温：３０°Ｃ２電流密度：　４０Ａ／
ｄｍ２でめっきし、非晶質の硬質クロムめっき皮膜を形
成した後、温度４００　°Ｃで１時間熱処理を施した。

この時の皮膜厚さは５０μで硬さはＨｖｌ　、　３００
であった。（試料ＮＱ１・・本発明） 前記試料Ｎ（１１の熱処理条件を温度６００　’Ｃで１
時間熱処理を施り、た。この時の皮膜の厚さは５０μで
、硬さはＨＶＩ　、　５３０でおった。（試料Ｎα２・
・本発明）前記試料Ｎα１の熱処理条件を温度７００　
’Ｃで１時間熱処理を施した。この時の皮膜の厚さは５
０μで、硬さは）Ｉｖｌ　、　６００であった。また皮
膜中にはＸ線解析によると炭化クロムが析出していた。

これは、めっき皮膜中にとり込まれたギ酸が熱処理によ
り炭化クロムを生成し、硬さを増大させている。

（試料Ｎｏ、　３・・本発明） 従来の硬質クロムめっきとしては、クロムめっき浴とし
て従来最も一般的に行われている方法は所謂サージェン
ト浴で必って、めっき液がクロム酸：２５０ｙ／ｊ！、
町３０４　：２．５　ｇ／Ｉｔで、浴温：６０°Ｃ１電
流密度：　６０Ａ／ｄｍ２でめっきを行った。

この時の皮膜の厚さは５０μで、硬さはＨｖ８８０であ
った。（試料Ｎα４・・従来例） 硬質クロムめっき皮膜中に含有される炭素については、
前記めっき浴中に添加されるギ酸に起因するもので、１
重量％未満では所望の硬さが得られず、１０重但％超で
はめつき皮膜中の内部応力が高くなることによりもろく
なり、また密着性が悪くなるため、１〜１０重量％の範
囲に限定される。

本発明の内燃機関用摺動部材において、硬質クロムめっ
き皮膜の硬さは、優れた耐摩耗性、耐食性を得るために
はＨｖｌ、１００〜Ｈｖｌ　、　Ｂｏｏ必要であり、こ
れは従来の硬質クロムめっき皮膜比は得られないもので
ある。また、皮膜の厚さについては、内燃機関の摺動部
材として種々あるが５〜２００μおれば充分である。

上記試料Ｎｏ、　１〜４について、耐摩耗性試験と耐食
性試験を行った。

（耐摩耗性試験） 上記試料Ｎｏ　１〜４を固定片とし、相手部材は、円板
状試験片（外径１３９調、内径１０５ｍ、厚さ７ｍ、材
質：　Ｆｅ１２．硬ざ：ＨＲＢ９８）とし、固定片に形
成されためっき皮膜が円板状試験片に接触するようにセ
ットし、潤滑油を供給しながら円板状試験片を回転させ
て摺動させた後、固定片の摩耗料を測定した。

試験条件は次の通りである。

摺動速度：１．１７７？、／秒 摺動距離：３０．７励 潤滑油：　ＳＡＥ＃３０モータオイル 潤滑油の供給条件：　１００　ｍｌ／分。

油温６０°Ｃ〜６５°Ｃ 試験片の接触′ｖＪ重：Ｆ３０Ｋｙ 試験結果を第２図に示す。

図から明らかな如く、本発明の試料Ｎｏ、　１〜３は、
従来例の試料Ｎα４より優れた耐摩耗性を示した。

なお、従来の硬質クロムめっき皮膜を前述の条件で熱処
理すると硬さが低下したため、試験には使用しなかった
。これは、皮膜中の吸蔵水素が放出するためと考えられ
る。

（耐食性試験） 前記試料Ｎα１〜４について、各試料のめっき皮膜以外
の面を四弗化エチレン樹脂製テープによりシールし、塩
酸（ＭＣＩ）および硫酸（Ｈ２Ｓ０４）の液中にそれぞ
れ浸漬された後、シールをはがしその腐蝕減量を測定し
た。

試験条件は次の通りである。

塩酸、硫酸の濃度：２．５％ 塩酸、硫酸の液温：　７０’Ｃ 塩酸、硫酸の液量：１，０００威 浸漬時間：２５分 試験結果を第３図に示す。

図から明らかな如く、本発明の試料Ｎｏ、　１〜３は、
従来例の試料Ｎ０１４より優れた耐食性を示した。これ
は、従来の硬質クロムめっき皮膜中のクロムの結晶の粒
界腐食が進むためと考えられる。なお、図中臼ヌキの棒
グラフは、塩［１（ＭＣＩ）を、また斜線の棒グラフは
、硫酸（町５ｏ４）を使用した場合の試験結果を示すも
のでおる。

［発明の効果］ 以上の通りで、本発明の内燃機関用摺動部材は、その摺
動面に従来の硬質クロムめっき皮膜では得られなかった
、皮膜を有することにより優れた耐摩耗性、耐食性が得
られ、過酷な運転条件下で使用される内燃機関の）舌動
部材として特にその効果が顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の内燃機関用摺動部月の一例であるビス
トンリングの断面図、第２図は耐摩耗性試験結果を示す
グラフ図、第３図は耐食性試験結果を示すグラフ図、で
ある。 図中の符号 １・・ピストンリング ２・・ピストンリング母材 ３・・本発明の硬質クロムめっき皮膜 第１図 第２図 嵐１　　宛２　　嵐３　　１４４ 第３図 口・・・ＨＣｌ り・・・Ｈ２ＳＯ吟 試料　　試料　　試料　　試料

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも一つの摺動面に形成される硬質クロム
   めっき皮膜中に炭素が１〜１０重量％含有され、該皮膜
   硬さがＨｖ１，１００〜Ｈｖ１，６００でなることを特
   徴とする内燃機関用摺動部材。
2. （２）前記硬質クロムめっき皮膜中に炭化クロムが析出
   していることを特徴とする前記特許請求の範囲第１項記
   載の内燃機関用摺動部材。