JPS6223874A

JPS6223874A - 自動車の樹脂製外板パネルの取り付け構造

Info

Publication number: JPS6223874A
Application number: JP16301585A
Authority: JP
Inventors: Susumu Enokida; 榎田　進; Jun Ono; 潤小野
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 1985-07-25
Filing date: 1985-07-25
Publication date: 1987-01-31

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、自動車の外板パネルの取り付け構造に関する
もので、特に、合成樹脂材によって形成された外板パネ
ルの取り付け構造に関するものである。

（従来の技術）自動車においては、燃料消費量の低減のために、車体の
軽量化が求められている。そこで、その軽量化の一手法
として、近年、車体構成部品を合成樹脂材によって形成
する試みが多くなされるようになってきている。そのよ
うに車体構成部品を樹脂化すれば、その防錆対策が不要
となるという利点も得られる。

しかしながら、合成樹脂材は、鋼材等に比べて熱Ｉｌｌ
張係数が大きいので、温度条件によって大きく膨張ある
いは収縮して、寸法設定に狂いが生じるという問題があ
る。そのために、従来は、樹脂化し得る車体構成部品は
、比較的温度変化の小さい車室内の小面積の部品や、車
体に対しである程度のクリアランスが許容されるバンバ
の表皮体等に限られていた。

（発明が解決しようとする問題点）しかしながら、車体の軒埴化を−・層押し進めるために
は、フェンダパネルやドアパネル等の大形の外板パネル
までをも樹脂化することが望まれる。特に、チッピング
等によって錆が発生しやすいフロントフェンダパネルが
合成樹脂材によって形成Ｘれるようになれば、車体の防
錆対策上からもより好ましいものとなる。

ところで、このような外板パネルは、車体から剥離する
ことのないように、他の車体構成部材に確実に取り付け
られなければならない。しかも、外板パネルには１例え
ばフロントフェンダパネルであれば車体の前端部に設け
られるヘッドライト及びフロントターンシグナルランプ
等のランプ類やに面のボンネット等との合わせ部、ドア
アウタパネルであればその後端側のセンタピラーあるい
はりャフェンダパネルや−１一部のウィンドウサツシ等
との合わせ部など、いくつかの合わせ部があるので、そ
のような合わせ部にも支障が生じないようにしなければ
ならない。そこで、通常は、外板パネルは、その全周が
数個所において他の車体構成部材に固定されるようにな
っている。

しかしながら、外板パネルは、温度変化が激しく、しか
も、その温度変化の影響を直接受けるものである。その
ために、外板パネルを樹脂製のものとした場合、例えば
２ドア車のドアアウタパネル程度の面積を有するもので
あれば、最もｌ１１張したときと最も収縮したときとで
は、車体前後方向に６■程度もの寸法変動が生じてしま
う。しかも、外板パネルは大きな面積を有しているので
、そのような伸縮は、一方向だけではなく、二次元的に
発生する。一方、外板パネルが取り付けられる車体構成
部材は、一般に、鋼材あるいは繊維強化プラスチツク材
等によって形成されている。そのような材料は、外板パ
ネルに用いられる合成樹脂材に比べると、熱に対する線
膨張係数が小さい。

そのために、樹脂製外板パネルの場合には、その全周を
そのように異なる材料からなる車体構成部材に固定する
と、高温時には外板パネルが波打ってしまい、また、低
温時にはその固定部から亀裂が生じてしまうという問題
がある。

本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、樹脂製外板パネルが、車体に確実に係
１トされるとともに、その温度変化に伴う伸縮が二次元
的に許容されるようにすることである。

（問題点を解決するための手段）この目的を達成するために、本発明では、樹脂製外板パ
ネルを、他の車体構成部材に、少なくともその一辺が少
なくとも一個所において固定されるようにするとともに
、他部が、その固定辺にほぼ直交する方向及びほぼ平行
な方向にスライド可能に係止されるようにしている。

（作用）このように構成することにより、樹脂製外板パネルは、
少なくともその一辺ではそれに直交する方向に伸縮する
ことはなくなるので、その固定辺によって他部品との合
わせ部を確保することが可能となる。そして、樹脂製外
板パネルの温度変化に伴う伸縮は、その固定辺以外のス
ライド可能な係止部によって、二次元的に許容されるよ
うになる。

（実施例）以下、図面に基づいて本発明の詳細な説明する。

図中、第１図は本発明による樹脂製外板パネルの取り伺
は構造の一実施例を説明するための車体要部の水平断面
図であり、第２図はその要部の垂直断面図、第３図はそ
のスライド可能な係＋に部の分解側視図である。また、
第４図は、その外板パネルを備えた自動車の側面図であ
る。

第４図から明らかなように、この自動車ｌは２ドアｄｉ
であって、その車体２の側面は、フロントフェンダパネ
ル３、ドア４、及びリヤフェンダパネル５によって構成
されている。車体２の前端部両側にはフロントターンシ
グナルランプ６が取り付けられている。このターンシグ
ナルランプ６は車体２の両側面に露出しており、その−
１−下及び後端縁がフロントフェンダパネル３によって
取り囲まれている。また、車体２の前部に面にはボンネ
ット７が取り付けられており、このボンネット７の側縁
部とフロントフェンダパネル３の−１−辺とが隣接する
ようにされている。

ドア４は前ヒンジ式のもので、その後端側が開閉される
ようになっている。そのドア４のドアアウタパネル８は
、合成樹脂材によって形成されている。そして、その樹
脂製ドアアウタパネル８のＬ部には、前後方向に延びる
鋼板製中空箱形構造の補強部材９が設けられており、そ
の補強部材９にウィンドウサツシ１０が接合され、ウィ
ンドウガラス１１との合わせが確保されるとともに、ド
ア４の捩りに対する剛性が確保されるようになっている
。

第１図から明らかなように、ドアアウタパネル８の上下
方向の後端辺８ａは、鋼板製のドアインナパネル１２に
取り付けられたスクリュグロメッ）１３に、ドアアウタ
パネル８に形成されたねじ挿通孔１４を通してタッピン
グねじ１５を締め付けることによって、車体構成部材で
あるドアインナパネル１２に数個所において係止される
ようになっている。このドアアウタパネル８のねじ挿通
孔１４は、−１一端のものは円形とされ、下端側のもの
は」；下方向に延びる長孔とされている。したがって、
ドアアウタパネル８の後端辺８ａは、その下部の一］−
下方向への動きは許容されるが、前後方向には固定され
るようになっている。また、第２図から明らかなように
、ドアアウタパネル８のほぼ水平な上辺８ｂは、車体構
成部材である補強部材９に固着された前後方向に延びる
ビーム１６に、ドアアウタパネル８に形成されたボルト
挿通孔１７を通して段付きボルト１８を締め付けること
によって、補強部材９に数個所において係止されるよう
になっている。このボルト挿通孔１７も、後端のものは
円形とされ、前方側のものは前後方向に延びる長孔とさ
れている。したかって、ドアアウタパネル８の上辺８ｂ
は、その前部の前後方向への動きは許容されるが、」−
下方向には固定されるようになっている。

更に、第１〜３図から明らかなように、ドアアウタパネ
ル８の前端下部裏面には、前後方向に延びるレール１９
、すなわち前後方向の案内部が一体成形されている。一
方、このレール１９に対向するドアインナパネル１２部
分には、−上下方向に延びるガイド孔２０、すなわち−
上下方向の案内部が形成されている。そして。

これらレール１９及びガイド孔２０に、クリップ２１が
同時に係合している。このクリップ２１は、レール１９
に沿って前後方向にスライド可能に係合する前後スライ
ド部２１ａと、ガイド孔２０に沿って上下方向にスライ
ド可能に係合する上下スライド部２１ｂとを備えている
。これらのスライド部２１ａ、２１　ｂの内外側は、そ
れぞれレール１９及びガイド孔２ｏから抜は出すことの
ないように膨出させて形成されている。

フロントフェンダパネル３及びリヤフェンダパネル５も
、それぞれ合成樹脂材によって形成されている。そして
、これらのフェンダパネル３．５も、ドアアウタパネル
８と同様な手段によって、他の車体構成部材に、その上
辺及び前端辺がそれぞれ固定されるとともに、下辺及び
後端辺が−Ｌ下方向及び前後方向のいずれにもスライド
可能に係止されている。また、第１図に承されているよ
うに、フロントフェンダパネル３の後端部は、ドアアウ
タパネル８の前端部に対して車体２の外方側にオフセッ
トし、しかも互いにオーバラップするように配置されて
いる。

このように構成された樹脂製外板パネル３゜５．８を有
する車体２においては、炎天下にあるときのように高温
となると、その樹脂製外板パネル３，５．８が膨張する
。このとき、例えばドアアウタパネル８は、その後端辺
８ａ及び上辺８ｂがそれぞれ前後方向及び−Ｌ下方向、
すなわち各辺８ａ、８ｂにそれぞれ直交する方向に対し
て固定されているので、その固定辺８ａ。

８ｂにそれぞれ対向するりャフェンダパネル５の前端辺
あるいは補強部材９の下辺に対する位置は一定に保たれ
る。すなわち、それらの間の合わせ状態は確実に保持さ
れる。そして、そのドアアウタパネル８の膨張は、レー
ル１９がクリップ２１に対して前方にスライドし、その
クリップ２１がドアインナパネル１２のガイド孔２０に
沿って下方にスライドすることによって、二次元の面と
して許容されるようになる。

したがって、ドアアウタパネル８が波打つようなことは
ない。しかも、ドアアウタパネル８が前方に伸長しても
、フロントフェンダパネル３の内側にオフセットして配
置されているので、これらが突き合わされることもない
。また、ドアアウタパネル８とドアインナパネル１２と
はクリップ２１によって確実に係止されるので、ドアア
ウタパネル８が剥離する恐れもない。

寒冷時にドアアウタパネル８が収縮したときにも、その
収縮はドアアウタパネル８の前端下部の後方及び上方へ
の動きによって銀収される。したがって、ドアアウタパ
ネル８に亀裂が生じるようなことはなくなる。このとき
、フロントフェンダパネル３とドアアウタパネル８とが
オーバラップしていることにより、それらの間にすき間
が生ずることはないので、外観も良好に保持される。

このようなドアアウタパネル８の伸縮は、その固定辺で
ある後端辺８ａ及び上辺８ｂにおいても生ずるが、上述
のように、それを固定するタッピングねじ１５及びポル
ト１８の挿通孔１４．１７の一部が長孔とされているの
で、それらの辺８ａ、８ｂに沿う伸縮は許容される。

しかしながら、対向する辺がスライド可能とされていさ
えすれば、−辺はほとんど完全に固定されていてもそれ
ほど問題になることはない。

したがって、それらの固定辺８ａ、８ｂは、数個所にお
いて完全に固定されるようにしてもよい。

フロントフェンダパネル３及びリヤフェンダパネル５に
ついても、このドアアウタパネル８と同様な作用効果を
得ることができる。

なお、上記実施例においては、各樹脂製外板パネル３，
５．８が、それぞれ隣り合う二辺において他の車体構成
部材に固定され、他の二辺の隅角部においてスライド可
能に係止されるものとしているが、その外板パネルの他
部品との合わせ部を一辺に設けるだけでよいような場合
には、その固定辺も一辺のみとし、スライド可能な係止
部を他の各辺近傍に数個所設けるようにしてもよい。

（発明の効果）以上の説明から明らかなように、本発明によれば、樹脂
製外板パネルを、その少なくとも一辺が少なくとも一個
所において固定されるようにし、他の部分においてはそ
の固定辺にほぼ直角な方向及びほぼ平行な方向にスライ
ド可能に係止されるようにして、他の車体構成部材に取
り付けるようにしているので、大形の外板パネル〒あっ
てもその膨張、収縮が二次元的に許容Ｓれるようになり
、温度変化に伴う樹脂製外板パネルの変形を防止するこ
とができるとともに、他部品との合わせ部や外観に影響
のある部分等は、一定位置に保つことが可能となる。し
たがって、大形の樹脂製外板パネルを用い、車体の軽量
化及び防錆対策の簡易化を図ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による樹脂製外板パネルの取り付け構
造の一実施例を示すもので、第４図に示す自動車のＩ−Ｉ線による水平断面図、第２図は、第１図のｎ　−ｎ線による垂直断面図、第３図は、その外板パネルの取り付け構造に用いられる
スライド可能な係止部の分解斜視図、第４図は、樹脂製外板パネルを備えた自動車の側面図で
ある。ｌ・・・自動車　　　　　　２・・・車体３・・・フロ
ントフェンダパネル（外板パネル）４・・・ドア５・・・リヤフェンダパネル（外板パネル）８・・・ド
アアウタパネル（外板パネル）８ａ・・・後端辺（固定
辺）８ｂ・・・−１−辺（固定辺）９・・・補強部材（他の車体構成部材）１２・・・ドア
インナパネル（他の車体構成部材）１３・・・スクリュ
グロメット１４・・・ねじ挿通孔　　　１５・・・タッピングねじ
１６・・・ビーム　　　　　１７・・・ポルト挿通孔１
８・・・段付きボルト１９・・・レール（案内部）２０・・・ガイド孔（案内部）２１・・・クリップ

Claims

【特許請求の範囲】

（１）合成樹脂材によって形成された外板パネル８の少
なくとも一辺８ａ、８ｂを、少なくともその一個所にお
いて、他の材料からなる車体構成部材９、１２に固定す
るとともに、その外板パネル８の他部を、他の材料からなる車体構成
部材１２に、前記固定辺８ａ、８ｂにほぼ直交する方向
及びほぼ平行な方向にスライド可能に係止してなる、自動車の樹脂製外板パネルの取り付け構造。
（２）前記樹脂製外板パネル８が、車体側面を構成する
外板パネル３、５、８のうちの少なくともいずれかであ
って、その上辺８ｂが、少なくともその一個所において前記車
体構成部材９に固定されていることを特徴とする、特許請求の範囲第１項記載の樹脂製外板パネルの取り付
け構造。
（３）前記樹脂製外板パネル８と前記車体構成部材１２
とが、その外板パネル８及び車体構成部材１２にそれぞれほぼ
直交する方向に設けられた案内部１９、２０に、クリッ
プ２１を係合させることによって、スライド可能に係止
されていることを特徴とする、特許請求の範囲第１項記載の樹脂製外板パネルの取り付
け構造。