JPS62267419A - オ−ステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法 - Google Patents
オ−ステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法Info
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- JPS62267419A JPS62267419A JP10918786A JP10918786A JPS62267419A JP S62267419 A JPS62267419 A JP S62267419A JP 10918786 A JP10918786 A JP 10918786A JP 10918786 A JP10918786 A JP 10918786A JP S62267419 A JPS62267419 A JP S62267419A
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
- C21D8/0205—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips of ferrous alloys
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明はオーステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法
に係り、特に熱間圧延のままで従来の固溶化熱処理を施
したと同等の性能を有するオンライン固溶化処理による
製造方法に関する。
に係り、特に熱間圧延のままで従来の固溶化熱処理を施
したと同等の性能を有するオンライン固溶化処理による
製造方法に関する。
ステンレス鋼は耐食性、耐熱性に優れろ鋼として知られ
ており、そのうちオーステナイト系ステンレス鋼はSU
S 304.304L、316.316L等の鋼種が厚
板や低炭素鋼とのクラツド鋼板として多用されている。
ており、そのうちオーステナイト系ステンレス鋼はSU
S 304.304L、316.316L等の鋼種が厚
板や低炭素鋼とのクラツド鋼板として多用されている。
オーステナイト系ステンレス鋼板は、通常、熱間圧延1
kl O10〜1150℃に再加熱して急冷する固溶化
熱処理を施して製造される。固溶化熱処理の目的は、加
工硬化歪を除去して均一な再結晶組織を得ることおよび
Cr炭窒化物やσ相などの脆化相を固溶化することによ
って粒界腐食の発生を防止することにある。
kl O10〜1150℃に再加熱して急冷する固溶化
熱処理を施して製造される。固溶化熱処理の目的は、加
工硬化歪を除去して均一な再結晶組織を得ることおよび
Cr炭窒化物やσ相などの脆化相を固溶化することによ
って粒界腐食の発生を防止することにある。
しかし再加熱固溶化処理は従来、熱闘圧延とは別のオフ
ラインで行わなければならないため、設備コストがかさ
むとともに処理能率や省エネルギーの点で好ましくない
。従って熱間圧延後室温まで冷却することなく、熱間圧
延に引き続き固溶化熱処理が実現できれば、熱処理費用
の低減や設備省略、工程短縮等により従来より大幅にオ
ーステナイト系ステンレス鋼板の製造コストを低減でき
るものと期待される。
ラインで行わなければならないため、設備コストがかさ
むとともに処理能率や省エネルギーの点で好ましくない
。従って熱間圧延後室温まで冷却することなく、熱間圧
延に引き続き固溶化熱処理が実現できれば、熱処理費用
の低減や設備省略、工程短縮等により従来より大幅にオ
ーステナイト系ステンレス鋼板の製造コストを低減でき
るものと期待される。
従来、一般的な固溶化熱処理を省略してオーステナイト
系ステンレス鋼板を製造する方法としては、特開昭55
−107729、特開昭60−26619、特願昭60
−144317、等が提案されている。これらの提案の
方法は熱間圧延時の累積圧下率、仕上温度および圧延後
の冷却速度をそれぞれ所定の範囲に規制することによっ
て、熱間圧延後に改めて再加熱によろ固溶化処理を行う
ことなく、熱間圧延のままでCr炭窒化物の析出のない
オーステナイト系ステンレス鋼板を得ようとするもので
ある。
系ステンレス鋼板を製造する方法としては、特開昭55
−107729、特開昭60−26619、特願昭60
−144317、等が提案されている。これらの提案の
方法は熱間圧延時の累積圧下率、仕上温度および圧延後
の冷却速度をそれぞれ所定の範囲に規制することによっ
て、熱間圧延後に改めて再加熱によろ固溶化処理を行う
ことなく、熱間圧延のままでCr炭窒化物の析出のない
オーステナイト系ステンレス鋼板を得ようとするもので
ある。
前記提案の方法によれば、確かに熱間圧延のままでCr
炭窒化物の析出のないオーステナイト系ステンレス鋼板
を得ることは可能であるが、軟質化が必ずしも十分では
なく、強度特性のばらつきを生しること、鋼種により合
金元素の多い例えばSUS 316.316Lでは再加
熱固溶化処理材と比較すると、強度レベルが高めになっ
ており軟質化が不十分であることなどの問題点が残され
ていた。
炭窒化物の析出のないオーステナイト系ステンレス鋼板
を得ることは可能であるが、軟質化が必ずしも十分では
なく、強度特性のばらつきを生しること、鋼種により合
金元素の多い例えばSUS 316.316Lでは再加
熱固溶化処理材と比較すると、強度レベルが高めになっ
ており軟質化が不十分であることなどの問題点が残され
ていた。
そのため、種々の鋼種に対して再加熱固溶化処理材と同
一の特性をオンライン的に製造する方法の確立が求めら
れていた。
一の特性をオンライン的に製造する方法の確立が求めら
れていた。
本発明の目的は、上記従来技術に対する要望に応え、オ
ンライン的に従来の再加熱固溶化処理材と同等の特性が
得られるオーステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法
を提供するにある。
ンライン的に従来の再加熱固溶化処理材と同等の特性が
得られるオーステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法
を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕本発明の要
旨とするところは次の如くである。
旨とするところは次の如くである。
重旦比で
C:0.08%以下、 Si:1.0%以下、Mr+:
20%以下、 Cr : 16.0〜26.0%、
Ni:6.0〜220%、N:0.30%以下を含有す
るオーステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法におい
て、1000℃以上の温度域で1パス当り3%以上の圧
下率で累積圧下率70%以上の熱間圧延を行う段階と、
前記熱間圧延後950℃以上の1度域で15秒以上保持
する段階と、前記保持後900〜500℃の温度域を平
均冷却速度V (℃/S)が鋼中の炭素含有量C(%)
に応じて次式 V≧C3×104 を満たす条件で冷却する段階と、を有して成ることを特
徴とするオンライン固溶化処理によるオーステナイト系
ステンレス厚鋼板の製造方法である。
20%以下、 Cr : 16.0〜26.0%、
Ni:6.0〜220%、N:0.30%以下を含有す
るオーステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法におい
て、1000℃以上の温度域で1パス当り3%以上の圧
下率で累積圧下率70%以上の熱間圧延を行う段階と、
前記熱間圧延後950℃以上の1度域で15秒以上保持
する段階と、前記保持後900〜500℃の温度域を平
均冷却速度V (℃/S)が鋼中の炭素含有量C(%)
に応じて次式 V≧C3×104 を満たす条件で冷却する段階と、を有して成ることを特
徴とするオンライン固溶化処理によるオーステナイト系
ステンレス厚鋼板の製造方法である。
本発明者らは従来技術の問題点を解決するため、種々の
成分のオーステナイト系ステンレス鋼についてスラブ加
熱、熱延、保熱、冷却等の諸条件について再検討を知友
、特に再結晶挙動について詳細に検討した結果、下記の
方法により十分な再結晶が得られ、オンライン的に従来
の再加熱固溶化処理材と同一の特性が得られろことを見
い出した。
成分のオーステナイト系ステンレス鋼についてスラブ加
熱、熱延、保熱、冷却等の諸条件について再検討を知友
、特に再結晶挙動について詳細に検討した結果、下記の
方法により十分な再結晶が得られ、オンライン的に従来
の再加熱固溶化処理材と同一の特性が得られろことを見
い出した。
すなわち、具体的には
(イ)熱間圧延中に再結晶を促進するため1パス当今3
%以上の圧下率による圧延を1000℃以上の温度域で
累計圧下率70%以上行うこと。
%以上の圧下率による圧延を1000℃以上の温度域で
累計圧下率70%以上行うこと。
(ロ)圧延後の再結晶を促進させ軟質な機械的性質を得
るため950℃以上の温度で15秒以上保持すること。
るため950℃以上の温度で15秒以上保持すること。
(ハ)冷却中の炭化物の析出を抑制するため900〜5
00℃の温度域を平均冷却速度V (’C/s)が鋼中
の炭素含有量C(%)に応じてV2C3X10’を満た
す条件で冷却すること。
00℃の温度域を平均冷却速度V (’C/s)が鋼中
の炭素含有量C(%)に応じてV2C3X10’を満た
す条件で冷却すること。
の3点である。
次に本発明における成分限定理由について説明する。
C:
C(よオーステナイト相を安定し、強度を増加させるの
に有効であるが、量が増大するとCr炭化物が形成され
やすくなり、900〜500℃の炭化物析出領域での冷
却速度を増加させろことになるので、Cは008%以下
に限定した。
に有効であるが、量が増大するとCr炭化物が形成され
やすくなり、900〜500℃の炭化物析出領域での冷
却速度を増加させろことになるので、Cは008%以下
に限定した。
SI :
Silよ通常脱酸元素として添加されるが、10%を越
える添加は熱間加工性を低下させるので、10%以下に
限定した。
える添加は熱間加工性を低下させるので、10%以下に
限定した。
Mn :
Mnは脱酸と熱間加工性の向上のため添加されるが、2
0%を越える添加は耐食性を阻害するので、20%以下
に限定した。
0%を越える添加は耐食性を阻害するので、20%以下
に限定した。
Cr :
Crはステンレス鋼の耐食性を保つのに必須の元素であ
り、オーステナイト系ステンレス鋼においては硫酸、塩
酸等の非酸化性の酸に対する耐食性は16.0%未満で
は不十分である。しかし、260%を越える添加は耐食
性が飽和の傾向を示す一方、オーステナイト組織を保つ
ため高価なN1を増加する必要があり、コスト上昇を招
く、これらの理由からCrは160〜26.0%の範囲
に限定した。
り、オーステナイト系ステンレス鋼においては硫酸、塩
酸等の非酸化性の酸に対する耐食性は16.0%未満で
は不十分である。しかし、260%を越える添加は耐食
性が飽和の傾向を示す一方、オーステナイト組織を保つ
ため高価なN1を増加する必要があり、コスト上昇を招
く、これらの理由からCrは160〜26.0%の範囲
に限定した。
N1 :
Niはオーステナイト組織を安定化する作用を有すると
共に、硫酸、塩酸等の非酸化性の酸に対する耐食性を改
善するが、60%未満ては十分でない。しかし、22.
0%を越える添加は耐食性が飽和の傾向を示しコスト上
昇になることから上限を220%とし、60〜22.0
%の範囲に限定した。
共に、硫酸、塩酸等の非酸化性の酸に対する耐食性を改
善するが、60%未満ては十分でない。しかし、22.
0%を越える添加は耐食性が飽和の傾向を示しコスト上
昇になることから上限を220%とし、60〜22.0
%の範囲に限定した。
N:
Nは強度上昇と耐食性の向上に効果のある元素であるが
、030%を越える添加は製造性を低下するので0.3
0%以下とした。
、030%を越える添加は製造性を低下するので0.3
0%以下とした。
本発明を実施するに当っては上記本発明成分だけでもよ
いし、他に4%以下のMo、2.5%以下のCu、0.
8%に下のNbX0.5%以下のT1を添加しても同様
の効果が得られろ。添加元素の成分範囲について以下に
述べる。
いし、他に4%以下のMo、2.5%以下のCu、0.
8%に下のNbX0.5%以下のT1を添加しても同様
の効果が得られろ。添加元素の成分範囲について以下に
述べる。
MO:
Mo#i4食性、特に耐孔食性の向上に著しい効果のあ
る元素であるが、高価な元素であるため多量の添加はコ
スト増加となるので4%以下に限定した。
る元素であるが、高価な元素であるため多量の添加はコ
スト増加となるので4%以下に限定した。
Cu:
CuはMoと同じく耐食性、特に耐孔食性の向上に著し
い効果のある元素であるが、高価な元素であるため多量
の添加はコスト増加となるので25%以下に限定した。
い効果のある元素であるが、高価な元素であるため多量
の添加はコスト増加となるので25%以下に限定した。
Nb :
Nb1.tNb炭化物を形成し、Cr炭化物の生成を抑
制して#4粒界腐食性の向上や結晶粒の微細化のために
添加されるがCと有効に結びつくためのNb量はC(%
)×10で十分であり、多iの添加は製造性の低下を招
くので上限を08%に限定した。
制して#4粒界腐食性の向上や結晶粒の微細化のために
添加されるがCと有効に結びつくためのNb量はC(%
)×10で十分であり、多iの添加は製造性の低下を招
くので上限を08%に限定した。
Tl:
T1はNbと同しくTi炭化物を形成し、Cr炭と
化物の生成を抑制して耐粒界腐食性の向上させろことや
結晶粒の微細化のために添加されろがCと有効に結びつ
<t:めのNb量はC(%)×5で十分であり、多量の
添加は製造性の低下を招くので上限を05%に限定した
。
結晶粒の微細化のために添加されろがCと有効に結びつ
<t:めのNb量はC(%)×5で十分であり、多量の
添加は製造性の低下を招くので上限を05%に限定した
。
次に製造条件の限定理由を説明する。オーステナイト系
ステンレス鋼の1パス当りの圧下率が再結晶に及ぼす影
響を実験により調査し、その結果を第1図に示した。第
1図から、圧延温度と1パス当りの圧下率の大きさに応
じて、再結晶が全く生じない未再結晶領域(A)、部分
的に再結晶の生じる部分再結晶領域(B)、再結晶が十
分に生じる再結晶領域(C)に分かれ、再結晶が生じる
部分再結晶領域(B)で圧延するためには1パス当りの
圧下率が3%以上必要であることがわかる。従って部分
的再結晶を繰り返して最終的に十分な再結晶状態を得ろ
ためには、1パス当りの圧下率を3%以上にする必要が
ある。
ステンレス鋼の1パス当りの圧下率が再結晶に及ぼす影
響を実験により調査し、その結果を第1図に示した。第
1図から、圧延温度と1パス当りの圧下率の大きさに応
じて、再結晶が全く生じない未再結晶領域(A)、部分
的に再結晶の生じる部分再結晶領域(B)、再結晶が十
分に生じる再結晶領域(C)に分かれ、再結晶が生じる
部分再結晶領域(B)で圧延するためには1パス当りの
圧下率が3%以上必要であることがわかる。従って部分
的再結晶を繰り返して最終的に十分な再結晶状態を得ろ
ためには、1パス当りの圧下率を3%以上にする必要が
ある。
次にオーステナイト系ステンレス鋼の累fa圧下率が再
結晶に及ぼす影響を実験により調査し、その結果を第2
図に示した。第2図においても、未再結晶領域(A)、
部分再結晶領域(Bl、再結晶領域(C)の3領域に分
けて示したが、再結晶組織となるためには1000℃以
上で累積圧下率が70%以上を必要とすることが分かる
。後記の如き熱間圧延後に短時間保熱による再結晶の促
進を達成するためにも十分な圧下率が必要である。すな
わち、熱間圧延後、短時間保熱をする場合、1000℃
以上の温度域で70%以上の累積圧下率を加えておくこ
とにより、続く短時間保熱で十分な再結晶状態を得るこ
とが可能となる。
結晶に及ぼす影響を実験により調査し、その結果を第2
図に示した。第2図においても、未再結晶領域(A)、
部分再結晶領域(Bl、再結晶領域(C)の3領域に分
けて示したが、再結晶組織となるためには1000℃以
上で累積圧下率が70%以上を必要とすることが分かる
。後記の如き熱間圧延後に短時間保熱による再結晶の促
進を達成するためにも十分な圧下率が必要である。すな
わち、熱間圧延後、短時間保熱をする場合、1000℃
以上の温度域で70%以上の累積圧下率を加えておくこ
とにより、続く短時間保熱で十分な再結晶状態を得るこ
とが可能となる。
上記の1000℃以上の温度域で70%以上の累積圧下
を加えた後、950℃以上の1度域で15秒以上の短時
間で保熱して十分な再結晶を得るのであるが、950℃
未満では急激に再結晶が生じ難くなり、15秒未満でも
十分な再結晶組織を得ることは困難なので、保温は95
0℃以上でかつ保熱時間は15秒以上に限定した。
を加えた後、950℃以上の1度域で15秒以上の短時
間で保熱して十分な再結晶を得るのであるが、950℃
未満では急激に再結晶が生じ難くなり、15秒未満でも
十分な再結晶組織を得ることは困難なので、保温は95
0℃以上でかつ保熱時間は15秒以上に限定した。
次に保熱後の冷却であるが、900〜500℃の温度域
での平均冷却速度V (’e/S)がCr炭化物の析出
に及ぼす影響を各種の炭素量のオーステナイト系ステン
レス鋼について調べた結果、炭素量C(%)に応じて V≧CXl0’ を満足する場合にはCr炭化物の析出による粒界腐食を
生ぜず、上記関係式を満足しない遅い平均冷却速度Vで
冷却した場合ばCr炭化物が析出して粒界腐食を生じる
ことが判明した。従って本発明で(より00〜500℃
の温度域での平均冷却速度をV≧C3XIO’と規定し
た。なお、ここで900℃を越える高温域あるいは50
0℃未満の低温域における冷却速度はCr炭化物の析出
に影響を与えないので、従って900〜500℃の温度
域についてのみ冷却速度を限定した。
での平均冷却速度V (’e/S)がCr炭化物の析出
に及ぼす影響を各種の炭素量のオーステナイト系ステン
レス鋼について調べた結果、炭素量C(%)に応じて V≧CXl0’ を満足する場合にはCr炭化物の析出による粒界腐食を
生ぜず、上記関係式を満足しない遅い平均冷却速度Vで
冷却した場合ばCr炭化物が析出して粒界腐食を生じる
ことが判明した。従って本発明で(より00〜500℃
の温度域での平均冷却速度をV≧C3XIO’と規定し
た。なお、ここで900℃を越える高温域あるいは50
0℃未満の低温域における冷却速度はCr炭化物の析出
に影響を与えないので、従って900〜500℃の温度
域についてのみ冷却速度を限定した。
第1表に示す5種のオーステナイト系ステンレス鋼を用
いて第2表に示す圧延条件で熱間圧延を行った。工程(
イ)〜(ニ)は本発明例であり、(ホ)〜(ト)は比較
例て゛あり、(ホ)は1000℃以上での累積圧下量が
60%の例、(へ)は圧延後の950℃以上の保熱がな
い例であり、(ト)は圧延後の冷却速度が遅く本発明の
条件を満足しない例であり、(チ)は従来例であって、
現在通常行われているオフラインの再加熱による固溶化
処理を行った例である。
いて第2表に示す圧延条件で熱間圧延を行った。工程(
イ)〜(ニ)は本発明例であり、(ホ)〜(ト)は比較
例て゛あり、(ホ)は1000℃以上での累積圧下量が
60%の例、(へ)は圧延後の950℃以上の保熱がな
い例であり、(ト)は圧延後の冷却速度が遅く本発明の
条件を満足しない例であり、(チ)は従来例であって、
現在通常行われているオフラインの再加熱による固溶化
処理を行った例である。
第 1 表
各種の工程で製造された鋼板について、機械的性質およ
び耐食性を調査し、その結果を第3表に示した。
び耐食性を調査し、その結果を第3表に示した。
第3表から(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)で示される
本発明例はいずれの鋼種の場合も、(チ)で示されろ従
来例、すなわち、再加熱固溶化処理材と比較して全く同
等の02%剛力と伸びならびにシャルピー吸収エネルギ
ーを有し、しかも耐食性も全く差異がみられず、オンラ
イン的に固溶化と軟質化が十分達成されていることがわ
かる。
本発明例はいずれの鋼種の場合も、(チ)で示されろ従
来例、すなわち、再加熱固溶化処理材と比較して全く同
等の02%剛力と伸びならびにシャルピー吸収エネルギ
ーを有し、しかも耐食性も全く差異がみられず、オンラ
イン的に固溶化と軟質化が十分達成されていることがわ
かる。
一方比較例においては、1000℃以上での3%以上の
累積圧下率が不十分な(ホ)の場合、02%耐力が再加
熱固溶化材に比へて大きく軟化が不十分て呻び、シャル
ピー吸収エネルギーも本発明例より小さい。950℃息
上での短時間保持を行わない(へ)の場合も同様である
。熱間圧延後の冷却速度が本発明の条件を満足せず遅い
(ト)の場合は、粒界にCr炭化物が析出するため耐食
性が劣化する。
累積圧下率が不十分な(ホ)の場合、02%耐力が再加
熱固溶化材に比へて大きく軟化が不十分て呻び、シャル
ピー吸収エネルギーも本発明例より小さい。950℃息
上での短時間保持を行わない(へ)の場合も同様である
。熱間圧延後の冷却速度が本発明の条件を満足せず遅い
(ト)の場合は、粒界にCr炭化物が析出するため耐食
性が劣化する。
本発明は上記実施例からも明らかな如(、限定成分のオ
ーステナイト系ステンレス鋼を1000℃以上で1バス
当り3%以上で累積圧下率70%以上の熱間圧延を行い
、その後950℃以上で15秒以上の保熱を行い、炭素
量に応じて900〜500℃の平均冷却速度を限定する
乙とによって、従来オンライン固溶化材では軟質化が不
十分であったものを、オンライン的に固溶化処理および
軟質化が可能となり従来のオフラインの再加熱固溶化処
理材と全く同等の性能を得ることができた。従って従来
のオフラインの再加熱固溶化処理工程を省略できる大き
な効果をあげろことができた。
ーステナイト系ステンレス鋼を1000℃以上で1バス
当り3%以上で累積圧下率70%以上の熱間圧延を行い
、その後950℃以上で15秒以上の保熱を行い、炭素
量に応じて900〜500℃の平均冷却速度を限定する
乙とによって、従来オンライン固溶化材では軟質化が不
十分であったものを、オンライン的に固溶化処理および
軟質化が可能となり従来のオフラインの再加熱固溶化処
理材と全く同等の性能を得ることができた。従って従来
のオフラインの再加熱固溶化処理工程を省略できる大き
な効果をあげろことができた。
第1図ば1パス当りの圧下率と圧延温度が再結晶状況に
及ぼす影響を示す線図、第2図は累積圧下率と圧延1度
が再結晶状況に及ぼす影響を示す線図である。
及ぼす影響を示す線図、第2図は累積圧下率と圧延1度
が再結晶状況に及ぼす影響を示す線図である。
Claims (1)
- (1)重量比で C:0.08%以下、Si:1.0%以下、Mn:2.
0%以下、Cr:16.0〜26.0%、Ni:6.0
〜22.0%、N:0.30%以下を含有するオーステ
ナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法において、100
0℃以上の温度域で1パス当り3%以上の圧下率で累積
圧下率70%以上の熱間圧延を行う段階と、前記熱間圧
延後950℃以上の温度域で15秒以上保持する段階と
、前記保持後900〜500℃の温度域を平均冷却速度
V(℃/S)が鋼中の炭素含有量C(%)に応じて次式 V≧C^3×10^4 を満たす条件で冷却する段階と、を有して成ることを特
徴とするオンライン固溶化処理によるオーステナイト系
ステンレス厚鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10918786A JPS62267419A (ja) | 1986-05-13 | 1986-05-13 | オ−ステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10918786A JPS62267419A (ja) | 1986-05-13 | 1986-05-13 | オ−ステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62267419A true JPS62267419A (ja) | 1987-11-20 |
Family
ID=14503841
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10918786A Pending JPS62267419A (ja) | 1986-05-13 | 1986-05-13 | オ−ステナイト系ステンレス厚鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62267419A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0225515A (ja) * | 1988-06-13 | 1990-01-29 | General Electric Co <Ge> | オーステナイト系ステンレス鋼において放射線照射がもたらす応力腐食割れを防止するための処理法 |
JPH0310017A (ja) * | 1989-06-06 | 1991-01-17 | Nippon Steel Corp | 低耐力オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 |
EP2051126A2 (en) | 2007-10-16 | 2009-04-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Optical scanning device and image forming apparatus using the same |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55107729A (en) * | 1979-02-13 | 1980-08-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Solution-treating method for austenitic stainless steel |
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JPS60197817A (ja) * | 1984-03-19 | 1985-10-07 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 耐食性に優れた高降伏強度オ−ステナイト・ステンレス鋼材の製造方法 |
JPS60208459A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-21 | Aichi Steel Works Ltd | 高強度ステンレス鋼およびその製造法 |
JPS61270356A (ja) * | 1985-05-24 | 1986-11-29 | Kobe Steel Ltd | 極低温で高強度高靭性を有するオ−ステナイト系ステンレス鋼板 |
JPS61272317A (ja) * | 1985-05-29 | 1986-12-02 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 耐食性に優れた常温および高温域での高強度オ−ステナイト・ステンレス鋼材の製造方法 |
JPS62124220A (ja) * | 1985-07-17 | 1987-06-05 | Nippon Steel Corp | ステンレス厚鋼板の製造方法 |
-
1986
- 1986-05-13 JP JP10918786A patent/JPS62267419A/ja active Pending
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